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Posted by 八少女 夕

レマン湖へ

今年の夏休みは、一度六月にイタリアに行ったこともあり、初めからどこか遠くに行こうとの予定をしていませんでした。ここのところの天候が優れないことや、義母の体調が今ひとつ優れないこともあって、長期の旅行はせずに近場に数日行って終わりにすることにしました。

そして行ったのが、連れ合いの生まれ育ったフランス語圏の小さな村です。この村には、結婚してからしばらくはよく行ったのですが、私が働きだしてからは長期旅行は大抵海外なので、本当に久しぶりになりました。

ヌフェネン峠

私たちの住むグラウビュンデン州から、ジュネーヴ州やヴォー州に行く方法はいくつかあります。方向は西に一直線なんですけれど、アルプス山脈がそびえているので、北に遠回りをするか、もしくは幾つかの峠を越えていくか選ぶ必要があります。楽なのは北回りですが、バイク乗りは山道が好きですし、連れ合いは高速の渋滞が大嫌いなので、チューリヒ経由なんてことはありえません。

まっすぐ西に向かい、フルカ峠などを経由してウリ州からヴァリス州に入ることもできますが、今回は往きはヌフェネン峠から、復路はシンプロン峠経由で、つまりどちらもイタリア語圏を通ってきました。そのほうが暖かかったということもあります。

紺碧の空が美しいヌフェネン峠。とても綺麗でしたが、やはり風が冷たくて長居は無用。秋ですね。ここで、イタリア語から再びドイツ語に戻り、ヴァリス州の途中までドイツ語の標識が続きます。

葡萄畑が続く

スイスは、ご存知のように公用語が四つあり、私の住んでいる州はそのうちの三つまでが公用語になっていますが、フランス語はそのうちに入っていません。使う機会が少ないので、私もまじめに習う氣がありません。スイスの西側三分の一ほどは、フランス語が公用語で、途中から標識も広告もフランス語オンリーになります。

それと同時に、人々の振る舞い、ライフスタイルもドイツ語圏とは大きく異なってきます。

レマン湖に沿ってなだらかな丘陵を覆う葡萄畑。美味しい白ワインやロゼが作られています。こののどかで開放的な景色は人々の生活様式にも影響を及ぼすようで、彼らはのんびりとワインを傾けながら何て事のないおしゃべりを楽しむことがドイツ語圏の人たちよりも好きな模様。外で隣人に遭っても「こんにちは!」と立ち止まって長々とおしゃべりをすることが多いようです。ドイツ語圏でも立ち話はするのですが、いちいち頬にキスをして楽しそうに話すフランス語圏の人たちと、割と硬い感じで真面目に会話をするドイツ語圏の人たちでは、会話の内容も雰囲氣もぜんぜん違うし、さらにいうと長さも違うのです。

ドイツ語圏の人たちはもっと時間に厳格で、十二時十五分前に長話をしている人などほとんど見ません。が、フランス語圏では昼食が十二時に始まらなくても関係ないと言う感じで長々と会話をしています。よく知らない人と簡単に友達になるのも、フランス語圏の人のほうが得意な模様。連れ合いは、今回も新しい友達を作ったみたいです。

レマン湖でラクレット

で、私はフランス語の会話の大半はスルーしつつ、英語やドイツ語で話してくれる人とは会話を楽しみ、開放的な風景を楽しみ、のんびりと時間を過ごしました。夏は過ぎ去ってしまったようで、最高でも25度くらい。変な組み合わせですが、湖水浴場でラクレットを食べたりしましたよ。

本当は四泊するつもりで行ったのですが、土曜日から雨になるとの予報だったので一日早く帰宅しました。土曜日は本当に土砂降り。暖かい自宅でのんびりできてよかったです。

追記

コメントのご質問に関する追加写真です。

Celignyの湖畔カフェ

こちらがラクレットを食べたセリィニの湖畔のカフェ(売店)です。日本の海の売店に似ているでしょうか。ただし、貸切個室みたいな施設はありません。飲み物やアイスバーなどは、左にある売店で注文して料金を払い、自分でテーブルに持っていって飲食しますが、ラクレットはできたものを持ってきてくれました。写真の中心でくつろいで電話している人が、売子です。こういう勤務態度がフランス語圏だなあという所以(笑)

Celignyの湖畔カフェ

湖に向いたテラス席。泳がない人も普通にやってきて、ワインやコーヒーを飲みながら寛いでいました。湖水浴場が、普通の生活に当たり前のように息づいている感じです。

Nyonの湖畔カフェ

ちなみにこちらは隣街くらいのニヨンの湖水浴場のテラス。ずっと大きい街なので、湖水浴場の規模もカフェやそこで扱っているメニューも少し充実していました。もっともそのために少しプールの売店っぽい感じで、個人的には鄙びたセリィニの湖水浴場の方がいい感じだと思いました。
関連記事 (Category: 旅の話 / スイス・ヨーロッパ案内)
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Category : 旅の話 / スイス・ヨーロッパ案内

Comment

says...
夕さん、こんばんぽ(*´∀`*)ノん

確か今は叔母さんのルーツの旅をされているのでしたっけ?
間違っていたらすみません(´Д`;)ヾ

今日、久しぶりに母にあってヨーロッパ旅行のお話を聞いてました。
母がいったところは観光地なので都会(写真を見せてもらった感想)でしたが夕さんの行かれた場所は自然いっぱいですね。
母は食べ物が思ったより美味しくなかったそうです(笑)
でもホテルのパンはすごく美味しかったそうです。
とくにパンは美味しいらしいですね。
多分、もっといい店に行くと良かったのですが何せ通訳さん(案内役)しかいない状況ですしもっと地元のわかる人に案内してもらったら別なのでしょうが(笑)
どうしてもフランスはパスポートをスられて大変だった思い出が強かったらしく・・・
イギリスは良かったらしいですよ♪
2017.09.10 14:16 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

ええと、私のルーツの旅は何年か前にやって、ルーツ探しは今は自宅でやっていて、叔母に会いに行ったのは先週で、今週は連れ合いの故郷へ行っていたのですが、もう帰ってきている、ということで、ええと(笑)

お母様のおみやげ話を聴いていらしたのですね。
私たちは、バイクという交通手段があり、連れ合いがフランス語ネイティヴなので地元民しかいないド田舎でも大丈夫ですが、やはり日本からの旅行だと都会が中心になりますよね。

食べ物の美味しさは、日本を基準にすると世界中どこでも厳しいかもしれません。
それだけ日本のレベルは高いですよ。
それにですね。
量がめちゃくちゃ多くて値段が高いのがヨーロッパの普通なんです。
日本人的には三分の一の量でいいから、値段は半分にしてくれ、と思うはず。

でも、パンが美味しかったのはよかったですね。
フランスあたりだと、わりとパンはどこでも美味しいと思うんです。
イギリスだと、え〜と、涙目な食事にぶち当たる可能性も結構高いかも。

パスポートはすぐに再発行してもらえたのでしょうか。
そういうトラブルがあってとても怖い思いをなされたのではないでしょうか。

私も一度財布をすられて、パリの警察のご厄介になったことがあります。
保険が下りて被害は最小に留まりましたから「パリの警察行っちゃった」と土産話になりましたけれど。

ともあれ、お母様がお怪我もなくお戻りになったこと、ほっとなさいましたよね。

コメントありがとうございました。
2017.09.10 20:58 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
レマン湖かぁ。
湖畔でラクレットのランチとか、美味しそうですね。
湖水浴場ということですが、日本でいう海の家みたいなものがあるんでしょうか。それともレストラン?いずれにせよ、ほんと、いい感じだなぁ。

ジュネーブには行ったことがあるんですけど、ほぼ素通りだったので、レマン湖も車窓からちら見しただけなんですよね。
書きかけている小説が、ちょうどジュネーブのシーンなんですけど、例によって嘘八百ばかりで。たぶんツッコミどころ満載だろうなぁ。
あ、でも、この記事を拝見してて、ネタをひとついただきました。たしかに、ジュネーブはフランス語だったなぁ(謎)
2017.09.11 14:00 | URL | #V5TnqLKM [edit]
says...
連れ合いさんはフランス語ネイティブだったんですね
それで普段二人はドイツ語で話すんでしたっけ?
とっさの口喧嘩とか難しそうです

よく欧米のドラマでは列車で隣の人と仲良く話をする
みたいな展開があるけど本当にあんな感じなんでしょうか?
私にはとても無理そう…昼間からダラダラしてるのは羨ましいけど
2017.09.11 14:04 | URL | #- [edit]
says...
夕さん、こんばんぽ(*´∀`*)ノん

さすが夕さん!!
うちの母も同じ事を言ってました。
日本では800円くらいですむパスタでもむこうでは2000円~3000円するそうでユーロは高いとボヤいていました(笑)
写真で見せてもらったクラブサンドがかなり大きいのです。
トマトやお肉、チーズもたっぷりでベーコンまで挟んであってすごく豪華で美味しそうなのですが。
うちの母がこれだけ豪華なのに何故美味しくないか不思議だとボヤいてました。
決して不味くはないらしいのですが美味しくはないみたいでどうなん?って感じですよね(笑)

行った場所がルーブルとベルサイユ宮殿なのですがホテルからベルサイユに行く途中の電車でパスポートを取られたみたいです。
その道中、どうもスラム街のようなところだったみたいです。
電車で男の人たちに荷物を持ちましょうと言われたみたいです。
うちの母はうまく逃げられたのですがお友達がカバンを掴まれたそうです。
運悪くその中にパスポートを入れていたみたいでもみあった隙に取られたみたいですね。
その後は大使館に連絡とフランス警察に被害届けしたりとで1日はなくなったみたいなのですが無事、帰国日には仮パスポートが発行できたみたいです。
その奥様は旦那様にすごく叱られたみたいです。
ドジしやがってー!!みたいな感じで。
確かに旦那様も大使館に戸籍抄本をファックスしたりと大変だったそうで。
でも無事帰ってこられてそれくらいで済んで良かったなと僕は思います。
だって母が帰ってきた二日後にスペインでテロでしたから冷や汗ものですよ(´Д`;)
2017.09.11 14:45 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

このラクレットは美味しかったです。本当に一食分なんていうと最低でも25フラン(2800円くらい)は取られるのですが、こちらはジャガイモ一個というまさにお試しポーションで6フラン(680円ぐらい)と、「お腹はすいていないからちょっとでいいんだけれど」というときにぴったりの量でした。高いと思われるかもしれませんが、スイスは三角サンドイッチ二個入りでもそのくらいしますから、ラクレットがこの値段で食べられるのはかなりお得な感じです。連れ合いは我慢できなくて二皿食べていました。

ここはレストランではなくて、まあ売店にテラスが付いている程度の簡易カフェです。もしかして小説のネタになさるのかもしれませんので追記に写真と解説を置いてみました。

ちなみに、連れ合いの育ったセリィニという村は、ヴォー州のなかにポツンと島のように存在するジュネーヴ州の一部です。風光明媚な美しい村なので、あのリチャード・バートンも住んでいた他、お金持がひっそりとものすごい豪邸に住んでいたりします。門から覗いても、家は木に囲まれて見えない、みたいな家ですね。ジュネーヴの街中などには超金持ちは住んでいません。まあ、ホテルのスイートルームにお住まいの方たちは別ですけれど。そうではなくて、みなさんレマン湖畔の日本だったらショッピングセンターができるくらいの敷地にお住まいです(笑)

ジュネーヴはフランス語圏です。スイスなのでフランスよりはドイツ語が通じますが、国連やらオリンピック本部のあるような国際都市なのでフランス語の得意でない人はドイツ語よりも英語の方をよく使っている傾向がありますね。ま、例の姫君はフランス語くらい楽勝でしょうが、某ジャーナリスト様や某日本人美少女さまなどは英語で通してもノープロブレムかも。

コメントありがとうございました。
2017.09.11 18:09 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

連れ合いはドイツ語圏出身の両親の元、フランス語圏で生まれ十二歳まで育ったので、家庭ではスイスドイツ語、学校ではフランス語という環境で育ったバイリンガルです。だから二人の兄とはフランス語で会話をし、両親とはドイツ語で会話をするのです。
私は、フランス語は苦手(大学の第二外国語でもう少しで単位を落とす寸前でした)な上、普段はまったく不要なので真面目に習うつもりはまったくなくて、普段は英語とドイツ語のちゃんぽんで会話をしています。激怒すると私が日本語になります。

列車の中で隣の人と仲良く話をするのはありです。
っていうか、連れ合いは面白そうな人を見つけると、二つ三つ先の人と話をするために席を移動したりしますよ。
それだけでなく、車内販売の人を引き止めてずっと喋っているので、もしかして営業妨害かも(笑)

ダラダラ働くのは私も羨ましいです。
(追記参照)

コメントありがとうございました。

2017.09.11 18:16 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

あ、やっぱり。
日本のものに比べると、量が多い、高い、そして味がなんかいまいち、なのですよね。
ただ、高いのはイギリスやスイスの場合はちゃんと理由があって、物価の問題もあるし、それに飲食店の人件費が日本のようにブラックではないのです。
特にスイスの場合は、ウェイトレスでも月給30万円くらいなんですよ。だから800円ランチなんて提供できないんです。

ご飯がいまいち美味しくないのは、おそらく素材そのものが日本のものと違うからです。
日本にいると当たり前だと思われるでしょうが、例えば、野菜や肉が、どこに行ってもそこそこ美味しいのは日本だからこそなんです。
農産・畜産品の企業努力の物凄さを、海外に行くと実感すると思いますよ。
たとえばクラブサンドを写真でみると、美味しいベーコン、美味しいチキン、美味しいトマト、美味しいレタスをイメージして美味しそうだと思われるでしょうが、それ全ての味がいまいちなんです。だから全体として「?」な味になるのですね。ま、チーズは美味しいですけれど。

電車の中ですか。
たぶん、ジプシー系の組織だった犯罪者たちだろうな。プロなので、あっという間にやられてしまいます。
近寄ってきたらその時点で逃げないとだめなんですけれど、そんな事ご存知ないですものね。
でも、バイクで通りすがりにひったくられて、引きずられて大怪我をしたなんて話も多いので、パスポートをすられただけで済んだのは封戸うち柳の幸いだったのかもしれません。

あのテロも肝を冷やしましたものね。
本当に物騒な世の中になって悲しいですよね。

再コメントありがとうございました。
2017.09.11 18:32 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
近くは近くで良さがある・・・。
・・・ということですね。
私も近場から旅行に行かないとなあ。。。
・・・と思いながら、引きこもりLifeを満喫している。。。
(*´з`)

実体験を自分に還元しないとですね。
繁忙期が終わったら、また旅行に行きましょうかね。
2017.09.14 14:52 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

そうですね。
もっともジュネーヴは近くないので、ただの土日ではいけません。
四百キロくらいの走行距離があるので。

近場から何処かに、という場合はやはり日帰りで少し遠くへいらっしゃるというのがいいように思います。
それだけでもかなり目先が変わりますしね。

いま繁忙期なのですね。お身体を大切にご活躍くださいませ。

コメントありがとうございました。
2017.09.14 18:23 | URL | #9yMhI49k [edit]

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