scribo ergo sum もの書き・八少女 夕のブログ Since March 2012


Posted by 八少女 夕

「オリジナル小説書きさんへバトン」やってみた

久しぶりにFC2のバトンをやってみようと思いました。

自分でHTMLを使わなくていいのはいいんですけれど、回答の字数が短いんですよね。まあ、だから短時間で回答できるんですけれど。でも、ちよっとこれでは伝わらないという部分もあって。仕方なく、敢えてHTMLで編集し直しました。

すでにご存知の方も多い内容もありますが、また改めて回答し直してみました。


オリジナル小説書きさんへバトン



Q1. 小説を書き始めてどのくらいですか?

創作は長いけれど、文字オンリーの小説に転向してから……三十年は経っているかも。

Q2. 処女作はどんなお話でしたか?

忘れたけれど、神話系の短編だったかな。あ、今流行っているゲーム系じゃなくて、民俗学から入ってます。それから、短編集みたいなのを書いていた時期もあったな。いまでいうと「十二ヶ月の〇〇」シリーズのようなオムニバスですね。

Q3. どんなジャンルが書きやすいですか?

ジャンル、わけにくいです。無理に押し込むと恋愛系になるけれど、恋愛そのものはテーマじゃないし。だから恋愛ものでもはっきりとしたR18シーンは少ないです。嫌いだからというわけではなくて、重点がそこにはないというか。

Q4. 小説を書く時に気をつけていることは?

わかりやすいこと。読み易い文章、その世界の事を知らない人でも理解出来る内容などですね。

私は海外在住で、その経験に基づいた旅行ものなども書くんですが、文字だけではまったく理解できないような風物はできるだけ登場させないようにしています。

また、時代や国家の違う題材で書く時に、その当時、またはその国で存在しない概念や口調などをしないように氣をつけています。同じ色を表すのも例えば現代では「ピンク」でも平安時代には「薄桃色」「朱鷺色」と表現するなど。

もう一つの例を挙げると、現代日本の話ではない場合に、いくらわかりやすくても「女子会」とか「リア充」などのスラングで表現せずに一般的な普通名詞を使うことをルール化しています。

Q5. 更新のペースはどのくらいですか?

ブログでは最低でも週一度は小説を発表しています。反対に更新が多すぎないようにも氣をつけています。

Q6. 小説のアイデアはどんな時に浮かびますか?

通勤中、旅行中、ドキュメンタリーを見たり、本を読んだとき、あとは音楽を聴いているときに浮かんできたりします。

Q7. 長編派ですか? 短編派ですか?

どちらも書くけれど、力を入れるのは長編ですね。もちろん短いものでも言いたいことを伝えることは可能なんでしょうが、題材によってはそう短くはできないのです。

最近困っているのは、書き終えてから発表までにブランクがあるんですけれど、連載を終えるまでに勝手に続編の妄想が始まってしまい、書ける保証もないのについ「続編書きます」と宣言してしまうこと。これでまた続きがのびていく……。

Q8. 小説を書く時に使うものはなんですか?

Mac上で小説用エディタScrivenerで執筆。ePub形式に出力してiPhoneで校正と推敲します。

それから、資料は限られるんですが、可能な限り集めます。スイスに移住してから買った本のほとんどは小説用の資料だったりします。こちらで中世の城や博物館などを訪れる時もすぐに取材モードになります(笑)

Q9. 執筆中、音楽は聞きますか?

執筆中よりも、構想段階で聴きます。クラッシック、イージーリスニング系が多いかなあ。

Q10. 自分の書いた小説で気に入っているフレーズを教えてください。

一つだけだと、なんか伝わらなかったので、三つほどピックアップしてみました。余計伝わらなかったりして。

 流れ星がいくつも通り過ぎる。この人が無事に帰れますように。声に出したつもりはなかったが、肩にかけられた腕に力が込められた。
「大丈夫、帰れるさ。俺たちが出会ったあのバーで、もう一度テキーラで乾杯しよう」

 私は少し驚いて彼の横顔を見つめた。それから黙って彼の肩に頭を載せた。嘘でも構わない。まだ夢を見続けることができる。今は少なくともこの男の恋人でいられる。星は次から次へと流れていった。私は夜が明けないことを願った。

「終焉の予感」より



 風の音に耳を傾けた。

 人生とは、何と不思議なものなのだろう。閉ざされていた扉が開かれた時の、思いもしなかった光景に心は踊る。フルートが吹ければそれでいい、ずっと一人でもかまわないと信じていた。世界は散文的で、生き抜くための環境に過ぎなかった。

 だが、それは大きな間違いだった。蝶子は大切な仲間と出会い、そして愛する男とも出会った。風は告げる。美しく生きよと。世界は光に満ちている。そして優しく暖かい。

「大道芸人たち Artistas callejeros 番外編 風の音」より



 バスがカーブを曲がった時に、瀧が目に入った。勢いよくほとばしる水の流れが悲鳴を上げている。黒い瞳が心を射る。その光はチェロの響きのように泣いている。私は彼の心を殺した。彼を弁護しなかったからではなく、あの時に二人が共有した想いを、ただの幻影として切り捨ててしまったから。私は二人の魂が閉じ込められたままの鏡を壊してしまったのだ。マヤの瞳からは涙が溢れ出した。蓋をしていた想いだった。それは止まらない。存在しなかったはずの魂は、まだそこにあったのだ。

「夜想曲」より


Q11. スランプの時はどうしてますか?

ご飯食べて、お風呂入って寝ます。出てこないものは出てこないんです。

Q12. 小説を書く時のこだわりはありますか?

特にない……かも。敢えて言うなら「ウケるポピュラーなジャンル」ではなく「自分だからこそ書ける物語」を書く事かな。まあ、だからこういう地味な小説になるんですけれどね。

Q13. 好きな作家さん&影響を受けた作家さんはどなたですか?

H.ヘッセ、M.クライトン、G.マルケス、福永武彦

Q14. 感想、誤字脱字報告、批評……もらえると嬉しい?

もちろん嬉しいです。いいものも、悪いものも。誤字脱字報告はほんとうに有難いです。

Q15. 最後に。あなたにとって「書くこと」はなんですか?

このブログのタイトルどおり、「scribo ergo sum (書くからこそ私は存在する)」




やってみたい方は、どうぞおもちかえりください。
関連記事 (Category: もの書きブログテーマ)
  0 trackback
Category : もの書きブログテーマ

Comment

says...
小学生の頃から執筆されているから
小説歴三十年になるのですね、すごい!

問い12の小説を書く時のこだわりですが、プロだったらそれはある
程度読者のニーズに寄せないといけないんだろうけれど、アマチュアだからこそ
自分の感性の赴くままに書いていいし、また書くべきなんですよね。

それから、問い11のスランプの時の過ごし方ですが、
夕さんでもスランプってあるのかなぁ……と。
夕さんにとってスランプって具体的にいうとどういう状態です?
あ、もし失礼な質問でしたらスルーしてくださいませ。
いつも絶え間なく泉のように生み出していらっしゃる印象があるので
想像つかなくて……

日頃から興味のあった、夕さんの創作スタイルの断片がうかがえて嬉しかったです。
わたしも折りを見て持ち帰らせてバトン使わせていただきますね。
2017.07.31 04:04 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

創作が幼稚園の頃からで、でも、ずっと絵日記みたいな低レベルな時代が続き、「もしかしたら文字の方がまともかも」と文字オンリーに転向したのが大学生の時で、それからが小説歴三十年くらいと数えています。でも、途中に十年以上のブランクもあるので、実際は二十年くらいなのかも。もう、細かい数はどうでもいいかも(笑)

プロは、売れてなんぼですから「好きなものだけ書きたい」は許されないと思いますが、そこが素人の強みですよね。
私の場合は「絶対にこういうものしか書きたくない!」というほどのことでもないんですが、反対にウケる小説はもう随分多くの方が書いていらっしゃって、よく分かっていなくて苦手なのに、そこにわざわざ参戦することもないかとおもってしまって。

そして、スランプの話ですが。

ええとですね。
「まったく何も書けない!」というようなことはほとんどないんです。
というのは、既にあれこれ書き散らしてあるじゃないですか。例えば「黄金の枷」にしろ「森の詩 Cantum Silvae」にしろ「ニューヨークの異邦人たち」にしろ、何かこちょこちょと書くことはできます。

でも、「この特定の場面が、いつまでも書けない」というのはあるんですよ。

既に何回か開示したことがあるんですけれど、私の書き方は特に重要なシーンから書いていくので、本人の妄想で盛り上がったところは簡単に終わるんですが、その後にそのシーンたちを繋ぐシーンを書かなくちゃいけないんです。まず新幹線の停まる駅から書いて、特急の停まる駅、急行、最後に各駅しか停まらない駅を書いて完成させるんですが、この各駅停車が面倒臭い割に面白く繋がらなくて、絶賛放置、なんてことになるんです。「大道芸人たち」の第二部を五年も放置しているのは、そういう訳なんです。

「郷愁の丘」では、ほぼ最後に残ったのが、前回発表した「シマウマたち」の回だったりします。ものすごく大切な箇所なんですけれど、「調べ物は大変だし」「しかも、こいつ手を出さないから、つまんない」と、どんどん後回しにして、でも、さすがに連載を開始しだしたので観念して泣く泣く書きました。

でも、嫌々なので、そんなにスラスラと進まないんです。たかが一万二千字程度に一ヶ月くらいかかりましたよ。一ヶ月って、「樋水龍神縁起 夏、朱雀」にかけたくらいの時間ですよ。それを考えるとスランプと言ってもいいかも。でも、まったく進まない日は、お風呂はいって寝ちゃいました。

あ、ちなみに、前回のcanariaさんのところでのコメントの続きですが、「樋水龍神縁起」は構成などはものすごく緻密に組み立てたのですが、その一方で心情的には超新星的なエネルギーで一氣に書き上げました。あれはあの時しか書けなかった作品かもしれません。もっとも「これが終わったらもう書くことないかも」と思っていたはずが、なぜかこんなに書いています(笑)

バトンのお持ち帰りありがとうございます。
canariaさんの回答も楽しみにしていますね。

コメントありがとうございました。
2017.07.31 19:58 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
たまにこうやって小説バトンを読むと、新鮮な気持ちになりますね。
夕さんの小説の書き方や取り組み方は、一貫してるなあと改めて思います。
羨ましくても真似できないことがいっぱいです。
連載の途中でアイデアがどんどん浮かんできて困るとか、めちゃくちゃうらやましいです。
でもそれこそが小説家にとって大事な要素だって、どこかの作家が言ってました。
ちゃんと書ける人って、常に脳内に物語が溢れてくる泉があるのかな。それが才能って言うものなのかも……。ああ、才能が欲しい( ;∀;)←今ちょっと枯れ葉の時期。

こういう感じのバトンは昔やったけど、私の場合数年経って少し変わってきたところもあるかも。
またいつか、やってみようかな^^
2017.08.02 02:25 | URL | #GCA3nAmE [edit]
says...
こんばんは。

limeさんには、もう目新しい事は何もない回答でしたよね。
毎回違う、面白い事が書けたらいいんですが、やはり回答は同じかも。
若干「このフレーズは氣にいっている」が変わるくらい?
あれも適当です。

途中でアイデアが出てくるのは、全部まとめて立派に出てきてくれたらそれに越した事はないんですが、大抵はただの断片です(笑)
そして、そこでついうっかり「続編書きま〜す」と宣言してしまってドツボにハマるパターンが増えているので、もうやらないようにしないと(泣)

才能は、私も欲しいです! 切実に。

あ、limeさんの今も読みたいです。愉しみにしていますね。

コメントありがとうございました。
2017.08.02 19:27 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
お、バトンですね。
私もまたやってみようかな。。。
まあ、私がやるとしたら、また結構後になりそうですが。。。
とりあえずコピー!!
スランプのときは寝るのが一番ですよね。
私も同じです。
(*´з`)
2017.08.04 05:11 | URL | #- [edit]
says...
今更なんですけれど、感心しています。
これまでいろんなバトンを見せていただいて、随分夕さんの小説については知識を持っているつもりだったのですが・・・。
夕さんは、まさに文章の申し子(書くからこそ私は存在する)ですね。
最近、サキは書けなくなっているので、夕さんの溢れ出てくるような書かれ方は羨ましい限りです。
サキもこのバトン、更新回数を増やすためにやってみようかなぁ・・・。
出来れば小説記事で更新したいんですけどね。
2017.08.04 11:11 | URL | #0t8Ai07g [edit]
says...
こんばんは。

そうですね。締め切りなどはないですからご都合のいい時に(笑)

スランプの時は、無理してひねり出そうとしても出てきませんからね。

少し離れてみると意外と思わなかった解決策が出てきたりするものですよね。

コメントありがとうございました。
2017.08.04 20:39 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

ブログをはじめるまでは、自分の小説の事を分析した事はなかったのですが、みなさんと交流している間にそういう視点もできたみたいです。
で、分析してみると、やはり既に出来上がった世界のほうが、どんどん話が生まれてくる素地があるようです。

でも、常に定量で溢れてくるわけでもないんです。
アウトプットがコンスタントに見えるのは、そうなるように既に書けているものを切って発表しているからですかね。

書けない時に無理して書くことはないと思うんです。
私は書きたくて書けなかったわけではありませんが、まったく書かなかった時間が十年くらいありました。
もっとも、一人でやっていたので問題はありませんでしたが、ブログだと十年たったら馴染みの仲間はもうだれもいないなんて事になっている可能性もありますね(笑)

バトンの記事がきっかけで「こういう話を書きたい」と思うようになるかもしれませんよね。
何れにしても広告表示はちょっと悲しいですから、よかったらバトンもやってみてくださいね。

コメントありがとうございました。
2017.08.04 21:59 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
八少女夕さんの溢れるような創作力、ほんとうにすごいなぁと思います。年中スランプというか書けない私と違って、スランプなんてないでしょと思いますけどねぇ。ほんと、出てこないものは出てきませんよね(切実)

ジャンルって、明確には分けにくいですよね。一本の小説に、いろんな要素が均等に入っていることが多いし。多少の偏りはあっても、それがメインテーマってほどじゃない。なんか、分かります。

Q4の回答は、私も激しく同感です。現代に書かれた小説なんだからといって、平安時代を描いたお話に英語の言葉とか、ちょっとねぇ。拙作でも、横文字を使わないことはもちろん、当時に無かっただろう言葉もできるだけ排除するようにしています(プチ自慢)

Scrivenerかぁ。さすがに本格的ですね。あれエディターというより構成を作る道具っていうイメージあるんですけど、使いやすいですか?

Q10の回答。う~ん、なんか人生って感じですねぇ。良い悪いじゃなくて、人の数だけ人生がある。そんな感じがします。

うん、『書くからこそ私は存在する』、何回聞いてもいい言葉ですね。
2017.08.13 07:44 | URL | #V5TnqLKM [edit]
says...
こんばんは。

なんでもいいなら、しょっちゅう出てくるんですけれど、「今はこれを書かないとまずいのだ!」というやつが出てこないんですよねー。
連載を開始しちゃって、あと数週間でその回がきちゃうとか。今でいうと「バッカス」とか「アクセサリー」とかお尻に火が付いているんですが、だめです。来週、頑張ろうっと。

わかりませんけれど、「ヒロイックファンタジー」とか「学園ものラノベ」 とか「BL」とか、内容を想像しやすい作品だとジャンルになるんでしょうかね。「森の詩 Cantum Silvae 貴婦人の十字架」は無理に「ヒロイックファンタジー」と言い張っても、それを期待して読む方には絶対に首を傾げられると思うんですよ。だとしたらどんなジャンルだろうって悩んじゃうんですよね。「歴史もの」とは絶対に言えないし、「恋愛もの」っていうのも首をかしげるし。まあ、いいか。

そして、そうなんですよ。TOM-Fさんのお話、語彙が完璧にかき分けられていますよね。
私も、よその小説で「そのセリフのその単語はありえん」というところは引っかかってしまう方なんです。せっかくその世界に浸っていてもそのありえない単語一つで作者のテクニックというか、書き方に思いが移ってしまうのはもったいなないと思うんですよね。だから自分もそういうことでストーリーを壊さないように氣をつけようと思っています

Scrivenerのいいところは、ありとあらゆる資料も一緒にまとめておけるところなんです。例えば、年表とか、調べ物サイトの結果とか、テキストだけでなくPDFでも画像でもなんでも突っ込んでおけるんです。
これをいちいちフォルダを作って、名前を付けて保存しておいたりすると、数年後に「あの作品の時に調べたあの件の資料」なんてときにも簡単に出てこないじゃないですか。それが小説のファイルを開けるだけですぐに見つかるので、カオスな私には本当にありがたいんです。あの便利さは、使ってみたら手放せなくなります。

その他に、文字の検索、文字数のカウント、様々な形式のファイルへの書き出しなど、私が必要なことは大抵このソフトでできるので手放せません。ま、Macには、他にないような。

氣にいったフレーズ、なんか毎回違うモノを選んでいるような。でも、これも難しいんですよね。

「scribe ergo sum」って、ブログ開設の時に10分くらいで適当に決めたんですけれど、思いの他、自分にとっての小説が表われているなあと自分でびっくりです。

コメントありがとうございました。
2017.08.13 20:30 | URL | #9yMhI49k [edit]

Post comment

管理者にだけ表示を許可する

Trackback

trackbackURL:http://yaotomeyu.blog.fc2.com/tb.php/1454-9d99fbf8