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Posted by 八少女 夕

【定型詩】孤独な少年のためのクリスマスソネット

月刊・Stella ステルラ参加作品です。クリスマススペシャルでフォトレタッチ作品を作り、それだけでは何なので、以前から興味のあった定型詩に挑戦する事にしました。ドイツ語です。文法の間違い、ソネットとしての形式の間違いなどのご指摘がございましたら遠慮なくどうぞ。生まれてはじめて作ったソネットですので、突っ込みどころは満載かと思います。

ドイツ語の下には一応日本語の訳を載せました。単純に意味を知りたい方のためのものですので、定型詩にはなっていません。また、逐語訳ではありませんので、ご了承ください。

追記に私が理解しているソネットとその形式について、ならびにこの作品を書くに至った経緯など書いてあります。

月刊・Stella ステルラ 12月号参加 イラスト・定型詩 月刊・Stella ステルラ


Frohe Weihnachten


Weihnachts-Sonett für das einsam Kind(孤独な少年のためのクリスマスソネット)

Warte, Kleine, bis morgen acht,
werden wahr alle deine Träume.
In weiche Gefühl von Seide,
traum, mein Schatz, den Zirkus der Nacht.

Einsamkeit hat die große Macht.
Spielzeuge haben keine Werte.
Komm Christkind hier auf die Erde.
Gib uns Liebe in deiner Pracht.

Sieh die Kerzen auf den Kranz,
Tannenbaum steht grün und dicht.
Flocken der Schnee fallen vom Himmel.

Die Stern leuchten in goldenen Glanz.
Deine Leben wird voll mit Licht.
Hier ertönt Trompete von Engel.

明日の八時までお待ちなさい。
あなたの夢は叶うでしょう。
柔らかい絹に包まれて
我が子よ、夜のサーカスを夢みなさい。

孤独には大きな威力があって
おもちゃもあなたを救えなかったわね。
赤ちゃんとなったキリスト様、この地においでください、
あなたの素晴らしい愛を与えてください。

リースの上の蝋燭をごらんなさい。
樅の木も緑に繁って立っているわね。
天からは雪片が降りてくる。

星は黄金に輝くわ。
人生は光で満ちるのよ。
ここに天使のトラッペットが鳴り響く。

(初出:2012年11月 書き下ろし)

追記


ソネット(Sonette)とは14行から成るヨーロッパの定型詩です。いろいろな形式があるのですが共通した決まりは14行である事と、行の最後に韻を踏む事です。

今回私が採用した韻の踏み方は「a-b-b-a, a-b-b-a, c-d-e, c-d-e」の形式です。
この他に、弱強五歩格といって弱く発音する音節と強く発音する音節を五回ずつ繰り返して一行を構成するというお約束が特に英語のソネットにはあるようですが、ドイツ語のソネットにはその決まりはあまりない模様。で、わからないので今回はすべての行を八音節で作ってみました。

いきなり定型詩をはじめた理由は、表現形式の勉強です。なぜソネットにしたかというと、ルールが厳しくて、わかりやすかったからです。ルールのない自由詩だと散文との違いが不明瞭で、本当に詩になっているのかが自分でも自信が持てないのです。

なぜ日本語の詩にしないのかというと、これだけたくさんの方が素敵な詩を書いているのに、今さら私がはじめる理由が見当たらないから。とくに自由詩は表現したいことがメインになりますが、それは小説でやっているので、いまから参入する氣持ちになれません。日本語では韻を踏んだ定型詩は難しいですし、古来の定型詩(短歌や俳句)も、何もスイスにいる私が自己流ではじめる事でもないと思いまして。

そういうわけでヨーロッパの言語での定型詩に挑戦する事にしました。今回ドイツ語で作ることにしたのは、以下の理由です。
(1)一番身近だから、文法上の不安が少ない(それでもかなり間違っている可能性あり)
(2)小説「貴婦人の十字架」の中で使いたいと思っている詩の言語がドイツ語またはラテン語なので
(3)今回書いたネタはStellaでおなじみの「夜のサーカス」に関連していて、その人たちの言語はドイツ語

こういう詩作をしばらく繰り返して、形式を守れるようにし、それから形式だけでなくて、いずれは中身も満足のいくものに出来たらいいなと思っています。

あと、内容ですが。あと一年後くらいに発表する「夜のサーカス」を読んでくださると、もう少し意味が通じるかと思います。とはいっても、韻を優先しましたので、中身についてはあまり突っ込まないでいただけると……。すみません。
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Tag : 定型詩 月刊・Stella

Comment

says...
 こんにちは。
おおっ あの人物の事を歌っているのかなぁ と思いながら読ませて頂きました。
子守唄の様な 優しい雰囲気がします。
僕は 詩には手を出すまいと思っているので 詩は むき出しの才能の塊の様な恐さがあって…
八少女さんの挑戦  隅っこの方から応援させていただきます がんばれぇーーーー!!!!!! 
2012.11.30 07:13 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

くすくす。あの人物があーでこーで、そして、あの人物と関係のとても深い方が一人称になっております。これ以上は内緒(笑)

私も自由詩には今後とも一切手を出さないと思われます。そして氣がついたのですが、私、ドイツ語ひどくわかっていないじゃん、ということでございました。(わかっていないのに日常生活に問題なしとはこれいかに?!)これを続けると、たぶんドイツ語も上達すると思われます。そっちに期待。

がむばります。

コメントありがとうございました。
2012.11.30 18:45 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
う~ん。ドイツ語が読めたほうが絶対よさそうですよね。
というか原語でないと解らないでしょう。
“韻を踏む”についてもです。

山西、不勉強でこのような定型詩というものが有るのを知りませんでした。
きちんとルールがあってまるで俳句や短歌のようですね。
とっても興味深いです。

内容に関しては素直にそのまま受け取っておきます。
物語との関連性はもう少しお話が進んでから追々感じていこうかな。
2012.12.01 15:14 | URL | #0t8Ai07g [edit]
says...
こんにちは。

ええとですね。和歌でいうと「内容はないがとにかく三十一文字!」というところでしょうか。すみません、こんなで。

小説を書きはじめた頃の記憶というものは、もうないのですが、たぶん最初は何をどうかいていいのかわからなかったはずだと思います。そういう時にですね。とにかく何か「これはこうでなくてはならん」という明快なルールがあると、まずはそこからはじめられるのですよ。自由詩ではなくて定型詩に挑戦したのは、ひたすらそれがためです。

日本語にせよ、他の言語にせよ、個人的に詩というものは、何らかの形で歌う、朗誦するために生まれてきたものだと理解していまして、同じ言葉を遣う作品でも黙々と読む小説とは違うものにしなくてはならない、すなわち、ただの短い小説もしくは短い散文にしてはならないのだと思っています。まずはリズムがあって、その中に、言いたいことがあってという形にすべきなのだろうと。これは頭でわかっていても、実際に挑戦してみるまではまったく見えていませんでした。勉強の段階のものをお見せするのは恥ずかしいですが、次回はもう少し起承転結に重きを置いて書いてみたいと思っています。

たぶん、興味のない方には退屈だと思うので、これからもイラストのおまけという形で発表していこうかなと思っています。

深夜のコメント、ありがとうございました。
2012.12.01 15:52 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんわ、、読むのが遅くなりすみません

おー、、ドイツ語さっぱりww
でも、詩自体は……そうですね、、基本的な定型詩ですよね
私の場合、自由詩なので完全にルールが蚊帳の外ですが、夕さんのは綺麗にできていますね
むぅ(--)
どの人物がこの詩で使われているのかわからない……頭の出来が悪くてすみません。あ、それともよく読んでいない証拠かな……ともあれ、すみません
内容自体は分かりやすいのですが、イマイチ感じれていませんかもです
でも、感心はすごいしました

以上です。
2012.12.09 13:10 | URL | #iVT7Zno6 [edit]
says...
こんばんは。

こちらこそ、まだ「アプリ・デイズ」の感想が! すみません、近日中に書きますので。

あ、人物がさっぱりなのは、それで大丈夫です。まだドイツの話はどこにも出てきていませんから。半年後ぐらいに、はじめてここに出てきた人物たちが登場します。でも、最終回まで読まないと「結局わからない」にしましたので、見捨てずにお読みいただければ幸いです。

定型詩、始めたばかりなので、けっこう大変です。でも、次回からはもう少し、詩だけを読んでも意味の通るものにしたいと思っています。今後ともどうぞご指導ください。

コメントありがとうございました。
2012.12.09 16:57 | URL | #9yMhI49k [edit]

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