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Posted by 八少女 夕

樋水龍神縁起 Dum Spiro Spero あらすじと登場人物

この作品(2013年3月27日より連載を開始します)は、このブログでは連載していない小説、「樋水龍神縁起」の続編です。続編ですが、独立した作品となっているので、単独でお読みいただくことができます。この小説には、未成年の閲覧にふさわしくない表現はでてきません。「樋水龍神縁起」本編は官能小説ではありませんが、官能的表現がでてくるので、fc2小説並びに別館のみで公開しています。

この作品には縦書きPDFを用意しています。
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【あらすじ】
奥出雲の樋水龍王神社のお膝元、樋水村で育った少女瑠水は、クラッシック音楽とバイクを愛する青年真樹と出会う。真樹に乗せてもらったバイクの風に、子供の頃から感じていた樋水の「皇子様とお媛様」の世界に通じるものを感じた瑠水は、歳が離れている真樹に心を開くようになる。

【登場人物】(年齢は第二話時点のもの)
高橋瑠水 by 羽桜さん高橋瑠水(たかはし・るみ)16歳

本作のヒロイン。奥出雲の樋水村で育った少女。樋水の龍王をはじめ、眼に見えないものを見る力がある。

生馬真樹 by 羽桜さん生馬真樹(いくま・まさき、シン)25歳

出雲に住む消防士。バイクとクラッシック音楽が好きで、奥出雲樋水道で偶然瑠水に出会う。

この二枚のイラストは羽桜さんに描いていただきました。著作権は羽桜さんにあります。二次利用は固くお断りします。

◆高橋一 & 摩利子
 瑠水の両親。「樋水龍神縁起」本編のサブメインキャラ。二十年ほど前に行方不明になった禰宜、新堂朗とゆり夫妻の親友。
◆高橋早百合(20歳)
 瑠水の姉。摩利子や瑠水のような特殊能力はない。新堂ゆりの甥にあたる、幼なじみの早良彰に夢中。
◆関大樹(次郎)
 樋水龍王神社の禰宜。

(年齢は登場時点のもの)
結城拓人 by 羽桜さん結城拓人(ゆうき・たくと)28歳

著名なコンサートピアニスト。女たらしとしても有名。
 
園城真耶 by 羽桜さん園城真耶(えんじょう・まや)27歳

著名な美人ヴィオラ奏者。

この二枚のイラストは羽桜さんに描いていただきました。著作権は羽桜さんにあります。二次利用は固くお断りします。

【特殊な用語】
◆樋水村(ひすいむら)
 島根県奥出雲にある架空の村
◆樋水の龍王
 樋水龍王神社の主神。樋水川(モデルは斐伊川)の神格化。樋水龍王神社にある龍王の池の深い瀧壺の底にとぐろを巻いているといわれている。また時おり姿を現すのを村の住人にはよく目撃されている。
◆媛巫女神瑠璃比売命・背神安達春昌命(ひめみこのかみるりひめのみこと・せのかみあだちはるあきのみこと)
 樋水龍王神社に祀られている夫婦神。千年前に非業の死を遂げた著名な媛巫女瑠璃と陰陽師安達春昌の神格化。
◆背神代・妹神代(せかみしろ・いもかみしろ)
 樋水龍王神社だけに設けられた終身の神職。夫婦で務める。媛巫女神と背神の憑り代であり、背神代は樋水龍王神社の宮司となる。二人のうちどちらかが欠けると空席となる。
◆龍の媾合(りゅうのみとあたい)
 樋水龍王神社で九年に一度の満月の夜に起る怪異現象。ただし、背神代と妹神代が空位の場合は何も起こらない。樋水村の住人以外と許されたもの以外は、この宵には樋水村にいてはいけないことになっている。
◆蛟(みずち)
 二十年ほど前から樋水に出現した青白い存在。新たに生まれた樋水川の支流である蛟川の神格化。龍王と一緒に泳ぐ姿が何度も目撃されている。
◆Dum Spiro Spero
 ラテン語。キケロによる言葉で「生きている(息をする)限り、私は希望を持つ」という意味。

この作品はフィクションです。実在する地名、団体とは関係ありません。


この小説は既に完結している「樋水龍神縁起」四部作の続編です。
「樋水龍神縁起」本編 あらすじと登場人物

官能的表現が一部含まれるため、成人の方に限られますが……「樋水龍神縁起」四部作(本編)は別館にPDFでご用意しています。
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Comment

says...
どこに感想を残そうかと思いながら、続編のカテゴリにやって来て、結局ここにしました(^^)
何だか、名前が並んでいて嬉しかったので(*^_^*)

まずは、感無量ですよ! 夕さん。一気に残りの二部を読んでしまいました。
頭がまとまっていないので、バラバラな感想/コメントになるかもしれませんが、ご容赦ください。

まずは、摩利子さま(あえて『さま』)が秀逸です!
一くんのお相手としてこんなにふさわしい人はいないと思いました。ゆりさんと朗さんが『運命』とか『好き』ではじまり、好きだけではいられなくなり、でもやっぱり運命あるいは超自然的なものに引き戻されていったのに対して、摩利子さまと一くんは、好きとは違う何かで始まり(一くんは『好き』からなのかな?いや、なんかやっぱり違う気がする)、堅実に人としての生活や営みを築き上げていく、まさに『嵌ったカップル』になったように思います。
それは女のほうの氣が陽だから、なのかなぁ。
カップルの運命って、女で決まる気がするんですよね。摩利子さまの氣はまさに陽極。この強さには、多分、龍王はじめあらゆる超自然的なものも手出しができない気がする。摩利子さまがはねのけそうで……

私は、樋水村に来てこの村の生活や景色を受け入れていく過程の摩利子さまの感じ方を読んでいて、これってもしかすると夕さんのスイスでの生活で感じたそのままなんじゃないかと思いました。春の景色の描写とか、色が綺麗で、読んでいて風景が浮かび上がってくる。
でもって、その『退屈で自分に絶対合わないはずの田舎暮らし』を受け入れていく、というより、意外に自分にあっているのじゃないかと思う過程、というよりも、どんなマイナスのものもプラスにしてしまう摩利子さまの鋼のような強さと竹のようなしなやかさに、もうメロメロになりました。
(あれ、一ファンでも、朗ファンでもなく、摩利子ファンに転んだ?)
摩利子さまは、多分プラスマイナスをがっちり合わせるときに、ちょっと合わないところがあったら削って合わせるタイプ。それも潔く。だから、合いそうになくてもあってしまうのですね。その潔さよさに、惚れました。
「お気に入りのヒワ色のパンプスを解禁にして、樋水村を闊歩する」…これ、もう最高です!

そして個人的には、高橋勝氏のエピソードや、武内信二氏と良子夫人のエピソードとか、こういう周囲のエピソード、あるいは負とも取れるエピソードも、私もお話を書く時に大事にしているので、とても納得がいく部分でした。
(後半へ続く)
2013.04.26 18:53 | URL | #XbDIe7/I [edit]
says...
(長すぎて、うまく遅れなかったので、前後編に…^^;)

今回の輪廻転生で、朗さんとゆりさん、あるいは春昌と瑠璃媛の関係における膿が出たような気がするのです。
それは二人の間にあったどうしようもない『不調和』であり、運命の負の部分であったり。で、今度生まれ変わったら、もう少し現世的にも幸せな結末を迎えられる気がします。あるいは、もう記憶を持ったものとしては生まれ変わらないのかな。満たされなかったから転生した、満たされたら風になって(成仏する?)もう流転しない、そういうことかもしれませんね。
ゆりさんは自然(じねん)の人かと思っていたのですが、この後半で、ただ弱い一人の女だったとわかって、納得しました。その弱さを、本当に最後の最後で越えようとした(超えられたかどうかはちょっと難しいかな、むしろ朗さんの陽の部分がそれを救い上げた感じ)姿には納得いくものがありました。
ゆりさんのぐずぐずには時々いらいらしたけれど、読むものをイライラさせるのも書き手の上手さだなぁ、としみじみ。でも、これが摩利子さまが主人公だったら、物語になっていないんですよね…潔すぎて…^^;
で、朗さんは、神話的な部分(彼の記憶)と現世にある彼自身との同調と不調和/相違が後半に際立っていって、それが魅力的だったと思います。たしかに、夕さんのおっしゃる通り、ゆりさんにはもったいない?かもしれないけど、腹を括った彼の行動はやはり素晴らしい。それは前世の喪失の記憶のためだったかもしれませんが(今回は失いたくない)、やはり現世の彼として動いたからだと思います。
この過去と現在、神話と人間の相違をしっかりと書いておられたので、すごく納得。

う~ん、何だが書きすぎた割にはまとまっていなくてすみません。
夕さんのお話って、本当にディテールが明確なので、細かな部分で納得する分、どんな大仰な舞台設定も納得させてしまう力がある。これはすごいな、と思いました。そして、夕さんがおっしゃられた通り、しっかりとした構成で、しかも後半に盛り上がっていく感じ、私の大好きな明瞭な起承転結、そして使われているモチーフ、周囲の人物(あ、ゆりさんの弟、唐突な気もしたけれど、これって樋水村と言うある意味非現実と現実を結びつける要、また客観的視点の象徴のように感じました)の書き込み、すごく満足して読み終わりました。
上質のクラシック音楽を聴いた感じ、まさにそうかもしれません。

で、ちょっと思いました。
やっぱり、夕さんと『信仰』の傾向が似ているに違いない、と(勝手な思い込みですみません)。
あぁ、もし私がこのお話を始めたら、きっと私もこう書くな、と思える部分があちこちに……ただ、私の力では、こんなにしっかりとした構成のお話にはならないので、やっぱり夕さんはすごいなぁとしみじみ。
そして、実は、竹流と真の話にちりばめているもの、二人の関係、不調和や違和感も含めて、本当に通じるものがあって、一人でニヤニヤしておりました(^^;) 朗さんと竹流の共通点…私の心に闇があるからだ!!
朗さんって、やっぱり生まれ変わりの記憶があるからこんなに老長けているんだろうな…でも、大きな運命をしょった人って、本当にしんどいんだなぁ、とちょっとなでなでしてあげたい気がしました。

そしてそして、続編、あれこれ気になるので、また楽しみに読みます。
何だか本当に納まりのつかないコメントですみません。
しばらく余韻に浸りながら、またシンクロ部分を探してニタニタしている大海なのでした。
2013.04.26 18:56 | URL | #XbDIe7/I [edit]
says...
こんばんは。

というか、お風邪なのに、なんて時間に何をしていらっしゃるのですか!
うわあ、本当にすみません。

摩利子、お氣に召していただきましたか(笑)
ふふふ。実は、このキャラ、私の書いた女のキャラの中では一、二を争うお氣に入りなのです。モデルは高校の時の同級生です。そして、お察しの通り、私の憧れがたっぷり投入されております。そして、ゆりはですね。がっかりするくらいヘタレでした。ヒロインなのに作者に「いい加減にせい!」といらつかれておりました。作中でも摩利子がかなり私の心を代弁しています。

朗と摩利子の話だったら、書いていて楽しかったことだろうと思いますが、全然「陰陽」になりません。残念。

最後まで読んでいただいたので語ってしまうと、この話の主役は「般若心経」です。二人の愛憎や男女の違いも、龍王と二人の関係も、苛つくことや愛おしい感情、人としての弱さや強さも、最終的には全て「空」に到達という形をとっています。見方によってはバッドエンドであり、ハッピーエンドなのですが、その区分も所詮人間から見たもの。あらすじを追えば人間が二人失踪して川が一つ増えた過程を語った「樋水龍神(蛟)縁起」なのですが、そこで書きたかったのは「誰がどうなって」よりもやはり「人間」や「人生」です。

ディテールについては書く時に悩む所で、本当の人生そのもののように書くことは不可能で(何の話かわからなくなるし)、何かを切り捨て何かを掘り下げるわけですが、例えば、婚姻がでてくるのに家族がまるで出てこないのは日本の物語として不自然、そして自然に生まれてきた新堂和尚のことを書けば、ゆりの家族を完全無視するのはもっと不自然という悩みがあり、それが結果として弟の中途半端な登場に結びついていたりします。

樋水村のことや東京の百貨店のこともそうなのですが、細かく書けば書くほど次の穴が氣になる。でも、書ける内容はやはり意味のあることに限られるとなると、そのバランスが本当に難しいですよね。本人は見るようにわかっていても、読者はそんなにたくさんキャラを憶えられないので、数は限られる。いつも悩みまくりです。

龍や転生や憑霊祓いといったオカルト要素のものについては、私自身としてはほぼこのまま信じているというか、どちらかというと「そうじゃないとどうして言える?」程度の感覚があります。龍がそういう形をしているかどうか、もしくは意志を持っているかなどということはわからないし、そういうものではないかもしれませんが。「この神様に祈るとこのご利益がある」というようなものではなく、「この神を信じないとこういう神罰がある」というものでもなく、最終的に神域というのは「空」の境地のことで、この世でときどき見かける不可解なこともすべてその片鱗だと思えばそれでいいかなと。とはいえ、「人生をいかによく生きるか」というテーマには、あまり関係がないんですが。

で、続編は「空」がどうのこうのよりも「人生をいかによく生きるか」の方を、つまりカミの話ではなくヒトの話を書くことにしました。「Dum Spiro Spero」以降書いている全ての小説はヒトの話です。カミの話はもういいやってことで。それと構成をきっちり決めて書くのも、これで懲りてしまったので、これ以外の作品は全てかなりフリーハンドで書いています。

「Dum Spiro Spero」、来週から再びアップしていきますので、おつき合いいただければ幸いです。

お風邪なのに長々と読ませてしまい、しかも、こんなに丁寧な感想をいただけて本当に恐縮です。どうかこの週末はたっぷりと休息を取って回復につとめてくださいね。

通読と、コメント、本当にありがとうございました。

P.S. 誤字を発見して「秋」と「春」を差し替えました。もし、削除しないままお持ちになるおつもりでしたら、お手数ですが再ダウンロードしていただけると幸いです。
2013.04.26 23:42 | URL | #9yMhI49k [edit]

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