scribo ergo sum もの書き・八少女 夕のブログ Since March 2012


Posted by 八少女 夕

【定型詩】海の月と空の月 L'amore è il veleno mortale

scriviamo!


「scriviamo!」の第五弾です。
canariaさんは、「大道芸人たち Artistas callejeros」のヴィルを描いてくださいました。本当にありがとうございます。


嘆きのシュメッタリング by canariaさん

canariaさんが描いてくださったイラスト 嘆きのシュメッタリング

私の方からは、恐れ多くもcanariaさんの看板作品「侵蝕恋愛」のケイ様の心の中をイメージしたソネット(14行による定型詩)に、ヒロイン(っていっていいのかな?)のセイレンたんのイメージ画像を組み合わせてみました。

「侵蝕恋愛」は、イラスト、絵画、マンガ、動画、詩、そして小説からなる総合芸術です。生と死を繋ぐ二つの性、聖なるものと俗なるもの、対照的な二人の男性と、二つの性を兼ね備える太陽と月に象徴される二人、危険だけれど逃れられない狂おしき愛が、有無を言わさずに巻き込んでくれる強烈な世界です。

私はもちろんですが、多くの熱烈な読者を持つこの世界に、おこがましくも触れるのは、大変勇氣がいたのですが、canariaさんがOKしてくださったので、私の憧れの氣もちを表現させていただきました。なお、題名とイラスト中で使っているイタリア語は「この愛は猛毒(死にいたる毒)」という意味です。canariaさんの「侵蝕恋愛」のサブタイトル、「それは、恋愛。ヘビーシロップ漬けの猛毒の果実」を超訳のイタリア語にしてみたつもりで。(全然違うと怒られそうですが……ごめんなさい、ごめんなさい)

日本語ソネットとしての脚韻はa-b-c-d, a-b-c-d, e-f-g, e-f-gで踏みました。定型詩なので、使える言葉の数が限られて苦悩しましたが、今の私に出来る、最大の力を振り絞って書きました。妙な所についてはどうぞお許しください。(ソネットとはなんぞやについては、この記事を参照してください)

昨年末より、体調を崩されているcanariaさんが、一刻も早くお元氣になられますように。


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海の月と空の月 L'amore è il veleno mortale
Inspired from「侵蝕恋愛」

——Special thanks to canaria-SAN


海の月と空の月


重たげに憂いに満ちた頭をもたげ
億千の男を惑わす紅瞳ひとみが語る
硝子ガラスの心 もろくも崩れ乱るれば
溢れて襲う わが追憶の河

蒼蒼の墓場にとどく月の影
幾万の異形の影が砂地をいざ
邂逅わくらばよぎる愛しきひとの影抱けば
掴むは消えゆく水の泡

哭き叫ぶ魂 乗せた難破船
杭もなき儚き波止場に辿りつく
水底に薨ずる想いは夢の奥

海と空、二つの月結う茨の螺旋
深海へ揺れて消えゆく血の滴
愛、それは、この身を滅ぼすたけし毒

(初出:2013年2月 書き下ろし)
関連記事 (Category: scriviamo! 2013)
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Category : scriviamo! 2013
Tag : 定型詩

Comment

says...
こんばんは、canariaです。
あの、あの、ありがとうございます・・・!
何度も何度も拝読して、まだ心臓のドキドキが止まらないです。
どこからこの感動をお伝えすればよいのか数時間煩悶しておりました。
それくらい衝撃が強かったのです。

月、海、空、そして茨の螺旋・・・侵蝕恋愛のキーワードを私以上に汲み取って下さってそれらが繋がって定型詩の中で選び抜かれた言の葉が、ケイの心を貌づくっている・・・!!と思いました。
ケイというキャラクターは、ともすれば女の敵とも受け取られかねない、実際不道徳な人なのですが、私の拙い作文やイラストから、そこに隠された彼の苦悩を、八少女さんはこんなにも丁寧に繰って下さった事がとても感激で・・・感無量でした。

また、古語を思わせる美しい言葉の旋律、字体、私の知らない言葉達が侵蝕恋愛に花を添えて下さっていると感じました。ケイというキャラが使うのにまさにイメージ通りで、何ていうか全てに八少女さんに才能を感じました・・・!!

そしてそして、題名のイタリア語が、もう滅茶苦茶つぼで・・・本当にやばかったです!!
侵蝕恋愛は英語ではなく、やっぱりイメージがイタリア語なのです。それをこうして題名に冠して下さった事は、これ以上ないくらいの光栄の極みです。

イメージ画像のセイレンたんと海に漂うケイの象徴の彼岸花、月・・・素晴らしすぎです(´Д⊂ヽ セイレンたんが実際にいたら、蒼白く、唇は深紅の、こういうイメージなのです> <

「scriviamo!」に参加させて頂いて、またこのような素晴らしい企画を主催して下さった八少女さんに最大級の感謝を申し上げます・・・!
ありがとうございました・・・!!

2013.02.03 14:23 | URL | #- [edit]
says...
こんにちは。

ほうううううっ。v-408よかった、なんとか合格しましたか。本当に自分ではじめておいて、この企画は一々心臓に悪いです。毎回、「どうしよう、これでお怒りを買ってしまったら……」と、ドキドキしっぱなしでございます。

他の詩人の方は存じませんが、私が拙いソネットを作る時には、まず最初に絶対に入れたい言葉を配置します。それがこの場合、題名のイタリア語に対応する「愛、それは、この身を滅ぼす猛し毒」と「茨の螺旋」「血の滴」「水の泡」「月の影」「紅瞳が語る」などでした。ここがcanariaさんにOKいただけた言葉と伺って、まずひと安心でございました。

それから、それに対応する脚韻の言葉を探すのが次の問題で、韻さえ踏んでればいいという訳でもなく、試行錯誤のあとに「夢の奥」「難破船」「辿りつく」「砂地を躄る」などが入っていきます。

それをきちんと「セイレンたんとの出会い」「レイラさんとの記憶のイメージ」「二つのイメージ間の移動」「結論」に合うように配置しなおして14行にまとめるという、決死の作業が入るのですが、これが試行錯誤のパズルのようです。適当なことを適当に書く、自分の小説はすっごく簡単! と、毎回ソネットを書く度に叫んでおります。

そういうわけで、「私は詩人になるのは無理!」が結論になって、いつも終わるのですが、こんな詩でも喜んでいただけて、本当に嬉しいです。

詩の方では、ケイ様のことを歌うなら絶対にセイレンたんとレイラさんでしょうと最初に決めたのです。で、イメージにはやっぱりクラゲと月だよなと思っていたら、ふと「海月(くらげ)」も「月」も両方月だあ! と、さすがcanariaさん、深すぎっと、「侵蝕恋愛」の象徴学の謎を発見したような、「世紀の大発見!」のつもりで、これを歌うぜ! と一人盛り上がっておりました。で、イメージ画像の方では、海と泡がレイラさんの象徴、月と女性がセイレンたんで、色は青と赤だけにしようと決めて、ああなりました。詩、画像ともにcanariaさんの世界には遠く及びませんが、いまの私に出来る、「侵蝕恋愛」とcanariaさんへの最大級の讃辞の想いは込めました。お受け取りいただければ、幸いです。

体調の悪い時に、無理を押してこの企画にご参加いただいたこと、本当に嬉しく思っています。
本当にありがとうございました。
2013.02.03 15:12 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
おお、久しぶりにケイ君を見ましたw
それっぽい
こういうのを書くのは大変そうです
私には絶対できそうもない
(そもそも知らない言葉が…)
2013.02.04 09:50 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

ダメ子さんは、絵が描けるんですもの。百聞は一見にしかずですからねぇ。

鬼畜なケイ様も好きなんですけれど、さすがにコンビニ店員のソネットではただのギャグになってしまう。
近いうちにご本家でケイ様にお会いしたいものです。

コメントありがとうございました。
2013.02.04 20:10 | URL | #9yMhI49k [edit]

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