scribo ergo sum もの書き・八少女 夕のブログ Since March 2012


Posted by 八少女 夕

進捗状況・「貴婦人の十字架」について

というわけで、縮小モードでの執筆期間終了と言うか、永久に延長というか、しばらくは週に3〜4のペースで更新していく事になります。これからもどうぞよろしくお願いします。皆様のブログへの訪問はいつも通り、コメントを入れさせていただくのは基本わたしのブログの更新日のみというスタイルで続けていこうと思っています。これからもどうぞよろしくお願いします。

縮小モード中の成果をお話ししますと、既に発表したリクエストを三本、それから「夜のサーカス」をいくつか、それから「森の詩 Cantum silvae - 貴婦人の十字架」(長過ぎる。自分でも憶えられないぞ)を書いていました。かなり骨格は出来ていたつもりでしたが、この執筆モード中にとても大事なエピソードがいくつか浮かんできて、ようやく「調べて書いている話」から「私の小説」になりつつある感じです。

Cantum Silvae Map
以前も貼付けた設定地図です

この「貴婦人の十字架」(前半は長いので省略)は特殊な書き方をしています。表向きは想像の世界の物語という形式をとっていますが、書いている内容は中世のヨーロッパを下敷きにしています。「そういう歴史人物いないじゃん」「地理が変」という話になるのを避けるために、あくまでもフィクション・想像の世界という形をとっているということです。だからドイツ、フランス、イタリア、ライン河というような言葉の代わりに、グランドロン、ルーヴラン、センヴリ、サレア河というような想像上の言葉を使用します。けれど、名前にVonがついたり、「ギリシャ語」などという現実にある言葉が出てきたりもします。そのレベルの細部までいちいち自分の世界を構築すると、読者は絶対について来れなくなるだろうと判断してのミックスです。

ストーリーは笑っちゃうほど簡単なラブストーリー、中世ヨーロッパの民俗学、政治とは、人間とは、というような本来は一緒にしないだろうというようなテーマがごった煮のように詰め込まれています。普通は話をクリアにするために切り捨てているものをあえてさらに投入する、私にとってもはじめての試みです。

大もとは、ただのラブストーリーでした。それも、この話「森の詩 Cantum silvae 」は十代の頃に考えていた三部作で、三つの笑っちゃうほど簡単なお姫さまと王子様のラブストーリーだったものを、「1.姫君遁走」と「3.一角獣奇譚」を捨てて構想を練り直し、もう少し作者の年齢にふさわしい題材に変えました。

題材は昔のもの、空想世界のものですが、「いいたいこと」に関しては、決して現在と関係のない事ではなく、少し普遍的な意味を持たせるようにしました。とはいえ、説教臭くするのではなくテーマを開示しておしまい、みたいな書き方が続きます。それぞれは独立したバラバラのエピソードが、主人公たちの行動や考え方に影響を及ぼしていく、現代社会の日常生活と同じ雑多な構成(もうちょっとドラマがありますが)です。途中まではそれぞれの章に独立した中世民俗が織り込まれています。そして、実は重いテーマが多いです。

私としては全く楽勝記述の「夜のサーカス」ですら「大丈夫かしら、読者が引いている?」と思う事もあるこの頃、「貴婦人の十字架」はもっと引くかなとちょっと心配。あ、エロではありません。「貴婦人の十字架」はその要素はほぼありません。かといって「昔々あるところに」のおとぎ話ではないので、登場人物はやることやってますが。
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Comment

says...
私も同じようなことをやってます。
オリジナルな世界を全部作っちゃうと、説明ばかりが増えて、
書く方もですが、読んで下さる方も面倒。
独自の暦を作った事はあります。
(地球ベースですが、直接作品には出してません)

概ね、日本の歴史上で、都合がよさそうなところをアレンジしてます。
気候はほぼ日本です。
朝廷の省庁はまんま流用して、独自の省庁を紛れ込ませています。
注意書きとか書いた方がいいかしら。
ありそうでないものが混じってる。

ファンタジーですから、勘弁してもらおうっと。
2013.10.01 11:09 | URL | #em2m5CsA [edit]
says...
 こんばんは。
僕も NN だけは年表作ってますね。
あれは かなりファンタジーなので 解り難くて… かなり 読者の方に引かれている…
ああっ… 話をクリアにするために切り捨てるのではなく より多く入れる 僕 よくやっています と言うか
ごった煮状態好きなのですよ。

貴婦人の十字架 以前から題名だけは ちょくちょく書かれていたので 題名だけは知っている状態で…
ある程度まとまると 連載が始まるのかなぁ。
連載 楽しみに待っています。
2013.10.01 12:32 | URL | #- [edit]
says...
あの、ちょっといいですか?
夕さん、サキはこの地図、すごくいいと思っています。ちょっといいかげんなタッチが素敵です。いかにもファンタジー、っていう感じです。
上手く作られてますね。
ミックスの設定、この割り切りは大切なような気がしました。
すべてを作り出すのは面白いですが絶対に無理です。どこかで妥協をしないと永遠に世界は完成しないと思います。この線引きが難しいですね~。
たとえばあらゆる小道具に固有の名前と由来を付加する。などということをしようとしても混乱するだけですしね。
サキもファンタジーを少し書いてみた直後でもありますので、夕さんの作品を楽しみに待っています。
どんな世界が拡がるのでしょう。
ではまた。

2013.10.01 14:04 | URL | #0t8Ai07g [edit]
says...
こんばんは。

そうですよね、そうですよね!
全部独自の設定なんかにしたら、話が進まなくなりますよね。

それと、ファンタジーの定義でもちょっと自信をなくしていたんですが、空想世界のお話という事で、私もファンタジーと言いきってしまうことにします。

しのぶもじずりさんの設定は、全く違和感ないです。実在と創作の設定も上手に溶け込んでいるし、かといって「これってもしかして史実?」とは思わせないちゃんとした物語になっていて素敵です。ああいうののヨーロッパ編を目指します。

コメントありがとうございました。
2013.10.01 21:18 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

年表は「大道芸人たち」も「樋水龍神縁起」も「夜のサーカス」も走り書き程度には作りました。適当に書いているので、作らないとありえない話になってしまう(笑)

ウゾさんのお話はたくさん入っていても「ごった煮」って感じが全くしないんですよね。

私の今回の話は、これまでの小説から類推して「この記述は、後々の何の伏線?」と思われると困っちゃうな、いうのが多いです。回収予定なしがいっぱいあったりします。かといって、ストーリー上まったく意味のない事を書いているわけでもないんだけれど、ってところでしょうか。

本当は、完結してから公開を始めようかと思っていたんですが、なんか執筆期間中に書き終わりませんでした。週に三日くらいは執筆日を設けるので、年内に書き終わればいいですが、ダメだったら見切り発車ですね。始まったら、どうぞよろしくお願いします。

コメントありがとうございました。
2013.10.01 21:25 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。こちらもそうとう涼しいはずなのですが、昨夜は蚊がでましたよ。びっくり。

うふふ。氣にいっているのですよ、この地図。Photoshopでゼロから自分で作ったんです。でもね、最初のアイデアは左紀さんからいただいたのですよ。以前シスカの世界の地図を発表なさったじゃないですか、あれのパクリです。

連載開始したらこの地図をことあるごとに載せて「今ここ」と矢印をつけて表示する予定です。そうしないとわからないほど話が地理的にバンバン飛ぶんで。

線引き、難しいですよね。例えば「ギリシャ語を習う」という、誰でもスルーできる言葉を別の固有名詞に変えてしまうと、それが難しい古典語だという事に読者は氣がつかないとか、「これなんだっけ」と前の回に戻って探したりとか、いいことないな、と思ったらそれは独自の言葉にはしない、って感じでしょうか。本当に独自世界に凝りだすと、地名や名前だけでなく、言語や文法まで作り出す必要が出てきて、自分でもついていけなくなりそうです。

皆さんの定義からすると、全然ファンタジーではないのですが、空想世界の話なので私としてはファンタジーとして強引に進める予定です。結局まだ書き終わっていないんですが、かなり重要な点が埋まってきましたので、破綻せずに完結できそうです。実は、続きももう考えはじめていたりしているのです。

コメントありがとうございました。
2013.10.01 21:39 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは、TOM-Fです。

その手法は、私も「妹背の桜」でやりました。平安時代の風俗に、古墳時代の事件をミックスさせるという作業は、すごく面白かったです。地名までは創作しなかったので、歴史モノという扱いにしていますが、自分のなかでは、あの作品は古代ファンタジーってところです。
ただ、実在の人物を扱った伝記などでなければ、実在の場所や事件を登場させても、突っ込みはこないのかなぁとも考えています。
さてさて、ヨーロッパを模した空想世界で、どんな人間(恋愛)ドラマが展開されるのか。「貴婦人の十字架」、とても楽しみにしています。
2013.10.02 09:47 | URL | #V5TnqLKM [edit]
says...
こんばんは。

ああ、そうでした。あれは斬新でしたね。
時代が違うから、絶対に史実じゃないとわかるし、でも、ある程度の人びとの基礎知識も生かせるし、絶妙な手法でしたね。

今回の場合、本当の地名やら国名にするともっと面倒な事(選定候とかギルドとかわかりにくいし)になるので、作っちゃいました。で、面倒なものを排除して書いたつもりですが、それでも十分複雑な事に。

来年からなんとか連載が開始できそうです。頑張りますのでどうぞよろしくお願いします。
2013.10.02 20:57 | URL | #9yMhI49k [edit]

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