scribo ergo sum もの書き・八少女 夕のブログ Since March 2012

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Posted by 八少女 夕

【定型詩】愛の終わり

ブログのお友だちのlimeさんがとても素敵なイラストを描かれていらっしゃいまして、イメージが湧いたら題名をつけたり掌編を書いてもいいと許可してくださったのですよ。

limeさんの記事 (イラスト)妄想らくがき・一コマに戯れる

で、掌編を書くと思ったでしょう? 
書きませんでした。私にとってはもっと難しいソネットにしてみました。ソネットとは脚韻を踏んだ十四行定型詩のことです。(くわしくはこの辺このあたりをどうぞ)たった十四行ですが、小説の二倍のエネルギーが必要なんです。私が詩を書く時はいつもソネットです。散文詩ってどう書いていいのかわからないので……。今回の韻はabc-abc-defg-defgで踏んでいます。って、日本語だからわかりますよね。

きっと他の皆さんが作られる作品とは逆ベクトルになっているかと思います。救いのない作品になってしまいましたが、一番最初にイメージした世界で作ってみました。しかも、「イラストとソネット」だけの世界と、「題名とソネット」だけの世界では、語っているものが全く別になるように作りました。limeさん、お氣に障ったらごめんなさい!




愛の終わり 
- Inspired from the illustration by lime-san

(イラスト)妄想らくがき・一コマに戯れる by limeさん
このイラストの著作権はlimeさんにあります。

星のかわりに雪が降る
もう動きはしないあなたの上に
悲しみ歌う詩人のように

二度とは明けない夜がくる
約束違えたわたしのために
天が冷たく裁いた通り

虚空の風がわたしを襲う
宙の彼方に記憶は消えた
かつての二人が夢みた未来
手を伸ばしもせずにあきらめた

夜の帳が世界を覆う
伝える言葉は心に埋めた
闇に消えゆく最後の願い
ぬくもり残るあなたに触れた

(2014年2月 書き下ろし)
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Category : ソネット
Tag : 定型詩 小説

Posted by 八少女 夕

【定型詩】海の月と空の月 L'amore è il veleno mortale

この記事は、カテゴリー表示のためのコピーです。

scriviamo!


「scriviamo!」の第五弾です。
canariaさんは、「大道芸人たち Artistas callejeros」のヴィルを描いてくださいました。本当にありがとうございます。


嘆きのシュメッタリング by canariaさん

canariaさんが描いてくださったイラスト 嘆きのシュメッタリング

私の方からは、恐れ多くもcanariaさんの看板作品「侵蝕恋愛」のケイ様の心の中をイメージしたソネット(14行による定型詩)に、ヒロイン(っていっていいのかな?)のセイレンたんのイメージ画像を組み合わせてみました。

「侵蝕恋愛」は、イラスト、絵画、マンガ、動画、詩、そして小説からなる総合芸術です。生と死を繋ぐ二つの性、聖なるものと俗なるもの、対照的な二人の男性と、二つの性を兼ね備える太陽と月に象徴される二人、危険だけれど逃れられない狂おしき愛が、有無を言わさずに巻き込んでくれる強烈な世界です。

私はもちろんですが、多くの熱烈な読者を持つこの世界に、おこがましくも触れるのは、大変勇氣がいたのですが、canariaさんがOKしてくださったので、私の憧れの氣もちを表現させていただきました。なお、題名とイラスト中で使っているイタリア語は「この愛は猛毒(死にいたる毒)」という意味です。canariaさんの「侵蝕恋愛」のサブタイトル、「それは、恋愛。ヘビーシロップ漬けの猛毒の果実」を超訳のイタリア語にしてみたつもりで。(全然違うと怒られそうですが……ごめんなさい、ごめんなさい)

日本語ソネットとしての脚韻はa-b-c-d, a-b-c-d, e-f-g, e-f-gで踏みました。定型詩なので、使える言葉の数が限られて苦悩しましたが、今の私に出来る、最大の力を振り絞って書きました。妙な所についてはどうぞお許しください。(ソネットとはなんぞやについては、この記事を参照してください)

昨年末より、体調を崩されているcanariaさんが、一刻も早くお元氣になられますように。


「scriviamo!」について
「scriviano!」の作品を全部読む



海の月と空の月 L'amore è il veleno mortale
Inspired from「侵蝕恋愛」

——Special thanks to canaria-SAN


海の月と空の月


重たげに憂いに満ちた頭をもたげ
億千の男を惑わす紅瞳ひとみが語る
硝子ガラスの心 もろくも崩れ乱るれば
溢れて襲う わが追憶の河

蒼蒼の墓場にとどく月の影
幾万の異形の影が砂地をいざ
邂逅わくらばよぎる愛しきひとの影抱けば
掴むは消えゆく水の泡

哭き叫ぶ魂 乗せた難破船
杭もなき儚き波止場に辿りつく
水底に薨ずる想いは夢の奥

海と空、二つの月結う茨の螺旋
深海へ揺れて消えゆく血の滴
愛、それは、この身を滅ぼすたけし毒

(初出:2013年2月 書き下ろし)

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Category : ソネット

Posted by 八少女 夕

【定型詩】碧い星の円舞曲

月刊・Stella ステルラ参加作品です。新年にちなんだ日本語ソネットを書いてみました。Stella参加としてのメインは、むしろイラストの方でございます。新年なので、「Stella」の文字を入れてみました。

追記に今回のソネットの形式について、あいもかわらず言い訳めいたことが書いてあります。

月刊・Stella ステルラ 1月号参加 イラスト・定型詩 月刊・Stella ステルラ


碧い星の円舞曲



碧い星の円舞曲(ロンド)

凍てついた星のきらめく窓の外
明るく照らす天の月
雪野に響く鐘の音
子供らが勇んで撒くは紙吹雪

あかあかと薪ストーブの火は爆ぜる
奥方はケーキの時間を見計らう
亭主はジョークを織り交ぜる
客は飲み食べ語り大いに笑う

我らを乗せた碧い星
太陽を眺めゆるりと周る
めぐりくるは新たな年
東より明けて日にちも変わる

重ねるグラスの泡に酔い
異国で寿ぐ春の宵

(初出:2012年12月 書き下ろし)

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ソネット(Sonette)とは14行から成るヨーロッパの定型詩です。いろいろな形式があるのですが共通した決まりは14行である事と、行の最後に韻を踏む事です。前回のStellaではドイツ語で書いたのですが、ブログのお友だち、ウゾさんの一周年でプレゼントした時にトライした日本語ソネットの方が、読む方を置いてけぼりにしないのでStellaでは日本語で書くことにしてみました。

単純に、14行で脚韻を踏んでいる、それだけが定型詩です。あとのことは細かくつっこまれても「すみません」としか言えませんのであしからず。

今回私が採用した韻の踏み方は「a-b-a-b, c-d-b-c-d, e-f-e-f, g-g」の形式です。まあ、日本人ならおわかりかと思いますが。


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Category : ソネット
Tag : 定型詩 月刊・Stella

Posted by 八少女 夕

【定型詩】魅惑のブログの一年に

ブログのお友だちのウゾさんのブログが、一周年です。おめでとうございます! で、お祝いに何かを、とお約束しました。

リクエストですか 嬉しいですね。
僕のほうの ワタリガラスが夜ノサーカス見に行くとか 
探偵もどき二人組が大道芸人のあの方たちの音楽を聴くとか 
気象のシリーズの連中が ラスボスを語るとか 何かコラボ的なものか

それか 以前 ハロウィンの記事の時に 少し書かれていた 子供が鈴をもって…の 
お祭りについての記事!!!!!
それか この前 書かれていた 定型詩で何か。


いくつかのリクエストの中で、いちばんプレゼントっぽく出来そうだったのがこれでしたので、まずはこの詩を捧げたいと思います。(コラボは、別に是非しましょう!)前回から苦心してトライしているソネット。今回は特別に日本語で書いてみました。

追記にもう少し説明(というか、またしてもいい訳)を書きます。




魅惑のブログの一年に
— ウゾさんのブログ一周年によせて —

雪のような猫姫が静かに時を数えれば
子猫らが戯れ遊ぶ書のつつみ
玉露の香りが三時の空氣に溢れれば
媼の優しき和菓子に舌鼓

いくつものフィルムの味わい深い写真
なつかしき人との異国の旅語り
小さな弟のゲーム画面は大躍進
重きは優しき兄のまぶたのあたり

はらはらと時が舞い散る夢の城
茹ですぎたパスタは小麦に舞い戻る
季節らが優しく染めるの空の色
アリスらは儚き宵にワルツを踊る

大好きなブログの一年みな祝おう
また明日あすの新たな記事を夢みよう

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日本語でソネットって、無理だと思っていたのですが、ちゃんとあったのですよ。大好きな福永武彦も書いていて、日本語におけるソネットを書く運動をマチネ・ポエティクというのだそうです。もちろん、そのレベルに対抗するつもりなどはなからございませんが、今回はお祝いごとだし、少なくともウゾさんが理解できる言語で書くのが礼儀かと思いましたので……。(おかげで才能ないのがバレバレ)

今回採用した脚韻の形式は「abab cdcd efef gg」でございます。内容は、え〜と、ウゾさんのブログの読者のみなさんは、なんとなくくみ取ってくださいますよね? ね? (す、すみません、すみません)

ウゾさんのブログは、追随を許さぬ耽美な文章で書かれた掌編、数奇な人生に裏打ちされた年齢に合わぬ深い記事、好奇心いっぱいの科学の記事、かわいすぎる三匹の猫たち、そして、個性豊かで面白すぎるご家族の事など、飽きない内容がたっぷりの名ブログですよ。まだ、いらっしゃってない方は、ぜひどうぞ。
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Category : ソネット
Tag : 定型詩 リクエスト

Posted by 八少女 夕

【定型詩】孤独な少年のためのクリスマスソネット

月刊・Stella ステルラ参加作品です。クリスマススペシャルでフォトレタッチ作品を作り、それだけでは何なので、以前から興味のあった定型詩に挑戦する事にしました。ドイツ語です。文法の間違い、ソネットとしての形式の間違いなどのご指摘がございましたら遠慮なくどうぞ。生まれてはじめて作ったソネットですので、突っ込みどころは満載かと思います。

ドイツ語の下には一応日本語の訳を載せました。単純に意味を知りたい方のためのものですので、定型詩にはなっていません。また、逐語訳ではありませんので、ご了承ください。

追記に私が理解しているソネットとその形式について、ならびにこの作品を書くに至った経緯など書いてあります。

月刊・Stella ステルラ 12月号参加 イラスト・定型詩 月刊・Stella ステルラ


Frohe Weihnachten


Weihnachts-Sonett für das einsam Kind(孤独な少年のためのクリスマスソネット)

Warte, Kleine, bis morgen acht,
werden wahr alle deine Träume.
In weiche Gefühl von Seide,
traum, mein Schatz, den Zirkus der Nacht.

Einsamkeit hat die große Macht.
Spielzeuge haben keine Werte.
Komm Christkind hier auf die Erde.
Gib uns Liebe in deiner Pracht.

Sieh die Kerzen auf den Kranz,
Tannenbaum steht grün und dicht.
Flocken der Schnee fallen vom Himmel.

Die Stern leuchten in goldenen Glanz.
Deine Leben wird voll mit Licht.
Hier ertönt Trompete von Engel.

明日の八時までお待ちなさい。
あなたの夢は叶うでしょう。
柔らかい絹に包まれて
我が子よ、夜のサーカスを夢みなさい。

孤独には大きな威力があって
おもちゃもあなたを救えなかったわね。
赤ちゃんとなったキリスト様、この地においでください、
あなたの素晴らしい愛を与えてください。

リースの上の蝋燭をごらんなさい。
樅の木も緑に繁って立っているわね。
天からは雪片が降りてくる。

星は黄金に輝くわ。
人生は光で満ちるのよ。
ここに天使のトラッペットが鳴り響く。

(初出:2012年11月 書き下ろし)

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ソネット(Sonette)とは14行から成るヨーロッパの定型詩です。いろいろな形式があるのですが共通した決まりは14行である事と、行の最後に韻を踏む事です。

今回私が採用した韻の踏み方は「a-b-b-a, a-b-b-a, c-d-e, c-d-e」の形式です。
この他に、弱強五歩格といって弱く発音する音節と強く発音する音節を五回ずつ繰り返して一行を構成するというお約束が特に英語のソネットにはあるようですが、ドイツ語のソネットにはその決まりはあまりない模様。で、わからないので今回はすべての行を八音節で作ってみました。

いきなり定型詩をはじめた理由は、表現形式の勉強です。なぜソネットにしたかというと、ルールが厳しくて、わかりやすかったからです。ルールのない自由詩だと散文との違いが不明瞭で、本当に詩になっているのかが自分でも自信が持てないのです。

なぜ日本語の詩にしないのかというと、これだけたくさんの方が素敵な詩を書いているのに、今さら私がはじめる理由が見当たらないから。とくに自由詩は表現したいことがメインになりますが、それは小説でやっているので、いまから参入する氣持ちになれません。日本語では韻を踏んだ定型詩は難しいですし、古来の定型詩(短歌や俳句)も、何もスイスにいる私が自己流ではじめる事でもないと思いまして。

そういうわけでヨーロッパの言語での定型詩に挑戦する事にしました。今回ドイツ語で作ることにしたのは、以下の理由です。
(1)一番身近だから、文法上の不安が少ない(それでもかなり間違っている可能性あり)
(2)小説「貴婦人の十字架」の中で使いたいと思っている詩の言語がドイツ語またはラテン語なので
(3)今回書いたネタはStellaでおなじみの「夜のサーカス」に関連していて、その人たちの言語はドイツ語

こういう詩作をしばらく繰り返して、形式を守れるようにし、それから形式だけでなくて、いずれは中身も満足のいくものに出来たらいいなと思っています。

あと、内容ですが。あと一年後くらいに発表する「夜のサーカス」を読んでくださると、もう少し意味が通じるかと思います。とはいっても、韻を優先しましたので、中身についてはあまり突っ込まないでいただけると……。すみません。
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Category : ソネット
Tag : 定型詩 月刊・Stella