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Posted by 八少女 夕

【小説】バッカスからの招待状 -9- サラトガ

WEB月刊誌「Stella」参加作品「バッカスからの招待状」です。東京・大手町にある隠れ家のようなバー『Bacchus』。バーテンダー兼店主の田中佑二が迎える客たちのなんて事はない話をほぼ読み切りのような形でお届けしてます。もう二ヶ月か、早いなあ。

今回は、珍しく「ちょっと嫌われ者」の客が登場します。まあ、店主の田中にとってはどんな人でもお客様ですが。なぜか夏木が準レギュラー化しているなあ。それにバーの小説なのに、下戸のキャラばかりってどんなものでしょう。


月刊・Stella ステルラ 4、5月号参加 連載小説 stella white12
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バッカスからの招待状 -9- 
サラトガ


「今日は、いつものとは違う物を飲んでみたいな。田中さん、何でもいいからみつくろってくれないかな。お願いします」
夏木がそう言うと、田中はにっこりと笑った。
「かしこまりました。久しぶりのおまかせですね」

 大手町の隠れ家のような小さなバー『Bacchus』は、アルコールを全く受け付けない体質の夏木が唯一通っている店だ。店主でもあるバーテンダーの田中がいつも上手にノン・アルコールのカクテルを作ってくれる上、肴も美味しくカウンターに座る他の客との当たり障りのない交流も居心地がいいのだ。たった一人、あの男を除いて。この店は大好きなんだけれど、あの客だけは会いたくないんだよな。

 その客とはこの二月くらいから時々顔を合わせるようになった。

「いらっしゃいませ、近藤さん」
田中の声にはっとする。どうやら嫌な予感が的中したようだ。

「こんばんは、マスター。あれ、今日も先生が来ているね」
先生というのは夏木の事だ。夏木は教師でもなければ、医師でもないし、弁護士でもない。なのに、この近藤という男はいつも夏木をからかってそう呼ぶのだ。夏木が眼鏡をかけて、あまりオシャレではないコンサバなスーツを着、きまじめな様子でいるのが今っぽくないからというのが理由のようだった。

 近藤のスーツは、おそらくアルマーニだろう。やけに目立つ赤と黒のネクタイを締めて、尖ってピカピカに艶の出た靴を履いた脚を大袈裟に組むのだが、夏木は心の中で「お前はジョージ・クルーニーじゃないんだから、そんなカッコをしてもマフィアのチンピラにしか見えないぞ」と呟いた。もちろん口に出して言う勇氣はない。

「今日は、あのかわいいすみれちゃんと待ち合わせじゃないのかな。頑張ってアタックしないと、愛想を尽かされちゃうんじゃないかな」
放っておいてくれ、夏木は思ったが、田中を困らせたくなかったので喧嘩腰に口をきくのは控えた。

 近藤の話し方は早口で神経質だ。何がどうというのではないが、聴いているとイライラする。それに田中と他の客が話している時に、話しかけられてもいないのに割って入り、話題に関連した自分の知っている知識をこれでもかと披露する。そのせいでせっかくの話題の流れがおかしな事になってしまう事もある。どうしてもその話題をしたい訳ではなくても、話の腰を折られると面白くはない。

「マスター、僕のボトル、まだ空じゃないよね。いつものサラトガを作ってくれよ」
夏木が乗ってこないので興味を失ったように、近藤は田中に注文した。自分をからかう他に、夏木がこの男を氣にいらないもう一つの理由は、彼が田中を小僧のように扱う事だった。なんだよ、この上から目線。彼は心の中で毒づいた。

 田中は、いつものように穏やかに「かしこまりました」と言って、近藤の自筆で書かれたタグのついたブランデーのボトルを手にとり、規定量の酒をシェーカーに入れた。近藤は優越感に満ちた表情で夏木を見た。ボトルキープをしている自分はあんたとは違うんだよ。もしくは、ブランデーベースの強いカクテルを飲める自分はどうだい。そんな風に言われたようで、夏木は意味もなく腹が立った。

「お待たせしました」
近藤の前に、パイナップルスライスの飾られたカクテル・グラスが置かれた。

「これこれ。やはりバーにきたからにはサラトガを頼まないとね。このカクテルはバーテンダーの腕の差が出るよ」

 それから、夏木の方を見て言った。
「先生もどうです? なんなら、僕のブランデーをごちそうしますよ」

 夏木がアルコールを一滴も飲めないのを知っていての嫌味だ。彼はついに抗議しようと憤怒の表情を浮かべて近藤の方に向き直った。

 その不穏な空氣を察知した田中が、先に言った。
「夏木さんも、サラトガの名前のついたカクテルを既に注文なさっていらっしゃいます」

 夏木はぎょっとした。いくら悔しくても、女性にも飲める軽いカクテルですら飲めない彼だ。強い事で有名なサラトガは舐める事だって出来ないだろう。

 近藤も意外そうに田中の顔を見た。
「サラトガを先生が?」

 田中はコリンズ・グラスに砕いた氷を満たした。カクテル・グラスでないところから、少なくともサラトガは出てこないとわかって、夏木は安堵した。田中が夏木の飲めないものを出すはずがないと思い直し、彼は黙って出てくるものを待つ事にした。

 田中はライムを取り出して絞ったもの、シュガー・シロップに続き、グラスにジンジャーエールを注いだ。そして、軽くステアしてから夏木の前に出した。
「お待たせしました。サラトガ・クーラーです」

 クラッシュド・アイスはなくカクテル・グラスに入っているサラトガの方が色は濃いが、似た色合いのドリンクが並んだ。全く中身は違うけれど、どちらも丁寧に作られたカクテルで、全く遜色はないと主張していた。

 夏木は感謝して一口飲んだ。
「ああ。これは美味い。また新しい味を開拓できて嬉しいよ、田中さん」

 嬉しそうに飲む夏木の姿を見ながら、近藤はどういうわけかその晩は静かだった。十五分ほど黙ってカクテル・グラスを傾けていたが、料金を払うと「じゃあ。また」と言って去っていった。

 夏木は田中が片付けているカクテル・グラスを見て驚いた。
「あれ。ほとんど残っている」

「あの人、いつもそうだよね」
少し離れたところに座っている他の常連が口を挟んだ。

「わざわざポトル・キープまでしているわりに、全然飲まないんだから、本当はお酒は弱いんじゃないかなあ。無理してサラトガなんて頼まなくてもいいのに、何でこだわっているのかなあ」

 夏木は近藤が不愉快でいつも先に帰ってしまうので、知らなかった。田中は何も言わなかったが、それが本当に近藤がカクテルを飲み終わった事がないことを証言した形になった。

* * *


「近藤さん、こんばんは。今日はお早いですね」

 田中は、いつもよりもずっと早い時間にやってきた近藤にいつもの態度で歓迎した。今日の服装は、いつも通りのアルマーニのスーツではあるが、水色の大人しいネクタイだし、靴がオーソドックスなビジネスシューズだった。それだけでも印象が随分と変わる。さらによく見ると、髪を固めていた整髪料を変えたのか、艶やかにしっかりと固まっていた髪型が、わりとソフトになっている。

「うん。予定が変わって、時間が空いたんだ」
普段より大人しい様子の彼に、田中はどう対応していいのか迷った。だが、まずはいつも通りに対応する事にした。おしぼりを渡しながら訊いた。
「今日は、いかがなさいますか」

「いつものサラトガを……」
そう言いかけてから、近藤は言葉を切って、少し考えているようだった。田中はいつもとの違いを感じて結論を急がせないように待った。

 近藤は、顔を上げて言った。
「この間の、先生が飲んでいた方のサラトガを飲んでみていいかな」

「サラトガ・クーラーですね。かしこまりました」
田中は、なるほど風向きが本当に変わってきたんだなと思いつつ、コリンズ・グラスを取り出した。

 目の前に出てきたサラトガ・クーラーを一口飲んで、近藤はほっとひと息ついた。
「ああ。美味しいなあ。もっと前に、これを知っていたらよかったな」

「お氣に召して何よりです。本当はクーラーというのはアルコール飲料を炭酸で割ったものにつけられる名前ですが、こちらは完全なノンアルコールです。組み合わせが全く違うサラトガと同じ名前がついている由来も定説はないようです」

 近藤は、しばらく黙っていたがやがて言った。
「僕はね、もうわかっていると思うけれど、本当はアルコールにとても弱い体質なんだ。でも、ずっとそうじゃないフリをしてきた。飲めるのに飲めないフリはそんなに簡単にはバレないけれど、飲めないのに強いフリをしても無駄だよね。でも、マスターは、一度も他の人の前でそれを言わないでくれたよね。ありがとう」

「アルコールに弱い事は恥でも何でもなくて、体質ですから無理すべきではないのですが、そうはいかないときもありますよね」
「うん。でも、正直に言ってしまった方が、ずっと楽に生きられるんだよね。僕は、先生を妬んでいたんだろうな」

「どうしてですか?」
「最初にここで彼を見たとき、例のすみれちゃんと楽しそうに飲んでいたんだよ。僕は、ここじゃないバーで、女性にカクテルをごちそうしたりして、親しくなろうと何度も頑張ったけれど、うまくいかないんだ。最初はカッコいい名前のカクテルや、服装に感心していてくれた子たちも、僕が飲めなくて、ただの平社員で、カッコいい都心のマンションにも住んでいない事がわかると去っていく」

 それからグラスを持ち上げて爽やかなドリンクを照明に透かして揺らした。
「サラトガは、大学生の時に好きだった女の子が教えてくれたカクテルなんだ。彼女はもう働いていて、職場の出来る先輩が大人はこういうのを飲むんだって言ったらしくてね。サラトガというのは勝利の象徴だって。僕は、それから十年近くもその見えない大人の男に肩を並べなくてはと思っていたみたいだ。そうじゃないのに賢くてカッコいいヤツを装っていた。この間、マスターと先生の息のあったやり取りを見ていて、自分の目指していた大人像は間違っていて薄っぺらだったんだなと感じたよ」

 田中は、生ハムと黄桃のオリーブオイル和えをそっと近藤の前に出した。
「カクテルの名前の由来というのは、はっきりしているものもありますが、なぜそう呼ばれているのか説が分かれるものもあるんです。私に言えるのは、サラトガはブランデーの味のお好きな人のためのカクテルだということです。名前も、原材料も、どれが最高という事はありませんので、それぞれの方がご自身の好みに従ってお好きなものを注文なさるのが一番だと思っています」

「そうだよね。だから、もう背伸びするのはやめることにしたんだ。長い時間をかけて髪をセットするのも、窮屈な靴を履くのもやめてみたんだ。そうしたら、さっき約束していた子にイメージが違うと振られてしまったんだけれど」

 田中はぎょっとした。これは相当落ち込んでいるんじゃないだろうか。だが、近藤は笑った。

「心配しないで、マスター。僕は自分でも驚いているんだけれど、ほっとしているんだ。彼女は、とてもスタイリッシュで美人で目立つ人で、成功したエリートがいかにも好みそうなタイプだけれど、ご機嫌を取るのがとても難しくて僕にはひどいストレスだったんだ。振られて楽になったよ。負け惜しみと思うかもしれないけれど、本当なんだ」

 彼は、空になったグラスを持ち上げた。
「もう一杯、もらえるかな」

 田中は微笑んで頷いた。それぞれ好みのドリンクが違うように、最良の生き方も人によって違う。自分に合ったものが何であるかがわかれば、過ごす時間もずっと楽しいものになる。この店で逢う度に不穏な空氣になっていた夏木と近藤も、意外にも仲がよくなっていくのかもしれないと思った。

サラトガ(Saratoga)

標準的なレシピ
ブランデー = 60ml
マラスキーノ・リキュール = 2dash
アンゴスチュラ・ビターズ = 2dash
炭酸水 = 微量

作成方法: ブランデー、マラスキー・ノリキュール、アンゴスチュラ・ビターズをシェークし、カクテル・グラスに注ぎ、極少量の炭酸水を加えて、パイナップル・スライスを飾る。



サラトガ・クーラー(Saratoga Cooler)

標準的なレシピ
ライム・ジュース = 20ml
シュガー・シロップ = 1tsp
ジンジャー・エール = 適量

作成方法: クラッシュド・アイスを入れたコリンズ・グラスに、ライム・ジュースとシュガー・シロップを注ぎ、ジンジャー・エールでグラスを満たした後、軽くステアする。



(初出:2017年5月 書き下ろし)
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Tag : 小説 連載小説 月刊・Stella

Comment

says...
酒が飲めなくてもバーは面白いですからね。
アルコールの量を調整するバーテンダーは本物ですね!!
(*ノωノ)

まさに客商売。
バーは客のことを知ってナンボですからね。
こういう話をするのが醍醐味ですよね。
2017.05.04 05:23 | URL | #- [edit]
says...
更新、お疲れ様です。

Bacchusは敷居が低い、というか門戸が広いですね。こういうタイプの客もうまくあしらえるのは、まあ田中バーテンダーの人柄なんでしょうけど。
と思って読んでいたら、やはり近藤氏にも事情がありましたか。
こういうのって、わりかしよくありそうですよね。自然体でいるとか、ありのままの自分を出せるというのは、なかなかに難しいですからね。ましてや近藤氏のような状況になれば、そりゃ張り合う気持ちも起きるだろうし。
でも、近藤氏、自縄自縛のなかで苦しんでいたんでしょうね。素の自分を出しながらも、それを理解してくれる女性と親しくしている夏木氏が羨ましかったのだろうし。
これをきっかけに、近藤氏と夏木氏がいい関係になれればいいですね。
2017.05.04 07:43 | URL | #V5TnqLKM [edit]
says...
こちらにもありがとうございます。

もともともバーってなんとなく敷居が高いじゃないですか。
ましてや飲めないと「行っちゃダメかな」と尻込みしちゃいますよね。
ノン・アルコールでも楽しく時間を過ごせるバーは、理想です。

バーテンダーがいろいろな客の事を知って、喜ぶものを奨めることができるから、固定客がつくんでしょうね。

コメントありがとうございました。
2017.05.04 21:11 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

いやあ、小さい店とはいえ、大手町ですからねぇ。いったい賃料いくらなんだろ。
客の選り好みなんてしていたらきっと潰れちゃいます(笑)

実は、このエピソードは、夏木を登場させる前の最初のプロットにいた人なんですよ。
当時のプロットでは、絡む相手は夏木じゃなくてすみれだったという。

今はそういう人も減ってきたみたいですけれど、私がまだ日本にいた頃は、マニュアルと言うか「こうあるべき理想像」にしがみついている人も結構いて、痛々しいなと思った事もあったんですよね。

夏木はのほほんと楽しんでいるから、近藤も羨ましくてキャラ換えしたくなったのかな。でも、夏木とすみれは全然進展していないんですけれど(笑)

でも、まあ、下戸メンバーが増えて、夏木の居心地はますますよくなるでしょうね。

っていうか、もう少し、お酒を飲むキャラを投入しないと! ごめん、田中。

コメントありがとうございました。
2017.05.04 21:29 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
先が時々通っている(たま~~にだぞ!とえらい強調してました)バーがあるんですが、そこは昼間はコーヒーや紅茶、軽食も出しているそうです。こういう店なら夏木や近藤のように飲めない人でも大丈夫。かなり歴史のある本格的な店なのでカウンターに座って雰囲気も楽しめるそうです。もちろん昼間でもバーテンダーさんがちゃんといるので、ノンアルコールカクテルもお願いできそうですし、アルコールを飲むことも出来るので、真っ昼間から飲みたい人もOK!だそ~です。先は真っ昼間から飲んでるのか?

サキも連れて行ってほしいなぁ(プチおねだり)。

トゲトゲだった近藤が虚勢を張るのを止めたとき、今までとはまた別の人々との繋がりが見えてきて、近藤自身がホッとしている様子が感じられました。いい人なんですよ。近藤さん。
夏木との関係は改善しそうですし、バッカスにも今までよりズッと通いやすくなるでしょう。他の常連さんとの出会いもあるかな?
トゲトゲに虚勢を張る生き方もあるのでしょうが、反対に力を抜いたありのままの生き方も大いにありなんだと思いますね。

でもほんと飲めない常連さんが多いですね。田中の人柄なんでしょう。呼び寄せられるように店に入ってしまうのかな?
バッカス、何時から開店しているのかわかりませんが、明るいうちは美味しいスペシャルブレンドコーヒーにクラブハウスサンドでも出してみますか?
2017.05.05 11:25 | URL | #0t8Ai07g [edit]
says...
こんばんは。

「たま〜〜に」ですか。きっと先さんはあちこちのお店で引っぱりだこだから、一つのお店ばかりをご贔屓にはできないのでしょうね(笑)
なんてことはさておき、いいなあ、「通っているバー」。かっこいい。

神戸のあたりは歴史のある素敵なお店が多そうなイメージがあります。

『Bacchus』も、本当は昼も夜もやった方がいいんでしょうが、どうなんでしょうね。彼は毎晩深夜すぎまで働いていますから、ランチタイムもあったら死んじゃうと思うんです。でも、信頼できそうな従業員が一度も出てきていないから(設定していないんだか当然・笑)閉めてんじゃないかしら。あの辺、オフィス街なので、ランチ自体は悪いアイデアではないんですが。

近藤は、嫌われ者系でしたが確かに悪い人ではなくて小者ですね。無理なキャラづくりをやめて、人の話もちゃんと聴くようにしたら、きっとそのうち常連たちにも仲良くしてもらえるかも。

ちょっと予想外に下戸キャラばかりにスポットが当たっていますが、もう少しちゃんと酒飲み小説にシフトしていこうと思っています。(何も考えていないのが、バレバレ)

ランチ系の話は、あれかな静岡の「ウィーンの森」とかそっちで書きますかねぇ。もしくはニューヨークの《Sunrise Diner》とか(笑)

あ、先さん、サキさんからデートのお誘いですよ!
楽しんでいらしてくださいね。

コメントありがとうございました。



2017.05.05 21:35 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
近藤さん、登場しょっぱなから、小物感が漂っていましたが、やっぱり見事なまでの小物でしたね。
でも早い段階でそれを認めたのは、えらかった(上から目線)
男って、やっぱり虚勢張ってないとダメな部分もありますよね。
動物なんかだと、おもいっきりおしゃれぶって女を落とさなきゃ、存続の危機って感じで必死ですから。
近藤さんは動物的?w
夏木さんはそれに比べたらやっぱり大人ですね。
まあ……、田中さんに比べたらまだまだだけど^^

男にとってお酒が飲めない事って、やっぱり恥ずかしい事なのかなあ。
その場の雰囲気を壊さず楽しくいられるなら、ちっとも恥ずかしくないと思うんだけど。
男の世界もなかなか大変だなあって、そんなことをおもったり^^

昔サントリーの社内報を作る仕事をしていて、いろんなカクテルの紹介のページがあったんですが、こんな短編を添えたら絶対に素敵だったろうなあ~って、すっごく思います。(売り込んだらいけるかも!)
2017.05.06 01:24 | URL | #GCA3nAmE [edit]
says...
夏木&田中ペアで自然と嫌味なく道を正しちゃいましたね~
近藤ほども明確でなくても、飲み屋さんとかでは自分を少し違う風に見せている人って多いのではないかなぁと思います。意識しているかしていないかはともかく。もちろん、悪意ってのではなくて、飲み屋バージョン(飲み屋側面)ってのがあるのかなぁと。仕事の時は仕事側面。趣味の時はまた趣味側面。どれかだけが本当で他は嘘ってことも無くて、他の部分は見せなかったりして。虚勢を張る自分もまた自分なのかなぁと思ったり。ネットの世界もそういう部分があるのかもしれませんね。
どんな自分で居るのが心地いいのかは人それぞれだけれど、近藤の場合は少し頑張り過ぎちゃったんですね。そんなところもまとめて大きく包んでる田中がナイスでした。

あ~でも、なんか、客商売って、苦手な客でも受け入れないといけないから、田中の器の大きさという部分もあるけれど、仕事柄、いちいち客の言動に引っかかってられない部分もちょっとあるかなぁ、なんて、サービス業仲間としては思ったりもするのですが……田中の本音はなかなか出てこないのが、このシリーズのいいところでもあるけれど、たまには田中の「うりゃ~」ってのも見たいなぁ(ないか)。
2017.05.06 06:23 | URL | #nLQskDKw [edit]
says...
こんばんは。

いやあ、うちのキャラは全員小者かも。
夏木もあのていたらくだし、田中なんて二十年前に彼女に逃げられて以来そのまんまだし(笑)
でも、なんですよね。
隙がなくて完璧な店主の所に、小人物はやはり来にくいから、これでいいんでしょう、きっと。

動物だとオスはオシャレだし、時々「なぜそこまでする、たかだか雌にアピールするためだけに」という涙ぐましい振舞いもあるから、この近藤はやはり本能に忠実だったのか。

お酒が飲めない事を全然氣にしない方もたくさんいらっしゃると思うんですよ。
でもそういう方は一人でバーに来たりしないですよね。
飲めないのに通ってくるというのは、やはりこだわっているからだと思うんです。
女性では「お酒」でこだわる方はそんなにいないと思うんですけれど、本当は地味な小市民なのにモテモテのフリをしてブログ書いている人とか、お財布は空っぽなのにブランド品で身を固めてアピールしたりとか、コンプレックスを隠すためにかえって必要のない方向に走っちゃう人もいるみたいですし。

あと、今はアルハラなんて言葉も市民権を得てきましたが、かつては飲めないと「ダメな男」扱いをするトンデモ上司が結構いましたからね。男性は大変だなあと思った記憶があります。

ああ、limeさん、企業の社内報のお仕事をしていらっしゃったのですね。そこでさりげなく小説を添えて提出したらきっと受けたでしょうに!
そういえば、企業とのタイアップだったら、そこのアルコールを素敵に描かないとまずいですね(笑)
こんな下戸ばっかりの小説はアウトかも。
次回からは、もう少しアルコール寄りにしようとは思っていますが。

コメントありがとうございました。
2017.05.06 18:34 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

夏木も田中も何もしていないのですが、なんか近藤が自爆しちゃいました(笑)

ちょっと背伸びをしているとか、本当の自分とは違う感じを演出するのは、そんなに悪い事じゃないと思うんです。そりゃ、「独身です」といって結婚相手を探している人を騙したりするのはよくないですが、飲めないのに飲めるフリくらいは罪もない事なのかなと。ただ、その偽りの自分を演じていて、自分も楽しくないのはなんですよね。誰の得にもならない。

反対に、さらけ出せばそっちの方がいいのかと言えば、それはそれまた別の問題で。
バーに座っただけなのに、人生を預けるような事まで語れといわれても困りますし、同じようにネットでも正直ならよりよいのかというと、そういうわけでもなく、例えば極端に言えば小説ブログなら小説がよければそれでいい訳で、作者本人の履歴書を公開したり現在家庭内で起こっている不和をいちいち報告したりなんてことは必要ないと思うんです。まあ、語りたい方は語ってもいいんですけれど。

客商売は、大変だなと思います。触れてほしくない事には触れずに、でも、受け止めてほしい事は適度に受け止め、ありがたい客には感謝を示し、嫌だなと思う人でもそれなりに対応し、嫌な事があっても上手にスルーし。そういう事の出来る人って本当にすごいなと思います。

田中の「うりゃ〜」ですか? そうだなあ。この人がキレるということはよほどの事かもしれないから、そうなったら店を畳む事になっちゃうかも(笑)
涼子の姉の紀代子とは、何があったんでしょうね。それこそ「うりゃ〜」だったような。って、何も考えていない私が悪いのか。

コメントありがとうございました。
2017.05.06 18:49 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こういうとき大変ですよね。
相性が悪い同士のお客さんがかち合ってしまったときなんかも
互いを立てつつ接しないといけないわけですから。
だけど田中氏はさすがというか見事近藤の心をほぐして
くれましたね。
まさにサラトガが繋いだ縁、このまま夏木とも
仲良くなれたら嬉しいなぁ。

仰るように、今はだいぶ男性もタバコとかお酒とかに
依拠せず自分を表現できる時代になりましたけれど、
それでもやっぱり大学生だった彼にとって
好きな女の子から聞かされた上司とサラトガの話は
刺さるものだあったんだろうなあて想像できます。
大学生って第二の思春期というか、大人ぶることに
こじらせてしまいがちな時期ですものね、
10年間その縛りに苦しめられるのもすごいわかる気がします。

自分を演出すること自体は悪いことじゃないんですよね。
でも、彼の場合は頑張り過ぎちゃった。

形は違うけれど、この「自己演出の過剰さ」は
自分にもあてはまるところがあるのでなんだか他人事じゃない〜

「自然に」「ありのままに」
簡単そうで難しいです。
2017.07.02 03:25 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

そうなんですよ。自分や店が悪いなら直せるけれど、客の相性が悪いのはどうしようもないんですよね。

でも、よく読むと、田中はほとんど何もしていません。
カクテル作っただけだし、それを見て、勝手に近藤が反省しただけ(笑)

この話は、もともと同じ「サラトガ」という名前を持つ、似ても似つかないカクテルがある、というところから始まったストーリーですが、近藤の話は、実は夏木の存在を思いつく前からあって、「突っ張っているけれど本当は下戸」と「正直な下戸」の対比は面白いなあと思うようになりました。この後、わりと仲良しになって、次の話では涼子の店にも一緒に行く約束をしたなんて話も出てきますよ。
下戸同士で和風の飲み屋に行ってどうする(笑)

近藤がこじらせるきっかけになった、元カノの上司というのは、おそらくバブル期に鳴らしたタイプでしょうね。
「強い酒をカッコ良く飲めてこそ大人の男」みたいな謎の概念に縛られている人、未だにあの世代にはいっぱいいますし(笑)
その幻影に、次の世代なのに苦しめられている近藤の滑稽だけれど意外とみんなやりがちな哀しさみたいなのが、書けたらいいなあなんて。
「ありのままに」が流行りましたけれど、流行るということはやはりそう簡単に「ありのままに」では生きられないってことの裏返しですものね。
少なくともお氣に入りの場所では、自分らしくリラックスできるといいんですけれどね。

コメントありがとうございました。
2017.07.02 08:55 | URL | #9yMhI49k [edit]

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