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Posted by 八少女 夕

【小説】大道芸人たち 後書き

三月からこのブログでメインに連載してきた「大道芸人たち Artistas callejeros」が無事に完結しました。ブログを始めた頃は、私の小説を読んでくれる人がいるのかなあと、半信半疑でしたが、この九ヶ月の間、第一回から読んでくださった方、途中からまとめて読みながら追いついてくださった方、本当にたくさんの方に励ましていただきました。

連載をはじめて、どなたかに読んでいただけているのかどうかさっぱりわからなかったのですが、ローマの章で最初のコメントをいただきました。その時のことは、今でも忘れられませんね。キャラクターの名前が書いてあって、そのことが、ああ、もう自分だけが知っている名前じゃなくなったのだと、泣きたくなるほど嬉しかったのです。

やがて拍手の数が増え、よくコメントをくださる方との間ではキャラの名前やあだ名が通じるようになりました。たくさんコメントをくださった方、ご自分のブログで宣伝をしてくださった方もいて、本当に作者冥利に尽きます。

この小説を思いついたのは、2011年の六月でした。それぞれのチャプターを約一ヶ月で書き、五ヶ月で一氣に完成させました。最初は、朧げなプロットしかなくて、チャプター1とチャプター2だけしか決まっていませんでした。途中から浮かんできたゴールはチャプター4のディーニュ。それから、チャプター5のラストシーン。その点と点をつなぐように、あとは物語が自然と降りてきてくれました。

書いている途中に助けてくれたのは、BGMにもしていた音楽。とくにクロード・ボーランの曲は、たくさんのエピソードを生み出してくれました。

この作品が生まれてから、私の旅にはいつも四人が同行するようになりました。ラジオから流れてくるピアノやフルートやギターを耳にすると、いつの間にか奏者がArtistas callejerosに変わってしまうようになりました。

ずっと自分一人のためだけに作品を書き続けてきました。だから、この作品には長いことたった一人のファンしかいませんでした。私です。四人が好きで、四人の自由な旅が好きで、一緒に悩んだり、お酒を飲んで騒いだり、怒ったり、音楽を奏でながら、南ヨーロッパを西へ東へと動き回りました。でも、それは一人遊びの妄想に過ぎない存在でした。

今は、少なくともかなりの数の方が、この作品の世界を知っています。四人の性格、歓び、哀しみ、弱さと強さを理解してくださっています。たくさんの日々紡ぎ出されるプロとアマの小説の中で、こんなに長い間おつき合いいただき、さらに、一瞬でも記憶にとどめてくださったことを、心から感謝しています。

現在、第二部を執筆中です。お目にかけることができるのは、早くて2013年の終わり以降になるかと思います。第二部の連載がはじまった時に、再びこの「大道芸人たち」の世界に戻ってきてくださる方がいらっしゃれば、作者としてこれほど嬉しいことはありません。

本当にありがとうございました。
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Category : 小説・大道芸人たち

Comment

says...
まずは、第一部連載終了お疲れ様でした。
第二部の連載、気長に待たせていただきます(笑)
『日本語の洋書』とでも言いたくなる夕さんの小説は、非常に面白いリズムです。
個人的には、“ヴィルパパサイド”をもっと掘り下げたスピンオフとかも読んでみたかったりw

己の大儀は、誰かにとっての悪。己にとっての悪は、誰かの大儀。
『敵役の正義』も明確にできると、物語に更に奥行きもでてきたりもします。
お気が向きましたらば、ご一考下さいませ。

追伸
別館覗かせて頂きました。
読みなれてる所為か、やっぱり縦書きの方が読みやすいw
2012.12.27 03:56 | URL | #- [edit]
says...
 こんにちは。
第一部 完成 おめでとう御座います!!!!!
第二部は 来年以降なのですね ゆっくりと 其の間は 未だ読んでいない 
過去の作品を拝見させて頂きながら 待っています。

上記のコメントで 童半さんが述べていらっしゃる 日本語の洋書 僕も 凄く感じます。
上手い表現だなぁと しみじみ…

本当に 八少女さんの小説は 読者を想定して作り込まれていますからね 凄い方ですよ…
僕は 未だに 自分の書きたいものを 書くだけで それ以上のものは書けそうにないですね。
 
2012.12.27 05:32 | URL | #- [edit]
says...
おつかれさまです
…とまだ私は途中までしか読んでないのですが^^;
長編はまとめて読む方が好きなので
年末年始に一気に読ませていただきますです
2012.12.27 09:39 | URL | #- [edit]
says...
おはようございます。

執筆中のこの時期にありがとうございます!
最初の記念すべきコメは童半さん。忘れられない思い出です。この長い連載を通して、プロの視点を持ちじゃれあいの嫌いな童半さんに見捨てられなかったというのは、私にとっては何よりもの勲章です。

現在、来年の二月アップ予定で稔の元婚約者サイドのストーリーを書いているところなのですが、教授スピンオフ、謹んでトライさせていただきます。よく考えると踏んだり蹴ったりなこの人のこと、よく練って納得のいくストーリーにしたいです。お待ちくださいませ。

そうそう、現在テスト中で一つしかアップしていないのですが、「大道芸人たち」も含めて、既存の作品を別館にアップすべく準備中でございます。やっぱり、縦書きですよね。これだけ長い文章は……。

コメントありがとうございました。
2012.12.27 09:56 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
おはようございます。

最後まで、読んでくれてありがとう!
自分では、好き勝手に書いているだけで、よくわかっていないのですが、褒めていただけると純粋に舞い上がってしまう私です。

「毎週水曜日は小説更新の日」はそのまま続行予定です。来年の頭からは五回で完結する中編、その後に「樋水龍神縁起 Dum Spiro Spero」を連載して(ここまでは時間稼ぎ)、可能なら「貴婦人の十字架」もしくは「大道芸人たち」の第二部と続ける予定です。今後ともお見捨てなきよう。

ウゾさんの「不遜に 猥雑に そして 嫣然と 」とほぼ一緒に最終回でしたね。お揃いみたいで、ちょっと嬉しかったり。耽美で神秘的なものから、ふざけた兄ちゃん、そしてミステリーまでと自在に書き分けられるウゾさんの作品、素晴らしいですよ。新作、いつも楽しみにしています。

コメントありがとうございました。
2012.12.27 10:05 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
おはようございます。

うわあ、ありがとうございます。
あの、せっかくですから、別館に早々に「大道芸人たち」をアップしておきますね。縦書きPDFなら、少しは読みやすいかと思いますので。

コメントありがとうございました。
2012.12.27 10:09 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
ぐずぐずしているうちに完結してしまいましたね。
でもこの物語が逃げるわけではありません。
ちゃんと追いかけて読ませていただくつもりです。
だって、面白いことは分かっているんですから。
なんだか最近雑用が多くてゆっくりと読む時間が取れなかったんです。
ちゃんと読ませていただきますからね!
うっかり「再出発」や「希望」などを読んでしまいそうで……我慢我慢。
また参ります。
では。
2012.12.27 13:43 | URL | #0t8Ai07g [edit]
says...
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2012.12.27 13:55 | | # [edit]
says...
こんばんは。

あはは、大丈夫です、たぶん。そんなにすぐには閉鎖に追い込まれることもないかと。
一応、別館の方にまとめ読み用のPDFをアップしましたので、縦書きの方がよければダウンロードしてお持ちください。(別館へはサイドバーの別館 Anexからどうぞ。例のPDFを置いていたところです)

コメントありがとうございました。

2012.12.27 17:14 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
お体、大丈夫ですか? こんな大変な時に、読んでいただけただけではなく、コメをいただいて恐縮です。ご無理はなさらないでくださいね。

見当違いだなんてとんでもありません。ありがとうございます。「自分一人のために」もしくは「ジャンル分けがしにくい」小説になる原因の一つとして、私が物理的に読書量や試聴量が少ないという事があるかと思います。同世代の友達と話をしていると、毎週のように「いま話題のこの本を読んだ」とか「流行っているこのドラマを観た」もしくは「最新のこの映画を観て来た」という話題にぶつかるのです。で、つくづく私は、その手の作品に触れていないなあと。正直に申しますと、これだけたくさんの作品を書いている、もしくは構想段階で妄想していると、他の作品を読んだり観たりする時間がほとんど残っていないのですよ。これは日本にいた時からそうでした。現在は物理的に日本の作品に触れる機会はもっとなくなりまして、その傾向が強まっています。「樋水龍神縁起」を書いている途中に、どうしても神道のことを調べなくてはならなくてネットで検索してみたら、どれだけ多くの人が神道を題材にした小説を書いているのかを知って仰天したという過去があります(笑)そのくらいわかっていない。

その反省をバネに、「大道芸人たち」はたぶん日本人としてはかなり特異な人生を送っている私の、その特異な経験を生かした小説です。「あの有名小説っぽいもの」もしくは「あのアニメにインスパイアされて」書いたものとはかなり違っているのは、その辺からではないかと思います。オリジナルという意味ではいいのですが、その分、独りよがりになる危険性も多く、そこをどこまで一般の人が受け入れてくれる内容にできるかが課題でした。

公開することによって、その「独りよがり」に対する判決が下るのだと、それはそれは怖れていました。長いものだから、飽きて捨てられることも予想していました。最後まで読んでくださった方がいらっしゃること、第二部を楽しみにしてくださるという励まし、これら全てが、今後も精進しつつ書いていこうという大きな希望につながります。そう、まるで、レネのような浮かれっぷり……。

この小説では、できるだけ読者に秘密を作らないという手法をとりましたが、本当は最後のヴィルの演技についてはもっと読者をハラハラさせる書き方もできたかなと思っています。わざわざ前の回でヤスミンに「悪役が上手すぎるヤツ」というところまで言わせることもなかったかなと。ただ、人間の心の中など、本当のところはわからないのですよね。ヴィルがどういう心境で最初の家出をしたのかは、謎です。まあ、なんだかんだ言って、最終的には蝶子に完全に絡めとられてしまったので、いまさらどうでもいいのですが。

私の小説では、実はここまでのハッピーエンドというのはめずらしいのです。今回はそうしたかった、というのはありますね。「樋水龍神縁起」は思想と構成を優先してああいう結末になったので、よけいその思いが強かったのです。

長々とお読みいただき、毎回丁寧なコメントをいただいたこと、本当に感謝しています。また再び彼等が戻って来た時に、ふたたび彼等の旅におつきあいいただけることを心から願っています。

コメントありがとうございました。
2012.12.27 17:32 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
「大道芸人たち」第1部完結、おめでとうございます。そして、執筆お疲れさまでした。

ご縁があって、この作品を読ませてもらうようになり、四人の旅が面白くて最後まで楽しく読ませてもらいました。

ヴィルの芝居は、蝶子たちを逃がすための演技だとわかっていても、ハラハラしました。これじゃあ、カイザー髭のラスボスもだまされてしかるべしでしょうね。
ぎりぎりのところで、それでもしっかりと気がついた蝶子、やはり思いは通じるんですね。ほっとしました。
ラストも、カイザー髭をやっつけるというより、出し抜くという展開で、むしろ爽やかなエンディングでした。
それにしても、レネはここにきてご活躍でしたね。カードをすりかえるときの手際のよさなんて、ほんとうにお見事です。

これからも、四人の旅は続くのですね。第2部、気長にお待ちしています。
ああ、それから四人にお伝え下さい。もし気が向いたら、ロンドンでもウィーンでも、うちの子の公国にでも遊びにおいでください。大道芸を披露する舞台も、美味しい食べ物とお酒も、たっぷりとご用意しておきますよ(笑)
2012.12.27 17:54 | URL | #V5TnqLKM [edit]
says...
こんばんは。

最後までお読みいただきありがとうございました。
毎回いただく、丁寧な感想、とても嬉しかったです。それに、例のコラボ以来、四人とそちらの皆さんとが勝手に仲良くさせていただいているつもりになっています。

この作品を通して、音楽にばかりスポットがあてられていて、ヴィルとレネの本業を軽くあしらいすぎたかと思い、一番最後はこの二人に活躍してもらうことにしました。そうなんです。レネもヴィルもプロなんです。ヤスミンのメイクも含めて、最後はプロに騙しまくってもらいました。

四人の旅は続きます。第二部は、この翌日から話が始まります。実際にお目にかけるのはかなり後になりそうですが(さっさと書け、私)、見捨てずにお待ちいただければ幸いです。

できれば、再びコラボしたいところですよね。ウィーンはいいなあ。公国も、うちの近くですよね〜。ぜひぜひ伺わせていただきたいと思います。

コメントありがとうございました。
2012.12.27 18:40 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
ご訪問ありがとうございましたm(__)m

「大道芸人たち」第一部完結。
執筆 お疲れ様でした。
ごめんなさい!
僕も まだ 読んでない所もあるので
来年になりますが 少しずつ読んでいきたいと思っています。

今年同様 来年も宜しくお願い致しますm(__)m
では 良いお年を・・・☆ミ
2012.12.27 20:19 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

忙しいこの日に、わざわざありがとうございます。
kenjiさんには激動の一年でしたね。お疲れさまでした。
ご無理をなさらないでまた栃木でご活躍ください。
来年、再び記事をアップなさる日を楽しみにしています。

コメントありがとうございました。
2012.12.27 21:23 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

まずは、第一部の完成おめでとうございます。
そして、お疲れ様でした。
第二部はまだ先との話ですが、まだ第一部も途中までしか目を通せていないので、その間に読んでしまおうと思います。

また、挿絵や登場人物の絵も第一部の完成に間に合わず、少し申し訳なく思っています。
少し読み込んでから、イメージをしっかり掴んで描きたいと思うので、少しお待たせするかもですが、気長に待って頂ければな、と……

では、良いお年を(まだ早いかな?)。
2012.12.28 12:39 | URL | #T7ibFu9o [edit]
says...
こんばんは。
ありがとうございます。
急がなくていいですよ〜。
待つのも楽しいですから(^-^)/

節操なく書きまくっているので、読まされるみなさんは大変だろうなあと思っています。
ご無理のないように…

コメントありがとうございました
2012.12.28 20:05 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2013.01.01 09:22 | | # [edit]
says...
明けましておめでとうございます!

うわあああ、ありがとうございます! 新年早々、読ませてしまったかと思うと、心が痛むくらいですが、いただきものの素晴らしさに舞い上がっていまして、ああ、嬉しい。

さっそく、明日、記事にさせていただきますね。
本当にありがとうございました。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。
2013.01.01 12:12 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんな遅くにすみません。
一気に読ませていただいました!^^

本当は大切に少しずつ読むはずだったのです。
そして、ところどころでコメントさせて頂くはずでした。
でもあまりのおもしろさと、素晴らしい文章、目の前に広がるような描写力に
帰宅して数時間、自分の創作も忘れて読みふけってしまいました^^


まるで彼らと共にヨーロッパを旅しているようでした。
土地の空気を吸い、美味しく食べ、共に酔いながら、彼らの世界を堪能し
それを彩る彼らの音色まで聞こえてくる気がしていました。

はじめはキツイ蝶子が、しだいに情熱的で深みのある可愛い女に変わり
怜悧で無愛想なヴィルが、優しく魅惑的な男性に変貌していきました。
みんなをまとめるいなせな稔も、優しく温かい心を持っているレネも大好きになりました。

最後まで飽きさせない素晴らしいお話で、八乙女さんの豊かな才能に惚れました!
私が今感じている感動を言葉に出来ないもどかしさを感じていますが
この数時間、幸せな時間を過ごさせて頂きました^^
素敵な物語をありがとうございました^^

キリが無いので、今日はここまでで(笑)
また読ませて頂きます!!^^
2013.02.08 18:16 | URL | #GWG7oyQ. [edit]
says...
ええええええええええっっ!
なんと、終わりまで?
す、すみません! 私はまだ「誓約の地」の関連記事までしかいけていないのに……。
本当に本当に感謝です。

しかも、お時間、とっても遅いのですね。すみません。こちらは時差の関係でまだ夕方でございます。日本との差が八時間ほどありますので。そんなこんなで、こちらからのコメは妙な時間になり、コメ返もかなり時間が空いたりします。この場を借りてあらためてお詫びいたします。

最上級のお褒め言葉をいただき、本当に嬉しいです。一年前には、想像もしなかったことです。さらに精進して、いい作品をお届けできるように、努力を続けていきたいと思います。最近、ブログのお友だちのみなさんから、コラボのお申し出なども多く、かなりの頻度で番外編も書くようになりましたので、第二部の前にも時おり四人が登場しています。今後ともArtistas callejerosをよろしくお願いいたします。

ご通読とコメント、本当にありがとうございました。
2013.02.08 18:54 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
ホントは数日前に読み終えていたのですが・・。
あ~楽しかったなぁ・・という爽快感と
あ~読み終わっちゃったぁ・・という寂しい思いとがあり
すぐにはコメントできずにいました。(笑)

旅をしていく過程で、4人の気持ちが少しずつ近くなり
絆が深まっていくのがとても自然に描かれていたと思います。
4人に小さなふるさとがひとつずつできていくのが
自分のことのように嬉しかったな・・。
蝶子とヴィルが惹かれあう様子も、とっても素敵でした。

第二部も心から楽しみにしています^^
2013.03.11 07:46 | URL | #- [edit]
says...
おお、早っ!

旅行が大好きで、音楽が好きで、楽しんで書いた小説ですが、自分で旅行する時に、実際に四人が居ないのが「がっかり」なしょーもない私です。
こうやって、四人のことを知ってくださる方が増えるのは、作者としては何よりもの歓びです。

第二部、もうちょっとかかりますが、懲りずにおつき合いいただければ幸いです。

読んでいただきまして、ありがとうございました。
2013.03.11 19:42 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
(実は2度目が)読み終わりました。展開を知っていながら、何だか改めてドキドキしました。
じっくり読むと、蝶子の色々な面がちゃんと見えて、楽しめました。恋をしちゃうとちゃんと乙女で、悩める感じが可愛らしい、と思ったら、あっさりバッサリ切り捨てる性格は相変わらずで…そういう多面性が実に自然で、面白くて、改めて魅力的だなぁと思いました。
「もっと振り回したい」←拍手です。

それにしても、エッシェンドルフ教授、いい味の悪役で、結構嵌っています。好きとか嫌いとかじゃなくて、この人がいてこそ物語が回っている感じ、その思い込みと俺様度と勘違い度が最高に悲喜劇で、小説的にあまりにも美味しい人です。
きっと本当に高潔できちんとした人なんでしょうね。でも、自分の力が及ばないものがあることを受け入れられない。
一方で、カルちゃんのラテンの懐の深さ(器が壊れ気味とも言う)! この対比が何とも言えないです。いえ、勝手に私が対比して遊んでいたのですが、こういう対照的な人を並べてあるのって、好きなんです。

ちゃんと4人分のエピソードがしっかり絡まっている、その4人の旅にご一緒させていただいたようなぜいたくな時間をありがとうございました。
でも、『バルセロナ 計画』の最後のところにありましたが、決まった場所で稼ぐことが多くなってきている…というあたりにちょっとしみじみと感じ入りました。動き回っているのは、やはり居場所を求めているからかもしれないと思ったりもして…地に足をつける場所ってやっぱり必要なんだろうなと思ったりもして。
自由でありたい、音楽の翼に乗って自由に旅を続けたい、というのと、自らの居場所と思える安住の場所を求める気持ちと。もちろん、4人でいれば、それがどこでも『居場所』なんだろうけれど。

第2部では、豚に当たり散らす稔にも恋の順番が巡ってくるんでしょうね。マリサちゃんかしら? それとも? ブラン・ベックの恋が順調にいくところも見れるんでしょうね。そして、これであきらめるとは思えないエッシェンドルフ教授、次の手は? まさか音楽を介して理解が深まる…なんて甘い人じゃないことを期待しています^^;(絶対ないな。でも、悪くなかった、とか言ってたしな、でも、ないな、うん)
あれこれ、これから先の4人と、周囲の人々、楽しみです。
2013.08.16 17:43 | URL | #nLQskDKw [edit]
says...
こんばんは。

うおお。すみません貴重な週末なのに!

蝶子は逆ハーレム状態のヒロインなので反感を買いそうなタイプです。書く方としても、強いだけも弱いだけも嘘っぽいので、長くなればなるほど多面的にしてしまいますが、それが魅力と言っていただけるのは嬉しいです。

それとおじ様軍団。もうバレバレですが、私は坊やよりもおじ様が好きなので、いい面にしろ悪い面にしろ書くとなると濃くなってしまうかも。カルちゃんも第二部ではもうちょっと生身の部分が書けるといいなと思ってます。教授はね、「音楽がいいから認める」なんてことはないですね。ないない。

第一部ではかなり傍観者だった稔とレネが、第二部ではうん、ごにょごにょ。お相手として、マリサとヤスミンはもっと前面に出てきますね。そして、第一部ではほぼ名前だけでチョイ役だった人も重要な役割を……。

第一部とは別の意味で「居場所問題」も大きな役割を占めてきます。第一部が旅を楽しむ物語だったのに対して、そういう物語ではなくなってくるので、実はここで二つに分けたんですよね。人間って相反する望みを持っているもので、何にも縛られない自由が欲しい一方で、根を生やす場所がないと不安になったり。この居場所問題は、このストーリー全体でのものすごく大きなテーマでもあるんですよね。

長い作品におつき合いいただき、しかも、わざわざ丁寧に読み直していただき、本当に作者冥利に尽きます。心から御礼申し上げます。最近はスピンオフで楽しむことも多くなってきました。そんなこんなで、これからも露出は多いはずの四人です。また登場させたらお読みいただけると幸いです。(実は来週も番外編)

コメントありがとうございました。
2013.08.16 22:19 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
読み始めたら一気に、のご多聞にもれず、一気に(これでも)来ました。
素敵な旅でした。まだ続くのですね楽しみです^^

ああやっぱり、出逢いって素敵だなあと感じました。
出逢いって、案外続かないものなのですよね。別れと一組。
でも、四人はずっと一緒にいたいと強く願って頑張りました。すごいです。
四人で一つではなくて、四人で四倍な楽しさです。

くるなって言ったのに。いらないって。ふふ。
悪役と魔法の手さばきが鮮やかでした。

第二部、オンタイムで追いかけられるかな。
パスポートはあるんで、大丈夫です^^
2014.04.24 12:24 | URL | #- [edit]
says...
こんにちは。

うわぁ。何と最期まで一氣に。ありがとうございます。
ええ、まだ続くのです。
同じメンバーの同じ話が続くのですが、テーマ的にかなり色合いが変わるので、一度ここで切ってあります。
しかも、このブログの一番の人氣シリーズになってしまって、リクエストなどで番外編が増えてまくって、ほとんど番外編だけで長編なみの分量になってきています。

第一部の終わりは、とにかくハッピーエンドを目指していたので、その途中で緊張を入れました。ヴィルの演技とレネの手品と、申し合わせはできない中で、やっぱり四人らしいチームワークで教授を出し抜いて去って行く、そんな方向を探してこのストーリーに落ち着きました。

第二部は、そうですね。現在の長期連載「森の詩 Cantum Silvae - 貴婦人の十字架」が終わってからになので、早くて来年ですね。ただ、この話を終わらせるのがブログ運営的に「う〜ん」なのでわざと連載開始を送らせているというのもあったりします。

ともあれ、第二部の時にも読んでいただけたらこれほど嬉しいことはありません。

長い小説の完読とコメント、ありがとうございました。
2014.04.24 16:38 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
おはようございます、GTです、「大道芸人たち Artistas callejeros」を読了致しました

凄く面白かったです、頭の中で主人公達がアニメーションして、声はきっとこんなだろうという感じで想像しながら読んでました、フラグの件に関しては二転三転と勘ぐってしまい、ヴィルだし…蝶子さんだし…ということで前の感想になってしまいました、エッシェンドルフ教授には少し同情してしまう部分もありますね…、あの二人にとっては大団円でハッピーエンドなので、気持ちよく今回の物語が終わったかなと思います、物語の舞台となった場所も今度調べて、色々と想像してみたいです、名作劇場や好きなゲームの舞台にもなった場所も登場したので実際に行ってみたいですね、「行ってみます」といえないところが悔しい…、すぐに行ける場所といえば東京ですかね…

今更になってしまいますが、執筆お疲れ様でした、ではこの辺で失礼致します。
2016.07.17 23:48 | URL | #mQop/nM. [edit]
says...
こんばんは。

お忙しい所、貴重な三連休を使って読んでくださり、ありがとうございました。

長いにも関わらず皆さんが最後まで楽しく読んだとおっしゃってくださるのですが、おそらく私の腕よりもヨーロッパを旅する面白さがウケたんだろうなと思います。

4人はそれぞれ個性が強く、それでいてお互いを尊重して楽しく旅をする。こういう仲間がいたらいいだろうなあという理想を混ぜて書きました。

第一部と第二部をはっきりと分けたのは、実は、ここで終わると完全なハッピーエンドだからです。
私は、「めでたしめでたし」のハッピーエンドはあまり書かない人なのですが、ここで一区切りを付けることで4人とその旅が好きな方が楽しんだまま満足できるようにしたいと思ったのです。

第二部は、物語の性格が大きく変わります。第一部のように「グルメ」「旅行案内」「仲間との旅」を前面に押し出した小説ではなくなります。そういう意味では、旅を楽しむ小説としては本当にここで完結したんだなと思っています。

出てきた場所、大好きで、通うくらいよく行った所もあれば、行ったことがないのに書いている場所もあります。その差がわからなかったとしたら書き手としては及第点かなと思っています。

これからも精進して喜んでいただける小説を書いていきたいと思っています。

労いとコメント、ありがとうございました。
2016.07.18 21:07 | URL | #9yMhI49k [edit]

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