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Posted by 八少女 夕

【小説】郷愁の丘(7)滞在と別れ - 3 -

「郷愁の丘」の続きです。「滞在と別れ」、三回に分けたラスト部分です。

実をいうと、ここまで書いてきた《郷愁の丘》での滞在時間よりも、今回発表する分での滞在時間のほうがずっと長いんですけれど、いつまでも細かく描写しても意味がないので具体的な描写はなく、すっ飛ばしています。

ジョルジアは、この旅行の大半を《郷愁の丘》で過ごしましたが、休暇が終わるのでニューヨークに帰らなくてはいけません。(当たり前ですね)

次回はニューヨークに帰ってからの続きですが、その前に「十二ヶ月のアクセサリー」と「バッカスからの招待状」が挟まりますので九月十三日の更新です。


郷愁の丘「郷愁の丘」を読む
あらすじと登場人物




郷愁の丘(7)滞在と別れ - 3 -

《郷愁の丘》に滞在した二週間は、あまりにも早く過ぎ去った。

 ライカをいつも手元に置き、彼を撮り続けた。サバンナで、イクサの街で、一度は講師として働いている大学で講義している時も。それから、《郷愁の丘》で、柵を修理したり車の整備をしている姿も。厚い本を繰って何かを調べる真剣な表情。ワインのコルクを抜いている時のリラックスした笑顔。

 モノクロームのフィルムは全て使い切った。何度かここぞという瞬間に出会った。写真集に収める一枚という意味では、現像を待たずに手応えを感じていたが、あの墓地で感じた人生を変えるほどのシャッターチャンスとは思えなかった。少なくとも、彼女の魂の発露とは言いがたかった。

 グレッグは協力的で好意に満ちているのに、とても難しい被写体だった。何度か感じた「彼を捕らえた」勝利感は幻想だった。それは蜃気楼のように消えていく。シャッターを切った瞬間には間違いなくこれだと思うのに、指を離した時にはもう自信を失っていた。これほど自分に近いと感じるのに、それが何であるのかわからない。それは《郷愁の丘》も同じだった。

 朝は、世界が色の魔法で繰り返し魅了した。彼女は、早く起きてルーシーと散歩をするグレッグと合流するようになった。こちらを撮るためにはモノクロームではだめだとわかっていたが、頼りにならないコンパクトカメラは、部屋に置いたままだった。彼女の心をかき乱す色も、この丘に佇む一人の男のと忠実な犬の感情も、今の彼女とこのカメラでは映し出す事は出来ない。それだけはよくわかっていた。

 この《郷愁の丘》には、もっとずっと深く、慎重に探し当てねばならない啓示があった。深遠な秘密。「その名を助けを求めずお前だけの力で明らかにせよ。そうでなければ何ひとつ知る事は許されぬ」と明確に彼女に訴えかけてきた。

 それは、何でもない朝食の準備や、午後にハンモックの上でまどろむ穏やかな時間ですらも、常にジョルジアの中に点滅し、くすぶり続けた。

 魂の叫び。心の闕乏。それとも、ニューヨークではほとんど意識にも上らない、神という存在への讃美。力強くめぐる生命の神秘へ喝采。命あふれる惑星に佇むとても小さな間借り人である事の確認。《郷愁の丘》は、ジョルジアがこれまで経験した知覚をはるかに凌駕した特別な存在だった。頭脳で知り考えるのではなく、心と魂で感じる土地だった。

 自分がそうではない世界に属している事がぴんとこなかった。ナイロビで予定していた滞在を全てキャンセルし、帰る二日前まで二週間も《郷愁の丘》に滞在し続けたが、時は同じように機械的に進み、彼女は出発しなくてはならなかった。

 グレッグは、それまでと同じように淡々と、穏やかに最後の朝の散歩と朝食を共にした。特別な事は何も言わなかった。ジョルジアは、レイチェルの家で聴いた彼の告白が本当の事だったのか自信をなくしていた。

 いつものように礼儀正しく彼がランドクルーザーに彼女の荷物を運び込むと、ルーシーは嬉しそうに車に飛びのった。ジョルジアの心はそれほど弾んでいなかった。《郷愁の丘》に暇を告げることは、とても辛い事だった。明日、目が覚めても、朝焼けの中をグレッグやルーシーと散歩する事はないのだ。この二週間、ずっとあたり前のように続いた興味深い対話もこの午後からはひとり言になるのだ。

 駅に着くまで、彼の様子はずっと変わらなかった。穏やかで優しく心地いい態度。道の悪さからやたらと時間のかかるドライブも、今日ばかりはもっと長く続いてもいいのにと思えた。《郷愁の丘》へと続く寂しい自然道は終わり、舗装された道にたどり着いた時、駅を示す標識が表れた時、彼女は残念な氣持ちになった。

 そして、車は本当に駅についてしまった。
「なんとか間に合ったね。あと二十分ある」

 彼は、荷物を持ってホームまで来てくれた。
「ありがとう」
「途中で何か問題があったら、遠慮なく連絡してくれ」
「ええ。そうしたら、また《郷愁の丘》に泊めてくれる?」

 彼は、目を細めて「いつでも」と言った。

 電車が入ってくる。別れの時が迫っていた。ジョルジアはどんな風に彼と別れるのか戸惑った。

 彼女は親しくない人とハグをするのが苦手だった。ヨーロッパ式に頬にキスをされるのも、よほど親しい相手でないと緊張した。だから、普段仕事で会う人たちや単なる知人たちとは、握手をするのが一番ストレスなく感じるのだった。けれども、グレッグに対しては、ハグやキスも嫌だとは思わなかった。彼もそう望むのなら、それはとても自然なことだった。

 だが、彼は「じゃあ、さようなら」とだけ言った。握手すらしようとしなかった。レイチェルの家で怪我の手当をしてもらって以降、彼が一度も彼女に触れなかった事を、その時ジョルジアは始めて思い出した。

 彼とは対照的に、尻尾を振ったルーシーがしきりに彼女の手の甲を舐めて別れを告げた。
「さようなら、グレッグ。素晴らしい二週間だったわ。どうもありがとう」
車内に荷物を載せてくれて降りようとする彼に、ジョルジアは、万感の想いを込めて言った。

「僕こそ、礼を言うよ」
「何に対して?」
「僕のところに来てくれて。一緒に時を過ごしてくれて」
降りる後ろ姿だけで、表情は見えなかった。ジョルジアの心はまた締め付けられた。

「写真、現像したら送るわ。手紙も書くわね」
電車はゆっくりと走り始めた。彼女はホームのグレッグとルーシーに手を振った。
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Tag : 小説 連載小説

Comment

says...
なぜ撮れないんでしょう。
墓地での魂の発露とはどう違うんだろう。
ジョセフとグレッグって明らかに違っているけれど。
モノクロームだから、なんて簡単な理由じゃないことは分かっているのですが。
ジョルジアは自分自身が変わらなければならないのでしょうか。なにか殻を破るとか・・・?
そして、グレッグにも大きな変化が求められているような気もします。
まぁ、この辺は夕さんの展開を待つことにします。
サキにはちょっと難しいです。
でも、この地で感じた感覚はすこしづつジョルジアを変え始めているんだろうなぁ・・・と想像しています。
完全に後ろ髪を引かれていますし・・・。

ああ、グレッグじれったいなぁ。
物凄く硬い自分の殻にこもっちゃった感じですね。
出てこないよ、彼。何を頑なになってるのかな。
ハグしろ!ハグ!
せめて握手!
あああ~~
ルーシーの素直さを見習えよ!

ジョルジアもジョルジアだけれど。
こっちの殻も硬い!

ニューヨークでなにが待っているのでしょう。
舞台が変わってどんな動きがあるのか、とっても楽しみです。
そして2人の再会を待ちます。

PS:電車は時間通り来るんですね。ちょっと驚き。ま、半日ぐらい遅れても何も進展はないんでしょうけれど・・・。
2017.08.23 11:59 | URL | #0t8Ai07g [edit]
says...
更新、お疲れさまでした。

二週間の滞在で《郷愁の丘》とグレッグは、ジョルジアの中でとても大きな存在になったようですね。ただ、それとどう向き合えばいいのか、どう扱えばいいのか、それはまだ分からないでいるという感じでしょうか。
たんなる惚れたはれたではない、もっと深い何かだからこそ、そう簡単には触れられない。一方的なあこがれと、相互的な理解の違いかな。そんな気がします。

それにしてもグレッグもほんと、ストイックですねぇ。こりゃ、ジョルジアの方から迫らないと、何も起きないままになりそうですね。とはいえ、ジョルジアの方も、まだまだ一歩を踏みだせずにいるみたいだし。

ニューヨークに戻ったジョルジアが、そこでなにを思い、なにを感じるのか。次話も楽しみです。
2017.08.23 12:32 | URL | #V5TnqLKM [edit]
says...
こんばんは。

なぜ撮れないんでしょうねぇ。
いや、撮っているんだけれど、それも良いものが撮れているとわかっているんだけれど、それに自信がないんですよね。
なぜ自信がないかというと、多分ぐるぐるしているからじゃないかなあ。

ジョセフの時は、その場にあったそれだけを客観的に捉えられたから、それでよかったんでしょうけれど、今回の彼女は探しているんですね。だから答えが見つかるまでは、自信が持てないんじゃないかなあ(なんだ、この他人事なコメントは……)

ジョルジアは、本当にものすごく後ろ髪を引かれています。
それをグレッグがちゃんと分かれば良いんだけれど。
っていうか、「ここは好きなんだろうな」とはわかっていると思いますが、「ここ」に自分は含まれていないと思っているんでしょうね。

ハグ……。無理無理。
握手は、のちに別の人とするシーンが出てきます。
つまり、ジョルジアとだけは、しないんですね。
「きっと嫌がられる」と思っているので。
レイチェルの家でバレちゃわなければ、握手は普通にしていたと思いますけれど。

ルーシー素直ですよね。
この作品では、子供や犬はとても素直なんです。
「大人って面倒臭い」の対比になっているかな。

次回はニューヨークのシーンです。
去年の夏に発表した外伝「花火の宵」の直後くらいの話になります。

電車は、当たり前すぎで描写もしませんでしたが、ある程度正確にくることもありますが、10分くらいは普通に遅れると思います。
日本のように秒単位で正確にくることはないでしょうね。
でも、こういう「割と普通にくる」ということを経験していると、油断します。
ずっとあとでジョルジアが油断してアフリカらしさにやられるシーンがありますが、ここはその伏線ですね。
つまりジョルジアは「だいたい予定通りに行く」となんとなく思ってしまったという。

あ、半日くらい遅れてもこの二人は進展しませんよ。なんせこの後の生殺しの時間は……。

コメントありがとうございました。
2017.08.23 20:07 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

ジョルジア、何が何だかわからないまま帰ることになりました。
とにかくものすごく大事、ということだけはわかっているのだけれど、進んだほうが良いのか、このままのほうが良いのかわからないので、問題を先送りしちゃいました。

グレッグの方は、バレていなかったらもう少し頑張ったと思うんですが、「好きな人がいる」と告白を聴かされるは、バレているのに放置されるは、「つまりダメなのね」状態で近寄れなくなっています。

で、そうなんです。この話、ジョルジアが動く羽目になっているんです。でも、ジョルジアの自業自得ですよね。これからも生殺しを続けつつ、彼女が動きまくります。

いまは春ですが、次回のシーンは夏になります。そして、秋のシーンで例のお方に一瞬ご登場願って、その後また生殺し放置プレイ……。
こんなにだらだらやっていたら、TOM-Fさんのところの二人の行動に先を越されてしまう?

コメントありがとうございました。
2017.08.23 20:19 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
前々から言っていることですが。
私は恋愛模様についてはどうでもいいと思っているので、
そこは割愛。

アフリカからニューヨークは・・・・遠いなあ。。。
いや、距離的な問題もあると思いますけど、
それよりも文化的な風習的な生活的なものが。
価値観が遠いでしょうね。
感覚が狂いそうですね。

仕事柄海外は無理だけど。
連休を使って、旅にでも出るかな?
最近出不精だし。。。

旅の価値と偉大さを教えてくれる小説だと思います。
2017.08.24 13:17 | URL | #- [edit]
says...
こちらにもありがとうございます。

あはは、まあ、いろいろな読み方があっていいかと。

アフリカから日本も遠いです。

意外と欧米はアフリカには親しみがちなので、違いはあってもすんなりと受け入れる部分はあるかもしれません。
まあ、日本との比較で、ですけれど。
日本人は、アフリカに慣れると今度は日本に順応できなくなるかも(笑)

そこまで遠くに行かなくても小さい旅もいいですよね。
別に疲れることは何もせずに車窓を眺めているだけでもなかなかいいものだと思っています。

コメントありがとうございました。
2017.08.24 19:09 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
グレッグを作品として撮るというのは、難しそうですね。
第3者を惹きつけるためには、なにかもっと特別な方法が必要かも。
ジョルジアに見えてる輝きを、フィルムに焼き付けないといけないのだから。
それはきっとこれからジョルジアが試行錯誤して行かなきゃいけない事なんだろうなあ。

郷愁の丘を離れてしまいましたね。
ジョルジアの後ろ髪のひかれ方が半端なくい><

そして、グレッグったら。
そんなに距離を置いてどうするんだ~。
握手くらいしなきゃ。
3歩進んで3歩下がるグレッグ。><
2017.08.25 10:33 | URL | #GCA3nAmE [edit]
says...
ああ、なるほど。
ジョルジアにとってなんとも不完全燃焼というか、
尻窄みな結果に終わってしまったのですね。

グレッグを捕らえることができないのは、
ジョルジア自身が自分を捕らえることができていないからなんじゃなかしら、
と思ってしまいました。
グレッグをレンズ越しに追っているときの彼女のぐるぐるそのものが、
彼女が抱えている傷をそのまま表現しているというか。
うまく言葉にできないのがはがゆいです。

>助けを求めずおまえだけの力で

うん、ジョルジアは、もう心ではどうしないといけないのか
わかっているのかもしれないな、って思いました。
そういう啓示を受け取ることができた、というのは。
グレッグはグレッグで臆病になってるし、ジョルジアはジョルジアで
臆病になってるし、膠着状態。
じゃあ、自分が動くしかないんじゃないかと。

>目を細めて「いつでも」と言った。

ああ、ここのシーンになんだかグレッグの万の想いを感じてしまいましたよ。
なんだかここに、彼の抑制されつくした何かを感じてしまったのはわたしだけ?
それが妙にエロティクなんです。

そして最後に出てきた、例のキーワード。
出てきましたね。
なるほど、こうした形で離ればなれになるから、このキーワードが二人を
結びつける要素になっていくのですね。

離ればなれになったことで、ジョルジアは何を発見するのでしょう。
楽しみにまっています。
2017.08.25 12:01 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

解説的なことを書いてしまうと、キャシーやマッテオや、ジョセフに至るまで他の全ての人間は、完全な他者を撮っていたので冷静に分析して判断ができたのですよね。けれど、今回はグレッグの中に、今まで対峙してこなかった自分を見出だそうとカメラを構えるので、よけい自信がなくなっている、つまり彼女は自分で自分がよくわからないから確信を持てないのだと思います。もしくは、グレッグとの関係性に迷っていることの表れかもしれません。これらが解決した時に、ようやく彼女は確信を持って彼の写真を撮れるようになります。まだずっと先……。

それに、limeさんが御指摘くださっているように、世間が惹かれるような写真は難しいかも。
ジョセフやマッテオと違って、グレッグ、地味なんだもの。

ジョルジアは、ものすごく後ろ髪引かれています。
「なんかあって、やむなく滞在を伸ばすことになる」方がいいなんてちよっと考えていたりして。
そういう時に限って、電車はちゃんとくるし飛行機もちゃんと飛びます(笑)

グレッグ、ダメですよね。
壁ドンしろとはいいませんが、握手くらいしたっていいのに。
で、この人がここまで遠慮してしまっているので、反対にジョルジアは黙って待っていられなくなります。
この小説、ずっとそのパターンだわ……。
三歩進んで四歩下がっているかも。それでも距離が隔たらないのは、ジョルジアが好き勝手に踏み込んでいるからだったりして。

コメントありがとうございました。
2017.08.25 20:51 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

写真集の作品としては、「とりあえずこれでオーケー」になりますが、本人の中ではまだまだ疑問形です。

まさにcanariaさんの分析がドンピシャで、要するにジョルジアは自分の心がわからないのです。
似ている、この人がとても大切だ、というところまではわかっているのに、何が似ていて、何にそこまで惹かれているのかわからないのですね。

でも、おっしゃるように、実はわかっているんです。
ここは、グレッグの方も鏡のように相似で、やはり、原始的な部分、簡単にいうと第六感みたいな部分ではわかっているのに、それを理性の方がいろいろと理屈をつけて否定しているんですね。ジョルジアの方もそれは同じなんですけれど、ポイントポイントで衝動的に何も考えずにする行動があって、それが二人を近づけていくんです。そして、その原始的な衝動の象徴が、マサイの長老の言葉であったり、尻尾ふりふりのルーシーであったり、《郷愁の丘》の忘れがたい光景だったりするわけです。衝動vs理性は、アフリカvs欧米という形でも象徴してあります。あ、余計わかりにくくしてしまったかも。

外伝などではがーっとグレッグの内面が描写されますが、本編では敢えて二箇所以外は書かないようにしました。
ジョルジア視点で描写される場面でのグレッグは、ご覧のようにほとんど感情の起伏を見せないんですけれど、時々、隠しているそれが出てきちゃうのです。ジョルジアは鈍いからその意味がいまいち分かっていませんが、その僅かな亀裂に覗くマグマみたいな部分に氣がついていただけて嬉しいですね。

この「いつでも」には、「きっともう二度と逢ってもらえないだろう」「二度と泊りにはきてくれないだろう」と思いつつ、「本当はずっと一緒にいたいのに」と願っているその切ない想いを無視して、ジョルジアが無神経に「困ったらまた泊めてね」なんて言ったので、ぐっときてしまった……が、隠れています。

そして、次回は、キーワード、そのまんまです。
離れることで、彼女は《郷愁の丘》にいた時よりも具体的な感覚を持ち始めます。
どっちにしても、グレッグにはその感覚は全然伝わらないのですが(笑)

二週ほど別の小説が入って開きますが、また続きを呼んでいただけると嬉しいです。

コメントありがとうございました。
2017.08.25 21:13 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
コメントをあれこれ拝読するまで、あぁ、そう言えばグレッグの方の気持ちはあまり直接的に書かれていなかったかと気がつきました。というのか、書かれていないけれど、他の作品で特に彼の生い立ちを読んでいたので、何となく親しみがあったから、その事に気がつかなかったことに気がついたというのか(なんか変な文だな)。要するに、知らず知らずに、直接には書かれていないグレッグの気持ちに寄り添えるようになっているなぁ(夕さんに仕向けられたように嵌まっているなぁ)と思ったのでした。
(なんか文章が変だな?)
伝わるかどうかって、言葉の数じゃ無いんだなぁと改めて思います。グレッグもジョルジアも言葉にはできていないけれど、気持ちはちゃんとあって、ただ全然お互いには伝わっていないと……
最近私が嵌まっている大河でも、(重大な事実について)出演者1「知ってる」、出演者2「知ってる」、視聴者「知ってる」、当の本人「え?」みたいな時があって、観ている方は思い切り引っ張られたのですが、こういう「ぐるぐる」は読み手にとっては物語を読む醍醐味かなぁって思うのです。
「知ってる」読み手にとっては見え見えなのに「当の本人」には伝わらないって事象、これこそ「物語」ですよ、うんうん。
じれったいけれど、そのじれったい時間が何年になろうとも、「会えない時間が愛育てるのさ」と誰かも歌ってましたし(えっと、郷ひろみ?)、ゆっくり待ちましょう。慌てても仕方ないですしね。熟成期間って必要なのです。

グレッグのことは撮れないなぁってジョルジアの感覚、よく分かります。
一番大事なもの、気になって仕方ないもの、って意外に「こうじゃないんだけど」、ってなりますよね。書いている時も、すごく大事な部分って「私の観たもの・書きたかったものはこういうんじゃないけど」「これじゃ伝わらないなぁ」ってことになるし。ジョルジアにとってはカメラのフレームに収まり切らない何か、文章で言うと行間、余白のようなものがあって、そこでまどろっこしく感じてしまうんだろうなぁ。でも、心のどこかで「これをそんなに簡単に表現できてはたまらない(そんなに簡単じゃないって事自体が大事なのよ)」って思ってもいるんですよね。あ、思っていることに自分自身が気がついてるかどうかは怪しいけれど。
表現って、表現しきれないところに、何かがあるのかも。
2017.08.26 04:06 | URL | #nLQskDKw [edit]
says...
こんばんは。

外伝を発表するたびに「これって、わざわざ控えめに書いたことを全てネタバレだよなあ」とぶつぶつ言いつつ書いていましたが、ようやく外伝と、本編が大体同じ前提ぐらいまで来たかなあと。もっとも、「最後の晩餐」の後半は、実はこの一年以上後の話だったりして(笑)

一応、形式や視点としては、ジョルジア中心に組み立ててあるのですが、実をいうとグレッグ側の話もプロットの根幹を成しているんですよね。書き方として、ジョルジア側から書いている分、ジョルジアのぐるぐるは「もういいよ」というくらいに煩く描写されているので「伝わんないかも」ということは全くないんですけれど、「これってグレッグ側の話は読者には伝わんないよなあ」と思って、途中と最後の方にわざわざ彼視点を入れてみたのです。もっとも、もう現在の時点でもうみなさんがわかってくださりつつある? っていうか、外伝やコメント欄で私が騒ぎすぎかも。

まあ、でも、私の小説は、いつものごとくミステリーではないし、ネタがばれてもどうということはないので、読者の方にはバレバレのままで「だめじゃん、こいつら」と楽しんでいただければ、それでいいかななんて思っています。

大河ドラマ、盛り上がっていますよね。久々に「浦島太郎は悲しいなあ」と遠くから指くわえているんですけれど、うん、入れ込めるドラマがあって、しかもそれについて、氣のおけない人たちとワイワイ騒げるのはいいことです。

日本中の涙を絞ったお方とは、天地の差はあるでしょうが、こっちの話でもグレッグも最後まで「えっ?」だし、ジョルジアに到っては「お前、自分でこんなことしておいて、何ゆうとんねん」と読者がツッコミまくりになる程分かっていない状態です。

次回からは離れるのですが、本来は半年の遠距離交流をたったの一回で飛ばします。この交流をだらだらと描写したら、まちがいなくみなさんに捨てられるつまらない小説になりますから(笑)

グレッグを撮るときにぴんとこない理由は、上の方のコメ返で長々と語りましたが、それに加えて、彩洋さん のおっしゃることでもっともだなと思ったのが、「とても大事だから伝え方にこだわりたくなる」本当にその通りですよね。

ジョセフを撮ったときは、本当の偶然で、それ以外の撮り方はなかったし、そもそも「顔知ってるけど誰だっけ」ぐらいにしか知らない誰かだったのですよね。だから「これでいいんだろうか」もへったくれもなかったのです。でも、グレッグに関しては、彼女の中に既にいろいろな想いがぐるぐるしている状態で、情報量はものすごくあって、それでもまだこれじゃない何かがあるんじゅないかと欲も出てしまうのだと。

彼女もプロとして仕事をしてきているので、「これは、構図や見せ方としてはいい写真」というのはわかって、それは撮れているのだけれど、「でも、私が撮ろうとしているグレッグって、これでいいの?」「これが彼の中にある私との共通点?」と、さらに欲が出てきているのかもしれませんね。

まだまだ先は長いですが、温かく見守っていただけると有難いです。

コメントありがとうございました。
2017.08.26 19:10 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
ご無沙汰です!
滞在と別れ、まとめて読ませていただきました。

グレッグの好意に対し一度考える時間を挟みましたし、写真も納得のいく出来にはならず、彼女にとってはスッキリしない別れになりましたね><;
グレッグのほうはどう思っているのか分かりませんが、「僕のところに来てくれて。一緒に時を過ごしてくれて」というセリフには深みを感じました。
色々あるけれど、言葉どおりでもあるのかな、なんて気がします。

ニューヨークに戻ってから、ジョルジアにはまだまだ思うところがありそうですね。
2017.09.04 16:01 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

こちらこそご無沙汰しています。

ジョルジア、本当にスッキリしていませんね。
どうしたらいいのかわからないのですね。
グレッグの方は、逆に選択肢がたくさんあるわけではなくどうしようもないし、諦めの境地でさようならを口にしていますね。

最後のセリフは、まさに言葉通りでしょう。
バレちゃった時点でもう終わりだと思っていたので、まさか二週間も一緒にいてくれるとはびっくりだったことでしょう。
それと同時に期待も持たされてしまったので、これからもグルグルし続ける事になります。

次回はニューヨークにいるジョルジアの本音が垣間みえます。
また読んでいただけると嬉しいです。

コメントありがとうございました。
2017.09.04 18:21 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
夕さん、お久しぶりです。読み逃げのけいです^^

似た者同士は平行を保つのですよね(いきなりのイミフ…-_-;)
撮れないのはどこかこだわりがあるからですかね。
ハグしない握手しないは鉄板だ~^^

来てくれたこと、一緒に時を過ごしてくれたことに礼するのは、存在自体に感謝すること。
そういう存在なのですよね。
次回の遠距離恋愛(?)にまたじれじれしそう(笑)

前回のミドルネームのくだりが印象的です。
ミドルネームって、ファーストネームより家族を感じるとよく思います。

近況です(ここで ^^;)
もうずっとPCのトラブル続き。
コンピュータ・テクニシャンのおっちゃんに相談に行くたびに今回は何をどうしたのかと笑われる。
春が待ち遠しいところです(トラブルに季節は関係なさそうだが…)
2017.09.10 03:17 | URL | #- [edit]
says...
こんにちは。

ブログ、静かだなあ、どうなさったのかなあと思っておりました。
PCはともかく、けいさんはご無事のご様子、ほっといたしました。

さて、この二人、あいかわらずこんな状態です。
ジョルジアが、納得のいく写真を撮れないのは、おっしゃる通りこだわりがあるからですね。
他人のことよりも、自分のことが一番わからないという困った状態ですが、それと同時にもう心の奥底では分かっていて、確認を待っているのか、証拠を探しているのか、そんな感じです。

日本人同士だと、ハグしない、キスしないなんてのは別に普通ですが、ジョルジアの(グレッグも)親しくない人とのハグ苦手、キス苦手は、人付き合いの悪さの表われ方の一つ。そしてグレッグは、他の人とは普通に握手はできるので、ジョルジアに握手もしないのは、遠慮のしすぎです。自分の想いがバレていなければ、握手はしたでしょうけれど。

ジョルジアがハグもOKと思うほど近くに感じている事はまったく分かっていないですね。このまったく分かっていない状態のまま離れて、遠距離交流が始まりますが、この時点では「奇跡は終わっちゃった」とがっくりしています。

ミドルネームは(どうでもいいという扱いをする人もいますが)、あまり多くの人が知らない分、大事な秘密として家族や親しい人と共有しているというイメージがあります。
グレッグにとっては、こちらの方が自分の本当の名前だと感じているので、おじいちゃんに呼んでもらったようにジョルジアにも呼んでもらえて嬉しかったのでは。

さて、けいさんのPC、たしか一度ご昇天してしまわれたのですよね。
あの後、新しくなさったのでしょうか。
それが、トラブっていらっしゃるのかな。
私も会社のPCがwindows7からWindows10に変わったのですが、なんかまだ慣れません。
Macを買い換えるかまだぐずぐず悩んでいます。そろそろ寿命だし、何かある前に……とは思うのですが。う〜ん、もうちょっと。

春は関係あるかもしれませんよ。寒いと、車の調子も悪いし(同じじゃないけど!)

ともかく、早くトラブルがおさまるといいですね!

コメントありがとうございました。
2017.09.10 13:14 | URL | #9yMhI49k [edit]

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