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Posted by 八少女 夕

天下の回りもの

本文と写真があまり関係ないんだけれど、文字だけだと殺風景なんでなんとなく……。

とある朝食

このブログだと、しょっちゅう外食したり、週末旅行したり、海外旅行に行ったりしているみたいに見えますよね。実際、しょっちゅうやっているんですけれど。

そのかかっている金額をお知らせしたら、きっと皆さん驚かれるんじゃないかなと思います。スイスって、外食や宿泊、びっくりするほど高いんですよ。それだけでなく、私はあまり買わないから関係ないけれど、衣類やインテリアにしても日本の常識からは考えられないくらい何でも高いんです。

たとえば、お昼ご飯を二人で食べたら、一万円くらいなくなるのは普通です。外食ランチを1000円以下で済まそうと思ったらファーストフードくらいしか選択肢はありません。しかも、日本のファーストフードの値段を知っている方は「なんでこの値段!」といっそのこと一食抜きたくなるに違いありません。

というわけで、勤務先のランチを毎日外食なんて事はしません。働いている意味なくなっちゃうし。普段は自炊をきちんとして、それなりの食費内に納める努力もしています。

でも、外食や週末旅行にも行くんです。そして、そういう時は、「日本より高い!」ということをあまり考えないようにしています。

私たちには子供はいませんので、生活のランニングコストはそれほどかかりません。借家暮らしですが、ローンなどの借金もありません。衣類や化粧品には全然お金がかかっていない分、将来の事を考えて残している分を除いても、外食をするくらいの贅沢はそこそこできる余裕があります。まあ、別荘やヨットに回す余裕は全くありませんけれど。

そして、スイスの物価が高い理由がわかっているので、文句もあまり言わないようにしているのです。

スイスは、人件費が高いのです。つまり、働いている人たちの給料が高いという事です。日本のアルバイトの時給、私が日本にいた時よりは上がっていると思いますけれど、今でも一時間1000円以下というのもありえますよね。スイスで1000円以下というのは、通常だとありえません。あるとしたら不法移民が不法就労して搾取されているケースです。

スーパーのレジなどを担当している人であっても、100%(週42時間くらい)働くとおそらく3000フランくらいのお給料はもらえるはずです。30万円くらいと考えてください。もちろんボーナスに当たるものもないですし、法定の健康保険料が日本と較べ物にならないくらい高いとか、なんだかんだ言って引かれてしまう金額もありますが、それでも手取り2000フラン以下という事はないはずです。日本で大学を卒業したのにも関わらず、手取り十万円くらいしかない方たちの困窮ぶりをたまに読んだりしていますけれど、それと較べると雲泥の差なのがわかると思います。

その分、もちろん物価は高いのです。とくに外食や、嗜好品など生命維持に不可欠とは言えないものの値段は高いです。そしてですね。消費税も8%です。けれど、スイス人はそれを「高い、高い」と言わないんですよね。(外国人は言います、もちろん)

安いものもあるんですよ。国境を越えれば、ドイツのスーパーマーケットに置かれる商品などはぐっと安いです。スイス国内のものでも、国産品より輸入物は割安です。安かろう悪かろうの代表のような、アジアの某国からの製品もたくさんあります。

でも、私は安さだけを追求しないようにしています。その商品がどのような過程で作られて、どんな状態であるかが大切だと思うからです。生まれてから文字通りベルトコンベアに乗せられて生産ライン上で殺されてしまう某隣国の鶏肉は買いません。どんな危ない薬品がついているのかもわからない某アジア国製品も可能な限り避けています。

そして、人件費と丁寧な作業が、値段を押し上げてしまうスイスや近隣諸国の信用できる製品を選んで買う事が多くなりました。また見えない部分ですが、原子力発電ではなく水力発電だけを送電してもらう追加料金というのがあるんですけれど、それにしてもらったり、近くの有機農家で買い物をしたり、同じ商品でもフェアトレードの製品だけを扱う店から買ったりと、わずかずつですが高コストでも私の信じるよりよい世界のためにお金を遣うようにしています。

同じようにしたくても、育ち盛りのお子さんがいて、その養育費などでそんな贅沢はできないという方も多いと思うんです。旅行や外食も同じです。それができる状況にあるというのも、一種の社会的役割のように感じるのですよね。

そして、いつかよぼよぼになってしまっても、私には子供がいないので、まちがいなく社会のお世話になると思うのです。だから、その前に、楽しめる事はそこそこ楽しみ、社会に幾ばくかは還元しておきたいと思っているのです。
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Comment

says...
先日テレビで言ってました。
世界一物価が高いのは、スイスらしいです。
2015.08.08 09:28 | URL | #em2m5CsA [edit]
says...
私のよく行くスーパーのレジは時給700円なのに…
でも物価が安いから結局同じ?
私の住んでいるあたりは持ち家比率も高いですし

外食産業はこっそり安い食品を使ったりしないんでしょうか?
そして他より安い店を売りにしたりとか
2015.08.08 10:33 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

「ビッグマック指数」とか「クラブハウスサンドイッチ指数」などでいうと、確かにスイス(ジュネーヴ)がよく一位を獲得していますね。田舎は、もう少しマシかな。

旅行者は外食をするしかないので、よけい大変だと思います。
一度、ツェルマットに9月に行ったことがあって、ものすごく寒くてフリースの手袋を買いました。季節柄ほかの選択肢がなかったのですが8000円近く取られました。でも、普通のシーズンに近くのスーパーで買えば1000円前後でしょうか。日本の都会で買うものよりは高いですが、納得の値段でした。

北欧やイギリスは、私たちにとっても「殺人的物価」と言われています。日本のホテルでコーヒーを飲んだスイス人に「あの薄くてまずいコーヒーに1000円も取られた!」と、つっかかられたこともあります。実際に暮らしてみないと、本当にどこが世界一物価が高いのかはわからないのかなと、考えています。でも、スイスが日本より物価が高いのは実感でありますね(笑)

コメントありがとうございました。
2015.08.08 17:41 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

え。700円? 20年前とほとんど変わっていないじゃないですか。
そうですねぇ。物価と時給を比率で計算すると、う〜ん、スイスの方が暮らしやすいかな。
まあ、外食は別です。だから、家飲みが多いし、人と逢うのも自宅に招く事が多いですね。

外食産業は、こっそりでなくても外国の食品を使いますよ。とくに大手チェーンほどそういう傾向はあります。
でも、あまり安くなりませんね。人件費の方がそんなに圧縮できないので。
日本みたいに極端に安い外食産業は、成り立たない仕組みになっているようです。

コメントありがとうございました。
2015.08.08 17:46 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
物価や消費税率なんかは、それだけではなかなかその社会の本質が見えづらいですよね。
バイトの最低時給は県で違っていて、数年前の調査では四国の某県では500円台というところがありました。もちろん、東京とは物価が全然違いますし、住みやすさも違うんでしょうけれど(どちらが住みやすいかは、また個人の感じ方の違いですよね)。
ホテルの薄くてまずいコーヒーに1000円、というのは、なかなか言い得て妙ですが、あれはホテルのラウンジに座って飲むという場所代とイメージの良さ?に半分くらい払っているような気がします。ルームサービスで同じ1000円を出してコーヒーを頼むと、ポットサービスで5杯分くらい入っていて、美味しいかどうかはともかく、お得感があるし。
私も、仕事はともかく、社会に還元できるところは還元したいなぁと思います。あんまり贅沢は出来ないけれど、旅行先では観光にお金を使わない(というのか、拝観料・入場料がないところに行っているので(ほぼ山の中)、旅館なんかはちょっと奮発したり、地元の農協や道の駅でいっぱい買い物したり。そんなことくらいですけれど。でも、地方で「高いなぁ」と思うことはほとんどありません。日本国内でも格差はものすごいかも。
でも、高度成長期と言われた時代、金は出してもまた返ってくる、まさに天下の回りもの、と感じたけれど、今は出したら最後、返ってこない時代になっちゃいました。出し渋りをする人の危機感もまた、分からぬでもありませんね。
2015.08.09 03:16 | URL | #nLQskDKw [edit]
says...
おはようございます。

バイトの時給というのもこういう問題を考える時にちょっと曲者で、そもそも労働者を正社員とバイトに分けて考える日本の人びとの労働と賃金に関する考え方が根底にあると思うんですよね。
「バイトやパートは、家計では単なる追加的な収入で(本来は別にいるはずの)一家の大黒柱としての賃金はいらないはず」という、考え方が見え隠れしているように思います。

ごく普通に考えたら、田舎であっても500円×42時間×4週=84000円で家計を支えるのはかなり厳しいと思うのですが、「それで家計を支えるのは一部の例外だけ」という考え方のもと、大して文句も出ていないように思います。もっとも、これからはそういう人たちが例外ではなくなっていくのではないでしょうか。日本の労働環境は、現在とても大きい岐路に立たされているようですから。

「ホテルのコーヒー1000円」エピソードには、習慣の違いも大きく影響しているのですよね。
例えば、一泊最低で7万円くらいするホテルであっても、一杯のコーヒーの値段は、街のカフェの相場(スイスだと今のレートで400円程度)の1.5倍ぐらいが限度だという感覚があるのです。そして、コーヒー一杯の値段の差でその国の物価を比較するような文化もあるのですね。ところが日本はもともとコーヒーを飲む文化ではなくて、街の喫茶店のコーヒーが600円しても不思議はありません。それよりも安くランチが食べられる事もあるし、スイスだとコーヒーと同じくらいの値段を取られる水やお茶がタダで出てくる事もあるという事実があってもそれは考慮されずに「コーヒー1000円」伝説だけが一人歩きしてしまう。

だからこそ、「○○指数」による物価の比較というのは、ある程度はわかっても、本当に実感と正確に一致するのかは微妙です。もちろん、マクドナルド食べるだけで他に何もしないという方は、ビッグマック指数を参考に行く国を決めてもいいんですけれど(笑)

社会還元の話ですが。例えばブログで「こういうことはよくないと思うんです」とか「こういう事が素晴らしいと思います」というような主張をしたとしても、有名人でもない限りはそれが実際に役に立つ事ってあまりないと思うのですよ。(特に私は日本語で書いているので、それがこちらの地元の人たちの目に触れて、流れを作るなんて事にもなりません)いくら讃えても、その素晴らしい事をしている方の生活が立ち行かなくなってしまったらもう終わりですよね。

だから、たとえ高くても、素晴らしい、もしくはよりよいと思える事に対して積極的に対価を払う事で応援しようと思うのです。これまた微々たるものですけれど、それでも。

彩洋さんが、旅先で地元の方々を応援するのも、きっとそれと同じ事ですよね。それが上手く繋がって、不況による閉塞感が少しずつなくなっていくといいなあと思っています。

コメントありがとうございました。
2015.08.09 09:40 | URL | #9yMhI49k [edit]

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