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Posted by 八少女 夕

【小説】リゼロッテと村の四季(2)山羊を連れた少年

20世紀初頭のスイスの田舎カンポ・ルドゥンツ村を舞台にした不定期連載「リゼロッテと村の四季」を戯れに書いてみました。まだ特に話は大きく動いていませんけれど、ジオンの家のことや当時の村での学校制度の事などが少しずつ明らかにされています。

今回もlimeさんの素敵なイラストを使わせていただいています。
(イラスト)妄想らくがき・雨なら飴の方が・・・
limeさん、どうもありがとうございます。



「リゼロッテと村の四季」「リゼロッテと村の四季」をはじめから読む
あらすじと登場人物




リゼロッテと村の四季
(2)山羊を連れた少年


 メエエ、メエエと鳴き声がした。リゼロッテは、窓に駆け寄って大きく開け放った。庭の向こうの小径を二十頭くらいの山羊が歩いているのが見えた。

 ヘーファーマイアー嬢は、この村を歩き回る山羊が大嫌いだ。
「山羊のチーズほど臭いものはないと思っていましたが、もっと臭いものがあったのね。雄山羊が通ると、ずっと先でもわかる。おお、いやだ」

 リゼロッテも、山羊のチーズは苦手だ。一度出てきて、ひと口食べて、残りには手を付けなかった。
「チーズを食べないと、健康にはなれませんよ、嬢ちゃま」
家事の一切を引き受けているカロリーネ・エグリは言ったが、ヘーファーマイアー嬢が「食べる必要はない」と言って皿を下げさせた。

 それから山羊のチーズが出てくる事はなくなったのだが、そのチーズの源である山羊の行列にリゼロッテが興味を持つのには理由があった。

 行列の一番前には、長ズボンを履いた若い青年が行く。カロリーネによると、この館に一番近い酪農家カドゥフ家の17歳になる次男でクルディンというらしい。行列の前になったり、後になったりして動き回る、落ち着きのない白い犬がチーロ、そして一番後からついていく半ズボンの少年がジオンだ。

 先月、館の生け垣に頭をつっこんで、リゼロッテと話した、あの硬い髪の少年だ。紫陽花の精オルタンスやガラス玉おはじきの中に住む小さなグラッシィのような、本当にいるのかもはっきりしない友達しかいなかったリゼロッテの、たぶん最初の友達になってくれそうな少年だ。彼女は、通りを行くジオンに大きく手を振った。少年もそれに手を振って応える。

 それが終わると、リゼロッテは、階下に降りて行った。応接間に置かれた大きないかめしい机の前に座って、ヘーファーマイアー嬢のいう通りに書き取りをしたり、計算をしたり、それから本を朗読したりしなくてはならない。

 ジオンは、山羊とどこかへ行く。本も持っていないから、学校に行くようにも見えない。私も外に行きたいな、こんなにきもちよく晴れているのだもの。でも、ヘーファーマイアー嬢に言うと叱られる事がわかっているので、リゼロッテは大人しく勉強した。

 昼食後、一時間ほどの自由時間がある。リゼロッテは、そっと台所に向かった。カロリーネが、せっせと床を磨いていた。
「あれ、どうしましたかね、嬢ちゃま。何かお探し物でも」

 カロリーネのはとても聴き取りにくい発音で話す。はじめは、ヘーファーマイアー嬢の言いつけを破って、方言でリゼロッテに話しかけているのかと思っていたが、夫であるロルフ・エグリが樋の修理にやってきた時に二人で話していた言葉を聴いたら、まったく何を言っているのかわからなかった。それで、リゼロッテは、これまでのカロリーネが遣っていた言葉は、訛は強いけれど正規ドイツ語だったのだとようやくわかった。

「いいえ。探し物ではないの。訊きたい事があって」
「なんでしょう。訊いてくださいな」

「あのね。どうしてジオンは学校に行かないの? 私みたいに家庭教師に習っているの?」
リゼロッテの質問の意味を理解しようと、しばらく口をあんぐりと開けていたカロリーネは、それからあははと笑った。

「ジオンに家庭教師ですって? それは傑作な冗談だこと。いえいえ、嬢ちゃま、ジオンは学校に行きますよ。でも、それは冬の間だけですよ」
「え?」

「学校は、十月に始まって、復活祭でおしまいになるんですよ。そうじゃなかったら、夏の間、働けませんからね」
「働く?」
「もちろんですよ。ここでは、夏の間、みんな働くんですよ」

 カロリーネは、ジオンは9歳だと言った。リゼロッテよりも二つ歳下だ。でも、リゼロッテは働いた事などない。そう言ったらカロリーネは大きく笑った。
「嬢ちゃまは生涯働く必要なんかないですよ。どこかのお金持ちの奥様になるんでしょうから」

 でも、リゼロッテの母親は、医者だった。ドイツで医者の資格を取った女性はまだ五人くらいしかいない。母親は、その事を誇りに思うと言っていた。
「女でも、努力すればやりたい事を職業にできるのよ。医者だって、飛行機のパイロットだって」

 でも、私はどんな職業に就きたいのかわからない。お父さんもヘーファーマイアーさんも、それにカロリーネも、私はお嫁さんになればいいって言うけれど、それでいいのかな。ジオンだって働いているのに。

 リゼロッテは、考えながら自分の部屋に戻った。早く夕方にならないかな。ジオンがまたあの道を帰ってくるだろうから、また手を振ってみよう。

 それから、不意に、先日もらったアルペンローゼのお礼をしようと思い立った。何かないかしら、ジオンにあげられるもの。リボン、お人形、だめだめ、そんなのいるはずはないわ……。

 リゼロッテは、自分の宝箱をそっと開けた。中には色とりどりの丸いガラス玉が入っている。いつだったかお母さんがヴェネチアに行って買ってきてくれたムラノ島の手作りおはじきだ。

「こんにちは。リゼロッテ。今日は、もう遊べるの?」
明るい声がしたように思った。あ、グラッシィ! リゼロッテは、箱の中を覗き込んだ。

 リゼロッテにしか見えない、それも、いつも見えるわけではない小さい友達。リゼロッテは、彼女をグラッシィと呼んでいる。おしゃまで、ケラケラと笑う、楽しい少女だ。

「雨なら飴の方が」 by limeさん
この画像の著作権はlimeさんにあります。二次使用についてはlimeさんの許可を取ってください。

「ううん、グラッシィ。まだ遊べないわ。すぐに、午後の授業が始まっちゃうもの。ねぇ、それより、あなたのガラス玉、少しもらってもいい?」

 リゼロッテは、小さい友達に話しかけた。グラッシィは、首を傾げた。
「どうするつもり?」
「友達にわけてあげようと思うの」
「女の子?」
「ううん、男の子よ」

 グラッシィは、つんとして首を振った。
「だめよ。男の子は、おはじき遊びなんかしないわよ。カエルやヘビにしか興味がないのよ。あたし、そんなところにはいかない」

 リゼロッテは、項垂れた。ダメなの……。じゃあ、何をあげたらいいんだろう。わたしにはカエルやヘビは用意できないもの。

* * *


 午後の授業は、なくなった。カールスルーエのカイルベルト氏とその夫人が、イタリア旅行の途上で訪ねてくることになったのだ。リゼロッテの父親はしばらくここに来ないのだから、わざわざ訪ねてこなくても良さそうなものだが、「そういうものではない」らしい。

 リゼロッテは、父親の名代として応接室に座っていなくてはならないが、もちろん11歳で大人の応対などできるわけはないので、実際の会話はヘーファーマイアー嬢がする。かといって、あくびをしているわけにもいかない。

「いずれは立派な奥様になるために、こういう応対に慣れておくのはいいことです」
ヘーファーマイアー嬢は断言した。

 カイルベルト氏は、リゼロッテの父親の遠縁に当たる裕福な商人で、柔らかい視線をした丁寧な紳士だが、華やかで美しいカイルベルト夫人は、とても口数が多い上、身振り手振りも口調も大袈裟だった。

「まあ、リゼロッテも本当に大きくなって。すっかり健康そうになりましたね。三年前に会った時は本当に痩せていて、顔色も悪かったから、とても心配したんですよ。でも、お医者様のお母さんがついているのに、いろいろと言うのもねぇ……あっ」

 どうやら、ヘーファーマイアー嬢の表情から、リゼロッテに母親の話をするのはタブーだと氣がついたのだろう、それからよけいに内容のない言葉をたくさん使って騒いだが、リゼロッテは黙って下を向いていた。

「お前、リゼロッテにお土産を持ってきたのだろう」
カイルベルト氏が、助け舟を出した。それで夫人は、再びはしゃいで、荷物からとても綺麗な花柄の箱に入ったプラリネを取り出した。

「チューリヒのシュプリュングリィのものなんですのよ。私たちが帰る時にももう一度行って買って帰るつもりなんです。やはりプラリネはここでなくっちゃ」

 箱の中に24個の一つひとつ形の違うプラリネが綺麗に並んでいる。カロリーネの持ってきたコーヒーを飲みながら、カイルベルト夫人は物欲しそうな目をした。ヘーファーマイアー嬢はリゼロッテに、箱をテーブルに置くように言い、それはお客様にも召し上がっていただけと言う意味だったので、リゼロッテはヘーファーマイアー嬢に箱を渡した。

「今は二つだけですよ」
ヘーファーマイアー嬢に言われたリゼロッテは、ピスタチオが載ったものと、クルミの載ったものを一つずつお皿にとり、残りのプラリネが自分から遠ざけられて、カイルベルト夫妻にどんどん食べられてしまうのを残念に思いながら見つめた。

 プラリネを食べようと思ったその時に、不意にこれをジオンにあげようと思い立った。それで、大人たちに見られないように、そっとポケットにしまい、大人しく自分用に用意されたミルクを飲んで、それからしばらく退屈な会話に耳を傾けた。

* * *


 夏の日暮れは遅く、八時半頃だ。「メエエ、メエエ」という鳴き声がしたので、リゼロッテは、また窓の方へと行ってみた。歩いてきたジオンが、何か合図をしている。リゼロッテは頷くと、そっと庭の生け垣の方へと向かった。

 以前、彼が頭をつっこんだオルタンスの紫陽花の影になった繁みから、ジオンは再び顔を現わした。
「よう。いいもの見つけたから、持ってきたんだぜ」

 リゼロッテは、またカエルなのかと身構えた。
「違うよ。カエルやヘビは嫌なんだろ。こっちさ」

 そう言って彼が取り出したのは、エンツィアン(注1)だった。
「まあ、なんて綺麗な青なの!」
とても深い宝石のように濃いブルー。

「山の上じゃないと咲いていないんだぜ。すぐにしおれちゃうから、いますぐ水に漬けろよ、リロ」
少年は、大きな目を片方つむった。

「リロ?」
リゼロッテは、自分を指した。
「うん。だってリゼロッテって長いだろ。嫌か?」

「ううん、嫌じゃないけれど、変な感じ」
「すぐに慣れるさ」
ジオンは、もう勝手にそう呼ぶと決めているようだった。

「じゃ、またな」
そう言って、躙り出ようとする少年を、リゼロッテはあわてて止めた。
「待って。これ、渡そうと思ってたの。この間のアルペンローゼのお礼よ」

 そういって先ほどのプラリネを出そうとポケットを探る。取り出してみると、それは少し溶け変形していて、あまり美味しそうには見えなかった。
「潰れちゃった……。ごめんね。また今度もっとちゃんとした形のを……」

 再びポケットにしまおうとするリゼロッテの手から、ジオンは素早く一つ奪った。
「形なんて、どうでもいいよ! これ、食べていい?」
「ええ。もちろん。こんな潰れていてもいいなら、こっちも……」

 言い終わる前に、一つのプラリネは、もうジオンの口の中に消えていた。目をキョロキョロさせた後、しばらく瞑って、溶けていくチョコレートのハーモニーを楽しんだ。
「ああ、うめぇ。プラリネを食べたのは、まだこれで二度目なんだぜ」

「もう一つは、食べないの?」
リゼロッテが残りのプラリネを差し出しながら訊くと、彼はしばらく至福をもたらすに違いない誘惑と戦っていたが、やがてそれをとってポケットにしまった。

「ドーラにやる」
「ドーラ?」
「俺の姉ちゃん。あいつも、プラリネ大好きだもの。俺だけ食べるのは不公平だ。じゃあな、ありがとう、リロ!」

 リゼロッテは、にじりながら生け垣から消えていくジオンの姿をじっと見ていた。両親や、兄弟姉妹と楽しく食卓を囲む少年の姿を思い浮かべた。それからプラリネをとても喜ぶであろう、まだ見ぬドーラという女の子の姿を思い浮かべた。もしかしたら、彼女の秘密の友達、おしゃまなグラッシィと似ているのかなと思った。


(初出:2015年8月 書き下ろし)



(注1)エンツィアンは濃い青色をしたリンドウ科の草花でアルプスの高地に咲く。エーデルワイス、アルペンローゼとともに「アルプス三大名花」と呼ばれている。
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Tag : 小説 連載小説

Comment

says...
更新、お疲れ様でした。

山羊の雄って、臭いらしいですね。たしか、自分の尿を身体にふりかけているとか、なんとか聞いたことがあります。
お嬢様リゼロッテ、なにかと窮屈そうですね。幼いながらも進歩的な考え方で、好感が持てます。
あらら、グラッシィは男の子は苦手なんですね。まあ、わかるような気はしますが。
ジオンとのささやかな交流が進んでいきますが、二人の境遇の違いもはっきりしているので、この先どうなっていくのか気になります。
それにしても、少年、花を持ってくるなんて、やるじゃん。これは、ドーラお姉さんの入れ知恵でしょうか。
次話も、楽しみにしています。

作品には関係ないんですが、ドーラというとどうも「天空の城ラピュタ」に出てくる空中海賊の女ボスが思い浮かびます。ご存じでしょうか。なので、どうもイメージが……昔は可愛かったかも? という女性ですよ(笑)
2015.08.26 10:53 | URL | #V5TnqLKM [edit]
says...
こんばんは。

そうなんですよ。鼻がもげるくらい臭いのです。
それも普通のオス山羊よりも、シュタインボックと掛け合わせたような特殊な山羊が、死ぬほど臭いのです。
「よくあんな動物、飼おうと思ったよな、昔の人間」って思います(笑)

リゼロッテの時代は、ドイツでもまだ女性の進出はままならなかった頃、スイスは論外でした。
その中で、彼女が自分の生き方について当時なりの背伸びをする様子を書けたらなと思っています。

そして、グラッシィは、おそらくリゼロッテの心の中の声。
おはじきなんかで遊ぶわけはないと、心の底では思っているんじゃないかな。
それとも本当にいるのか、グラッシィ?

リゼロッテとジオン、今のところ、ふつーの子供の交流です。
親たちが思うほど、国籍とか経済力とかの違いは、子供って感じていないはずです。
もうちょっと成長してくると、いろいろと思う事が出てくると思いますけれど。
後にドーラや、まだ出てきていない村の子供たちも加わって、いろいろな交流が生まれる予定です。
まずはヘーファーマイアー嬢に退場してもらわないといけないんですけれど(笑)

花の件は、ご明察の通りドーラの入れ知恵です。アマガエルの件を話した時に「あんたね! 女の子にカエルをプレゼントするなんて!」とドヤされました。ドーラも早くリゼロッテと知り合いたいみたいですけれど。

そして、そうそう、あのお方もドーラでしたよね。「昔は可愛かった可能性が0ではない」ばあちゃん(笑)でも、ドーラの性格からすると、ばあちゃんになったらああなるのかしら。だめです、あのビジュアルじゃありません。グラッシィのようだという事にしておいてください。ちなみにリゼロッテはわたしの中では、オルタンスとクリソツです(笑)

コメントありがとうございました。
2015.08.26 20:40 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。
続編、楽しみにしていました。
何だかこのお話を読むと、小学生の頃図書館で、わくわくしながら翻訳版の児童文学を読んだ時の気分になります。
素直なリゼロッテの視点を通して、お屋敷の窮屈さ、周りの大人との微妙な関係性が、しみじみ伝わってきます。恵まれてる環境なんだろうけど、なんか辛い・・・。
ヘーファーマイアー嬢って、なんだかちょっとハイジのロッテンマイヤーさんを思い出させて「ムッ」としちゃいます。きっと悪い人じゃないんだろうけど。
いろんなしがらみを抱えた大人たちの中で、リゼロッテの純粋さが消えなきゃいいけどって心配になります。
ああ~♪ここで飴姫ならぬ、おはじき姫のグラツシィ登場ですね^^
いいなあ、このちょっと生意気で気難しい感じ。大好きです。
妄想の妖精ならば、リゼロッテに甘い性格だろうに、グラツシィは反発しますね(笑)
これは本物・・・って事ですね、きっと^^

そしてやっぱりジオンが出てくるとホッとしますね。
プラリネをおいしそうに食べる姿ににんまり。
お姉さんのドーラにも、会うことができるかな?
どんな展開になるのかまだ想像ができませんが、また次回を楽しみにしていますね^^


2015.08.27 13:48 | URL | #GCA3nAmE [edit]
says...
生き物って、生きている臭いがしますよね。
どうしてもそうなってしまうんですけど、我慢の限界があります。
この表現だとこれは相当な物だろうなぁ。
鼻が曲がる、とか、鼻がもげるってこういうことを言うんでしょう。
でもここからお話が始まるって、ちょっと珍しいかも・・・。
サキはチーズが大好きですが、ヤギのチーズ、食べることができるでしょうか?鮒ずしでも大丈夫だったんだけど・・・・
考えてみると、ずっと羊たちと生活しているジオンだって相当臭っていそうに思うんですよ。リゼロッテはそこまでお嬢様お嬢様している子じゃないのかな。
たくましそうな感じですものね。

あ、グラッシイ登場ですね。やっぱり可愛い!サキのと違って本物の妖精だし、ムラノ島の手作りおはじきですか、こういう設定も素敵ですね。
そしてちゃんと意思表示するし・・・。
彼女、ウチにも1人欲しいなぁ。
リゼロッテとジオンの交流が微笑ましいですが、この時代背景で成長につれて2人の関係がどのように変わっていくのか、ちょっと楽しみだなと思いました。
リゼロッテがジオンにお菓子を渡すシーン、ジオンが姉に1個残しておくシーン、2人の心根が見えて嬉しかったです。

ははは、ラピュタのドーラですか?確かに美人だったようですよ。映画の中で若いころの姿がチラリと出てきますもの。
2015.08.27 14:00 | URL | #0t8Ai07g [edit]
says...
スイスのおはなし!
1話で「おおおツボな香りがする…」と思ってましたが今回でぐわっとハマリそうです、うわー。
おっしゃってる方いますが子どもの頃に読んだ良質な児童文学の香りががが。
ジオンがハイジのペーターとひみつの花園のディコンを足して割ったような子、こういう子大好きです。
でもグラッシィは会ってくれないのですね^^;

これから色んなことを経験して奥深い人間になってゆくであろうリゼロッテ。
スイスについてはハイジの知識しかないわたしなので八少女さんのおはなしで土地の空気を感じてゆきたいな…。
楽しみに読ませていただきます!

なかなかコメントできず失礼しております。
なんといいますか…こちらの訪問者様はみなさん知的で落ち着いてらっしゃってわたし書きこんでいいのかなあ、とか…。
愚痴すみません、また来ますね(・ω・)ノ
2015.08.27 16:06 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

わ〜い、楽しみにしていただけて嬉しいです。
飴姫のイラスト、使わせていただきました。今ごろになっちゃいました。

そうなんです。子供の視点だから、さほどドロドロしたものが見えないんですが、実はいろいろ(笑)
そのいろいろをほんわかと浮かび上がらせるような、そんな手法ができないか、いろいろと試行錯誤してみようと思っています。

お父さんも悪い人じゃないけれど、我が子をかなり放置してますし、お母さんも実はリゼロッテを引き取りたいと思っているのだけれど、家を出る時にはリゼロッテにも言わずに駆け落ちしてしまったし、ヘーファーマイアー嬢はちょっと偏見の塊で村の人たちとは上手くいっていないし、このままだと確かにあまりよくない感じです。今のところ村人との接点はカロリーネとジオンのみですが、少しずつ環境が変わり村寄りにしていきます。(たぶん)

ヘーファーマイアー嬢は、そのうちに退場させますので、ご心配なく(笑)

グラッシィやオルタンスは、どうなんでしょうね。
いるのかいないのか、ちょっと微妙な感じです。
リゼロッテは、とても寂しい境遇にいるので、オルタンスやグラッシィが必要なんですけれど、これからちょっと変わっていきますからね。

ジオンに続き、次回はドーラを出せるかな。
登場人物一覧を作ったんですが、主要メンバーが登場するまでにはまだ当分かかりそうです。
のんびり更新することになりますが、また読んでいただけると嬉しいです。

コメントありがとうございました。
2015.08.27 21:36 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

涼しくなったのですか。それはひと安心!

酪農家にいる家畜で、特に臭くて我慢ならないのは、雄山羊と豚ですね。
牛や雌の山羊、それに羊や馬などは、そんなに臭くないのです。

山羊のチーズも何種類かあるのですが「まあ、なんとかなる」ものもあるんですが、我慢できないものもあるんですよ。
でも、好きな人にはたまらないらしいですけれど。
山羊のミルクは、絞りたての体温の残った状態だと飲めるらしいですが、冷えたものは臭くて飲めないらしいです。
だから、温めて料理につかうか、コーヒーなどに入れるしかないそうです。
私はまだ未経験なんです。

ジオンは、雄山羊のにおいはついていませんが(乳搾りはしますが雄山羊からは絞らないので)、あまりお風呂にも入らないので清潔ではありませんね。でも、リゼロッテが嫌な顔をするほどでもないのか、多少臭くても友達が欲しいのかよくわかりませんが、彼女はそれでいいみたいです。

グラッシィ、サキさんの小説のようにちゃんといるのと違って、もしかしたら想像の産物かも(笑)
そのへんは詳しく追求しない事にします。リゼロッテ、とても寂しいんですよ。だからこの手の友達が必要だったのですね。

リゼロッテとジオン、それから他の村の子供たちとの交流は、異邦人とスイス人の交流、ドイツ語圏とロマンシュ語圏の交流、お金持ちと農村民の交流、先住民とソフトジプシーの問題、牧師や教師の役割の問題、教育と将来の問題、戦争と国家の問題などなどを上手く浮き彫りにしたいなと狙っているのです。どれだけ上手くいくかわからないんですけれど。

また読んでいただけると嬉しいです。

そして、ラピュタのドーラは、本当に昔は美人だったんですか?
どう育つとああなるんだろう(笑)

コメントありがとうございました。
2015.08.27 21:50 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

おおお、ゆささんのツボに……。それは嬉しいです。
そう、この小説は、子供視点で、当時のスイスの(この辺の)農村のことを紹介していきたいと思うので、児童文学的な薫りを目指していたりするのです。でも、書こうとしている内容は、できるだけ綺麗ごとだけにならないようにしたいんですけれど、上手くいくかな……。

グラッシィは、ジオンには興味ないらしいです。本当か(笑)

スイスは、地方によって全く違う風土文化のあるところで、実はハイジの世界もわりと私の住んでいるところとは近いのですが、できるだけハイジに引きずられないように、この世界の事を書けたらいいなと思っています。

そして、私こそ、ここしばらく読み逃げになってしまい恐縮です。
ゆささんのコメントは、大大大歓迎です!
ご負担にならないように、「書きたい」と思われた時にはご遠慮なく書いてくださるととっても喜びます。

コメント、ありがとうございました。
2015.08.27 21:59 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
酪農の世界。。。
私には遠い世界だなあ。。。( 一一)
・・・と思いながら、家で快適に過ごしている私。
こういう子ども視点のほのぼのらしい(?)小説を読んでまったりするのも良いですね。
(*^-^*)
2015.08.28 12:31 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

そうですね。家畜の方が人間より多かったりする世界です。
街育ちのリゼロッテにとっても同じ新鮮な世界なのかも。

子供の視点での小説は滅多に書かないので、がんばります。

コメントありがとうございました。
2015.08.28 21:23 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
山羊のチーズ、一番臭いやつだったわけではないと思うのですが、スイスで一度だけ目の前に登場し、食べようとして断念したことがあります。今まで、海外旅行で「これは無理」と思ったものの中で、記憶に鮮明なものは2つで、1つはドリアン、もうひとつが山羊のチーズでした。そもそもあんまりチーズが得意ではないので、余計に衝撃だったのかも。
でも、生きるって、そういうことなんだよな~(え?)
嗅覚ってもっとも原始的な感覚で、人間もまた原始的な時代にはこれを頼りに生命を維持してきたんですよね。「これは腐ってるから食べれない」「これは腐ってるけど食べれる」って感じで。
でも……現代人、弱っているんですよね。視力にしても、嗅覚にしても……

なんてことはさておいて、こちらのお話は本当にホッとしますね。清涼剤と言いますか……まだ彼らが子供だから、大人の目を盗んで密かに交流していても構わない自由さがあるからでしょうか。この先、「社会」を知っていったら、色んなことが変わっちゃうんだろうけれど、今はまだ、自分の周りの世界を眩しい気持ちで見つめている、その時間を大切にしてほしいなぁと思いながら拝読しています。
夕さんの見つめる小さな世界の物語、この先も楽しみにしております。

あ、私もドーラと言えば…・・な状態でした。確かに、彼女はシータを見て、昔は「私にもあんな頃が」的発言をしていましたよね。息子が「あの子もママみたいになるの?」とビビっていましたが。
う~む、リセロッテも……
ジオンと言えば、ジオン公国、ドーラと言えば海賊、みたいな変に先行するイメージを徐々に薄れさせていってくれる物語の展開??、お待ちしております。
2015.08.29 02:22 | URL | #nLQskDKw [edit]
says...
こんばんは。
チーズそのものが苦手だったら、山羊のチーズはハードル高過ぎでしょうね。
私チーズ好きですが、山羊のチーズは……。
スイス人の連れ合いですら「これ、あげようか」と私に押し付けようとするくらい苦手らしい(笑)

ドリアン、怖くてまだ試した事がないんですが、あれも臭いっていいますよね。あと、どこかスカンジナビアの魚の発酵食品も強烈らしいです。納豆なんて可愛いものだと思うな〜。

でも、面白いもので、人間慣れているものは許せちゃうものなんですね。私は納豆が大好きですが、連れ合いは鼻をつまみ、それどころか味噌スープや海藻サラダずすら「朝からこんなものを食べられるなんて異常だ!」と言います。でも、朝から山羊のチーズ食べている別のスイス人の事は「異常だ!」とは言わないし。

なんてことは、本当にさておき。

思うんですけれど、貧富の差や文化の差異で「あいつとはつきあわない」というのは、大人の感覚なんですよね。子供は、そういう先入観はまだなくて、自分の目と耳を頼りにお互いを理解する事ができるんだと思うんですよ。

この後、いつまでも生け垣だけで話を展開するのは無理なので、リゼロッテの状況を少しずつ動かして、彼女がカンポ・ルドゥンツ村の中で育ちながら世界を理解していくように書いていくつもりです。

ごく普通の村の生活を書いていくので、例によって、ものすごい手に汗握るような展開はありませんが、それが当時のスイスの紹介となり、異文化の相互理解についての記述となるようにしたいと思っています。まだ、全然書いていませんけれど。

ジオンもドーラも、ロマンシュ語の家庭によくある名前なのですよ。「この子の家庭はロマンシュ語」と決めたら、苗字だけでなく名前も「ヨハン」とか「サンドラ」とかだと氣になるのですので、そうつけたんですが。でも、なぜジブリと被るんだろう? 不思議。

マリアとかトーマスあたりだと、いくら特定のアニメに使われていても、他にもたくさん使われているからどなたも氣になさらないんだろうなとは思うんですけれどね。ま、いっか(マコト式・笑)

次回はいつになるかわかりませんが、また読んでいただけると嬉しいです。

コメントありがとうございました。
2015.08.29 21:34 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんにちは〜^^
最新の更新に追いつくべく今日は二話を拝読させて頂きました。

他の方も仰っておられましたがこちらのお話は
児童文学、(それも極めて質の高い)を思わせます。

話は変わりますが、わたし、実は翻訳小説っていうのが苦手で。
で、学校の図書館って結構な数の翻訳小説が置いてあるじゃない
ですか、赤毛のアンとか、十五少年漂流記とかその手の。
で、発表された時期が古いからなのか、日本語の言い回しに
癖がありすぎて、挫折したことが幾度もあったんです、子供の頃。

なので、夕さんのこの精緻な日本語で描かれたスイスの在りし日の
姿がすーっと入ってくるのがとっても心地いいです。
すごくわかりやすく、馴染みやすく、素晴らしいと思います。
こういうお話が図書館にあったらいいのに……と思います。
夕さん訳の児童文学があったら面白そう……!

思ったのは、リゼロッテは住んでいる世界が違うのだな、ということ。
グラッシィが見えているとかそういうことじゃなくて、
もっとこう現実的に。
子ども視点だからまだそれが明るみに出てないけれど
格差みたいなのがうっすら透けてみえました。
また、スイスにもまた男女格差?
のようなものがあった時代があったのですね。

数ある選択肢の中から「お金もちの奥さん」を選ぶのと、最初からそれだけにしかレールが敷かれていないのとではずいぶん違いますよね。
そういう「もやもやっ」をリゼロッテが早くも感じているように思いました。
進歩的な感じのするお母さんの影響もあるのでしょうか。

一見牧歌的な雰囲気のお話ですが、ピリっとした現実も織り込まれた
深いお話だと思います。
2016.05.01 06:22 | URL | #- [edit]
says...
こんにちは。

おお、わざわざ読んでくださり、ご丁寧にありがとうございます!
不眠症がすこしよくなられたというのには安心していますが、どうぞご無理はなさらないでくださいね。

あ、わかります。canariaさんのおっしゃる「翻訳しています」系の言い回しのお話。
あれも翻訳者にしたら大変なんでしょうけれど、自然な日本語にすると原作から離れていくし、かといって「その直訳っぽさは……」みたいな所が苦しいものもあるんですよね。
反対にドイツ語に慣れて、こちらの生活慣習や常識などもわかってから原語で読んだ児童文学を訳と較べてみると「そ、そういうことだったか。こんな風に苦労して訳していたんだ!」と変に感動することもあります。

だから、思うんですけれど、例えば日本のマンガを翻訳して欧米で人氣を博しているとしても、たぶん全部は伝わっていないだろうし「なんでそうなる」なセリフや展開もあるだろうなあ。

で、これはオリジナル小説なので、そういう苦労は必要ない所が楽なのですよね。
日本人にはあまりわからないだろうという所は、先回りしてエピソードを入れてわかるようにしたりもありますし。
もっとも、前回のご指摘であったように、自分ではあたり前になりすぎていて説明を飛ばしている所もありますので
また、疑問があったらどんどんおっしゃってくださいね。

このストーリーは20世紀初頭ということにしてあるんですが、現在のスイスとは大違いな所がたくさんあります。
で、当時はお金持ちのお嬢さんと村の子供たちというのは本当に別世界に住んでいたんです。
そして、スイス人とドイツ人も、今よりも大きく違いました。

ご指摘にもあるように、男性と女性の権利や社会進出にもものすごく差があり、じつはスイスは今でもそうなんですがドイツよりもその手のことは遅れている傾向があるのです。

で、この時代はドイツであってもリゼロッテのお母さんは特別で、ものすごいパッシングに遭いつつもまだ片手で足りる人数しかいない女医になったというすごい人なんですが、同時に挫折や無理解と戦ったあげくアメリカへ行ってしまった、結果として愛娘を捨てていくような行動に出てしまったというストーリーが隠れています。ま、そのうちに書くと思いますが。

最終的には「アルプスの少女ハイジ」的なほのぼのな、もしくは清く美しい上澄みだけを強調する話ではなく、彼女がこの手の理不尽の中で自分の人生をどう踏み出していくかを描きたいと思っています。

不定期で、次がいつ来るか自分でも読めていませんが、氣長にお待ちいただけると嬉しいです。

コメントありがとうございました。
2016.05.01 11:15 | URL | #9yMhI49k [edit]

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