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Posted by 八少女 夕

【小説】リゼロッテと村の四季(1)紫陽花いろの雨

limeさんが、とても素敵なイラストを自由に使っていいとおっしゃってくださっていて、しばらく考えていたのですよ。

(イラスト)雨の精はきっとロマンチスト★

本当は、limeさんのイラストにつけるとっても小さい話のはずだったんですが。なぜかどんどん設定が進んでいってしまい、現在登場人物リストに20人以上いる、長い話になってしまいそうな予感。もちろん、いますぐ連載をはじめたりはしません。本当のさわりだけです。「リナ姉ちゃんのいた頃」と同じように、不定期に時々書いていこうかなと思っています。どっちもスイスのカンポ・ルドゥンツ村の話ですが、あちらは現代の話、こちらは20世紀初頭、第一次世界大戦くらいまでの時期をイメージして書いています。

それに、これ子供の話なんですが。来月のアルファポリスの大賞に出す予定はありません。たぶん、最終的には全く児童文学とは関係のない話になりそうなんで。




リゼロッテと村の四季
(1)紫陽花いろの雨

 涙雨のようだった。リゼロッテは、項垂れて庭の片隅へと向かった。彼女の細くて長い焦げ茶色の髪も、それを飾っている明るい茶色のサテンリボンも、しっとりと雨に濡れていた。ヘーファーマイアー嬢がオルタンスやグラッシィの話を好きでないのは知っていた。でも……。

「ええ。ハイトマンさん。こんなことを言うのは氣が引けるんですけれど、お嬢さんの体だけではなくて、一度、脳の方もお医者さんに診ていただいた方が……」
「なぜそんな事を言うのかね。あの子は、引っ込み思案ではあるが、至極まともに話をするではないか」
「ええ。でも、ご存知ではないでしょう。お嬢さんは、ガラス玉の妖精や、花の上の小さい娘さんと話ができるなんていうんですよ。もう二十世紀になったというのに!」

 書斎で話をする父と、リゼロッテの教育を任されている家庭教師の会話を耳に挟んでしまったのは偶然だった。

「なに、あの子はふざけているだけだろう。でも、くだらないことは言わないように、言っておかねばならないな。人に信用されなくなるような言動は慎まないと。そういえば、あの子の母親も虚言癖があった」
父親は忌々しげに呟いた。

「そうでなくても、この辺りは無知蒙昧な野生の山羊と変わらない人たちが住んでいるんですもの。ほっておいたら、どんな迷信を吹き込まれるかわかりませんわ。つい先日まで、魔女狩りをしていたって話、聞きましたか? お嬢さんのお体が十分によくなられたら、一日も早くデュッセルドルフに戻るべきですわ」
「そうかもしれないな」

 虚言……。花の上に妖精が住んでいると絵本を読みながら語ってくれたのは、リゼロッテの母親だった。国でまだ数人目の女医として、とても忙しく働いていたけれど、一日の終わりには、リゼロッテのベッドに来て抱きしめてくれた。

「あいつは、お前を捨てて、男とともにアメリカに行ってしまったのだ。もうお母さんのことは忘れなさい」
ある日、父親に突然言われた。それからリゼロッテには、絵本を読んでくれる人はいなくなった。

 ある時、突然このスイスのカンポ・ルドゥンツ村に連れてこられた。リゼロッテの虚弱体質を改善するためだと言って。デュッセルドルフの屋敷よりも部屋数は少ないけれど、庭が広くて太陽の燦々と降り注ぐ、美しい家だ。

 庭の一番奥に、紫陽花が植えてあって、夏のはじめになると、リゼロッテの顔ほどもある青い花を咲かせる。彼女は、その花に、美しい花の妖精がいるのではないかと思った。母親が読み聞かせてくれた絵本の中に沢山飛んでいたように。

 そんなリゼロッテに、そっと話しかけてくれたのが、オルタンスだった。

雨の精はきっとロマンチスト by limeさん
この画像の著作権はlimeさんにあります。二次使用についてはlimeさんの許可を取ってください。


 艶やかな青い髪を持った、優しい妖精。リゼロッテは、いつだったか確かに彼女の声を聴いたと思った。姿もわずかな時間だけは見かけたように思う。
「なんて心地いい雨なんでしょう。リゼロッテ、あなたも一緒に水浴びしましょうよ」

 でも、お母さんは、私に嘘を言っていたの? そして、私が、オルタンスと友達なのは、嘘つきの子供だからなの? オルタンス、あなたは本当にいるの? 答えてよ。

「オルタンスって誰だよ?」
突然生け垣から声がしたので、リゼロッテは飛び上がった。

 声のした方を見ると、生け垣から、薄汚れた服を着た少年が顔を出していた。ごわごわの短い髪が乱れている。太い眉と、大きめの目が印象的な子だ。
「あなた、誰?」

「俺? ジオンって言うんだ。あっちの先の酪農場に住んでいる。あんたは?」
「私は、リゼロッテ。リゼロッテ・ハイトマンよ」
「ああ、《金持ちのシュヴァブ》のお嬢様ってのは、あんたか。確かにいい服着てるよな」

 リゼロッテは、そんな不躾な事を言われたのははじめてだったので、面食らった。そもそも、彼女は子供と話をしたことがほとんどなかった。兄妹がいない上に、体が弱くて学校に行ったことがないので、子供と知り合う機会がほとんどなかったのだ。

 とくに、この村に来てからは、子供と知り合う機会がなかった。ヨハンナ・ヘーファーマイアーは、この地方の方言を毛嫌いしており、お嬢様にそんなクセがついたら大変だと思っていたからだ。リゼロッテが館の外に出るのは、日曜日の礼拝のときだけで、しかもわざと、村の人びとのほとんどやってこない早朝にだった。

「それで、なんで泣いているんだ? オルタンスって誰?」
ジオンは、大きな瞳を見開いて訊いた。聴き取りにくい方言だけれど、その様子には、馬鹿にしたり、意地悪を言っている様子はなかったし、ヘーファーマイアー嬢のように眉をしかめてもいなかったので、リゼロッテは躊躇しながら答えた。
「……友達。紫陽花に住んでいる水色の女の子。でも、本当はそんな子、いないのかもしれないって思ったら悲しくなってしまって……」

 ジオンは、首を傾げた。
「今は、いないだけかもしれないだろ? そういうヤツらは、いろいろと忙しいんだぜ」
「そうなの?」
「そうさ。クリスマスに、赤ちゃんキリストが来る(注1)って言うじゃないか。でも、全部の家に行くんだから忙しくて、だから、一度だって出くわしたことないだろう?」
「あ」

 そういえば、「赤ちゃんのキリストがクリスマスに来る」というのは、母親だけでなく、父親もヘーファーマイアー嬢も口にしていた。だったら、オルタンスだって、やっぱりいるのかもしれない。

 リゼロッテは泣くのをやめた。けれど、やはりどこか寂しそうな微笑みを見せた。紫陽花いろの雨がしっとりと二人に降り注ぐ。ジオンは、少し考えてからポケットに手をやった。
「そのオルタンスがいないと、寂しくて泣いちゃうなら、代わりにすごくいいものを置いていってやるよ。さっき見つけたんだ。雨じゃないと出てこないんだ。俺だって滅多に見たことのない、宝石みたいに綺麗な上物だぜ」

 宝石みたい? リゼロッテは、薄汚れた少年から、そんな言葉が出てくるとは思わなかったので、目をみはった。彼は、ポケットから小さなブリキの缶を出した。そして、そっと蓋に手をやると言った。
「よし、手を出せ。氣をつけろよ。すぐ行っちまうから」

 なにが? そう訝りながらも素直に出したリゼロッテの手のひらの上に、彼はそっと缶を逆さにした。冷たい感触がぴくっと触れた。鮮やかな、つややかな緑色。

 それから、リゼロッテはびっくりして叫んだ。
「きゃーーーっ!」

 その声に驚愕して、逃げ去ったのは、手のひらの上に置かれた小さなあまがえるだけではなくて、繁みから顔を出していたジオンもだった。

* * *


 大騒ぎが起こって、すぐに探しにきたヘーファーマイアー嬢に館に連れて行かれたリゼロッテは、雨に濡れて風邪を引いたらどうするんだとか、粗野な村のこどもと話したりするからだとか、散々注意された。

 父親は、あまりきつくは叱らなかったが、「妖精がいるというようなくだらないことを言ってはいけないよ」と諭した。

 リゼロッテは、先ほどよりも、ずっと悲しい心持ちになっていた。

 とても驚いて、叫んでしまったけれど、あのあまがえるは、そんなにきもちが悪かったわけではなかった。あのジオンという少年も、意地悪で蛙をくれたのではなくて、きっと本当にリゼロッテを慰めてくれるために自分の宝物を渡してくれたのだろう。それなのに、自分はすべてをめちゃくちゃにしてしまった。あの子には、嫌われてしまっただろう。

 彼女は、部屋に戻ると、自分の宝箱の中を覗き込んだ。一度はいたと思った、もう一人の友達、ガラス玉おはじきの中に住む小さな女の子グラッシィもやはり姿を見せなかった。リゼロッテは、肩をふるわせて机に突っ伏した。

* * *


 翌朝は、晴れ渡っていた。書き取りと、かけ算の課題が終わった後に、リゼロッテは庭にでることを許された。一番奥の紫陽花は、とても綺麗な青色で咲いていた。ジオンが首を突っ込んだために、その横の生け垣の下部がスカスカになっている。もう、来ないよね、きっと。リゼロッテは、悲しくその穴を眺めた。

 ふと、濃いピンクの何かが目に留まった。屈んでみると、小さく束ねてあるアルペンローゼ(注2)だった。小さな紙がついていて、汚い字で「ごめん」とだけ書かれていた。しかも、綴りが間違っている。

 リゼロッテは、ジオンからの贈り物を抱きしめた。紫陽花の青い花が風に揺れて話しかけた。
「よかったね! リゼロッテ!」

 彼女は、今日は見えていない優しいオルタンスに微笑んで、アルペンローゼを抱きしめたまま、館へと戻っていった。

(初出:2015年7月 書き下ろし)



(注1)ドイツ語圏ヨーロッパでは、クリスマスにサンタクロース(サン・ニクラウス、来るのは12月6日)は来ない。25日の朝にやって来るのは生まれたばかりのキリスト。ただし、20世紀初頭のグラウビュンデン州では現在のようにクリスマスの朝、樅の木の下にプレゼントが用意されているという習慣は浸透していなかった。
(注2)アルペンローゼ(アルプスの薔薇という意味)はツツジ科の灌木でアルプスの高地に咲く。エーデルワイス、エンツィアンとともに「アルプス三大名花」と呼ばれている。
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Tag : 小説 連載小説

Comment

says...
うう~ん、これはすごいです。
このイラストからはなかなか発想が浮かばないなあ・・・と、諦めてしまっていたのです。でも夕さんはこういう風に発想されるんですね。
20世紀初頭、第一次世界大戦くらいまでの時期って、サキには想像もつかない設定です。まだまだ現代科学が世界を席巻していない時期で、かろうじて妖精が生き残っている時代なのでしょうか?でもリゼロッテにとっては少しづつつらい時代が始まっているようです。新しい時代の到来は、古い時代のものを急速に淘汰しようとする人々を作り出すものですから。
お母さんがどのような事情でリゼロッテのもとを去ったのか気になりますが、彼女にとって大切な人だったようですから、さぞ心細くなっただろうなと思います。そんな彼女にとってジオンは心強い味方になってくれるんだろうなと期待します。いい子みたいですもの。
彼の置いていったアルペンローゼが、彼女にもたらしたものはすごく大きかったようです。また妖精たちの声が聞こえるようになってきたのでしょうか。
サキは少し安心しました。

でも、ガラス玉おはじきの中に住む小さな女の子グラッシィ・・・の部分。サキなら、ガラス玉じゃなくて飴玉に置き換えて〝飴姫”にこじつけちゃう所ですが、そこまで強引にこじつけないところが夕さんですね。
きっとそういう発想もお持ちだったと思うんですけど、思いとどまってらっしゃる。そこ、素敵だなと思いました。
サキだったら嬉しそうにイラストを2枚ともお借りしてしまいそうですもの。
読んでいてそんな印象を持ってしまいました。完全に的外れかもしれませんが、もしそうだったらお許しください。
彼女が「不思議ちゃん」の心を持ったまま上手に成長することを祈っています。
続きが発表されたら読ませていただきますね。

ああ、夕さんところにコメント残し「The 召還!」が出ました。
こちらもコメントを・・・と思っています。お待ちを!
2015.07.18 14:24 | URL | #0t8Ai07g [edit]
says...
更新、お疲れ様でした。

あのイラスト、やはり創作意欲をくすぐられますよね。
そっか、二人とも出てくるんですね。オルタンスとグラッシィかぁ。
リゼロッテが、「見える」人なのか、ただの夢見がちな少女なのか、この先のお話が気になります。まあ、いずれにしても周囲の大人たちは、そういうものに「理解」はしないんでしょうけど。
そこは、ジオン少年の出番ですね。でも、いきなりカエルかぁ。男の子には宝物でも、女の子に両生類はちょっとねぇ。まあ、アルペンローゼの花束は良かったですけど。彼には、いろいろと期待できそうですね。

昔の時代背景や、身分違いというような要素もありそうですし、連載が楽しみです。

P.S.ご旅行、楽しんできてくださいね。
2015.07.18 15:41 | URL | #V5TnqLKM [edit]
says...
これは素敵です。
なんだか子供の頃を思い出すような気持ちで、ぐいぐい引き込まれてしまいます。
何よりまず、あのイラストから想像を膨らませてくださったことに感謝!
夕さんがステルラに誘ってくださったことで生まれたイラストですから、なんだか余計にうれしいです。

ああ~、でもいいな。漫画でもアニメでもないのに、リゼロッテの視線の中にキラキラ優しい世界を感じられます。
夕さんは児童文学ではないとおっしゃってますが、私は女の子に読んでもらいたいなあと強く感じます。
きっと更に想像力を膨らませてくれそうですから。
あ、そして私も、ガラス玉おはじきの中に住む小さな女の子グラッシィ・・・に、飴姫を重ねてしまいましたw勝手に^^ きっと彼女もおしゃべりですよ。

不定期更新らしいですが、すでに続編が楽しみです。
ジオンくんとのやり取りも、興味津々です。
あまがえる、なるほどあれは、宝石みたいにきれいですもんね^^(よく捕まえた)
2015.07.19 01:48 | URL | #GCA3nAmE [edit]
says...
こんばんは。

そうですね。実は、私の書くものからすると、妖精の女の子って出てきにくいんですよ。
冗談にするには、あまりに可愛いし、「飴姫」だけのときは、「う〜ん。無理」って思っていたのです。
でも、「雨姫」も出てきて、「あれ? 両方ならなんか使えるかも」って思い始めたんですね。
でも、やはり現実に本物の妖精がメインで活躍する話は難しいんですよ。

で、この話に使うことにしたんです。

なぜ現代じゃないのかというと、いくらスイスの田舎でも「妖精を信じている私っておかしいの?」と泣く11歳って、無理があるんですよ。現在の11歳って、そろそろスマホを持っている年齢で、Wikiかなんかで調べたら「……という迷信」とか平気で書いてありそうじゃないですか。で、過去にしようと思ったんです。でも、紫陽花がヨーロッパにあって、金持ちとはいえ11歳がおもちゃでガラス玉を持っていて全く不思議じゃないのって18世紀後半以降のはずなんですよね。

それで、前から思っていた、この時期の事を題材に書こうと思ったんです。

このストーリー、子供目線で書くんですが、機械化される以前のスイスの酪農家の事、ドイツとスイスの関係、女性の社会進出、大人と子供の関係、スイス(やヨーロッパの)進学関係、スイスの徴兵制の事、スイスの自治の事、教会と人びとの関わりなどなど、私がここ15年である97歳になる男性から口承で知った事を中心に入れていこうと思っているんです。

グラッシィは、「飴姫」のイラストを使う氣、満々です(笑)
ただ、今回は、無理に入れようとすると不自然にこじつけっぽくなって「このイラストを入れるためだけにやっているな」という感じになるのでやめたんです。長いシリーズになるはずなんですが、この回だけ異質にならないように、という予防線でもあります。

いずれ、グラッシィの事を中心に据えたエピソードを書こうと思っていて、その時に「飴姫」のイラストも使わせていただこうと思っています。ただ、飴だと、使いにくいし時代考証が面倒(こういう飴をこの時代に食べていたかの裏が取れない)なので、「あれはガラスのビー玉なんです」とこじつけさせていただく事にしました。でも、ビー玉という言葉もなさそうなので「おはじき」と一応書きました。もしかしたら後でこっそり直すかも。

あ、感想はいついただいても嬉しいので、どうぞお氣遣いなく!

コメントありがとうございました。
2015.07.19 19:44 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

そうなんです。あの二枚、やっぱり何かで参加したいって思っちゃうんですよ。
最初は「飴姫」で、何か書けるかと考えてみたんですよ。
でも、私の作風って、TOM-Fさんのように絵にぴったり来るピュアさがないし、かといってサキさんやウゾさんたちのように全然違う視点からはっとさせる作品にもできなくて「う〜ん、降参かな」と思っていたところだったんです。
「雨姫」の方もでて、「一つを中心に据えるのは無理でも、連作的に両方使うのならありかも」って思い出したんです。

でも、ピュアじゃないんで、そのものの話は書けなかったです(笑)

この話は「見える」子の話じゃないです。むしろ「本当だもん! サンタクロースは居るもん!」だった子が、大人になって我が子の枕元にプレゼントを置くようになる、その最初の段階を描ければいいかなと思っています。かといってオルタンスやグラッシィの存在を否定するんじゃなくて、リゼロッテが大人の階段を登るのに、ジオンら村の子供たちとの交流がどんな役割を果たすのかという方に重きを置きたいかなあと。

ジオンは、リゼロッテより二つ歳下なんですが、ひき蛙ならまだしもアマガエルで騒ぐ子供なんて新鮮だったらしく、びっくりしてトンズラしました(笑)でも、三つ違いの姉に猛烈に怒られて、反省したみたいです。ジオンはトップバッターですが、まだ子供はいろいろ出てきますので、いろいろと期待していただけると嬉しいです。

時代背景いろいろと絡める予定です。思いっきり不定期になると思いますが、忘れた頃に出てくると思いますので、読んでいただけると嬉しいです。

あ、バイクで楽しく廻ってきました。真夏でしたね〜。今日はよく眠れそうです。

コメントありがとうございました。
2015.07.19 20:02 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

毎度、すばらしいイラストを使わせていただき、ありがとうございました。
予告になっちゃいますが、このシリーズで「飴姫」の方もグラッシィとして使わせていただくつもり満々でございます。
その時は、またどうぞよろしくお願いします。

「雨姫」イラストを最初にみた時に、Stella用の作品で「フリーイラストの方じゃないのかぁ」って、ちょっとだけ残念だったのでちらっとおねだりしてしまったのですよ。そうしたら使ってもいいと快諾してくださったので「よし! 両方使うぞ!」って、鼻息荒くしたはいいものの、考えれば考えるほど「私ってピュアじゃない」で、ふさわしいお話にならない。最終的に、こうなりました。

サキさんへのコメ返にも書いたのですが、20世紀初頭のうちの村(エイリアスがカンポ・ルドゥンツ村)を舞台に、様々な題材を子供目線で紹介していくつもりなんです。97歳の歴史の証人みたいな方に、雑談の中で15年間くらいかけて聴いたいろいろな事がありまして、それをなんかの形で残したいなという想いがあって、そのシリーズにオルタンスとグラッシィを上手く絡ませたいなあと思っているのです。いずれはオルタンスもグラッシィも関係のない話になっちゃうと思いますが、それまでにいくつか重要なエピソードに絡ませたいなと思っています。

じつは、私の中のリゼロッテのイメージは、この「雨姫」そっくりです。あ、髪青くないし、紫陽花の上にはすわれないけれど、それ以外の表情や全体の感じが……。

ジオンは田舎のワイルド少年なんで、アマガエル捕獲成功して有頂天だったみたい。後で「都会のお嬢様にアマガエルが喜ばれるわけないでしょ!」と姉にどやされてしゅんとなったみたいです(笑)

早速、素敵なご紹介をしていただき、ありがとうございます。いずれ第二話を発表すると思いますが、その時ねまたよろしくお願いします。

イラストを貸していただき、またコメントもいただき、ありがとうございました。
2015.07.19 20:18 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
夕さんはなんでもうまく絡めてちゃんと素敵なお話につなげていかれるんだなぁとまた感心してしまいました。
お伽噺というわけではなさそうですね。村の歴史、人々の歩んできた時間、教科書に出てくるような大きなものじゃなくて、人々の生活の中にあった時間の記録。それはきっと何百年も先には消えてしまうかもしれないもので。
それを書いておきたいなぁという夕さんのお気持ち、分かるような気がします。
戦争の時代にあったことを、それも大局からではなくて、自分たちの生活として話しておきたいと思っている人たちがいるのとちょっと似ているような気がします。
お伽噺のようなスタートですが、すでに村の人々の生活の片りんが見え、子どもたちの時間が動き出しているのが分かります。
そこにlimeさんのイラストのイメージが重なって、穏やかに始まった物語。ゆっくりと楽しみたいと思います。
あ! ジオンと言えば、ついついガンダムのジオン公国を思い浮かべちゃって^^; いかんいかん。
2015.07.20 16:30 | URL | #nLQskDKw [edit]
says...
こちらにも、ありがとうございます。

今回は、上手く絡めてどころか、かなりこじつけなんですけれど……。でも、使ってみたかったんです!

そうなんです。大人視線でみればリゼロッテは「想像力豊かな子供」のひと言で片付くんですが、まあ、子供目線で大人の階段を少しずつ昇らせようかなと。

それと、実は、またしても廃品利用を企んでいまして、ずっと「どうしようかな、このままお蔵入りにしようかな」と思っていた、イギリスの田舎の青年たちの話、これに変換させる事にしました。どうやってもイギリスの田舎の事はここほどはわからないし、あっちの話には若干書くのがためらわれる問題が二つほど入っていたので、ボツ化の道を歩んでいたのですが、それをこちらのはなしにする事で、上手く消化できるかなと。

彩洋さんがおっしゃるように、表向きにはおそらく書き留められる事のない、いずれは消えてしまうだろう97歳の知り合いから聞いた話、こちらでいまの私が感じる異民族交流のこと、それに、裏に隠れている私の個人的萌え萌えキャラの話を混ぜて一つの作品にしてしまえ、みたいな(笑)

limeさんのイラストの力を借りて、いつものあまり面白みのない私の世界に、女の子らしい柔らかさを加えていただいちゃおうかなと、かなり姑息なスタートになりました(笑)

ガンダムにそういう公国があるんですか。(もの知らず……ガンダムもエヴァンゲリオンも実は見た事がない……)

ジオンは、Gionのことなんですが、これ、実はもう少し「ジョン」に近い発音なのです。でも、わざわざジオンと書くのは、この子がロマンシュ語を話す家族の子供だからなんですね。ジョンと書いてしまうと、英国人か、みたいに思われてしまうので。

不定期すぎて、次がいつになるかわからないのですが、また読んでいただけると嬉しいです。

コメントありがとうございました。
2015.07.20 19:32 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
更新されていたこちらのお話、まだ未読だったので一話から読ませて
頂くことにしました。
なんと! きっかけは一枚の素敵なイラストだったのですね。

コメント返信のなかでもおっしゃられていましたが、子供の空想に
主眼を置いたお話、というのではなくて、もっと普遍的な
ありし日のスイスを背景においた物語なのですね。
「赤ちゃんのキリストがクリスマスに来る」というのが印象的でした。
どういう意味合いで使ってるのかな? 青天の霹靂、みたいな?(違うか……)

ジオンはワイルドな感じだけど、そこはかとなくリゼロッテの世界に
理解を示しているところが素敵ですね。
それも、無理に理解しようとしてるんじゃなくて、
さらっと自分の感覚に置き換えてお話ししているところが心憎いです。
子ども同士だからこそ相通ずるこの感覚、久々に思いだしましたよ。

アルペンローゼってお花の名前なんですね。コメント欄でわかりました。
どこかできいたことがあるなあって思っていたのですが、「アルプス一万尺」
の「アルペン踊り」に似ているんだと気付きました。

と、子ども時代の記憶が刺激されるようなお話でした。
ラストも甘酸っぱくてほろ苦くて……こんな思い出を
抱きながら成長したリゼロッテはきっと
素敵な大人になるんじゃないかなあって思いました。
2016.04.22 08:02 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

す、すみません。
いろいろと書き散らしているもので、「これ知らん」というお話多いかと思います。ううう。

そうなんです。
この話を書こうと思ったきっかけは、limeさんのイラストです。
といっても、この話の構想はもう少し前からあって、それをイラストに合わせて少し変えてみたという感じでしょうか。
もともと完結していないものが多すぎるので、新しいものを出すのは避けようと思ってはいたんですが、なんとなくみなさんがこのイラストで書いているのを読んでいたら、この話を世に出したくなってしまった……。

現在96歳になるこちらで知り合った小説家の方の思い出話から得たネタを下敷きに、かつて書こうと思ってボツったイギリスの田舎の話のキャラクターを構成し直して作っています。大テーマはいつもと一緒なので「結局そういう話かよ」になるかと思いますが、読んでいただけると嬉しいです。

> 「赤ちゃんのキリストがクリスマスに来る」というのが印象的でした。
> どういう意味合いで使ってるのかな? 青天の霹靂、みたいな?(違うか……)

うわ〜。ごめんなさい!
これ、私やこっちに住んでいる人間にはあまりにあたり前だったので違和感なく書いていましたが、日本の方にわかるはずありませんよね。
反省して訳注をつけましたが、これは日本語にすると「クリスマスにはサンタさんが来るって言うじゃん」です。
ただ、こっちには「サンタさん」来ないんですよ。だからこういうセリフになっています。

アルペンローゼも、説明が足りていなかったのでやはり注をつけました。ちなみに「アルプ」というのはいわゆる「アルプス山脈」のこと(固有名詞)であると同時に「家畜を夏のあいだ放牧するすっげえ高い山」を意味する普通名詞でもあるのです。昔の住人にはそれは同じことだったのですね。同じようなケースに「フェーン」という言葉があります。気象用語の「フェーン現象(山おろし)」であると同時に「アルプスから吹いてくる暖かい風」のことでもあるわけです。彼らは固有名詞と普通名詞を意識しないで使っていますが、それもそのはず指しているものが同じだからですね。で、「アルペンローゼ」は「アルプの薔薇」という意味です。薔薇じゃないけど(笑)

ジオンとリゼロッテの相互理解についてですが、ここで重要なのはこのストーリーが現代のスイスじゃないことなんです。今だったらたとえ9歳でもテレビや親の会話から「妖精なんているか」と口にすると思うんですよ。でも、ジオンは狭いスイスの村世界の中での知識しかなくて「妖精なんていない」という話題そのものをしたことがないんですね。「妖精か。よく知らないけど、でも、カエルもいいじゃん」その程度の認識だと思います。

こういう相互理解の中で、貧富の差や国籍、文化の違いがありつつも、お互いに理解しつつ成長していく、そしてあまり辛くなりすぎない小説になったらいいなと思っています(ほとんど何も考えていないのがバレバレ)

この小説に興味を持っていただけて嬉しいです。

コメントありがとうございました。
2016.04.22 20:42 | URL | #9yMhI49k [edit]

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