scribo ergo sum もの書き・八少女 夕のブログ Since March 2012


Posted by 八少女 夕

アプローチの話

「マンハッタンの日本人」を書いていて思い出したこと。

「人間には、一生に一度はモテ期がある」みたいな話をききますが、そういえば私の人生にも一度だけありました。二十代のほぼ終わりころ、二年くらいでしょうか。

「女子校だったから縁がなかったんです」とか「男性と知り合う機会が全くなくて」のような言い訳が全くできない状況だったにもかかわらず、私はそれまで全くモテませんでした。「○○ちゃんと●●くんつきあっているんだって」というような話題に「ええ〜」と驚き、男友達からも女友達からもその手の相談をされたりして、なのに本人は常に蚊帳の外。「お前は、男みたいなもんだし」とありがたくもない認定を受けたりしていました。

就職してから、男性対女性比が20:1なんて逆ハーレムな職場にいても、事態は全く変わりませんでしたので、いつのころからか「私はそういうのとは無縁なのだな〜」と思っていました。多くの日本の男性は歳下の美人で謙虚な女の子が好きです。さらに「出る所のでている体型ならなおよろし」でしょう。そういう意味では私が殿方の恋愛対象にならなかったのは当然です。

だから、自分がモテている時にもそれがわからなかったのです。その二年くらいの間、多くの同年代の男性と定期的に食事に行っていました。それが一人だったら「もしかしたら」って思ったかもしれません。でも、五、六人が入れ替わり立ち替わり誘ってくれていたのです。その当時の仕事が、夜の九時や十時に終わるので、同僚と「こんな時間だし、軽く飯でも食いにいくか」ってなったりするじゃないですか。ほぼその延長で、男でも女でも関係なく、ご飯を一対一で食べに行くことはあたり前だったのです。

誘ってくれた中には、大学の時の友達や、高校の時の同級生もいました。これがまた、三ヶ月に一度くらい電話がかかってきて「ご飯食べにいかない?」と。で、「マンハッタンの日本人」の美穂じゃないですが、ステディな男性がいるわけでなし、友達ですから、誘われれば用事がない限りは行くわけです。で、ご飯食べて、普通に話をして、帰るだけ。やっていることはジョセフと変わりません。まあ、一週間に一度だったら「あれ?」と思ったかもしれませんが、三ヶ月に一度なんて間隔のお誘いじゃ「そりゃないな」と思います。ましてや「僕の好みなのは、こういう(かわいい)子でさあ」みたいなことを言っていた人たちですから、明らかに私は好みじゃないはずです。まあ、アフリカに行くような変な女だから、話題に興味があるのかなと思っていました。

後で考えると、どうやら彼らは嫁を探していたようなのですね。それぞれにお好みの可愛い女の子たちとつき合ってみたけれど、若くて可愛い女の子のお相手というのはなかなかに骨が折れる、その点、こいつは面倒がないし、肝も据わっているようだし、無料飯炊き女としてはなんとかなりそうだし、「●●は三日で慣れる」じゃないけれど好みじゃないくらいいいや、という感じで。

問題は、無料飯炊き女候補の本人が、全くわかっていなかったことです。わかったのは、私が某スイス人とつき合いはじめたからです。その食事に行くだけだったほぼ全員に、そのつもりであったと言われてしまったのです。青天の霹靂。もっと前に言ってくれたら考えたのに。

私が鈍感すぎたのかもしれません。でもねぇ。別に薔薇の花束を持って告白してくれなくてもいいんですよ。でも、たまに食事して、世間話しているだけじゃ、わかりませんよ。そんなに言い出しにくいオーラを醸し出していたのかなあ。

某スイス人が、地理的にも、言語的にも、時間的にも、圧倒的に不利な状況にめげずに、無料飯炊き女(しかも共働き)をゲットできたのは、ひとえに意思表示が明白だったからです。意志を表示されれば、こちらも考えますし、関係は深まっていきます。かっこいい告白である必要はないし、始めから燃えるような激情がなくてもかまわないのです。

考えすぎて、先回りして「やっぱり言わないでおこう」と、友達に徹されてしまうと、まったくわかりません。まあ、わからなかった鈍感女が一番悪いのかもしれませんけれど。
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Comment

says...
えええっ!?
こんなにモテてみたいなんて言いながらリアル美穂じゃないですか?
私も恋愛相談を堂々と受けていれば肝が座ってると思われてそんな風になるでしょうか?
そもそもそれが無理だけど…
2015.02.19 09:29 | URL | #- [edit]
says...
夕さんはきっと、男性陣には友達のように気の置けない存在だったのでしょうね。
そういう関係性ってうらやましいです。
でも、それがだんだんと、「ずっと一緒にいたい」に変って行って・・・。
青春小説のようだ~~^^ 男の人って、キラキラおしゃれで綺麗オーラを出している子より、傍にいて気を使わない、落ち着ける女性がいいのかもしれませんね。結婚相手には。
モテ期…私は20代前半だったかな。そういえば、誰かしら、残業の後家まで送ってくれた。
そして22歳で落とされて(騙されて?)結婚しちゃったし。
ああ…。もっと遊んでおくんだった>< 
いや、そんなことはどうでもいいのですが。
そうですよね、やっぱり言葉にしてくれないと分からないですもんね。
私も結婚後にチーフに好きだったのにとか言われて、ちょっと慌てましたが。
夕さんは、先にそんなふうに言われてたら、今頃は日本に居たのでしょうか。
うーーーん。いや、やっぱり、夕さんはスイスにいたんじゃないかな^^(とか、なんとなく思いました)
2015.02.19 12:03 | URL | #GCA3nAmE [edit]
says...
お邪魔します

きっとそんな出会いの中でも、全く誘いのない会話でも
  この人なら
と思える人ならば、こちらからも何か意識したのでは?

 私の拙い経験でも、後になると誘われていたのかも?
という事が有ったり無かったりしましたから。

でも今が良いので、そうやって落ちついて
語る事が出来るのでしょう。良い事ですね

お邪魔しました
2015.02.19 12:56 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

まあねぇ……リアル美穂といわれても、あっちはマンハッタンの夜景をみながらの高級レストランディナーで、こちらは名店街レストランや居酒屋での割り勘……。そうと知っていたら、もうちょっとロマンティックなディナーを……いや、もう、いうまい。

ま、あれっきりですから。釣られた魚に対する、男性の無関心ぶりもなかなかなものですよ(笑)

ダメ子さんも、実は、クラスで秘かに黙って想いを寄せられているかもしれませんよ。
もっとも、氣がつかなければそれまでなんですが……。

コメントありがとうございました。
2015.02.19 16:27 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
モテキ、人生にはそういうタイミングがあるみたいですね。まったく、どういう加減なんだかわかりませんけど。そして、たいがいは後になってから気づく、と(笑)
お相手の方たち、もしかしたらタイミングを探ったり、きっかけを探していたのかもしれませんね。ちょっとしたことで、人生が大きく変わっていたかもしれないと思うと、複雑な気分になりますね。

そうか、アプローチの仕方が重要か。まあ、きちんと言葉にしないことには、伝わりませんよね。こりゃ、予定変更して、決着をつけるしかないか(西海岸をチラ見)
2015.02.19 16:29 | URL | #V5TnqLKM [edit]
says...
こんばんは。

おお〜っ!
なんと、limeさんの秘められた過去を知ってしまった!
22歳でご結婚なさったのですね。早い!
きっと、そうでなかったら、ず〜っと、モテ期が続いたかと思われます。

そうそう、「後から言われても……」なんですよね。
そうか、チーフ。
職場の方に言われると、リアクションに困りますよね。もはやどうしようもないだけに。

それと、スイス、どうでしょうね。
ううん。やっぱり、来たかもしれないな。
なんだか、私の周りの人、みんな私のことを「サバサバ系」と誤解していたようなんですが、恋愛に関してはとんでもないロマンティック体質でして、その琴線に触れたのは、連れ合いだけだったかも……。今やタダのサバサバカップルですが。

少なくとも、日本人と結婚して日本社会にいたら、ブログはやっていなかったでしょうね。あの働き方に、結婚生活が加わったら、小説を書く時間もブログで交流する時間もなかったように思います。それを思えば、あれでよかったんでしょうね。

コメントありがとうございました。
2015.02.19 16:36 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

そうですね〜。
もし、こちらが先に好きになっていたら「どっちなの!」と問いただして迫っていたような氣がします。
そうしたらうまくいったのかもしれませんが。

女性の方からは「誘ったりして断られたら」と思うので、誘っているのかいないのかよくわからないアプローチは多いのです。たぶんそうへいさんを誘われた方も、「お願い、氣づいて〜」だったのでは。

男性もそうだとは、わかっていなかった私が超鈍感だったのでしょうね。
たしかに、今の連れ合いと出会って、うまくいく結果となったので、それでよかったのかもしれません。
あれだけ日本に男性がいたのに、結局ジンバブエマで行って配偶者を見つけたというのは、不思議な話です。

コメントありがとうございました。
2015.02.19 16:44 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

個人的には、固まってこないで、もっと少なくてもいいから、一人ずつにモテたかったなあと。
ま、昔語りです。

「飯に誘っているんだからわかるだろ!」と向こうは思っていたのかも。わかっていませんでしたが。っていうか、それならもっとおしゃれな所へ連れて行くとか……、いや、TOM-Fさんに訴えても困りますよね(笑)

セリフじゃなくても、何でもいいんですけれど、たとえ「この人もしかして私に氣があるのかも」と薄々感じているとしても、世間話だけ普通にしているだけでは勝手には盛り上がれないじゃないですか。その辺のムードづくりというのか、大切かなあと思います。だから、自分で小説を書く時にも、何かきっかけを作って、少しずつ相手との距離を縮めるようにしています。

女って、かなり要求の多い生き物だから、婉曲すぎるとわからないし、でもストレートで身もふたもないとムードがないとがっかりする、反対に、別に拒否もされていないのに、近づいてこないだけで勝手に傷ついていたりもする。なんて感じでウルトラ面倒くさいです。まあ、美穂はそれでもシンプルな方だと思いますけれど。

ま、ジュネーヴのCERNの方もいろいろとお忙しいでしょうし、また、お時間のある時にでも(笑)
西海岸の方は、どうなんでしょうね? ジョセフの不戦勝の場合は、何も書かなくてもいいと思うんですけれど。
私は、ちょっくら、ポルトや南フランスの方に行かなくちゃ。

コメントありがとうございました。

2015.02.19 17:03 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
まあ、確かにモテ期はあるのかもしれないですね。
・・・・私はないですかね。
欲しいものは自分で手に入れたいと思う性分なもので。
慎み深く鈍感なのも良さだと思います。
2015.02.21 00:39 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

あ〜、常にモテている方は、そういう「一時的な波」はないんじゃないでしょうか。ええ、きっと。

まあ、鈍感じゃない方がいいのですが、繊細すぎるとこれまた生きにくいかと思います。
ご自分のしたいことをわかっていらっしゃるLandMさんのようだと、一番ですよね。

コメントありがとうございました。
2015.02.21 17:11 | URL | #9yMhI49k [edit]

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