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Posted by 八少女 夕

葬儀の希望

今日は、三月頃に考えていたことを。なんかいろいろと記事がたて込んでいて、アップできなかったんですよね。

父が鬼籍に入ったのはもうじき二十年も前の事になります。「亡くなるには早すぎる」といわれる年齢でした。私はまだしばらくありますが、連れ合いはそろそろそんな年齢になる頃で、それだけ歳をとってくれば当時わからなかった事もわかってくるし、なるほどなあと思う事もあります。

父の葬儀の時に「昔、葬儀ではこれをかけてほしいと言っていました」と母が伝えて、出棺の前のお別れの時にモーツァルトの「フリーメイソンのための葬送音楽(Maurerische Trauermusik)」をループでかけてもらいました。

私の父は、プロテスタントの家庭で育ったのに、私が三歳の時にカトリックに改宗するという変わった事をした人(それを欧米の人に話すとみな驚愕します。改宗の方向が普通と反対なので)で、葬儀ももちろんカトリックの教会でしたが、これ仏教のお葬式だったりしたら「かけてくれと言われても」と困るんじゃないかなあと思います。それに父のチョイスは、さほど悪くはなかったと思いますが、たとえば「ヴェルディのレクイエム。怒りの日をループで」などと遺言されたら実行する方は困るだろうなあと、いろいろと想像してしまいます。

また、ある別の方の話ですが、とある共同体の中でいろいろとトラブルがあって「●●さんにだけは葬儀に来てほしくない」と言い残されたそうです。ところがお嬢さんがそれを共同体のトップの方に申し出てみたところ「そんなことは言うべきではありません」と拒否されてしまったそうで、結局「来ないでほしい」とは言えないままだったらしいのです。そのご本人は堂々といらして目立つところに座っておられたそうで、お嬢さんは悶々とされたとか。

またあるかなり名のある方が、お子さんのご負担を減らそうと「密葬で、四十九日が明けるまで誰にも知らせなくていい」と言い残されたらしいのですが、実際にそうしたところ、結局亡くなられた事が公にわかって、それから引っ切りなしの弔問が始まり大変なことになってしまったんだとか。お通夜やお葬式では、ご記帳やお香典の受け取りも含めてシステム化されていて、それに乗っていればお香典返しも含めてかなり楽にできるようになっているのですが、個別の弔問だけだとそうもいかず、ご家族は悲しむ暇もなくひたすら対応に追われる事になりました。

「結婚式を希望通りにしたくてあれこれ夢見る」というのは、本人がいることで、希望通りに行かなくても本人が納得すればそれで済みますが、お葬式は「そうはいっても」になってしまうこともあるし、しかも本人はもういないのですから、よほどの事でなければあまり希望は言わない方がいいのかもなあと思ってしまいました。

でも、なんか言っちゃうんですよね。「この曲いいなあ。私のお葬式で流して」とか「お葬式しなくていいから南太平洋かなんかで散骨してよ」とか。それを言い残された人があとで困るかどうかなんて全く考えずに。私何回そういうことを言ったかしら?
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Comment

says...
う~ん、サキの場合は誰にも見られたくないですね。
完全に死んでいることを確認したら(ここ重要!)一刻も早く焼却処分にして欲しいです。
棺に入れられてみんなに見られるというのは勘弁してもらいたいです。
それだけかな。
でもサキのこんなささやかな希望でも、葬儀を行う立場の人は困るかもですね。夕さんがおっしゃるように残された人が困るような事はあまり言わない方がいいのかも・・・。
でも、見られたくないのは事実だし・・・。
ちょっと考えさせられました。
2017.04.23 08:21 | URL | #0t8Ai07g [edit]
says...
 こんばんは。
親戚の十九歳の女性の葬儀の時 本人が歌っている曲を延々とループして流していましたよ。
勿論 仏教の葬儀で…
別に 本人の希望とかではなく 本人は突然死ですからそんな遺言ないですからね。
なんといいますか あれは 本人微妙に嫌なのでは…
まぁ 僕は あの世にも 粋な年増はいるかしら とか 線香の煙と共に はいさようなら とか
残された者が笑えるような言葉を言い残したいな。
2017.04.23 13:17 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

えっと、縁起でもないことをおっしゃっていますね。
あ、私が始めた話題だった。

それはともかく、こちらだと先に火葬してしまうのは普通にありです。
私の義父も、先に火葬して、それから葬儀と埋葬でした。
もっともスイスでは、いまだに火葬に抵抗がある人が多いんですけれど。
義父は本人が希望していたので、そうしました。
日本人である私は火葬場に行って遺灰の入った骨壺をもらってくるのは全く問題なかったのですが、一緒に行った義兄はショックを受けていました。

個人的には、葬儀は亡くなった人のためにあるというよりは、残された家族のためにあるという理解でいます。
亡くなった方にも霊魂があって、もしかしたら見ているかもしれませんが、それでも、もうこの世とは縁がなくなっているわけで、この世で引き続き社会と関わりながら生きていく遺族の方にとっての影響の方がずっと大きいと思うので、まあ、あまり迷惑をかけないようにしたいなと思います。

もっとも私の場合は、弔ってくれる関係者は連れ合いだけなので、連れ合いの後に逝くことになったら、どうするのかなという別の問題もあったりして……。

コメントありがとうございました。
2017.04.23 21:16 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

え……十九歳ですか。それは、お若いのにお氣の毒に。
しかし、本人の歌か……。
ご本人が聴いていて「どう。いいでしょ」と思ってくださるようならいいですけれど。
私は、あれかな。歌は歌っていませんが、例えば小説を朗読されたりするのは、え〜と……。

しかし、ウゾさん。なんですか「粋な年増」ってその渋い趣味は(笑)
まあ、「可愛いJCたちでハーレム作りたい」とか言われても引きますけれど。

でも、お葬式で妙に湿っているよりも「変わったヤツだったよね」と笑って語ってもらえるような存在になるのは、理想的ですよね。

コメントありがとうございました。
2017.04.23 21:22 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
歴史的には、カトリックは腐敗している!→プロテスタント
なんでしたっけ?
確かに逆には移りづらそうです
そしてお父様はフリーメイソンでもあったんですか?
物語になりそうですね

私も誰にも見られたくないし葬式もされたくないです
最近法事に出たのですが
死んだあとみんなの前でシャワーで洗われたり
(バスタオルで体は隠されているものの)
厚化粧メイクをされたり…
そんなことされると思うと死にたくなってしまいます><
そのときにはもう死んでるけど…
2017.04.24 10:01 | URL | #- [edit]
says...
夕さん、こんばんぽ(*´∀`*)ノん

僕もこのところ身内の不幸が多くてですね自分もそれだけ歳をとったのかなと実感しております。
僕も父が早く亡くなっておじいさんの方が後だったのですね。
やはり順番が逆になると色々とややこし事があったりとまぁ色々ですね。
お墓の問題もありますしたらこ家的な問題もあったりして残されたものも大変なんですね~。
僕の父の場合は母がどうしても家族だけでしたいとの要望があってそれこそ夕さんの文面でもあるように来て欲しくない人とかあるのですよね。
後、全然顔の見たことのない会社の人とかも来て心無いことをコソコソと話したりして気分が悪かった思い出もあるそうです。
それは母の母の葬儀のときの話なのですが。
なので本当に思っている人達だけで送り出す葬儀が一番いいなと僕は実感しました。
確かに葬儀は亡くなった人を送り出すためのものだけではなく残された人たちのものでもあると思います。
暗い話になりましたけど僕の葬儀って誰がやってくれるか心配ですね。
このままだと孤独死だわ~(笑)
因みに話は変わりますがフリーメイソンって今日本では都市伝説として話題になってますよ~♪
オカルト番組でよくやってます。
「信じるか信じないかはあなたしだい」ってやつ。
ご存知ないですよね(笑)
2017.04.24 15:41 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

周りの人にいわせると「なんでそっちに改宗? 超・意味不明!」だそうで(笑)
そして、音楽がそういう題名だっただけで、父はフリーメーソンじゃないです。
ずっと「なれるわけないじゃん」と思っていましたが、つい最近、「実は私フリーメーソン会員」という人が身近に判明して、
意外と誰でもなれるんだ、と驚いていたりします。

みんなの前で洗ったりお化粧したりって、「おくりびと」みたいにですか?
そういうのって地方によっては普通なのでしょうか。びっくり。

口を閉じてくださったり、寝相が悪い状態なのを直してくださったりというのは、こちらでもやっていました。
「ご遺族のみなさまはちょっと、外に出ていてください」と出されて、密室でパキパキやってたらしいです。
そういうお仕事って大変だなあとちょっと思いました。

まあ、どうされるとしても、自分はもう死んでいますから、私はかなりどうでもいいかな。
腐乱して迷惑をかけるような事は避けたいと願っていますが。

コメントありがとうございました。
2017.04.24 21:22 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

ああ、そうなんですよね。
若いころは、慶事の方が多いんですが、歳をとってくるとだんだんこういう話も多くなってくるんですよ。
それに子供の頃は、親は子供に問題を見せないようにしますが、ある程度の年齢になると親と一緒に受け止めるようになりますよね。

お父様のお葬式では、おっしゃるようにお母様がそうなさりたいというようにさせて差し上げるのが一番だと思います。
社会的地位の高い方だと、周りが口を出してきたりして大変だという話も聞きますけれど。
我が家は、そういうこともなく、なんとかなりました。

そして、たらこさんもご心配なさっていらっしゃいますが、私の方がもっと深刻ですよ。
周りに身内いないし、いま死ねば連れ合いがやってくれると思いますが、私の方が後だと死んだ後に日本の連絡先を知っている人いないし、日本の親戚や友人は知らないままかも(笑)

フリーメーソン、都市伝説? なんで? 現実に日本にも会員いますけれど(笑)
なんか幽霊や宇宙人みたいな扱いだなあ。

ちなみにもともとの名前「石工」ってことなんですけれど、石工は普通にいて、「石工です」と言われると職業としてそうなのか、フリーメーソンの会員なのか、いまいちよくわからない私です。

コメントありがとうございました。
2017.04.24 21:33 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
葬儀か。。。そういえば、あんまり立ち会ってないですね。
仕事柄、死にはよく直面しますが。
死の葬儀にはあんまり立ち会わないなあ。。。
まあ、当たり前といえば当たり前なんですけど。
死は当たり前。
だけど、葬儀はあまり当たり前じゃない。
・・・普通か。
2017.04.25 14:19 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

まあ、葬儀は医療関係のお仕事が終わった後に来るものですからね。
お仕事で出られる事は少ないのではないでしょうか。

でも、ある程度お歳をとられると、慶事よりもたくさん関わるようになると思いますよ。

コメントありがとうございました。
2017.04.25 21:43 | URL | #9yMhI49k [edit]

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