scribo ergo sum もの書き・八少女 夕のブログ Since March 2012


Posted by 八少女 夕

【小説】その色鮮やかなひと口を -4 - 

scriviamo!


scriviamo!の第四弾です。

ココうささんは、二句の夏の俳句で参加してくださいました。ありがとうございます!


ココうささんの書いてくださった俳句

独り占めしたき眼や椎若葉   あさこ

砂山を崩しこつそり手をつなぐ   あさこ


この二句の著作権はココうささん(あさこさん)にあります。無断転載ならびに転用は固くお断りします。


ココうささんは、以前素晴らしい詩や俳句、揮毫を発表なさっていらっしゃいましたが、現在はブログをお持ちではありません。でも、今でもこのブログを訪ねてくださり、さらに今年もscriviamo!に参加してくださいました。実生活と違って、ブログ上でのお付き合いは連絡先を知らない限り簡単に途切れてしまいますが、こうして絆を持ち続けて行こうと思っていただけること、本当に嬉しいです。

今年のために選んでくださったのは、ココうささんの先生も推す素晴らしい作品で大切になさっている二句です。今回も、もともとココうささんの作品から生まれてきたコンビ、怜子とルドヴィコでお応えします。

今回、はじめて舞台が島根県であることが本文中に明記されています。それに二人の苗字も初のお目見え。二人の関係も少しずつ進んでいます。


特に読まなくても通じると思いますが、同シリーズへのリンクをつけておきます。そろそろカテゴリーにしょうかなあ。
その色鮮やかなひと口を
その色鮮やかなひと口を -2 - ~ Featuring「海に落ちる雨」
その色鮮やかなひと口を -3 -


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その色鮮やかなひと口を -4 - 
Inspired from 2 Haikus by Asako-San
——Special thanks to Kokousa san


 海の向こうに、白い雲が一つだけぽっかりと浮かんでいた。透き通るように深く青い海水。神在祭の前夜には八百万の神々が渡ってくる神秘的な海原も、夏の今はまるで別の世界のようだ。底抜けに明るいビーチ。そして、ほとんど誰もいなかった。

 ルドヴィコは、北イタリアの出身だ。夏になると、家族とアドリア海の方へ海水浴に出かけていた。海は夏にしか見た事がなかったので、冬の日本海を初めて見た時には、その厳しい様相に驚いたらしい。けれど、彼の美意識からすると、騒がしい夏の海水浴場よりも、冷たくて厳しく拒否されたようにも感じる冬の砂浜の方が好ましいらしい。

 怜子は、海水浴場として登録されていないために地元民だけが楽しめるこのビーチを知っていたが、今までルドヴィコにそれを言ったことがなかった。それは、別に後ろめたいことでもないのだけれど、ある思い出が影響しているからだった。

 鳥取との県境に近いこの街に怜子は二年ほど暮らしたことがある。引越魔の異名をとった父親は、島根県内のほぼ全ての市と郡を制覇して、今は山口県との県境に住んでいる。ここに住んだのは怜子が小学校六年生の時だった。

 友達とは早晩お別れをするものだと思っていたので、あまり親しい関係を作ろうとしなかった。だから、この近辺に親しい友達はいない。年賀状のやりとりすらない。憶えている子はひとりだけ。それも断片的な記憶のみ。博くん、今どうしているんだろう。

「怜子さん?」
ルドヴィコの声で我に返った。バスを降りてからひと言も話さなかったから、不思議に思ったのかもしれない。

「何だか久しぶりで変な感じなの。十年くらい来ていなかったから」
赤茶けた屋根の民家は、子供の頃と全く変わらない。ここは、時間の流れがゆったりとしている。降りたバス停は、学校に行く時にいつも使った。隣のバス停から乗ってくる少年はこの地区で唯一の同級生だった。

 その山根博という少年と、学校でどんな話をしたか、バスの中でどんな態度だったのかも、怜子は憶えていなかった。憶えているのは、この砂浜での夏休みの午後。

 怜子は、一人で砂の城を作っていた。城と言っても、台形に煙突に酷似した塔がついた程度の情けない形で、「これはなんだと思う」と問えば、禅問答になるような酷い代物だった。

 もう崩して帰ろうかと思っていた時に、博がやってきたのだ。
「あれ。渡辺、何やっているんだ?」

 怜子は、出来の悪い砂の城を見られて赤くなったが、博は面白がってその改築を申し出てくれたのだ。彼には怜子よりずっと才能があり、しばらくするとシンデレラ城とまではいかないが、誰が見ても城とはっきりわかるようになった。

 上手くできると、楽しくなり、時間の経つのも忘れて二人は城を大きくしていった。途中でトンネルを掘っている時に、砂山の中で二人の手が触れた。怜子は手を引っ込めようとしたけれど、博はさっとその手を握った。夕陽が砂の城を染めはじめていた。

 怜子は、びっくりしてその手を振りほどくと、そのまま逃げていった。
「渡辺!」
博の声は、しばらく耳に残っていた。怜子は二度とこの海辺にいかなかった。そして、その夏休みが終わる前に父親がまた引越すと宣言して、妙にホッとした。

 そのことは、誰にも言わなかった。今にしてみれば、大したことではない。それに、ものすごく嫌だったわけでもないのだ。友達以上、初恋未満、そんな感じ。「ごめんね」も「さようなら」も言えなかった。

「あれ……。もしかして、渡辺じゃないか?」
声に現実に戻って振り向くと、紺のポロシャツを着た半ズボンの青年が、両手にいくつもの魚の干物を持って立っていた。

 えええ。本物に逢ってしまった……。怜子は、紛れもない山根博の登場に動揺した。一方、博の方は、特に氣まずそうな様子は皆無で、明るい笑顔だった。隣のルドヴィコにも「は、ハロー」と明らかに慣れていなさそうな英語を使おうとした。

 ルドヴィコは「こんにちは」と目をつぶっていたら外国人とはわからないようなNHK標準語の発音で返して、怜子に「おともだち?」と訊いた。

「うん。昔の同級生、山根博くん」
そう怜子が紹介すると、ルドヴィコは、さっと右手をだした。
「はじめまして、ルドヴィコ・マセットです。イタリアで生まれましたが、日本に移住して和菓子職人をしています」

「はじめまして。すげーな。日本語、ペラッペラだ」
博は右手を麻の半ズボンできれいにしてから手を差し出した。

「博くん、今もここに住んでいるの?」
「ああ。そこの山根屋って民宿やっている。よかったら寄っていくか。スイカと麦茶、あるぞ」

 山根屋は海辺に面していて、縁側に座ると白い砂浜と海に反射する陽の光が目に眩しかった。蝉の声が波の音にかき消されている。潮風が優しく吹いて心地よかった。

 怜子は、ずっと心に引っかかっていた少年との氣まずい別れが、なんでもなかったことに安心して少し浮かれていた。懐かしそうに中学生の時の話をする二人を、ルドヴィコはほとんど口を挟まずに聴いていた。麦茶のグラスについた水滴が流れ落ちていく。

「あ。前にここでやったスイカの種を飛ばす競争しようか」
「ええ? あれから一度もやっていないもの、もうできないかも」
「そんなわけないだろ、あんなに上手かったんだしさ。あ、ルドヴィコさんも、一緒にどうですか?」

 ルドヴィコ、スイカの種、飛ばせるのかな。だって、いつも飲み込んじゃうし。怜子は、ヨーロッパの人間はスイカの種を出さずに食べてしまうことを、ルドヴィコと知り合ってから知ったのだ。

 案の定、ルドヴィコはスイカの種を飛ばすことはなかった。会話は完璧にわかっているはずなのに、ほとんど話さなくていつもと違ったので、怜子は少し不安になった。
「ルドヴィコ、ここ暑すぎる? 大丈夫?」

 博が「あ」と言って、扇風機を用意しようとしてくれたが、「そうじゃありません。大丈夫です」と言うと、縁側から立ち上がって目の前の広がる海と同じ色の瞳を細めた。

* * *


「怜子さん、すみません」
帰りのバスの中で、ルドヴィコがいきなり謝ったので、怜子は驚いた。

「何のこと?」
「せっかく久しぶりに友達とあったのに。本当はもっとゆっくり話をしたかったんじゃありませんか」
「ううん。そんな心配しないで。それに、私の方こそ、なにかルドヴィコが不快に思うことをしちゃった?」

 彼は首を振った。それから、しばらく黙っていたが、青い瞳をむけてから口を開いた。
「怜子さんじゃ、ありません。僕の方です。僕は、志多備神社に行った時のことを考えていたんです」

 怜子は、首を傾げた。志多備神社に行ったのは、五月の終わりだった。日本一と言われるスダジイがあることで有名な神社だ。

 九本の枝を周囲に張り、幹周り11.4m、樹高18mにもなる巨樹は、樹齢300年以上と言われている。45mにもなる稲藁で作った大蛇が巻き付けてあり、その堂々たる姿は神の一柱がここにもいると納得させる存在感だ。

 本当にたった300年なのか、本当は千年以上の長い時を見つめてきたのではないかと錯覚してしまうような佇まいで、苔むしてねじれた太い枝の一つひとつに、力強い重みと苦悶にも思える表情を深く刻んでいた。

 二人は滴る緑の中で、椎の独特の香りに雨の季節を感じつつ、神聖な存在と黙って対峙していた。

 そこに一人の外国人女性がやってきた。ルドヴィコが漢字も読めるようだとわかると、そばかすの多い顔をほころばせて早口で話しかけた。それからしばらく二人は巨樹について話していた。ついでにその話が別のことにも至ったようだというのは、怜子でもわかったが、そもそも二人が何語で話しているのかすら彼女にはよくわからなかった。

「スペインの女性ですよ。僕はイタリア語で、彼女はスペイン語で話したのですが、それで何となく通じてしまいます。正確に伝えなくてはならないところは、お互いに英語を使いますけれど」

「何を訊かれたの?」
「いろいろですが、最終的には日本人にとっての『神』という存在についてです。彼女をはじめとするたいていの欧米人には巨樹が『神』として崇められるということが、わからないのです。複数の神を同時に崇めるということもね。おそらく、僕も完全に『わかっている』わけではない、たんに文化の違いとして理解しているだけなのかもしれませんね」

 怜子は、胸の奥が痛くなるのを感じた。

 ルドヴィコは、平均的日本人よりもずっと日本の伝統や文化に詳しく、かつそれを尊重している。だから、彼は日本に、ひいては自分にとても近いと思っていたのだ。けれど、彼が「完全にはわからない」と告げた言葉で、怜子は彼が急にあの見ず知らずの金髪女性の方に行ってしまったように感じた。

 自分の努力や意志では決して越えられない壁があると氣づくとき、人はその無力さに傷つく。スダジイの脇から顔を見せた蜻蛉の薄羽色の若葉が風に揺られているのを見ながら、怜子は「その人と話すのをやめて。ここで二人で一緒に樹を見ようよ」と心の中で呟いた。でも、その感情、怜子がつまらない嫉妬だと自嘲した感情は、ルドヴィコには悟られていなかったはずだった。

「あの時の、あの女の人との会話のこと? でも、どうしてルドヴィコが私に謝るの?」

「あの時、怜子さんは悲しそうでした。僕は、なぜ悲しく感じたりするのだろう、怜子さんは僕をよく知っているのにと思ったんです」

 怜子は、また驚いた。私の心の中、ルドヴィコに、全部バレていたんだ。彼は続けた。
「でも、それは、傲った考え方だと、ようやく今日わかったんです。博さんと怜子さんはたった二年一緒にいただけで、その後十年も会っていなかった。それなのに、彼の方がずっと怜子さんのことをよく知っているように感じて、僕はガラスの敷居で区切られたように感じてしまったのです」

 怜子は、ただ彼の言葉を黙って聴いていた。
「怜子さんが、トイレに行った時、博さんが僕に言いました。怜子さんはとても素敵な人で、初恋の人だったって。その怜子さんが僕と幸せそうでとても嬉しいと言っていました」
「……」

「その時に、僕は、博さんという存在に嫉妬していたのではなくて、もっと大きい文化の違いにつまづいていたんだとはっきり認識したのです。そして怜子さんもあのスペイン女性に嫉妬したんじゃなくて、同じことで傷ついていたのだと、そこでようやく思い至ったのです」

 怜子は、彼にそう言われて初めて自分の中にあった悲しい感情の正体が分かった。そうか、そうだったんだ。

「僕は、同じ文化で育ったこなかったことに起因するいつも存在している不安を見落としていました。それをしっかりと見据えることなしに、お互いを尊重する努力をできるはずなんかありませんよね。だから、怜子さんに謝らなくてはいけないと思ったのです」

「謝ることなんかないよ、ルドヴィコ。あなたの言いたいこと、とてもよくわかるし、正しいと思う。でも、私のことを一番わかっているのは、ルドヴィコだよ。たとえ、生まれた場所がどれほど離れていて、お互いにまだ理解できない文化の違いがどれほどたくさんあってもだよ」

 ルドヴィコは、青い瞳の輝く目を細めて微笑んだ。怜子は、小さく続けた。
「だからね、ルドヴィコ……あの、こうしても、いい?」

 そういって彼女は、ルドヴィコの大きな手にそっと触れた。彼は、その手をしっかりと握り返してきた。

 怜子には、はっきりとわかった。友達以上、恋未満だったのは同じでも、博とルドヴィコにはもうはっきりとした違いがあった。怜子は、ルドヴィコと手をつなぎたかったし、離したくないと思った。そして、彼もそう思っていてくれることを心から嬉しく思った。

 バスを降りるまで、二人はずっとそうやって手を握っていた。運転手や数少ない他の乗客からは見えないようにこっそりと、でも、大きな安堵と幸せに包まれた時間だった。


(初出:2016年1月 書き下ろし)
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Category : scriviamo! 2016
Tag : 小説 読み切り小説

Comment

says...
うう、何とももほろ苦くも切なく美しいお話です……
ココうささんの短歌がいっそう物語を詩的に、透明度を高めています……

文化の違い、というのは、
思った以上に大きく立ちはだかってくるのですね。
文化の壁は感性の壁に直結するのか……
普段意識しないことが非常に具体的に示されていて
怜子の気持ち、ルドヴィコの気持ち、
二人が味わった疎外感みたいな気持ちが
伝わってくるようでした。

でも、ルドヴィコは偉いですね。
そこをはっきり言葉で伝えてくれたから……
伝える、ということは、文化の違いを分かち合うにも
大事なことなのかもしれません。
2016.01.21 11:51 | URL | #- [edit]
says...
サキは俳句はよく分からないのですが、ココうささんの俳句の持っている気持ちをとても素直に取り込んでおられるように思います。サキは2句目の「砂山を崩しこつそり手をつなぐ」特にこの句に惹かれました。(やや分かりやすいから?)
一句目はちょっと難解かな?“まなこ”って読むんですよね?嫉妬心のような感情?
でもこんなに短い文章なのにドラマが見えてきますよね。

うほほ!進んでいる進んでいる。この2人、うちのシスカ達4人と知り合いですから特に気になっていました。あの占い、あたっていますね。
そして2人の違う部分と同じ部分、違う思いと同じ思い、(上手く言えないんですけど)これはまるで夕さん自身の経験から出てきたようなストーリーですね。
2人がお互いに同じような経験をして、そしてお互いに分かり合っていく過程が、この小さな」浜辺を舞台に展開する様子、夏、日が陰ったあとの砂浜の砂のように暖かくで居心地がよかったです。
ルドヴィコ、怜子、おめでとう。
サキは気が早いです。
2016.01.21 12:34 | URL | #0t8Ai07g [edit]
says...
夕さん、こんばんわ。もう感動しています。そしてありがとうございます。
ほのぼのとした余韻に包まれています。
赤茶色の屋根はもしや石州瓦?。
山陰地方を旅した時の風景を思いだしました。
ところで、
今回は季節外れの詩で本当に申し訳なかったです。
ふたりの行く末を楽しみにしながら、私も精進していきたいと思います。

そちらも大変寒いようですね。どうぞご自愛下さいませ。
2016.01.21 12:49 | URL | #- [edit]
says...
執筆、お疲れ様でした。

ココうささんの素敵な俳句に、ぴったりな印象の爽やかな掌編ですね。
まるで、お互いに選びあったというか、通じているというか、そんな印象があります。ほんとうに素敵ですね。
怜子とルドヴィコ、どんなに理解しあっていても、生まれ育った文化(価値観)の違いというのは、なかなかに埋めきれないものがあるのですね。
ルドヴィコの説明は、言葉で明確に相手に伝えようという文化を感じます。こういう説明と理解というプロセス、どうも苦手というか敬遠してしまいがちですよね。言わなくてもわかる、なんて言ってね。でもそれじゃあダメなときもあるんですね。
ともあれ、怜子の素直な愛情と、ルドヴィコの深い優しさがあれば、この二人は大丈夫だなと思いました。
2016.01.21 13:05 | URL | #V5TnqLKM [edit]
says...
こんばんは。

この二人、最初のscriviamo!の時に、ココうささんの詩に「何かお返しをしなくちゃいけない」ということで無理やり作り出したカップルなんですが、毎年ちょっとずつ増えて、いつの間にかうちのブログの「島根チーム」の重要キャラになっていました(笑)
で、昨年からは、ココうささんの俳句に合わせる試みが続いているのですが、これがなかなか難しい。
ココうささんの俳句の完成された世界に無理に私の感性の物語を組み合わせるんですけれど、途端に俗っぽくなってしまう感じがして「う〜ん」と毎回こねくり回しています。

で、私の小説には、国籍の違うカップルがいっぱいでてきますが、ルドヴィコは珍しく「日本のことがやたらとわかっているガイジン」キャラなのですよ。そうであっても根本的にはどうしてもわかり合えないものもあって、それとどう向き合うかみたいな話ですかね〜。

スイカの種や、信仰の根本みたいな、今回取り上げた例もそうですけれど、「ドリフ」とか「宇宙戦艦ヤマト」とかそういうものでもあったりします。「どうでもいい」と言っちゃあ、それまでのことですけれど、そこでガラスの仕切りを感じる、みたいな。

まあ、そんな中でも、それをうやむやにせずに歩み寄るのが大切で、それを口に出すのはやはりガイジンの方ですよね。
日本人はどうしても飲み込みがち。そんな違いも含めて書いてみました。

先日書いた単にラブラブしている「雪山に月が昇るとき」と違って、この壁の方が大事なテーマだったので、そこに注目していただけたのは嬉しいですね。

コメントありがとうございました。
2016.01.21 19:49 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

私もココうささんの俳句の世界が全部わかっているかというと、かなり怪しいんですけれど、自分なりにこれを読んだイメージから話を作りました。このわずかな言葉から、色々なことが見えてくるのって、本当にすごいですよね。「眼」は「まなこ」で正解です。これはココうささんから直々に教えていただきましたので。

浮かんできた光景が全く違うので、最初は二つの違う話にしようかとも思ったんですが、合わせるテーマがそんなになかったので強引に一つにしてあります。

二つとも夏の季語の入った句なので、夏の話にしました。
そして、テーマの方は、これまでと違って、いつまでも「友達以上恋人未満」だとしかたないので、ほんの少しだけ進めてあります。結局こういうのって、本人たちの想い次第、認識次第なんですよね。

民族の違う同士だと、鮮明に見えやすいテーマですけれど、例えば、これは本当は日本人同士でも言えることなのかもしれませんよね。たとえば、関東の人と関西の人、仲良くやっていくことはもちろん可能ですが、どこかに必ず「わかり合えない」部分もある。でも、それをお互いに拒むのは問題外としても、見なかったことにしてしまうと、それはそれで、壁が存在したままになってしまうんじゃないかなと、そんな風に分析しています。まあ、私は、おっしゃる通り、民族が違う連れ合いとの中で、そういう問題提起が具体的にあった……それが執筆の上でもよく現れるのですよね。

で、この二人ですけれど。え、「おめでとう」はいくらなんでも氣が早いです。まだようやく手をつないだところ。年に一度しか書いていなくてこれですから、ゴールインはいつなんだ(笑)

コメントありがとうございました。
2016.01.21 19:59 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

今回も本当に素晴らしい句でのご参加、心から感謝しています。
こんなに短いのに情景が鮮やかに浮かび上がる、もうさすがとしか言いようのない名句ですもの。
それに合わせた話を作るのは、かなりハードルが高かったですけれど、挑戦してみました。

二つの情景、私の中では一つが海で、一つが山だったので、二つの違ったエピソードをとも考えたんですが、結局こんなふうになりました。

この海岸は、松江市美保関町の笹子ビーチをイメージして書いたのです。その辺りの集落の屋根はみんな赤茶色だったのですが石州瓦なのでしょうかね?

季節は、お氣になさらないでください。この時期にしかしない企画なので冬か春に寄ってしまいがちで、作品としてはバラエティをもたせたいので夏の作品をいただけてむしろ嬉しかったです。

日本も急に寒くなったようですが、こちらもようやく冬らしくなってきました。
ココうささんも、お体を大切に、ますますご活躍くださいね。

素晴らしい作品でのご参加、本当にありがとうございました。
2016.01.21 20:08 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

この話、生みの親がココうささんの透明で美しい感性なのですよね。
私は展開をほとんど考えていないのですが、毎回、ココうささんがヒントとなる美しい言葉を紡ぎだしてくださるおかげで進んでいるのです。
おそらく今回は、ココうささんもこの二人をイメージして二句選んでくださったと思います。ありがたいことですね。

で、そうなんです。日本語ペラペラで、浴衣着て寝ちゃうようなルドヴィコでも、根本的には理解できないこともあるんですよね。でも、そこで諦めるのではなくてうやむやにもせず、向かい合おうという姿勢は、やはり外国人ならではかなと思って書きました。

日本人だと「男は黙って」みたいな方がかっこいいという部分もあるんですけれど、それで乗り越えられるならいいけれど、そうでなければ、こうやってはっきりと話すのもいいかなと思います。

この二人、いつまでもこんな状態ですが、引き続き応援してくださると嬉しいです。

コメントありがとうございました。
2016.01.21 20:15 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
素敵なお話でした。
欧米の人は、言葉できちんと説明してくれるんですよね。それで助かることが多々あります。
逆にこちらも言葉きちんとで説明しないとわかってもらえないこともあって。それは結構大変な時があります。

怜子とルドヴィコは明らかに違いがあって、埋めることはできないと思います。
埋めるのではなく。その違いを受け入れて、それを含めてお互いを見つめ合っているのですかね。

結局のところ、つないだ手のぬくもりのような、言葉ではないところで理解する、そんな気もします。
そしてそれは、この二人に限らず、どんなカップルにも当てはまるのではないかな。なんちて^^
2016.01.22 12:28 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

そうなんですよ。
明確に言葉で伝える文化、なれていないと戸惑いますが、日本に帰ると今度は自分か戸惑ったりするんですよね。

文化の違い、育った記憶の違いというものは、確固たるものがあって、それは変えることができないんですけれど、「でもまあいいか」レベルにまで歩み寄ることは可能ですよね。
上手くいっているカップルって、そういうことなんじゃないかと思います。

ほんとうにね。ガイジンとかだけに限らずです(笑)

コメントありがとうございました。
2016.01.22 15:45 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
やっぱりニュアンス的なものはなかなか分かるのは難しいんですね
他が盛り上がってるとき、ついていけないと悲しくなりそう
国際結婚はいろいろ大変なことがありそうです
でも最後に愛は勝つってことでしょうか

…ってなんだか私のコメントは俗っぽい><
こっそり手をつなぐような素敵な想像をして反省します
2016.01.24 12:58 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

そうですねぇ。
共通体験ないと、疎外感を感じることってありますよね。
それに、そもそもの基本的な思想が違うところ、適当に翻訳で理解していたりしますが根本的に違うんですよね。だから、わかっていたつもりだったのに、あるとき突然「わかっていなかった」と知って愕然とすることがあります。かなり哲学的な部分ですから日常生活には影響ないんですけれど。

最後に愛は勝つというか「愛ごときで勝ったつもりであぐらを書いていると、思わぬ伏兵がある」っていう夢のないお話です(笑)

俗っぽくないですよ〜。まあ、わかり合えなくて悲しくても、歩み寄るつもりがあればたぶん大丈夫。たぶんですけれど……。

コメントありがとうございました。
2016.01.24 21:03 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
この二人って、ほんと、ちょっとすれ違いつつも、すぐにルドヴィコが優しく誤解を解いてくれて、お互いに一歩近づいて……う~む、これが日本人の男性だったら、そうは簡単にいかないんだろうなぁ(このまま誤解で「何だよ、もう」になりそう)なんて思いながら、拝読しております。
文化も民族も言葉の共通理解部分も、これまでの素地が全然違う二人が、恋仲になっても、まだ時々すれ違って、でもまたその溝を埋めて、理解を重ねていくってのが何とも素敵で……いや、このお話はやっぱり舞台がいいのですよね。都会じゃなくて、ちょっぴりマイナーな(島根県の方、失礼)街の風景の中で、人の感性も大都会とは違っていて。だからルドヴィコも静かに色んなことを考えながら、この国を、そして彼女を理解していってくれているんですね。

ルドヴィコと同じ国から来たあの男は、言葉で説明するけど、ちょっとくどい! その点、ルドヴィコの説明は優しくて、相手をすごく思い遣っていて……育った環境なのか! とか、ちょっと個人的にあれこれ思うところはありましたが(^^;)、言葉で説明する大切さもさることながら、そもそもルドヴィコには怜子への尊敬と愛があるからこそ、こうして思いやり深い言葉での語りができるんだろうなぁ~

うん、こちらを拝読すると、いつも島根に行きたくなるんですよね。実は今週末、研究会で行こうかどうか迷っていたのですが……雪で帰れなくなったら困るので断念。手元には「出雲の石神さま」という本がしっかり置かれております。暖かくなるのを待つかぁ。怜子とルドヴィコに会えそうな町ですしね(*^_^*) 例のあの旅館に泊まってみようかと思っていたりして。
2016.01.25 22:03 | URL | #nLQskDKw [edit]
says...
こんばんは。

日本人だったら、ここまで明確に口にはしないですよね。
すると「なんだこいつ」的な。
でも、本当は、口にしないがための悲劇(とまではいきませんかね)って、わりと多いように思うんです。
小説を書く方としては、そういうすれ違いは結構美味しいんですけれど(笑)

外国人と日本人というのはその手の違いがわかりやすくて、掌編でも簡単に伝わりやすいですけれど、たとえば関東と関西であるとか、もしくは世代がひと回り違うとか、日本人同士でも結構ある話かなと思います。でも、私は、手っ取り早く書きやすいものから書いてしまう(笑)

私、島根については本当に初心者で、「樋水龍神縁起」を書いた後にようやく行きはじめたぐらいですから、かなりわからないまま書いているんですけれど、でも、書けば書くほど好きになるところなんですよね。

和菓子組や樋水組だけでなく、ニューヨーク組も、Artistas callejerosも、日本に来る度にこの辺に出没しているので、ますます第二の故郷みたいに感じていますが、実際に行くと「え〜と。知らずに書いちゃった」のオンパレードです。

さて、ルドと同じ国籍のあの方ですけれど、いや〜、抱えているものが違いすぎますからねぇ。
言葉の重みも違うでしょう。ルドは、悩みがあるとしても、怜子とのことか餡の固さくらいのものですし(笑)
出てくる「波風」もほっておけば勝手におさまる程度の軽いものですからね。

いずれにしてもこの話、ほとんどココうささんまかせになりつつありまして、どうなるかは自分でもよくわかりません。
でも、次に進むのはきっと来年。来年、まだブログやっているかなあ。

山陰の雪は、とんでもなく深いみたいですから、降るかもしれないという時にお避けになるのは正解かもしれませんね。
彩洋さんは近いところにいらっしゃるから、きっと夏に巨石めぐりにいらっしゃるに違いない!
私は、日本に帰ったら、スダジイだけは観にいこうかな〜。

コメントありがとうございました。
2016.01.26 20:16 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは~(^0^*)ノ
この間、1日1小説にコメントを!
なんて言った舌の根も乾かぬうちに出来なくてごめんなさいm(;∀;)m
一昨日、たまたま記事にUPした古い動画が
ほとんど見られなくなってるのに気づいて
リカバリーに丸1日半かかってしまいました(;∀;)
ホント勘弁して欲しいです(泣)

とても素敵なお話でした(^v^*)
日本から海外に行っていろんな国の方と触れ合って
色々な経験をされていらっしゃる夕さんだからこその気づきですね・・・

実際、私も海外ほどではないと思いますけど21歳で横浜から静岡に来て
カルチャーショックと
周りの方との分かりあえなさの連続で辛くて仕方がなかったです。
言葉も違うし、太平洋側の風の強い浜辺の町なので
みんな気が強いし語気も強いし・・・
私は、のんびりぼんやりな方なので(;m;)

やっぱり育った場所の常識が自身のアイデンティティーを支えてるので
お互いに譲り合いたくないし・・・・・・
郷に入れば郷に従えとも言いますが
一方的に従い続けるのもつらいものがありますよね。

その中で受け入れてくれ、一緒に考えてくれ、ありのままの自分を愛してくれる
私にとってのルドヴィコは旦那でした(←のろけ?!(爆))
旦那が私をずっと好きでいてくれて護ってくれる人でなかったら、
もうとっくに横浜に帰っちゃってたでしょうね(笑)

ココうささんの俳句、とても素敵ですね(^^*)
俳句って難しいですもんね・・・
最小限の言葉に季語を入れて情景を表す・・・
言葉を詰め込みたがりの私には短歌が精一杯で・・・
(むか~~し、ちょこっとやろうかな~って思ったことが(^0^;)\(爆))
そして、お返しのこのお話・・・・・・
俳句の情景にぴったり嵌ってて本当に素敵です!!!

島根も良いですよね~~~・・・・・
高校の修学旅行以来行ってませんが
(なんと!横浜と静岡の高校で
旦那と修学旅行先が一緒だったんですよ!(^∀^*))
行きたいなあ~~・・・・・・
2016.02.06 19:15 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

ええっ。本当にそんなご無理をなさらずに!
お忙しいでしょうに。
動画のリカバリー、大変でしたね。
ご自分で作ったもの? それともyoutubeかしら?
Youtubeのリンクは、少し古い記事を見るとよくなくなっていることがあって、かなり焦ります。
自分の動画は、知らない間にはなくならないけれど、そんな簡単には作れなくて大変です。

このストーリーは、もともと最初のscriviamo!でココうささんが作ってくださった詩に合わせて作り出したので
その関係で青い瞳のガイジンとの恋愛話になっているのです。
でも、そういう話なので、例によって文化が違うもの同士の交流的なテーマがお約束になっていて
今回は、中でもちょっと深刻っぽい題材を取り入れたりしています。

かじぺたさん、21歳で嫁がれたのですね!
静岡、鬼籍にはいった祖母が、一時熱海に住んでいたので、静岡県はちょっと思い入れがあります。
訪問するだけだった私には「温泉があって、みかんがおいしくて、花火大会もあって、海のある素敵な県」ですけれど
やはり住むとなるといろいろと大変なのでしょうねぇ。

でも、ご主人様の愛が、かじぺたさんを救った!
おお、素敵です。
かじぺたさんも、努力と労力を惜しまない方ですから、ご主人様も守って援護射撃もしたくなりますとも!
のろけとおっしゃいますが、こうやって前向きにご家族の絆を肯定するのって、本当に素敵なことですよ。
うん。かじぺたさんのこういうところ、大好きです。

ココうささんの俳句は本当に素晴らしいですよね。
私はほっておくと、どんどん言葉を無駄に書き連ねてしまうので、この短さでここまで考え尽くした言葉を使えることに感動します。ココうささんも松江がお好きだと伺っているので、敢えてこのストーリーを繰り返していますが、ふさわしいものになっていると嬉しいなあ。

修学旅行、島根だったのですか?
ご主人と偶然のお揃いなのですね。さすがご縁の国!
私、「樋水龍神縁起」という小説を書いてから島根ファンになり(それまでは白地図上で場所が言えなかったかも)
帰国する旅に行っているのですが、本当に素晴らしいところですよね。
というわけで、島根真ファンクラブにも入ってしまいました(笑)

ご主人との今年の(何度目かの)ハネムーンは島根はいかがですか〜?

コメントありがとうございました。
2016.02.06 21:28 | URL | #9yMhI49k [edit]

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