scribo ergo sum もの書き・八少女 夕のブログ Since March 2012


Posted by 八少女 夕

海外旅行で病院に入ることになったら

久しぶりにリアルライフのことなども書いてみましょうか。

久しぶりになってしまうくらい、あまり代わり映えのない生活なのです。平日は会社に行って、プログラムして、ほぼ定時に帰るだけの生活。土日も、音楽会や展覧会といった面白そうな催しもほとんどない田舎暮らしなので、いつものレストランに行った、ドライブしたもくらいしかしていません。ブログに書くにしても一度記事にすれば十分、ですよね。だからリアルの話は、最近ほとんど書けなくて。

で、久々に起こった非日常。

8月1日金曜日はスイスの建国記念日で休みでした。でも、天候がいまいちなので三連休なのに家でぼーっとしていたらですね。電話が鳴ったのです。有名観光地で急病になった日本人観光客がいる、急遽通訳が必要になったので行ってくれないかって。

ちなみに私は通訳を生業としているわけではなく、さらにその手の緊急事態のための要員でもないただの住人です。ロンドンやパリなら、専門の人がたくさんいるかもしれませんが、私の周りで次に近くてこの仕事ができそうな人は数百キロ離れた人しかいないと言われて、とにかく行くことにしました。

電車を待っていたらいつ着くかわからないので、片道1.5時間の道のりを車で飛ばしました。向こうについたら患者さんは思っていたよりお元氣でした。でも、通訳がいないと検査もできないし、検査をしないと退院させてもらえないということになっていたようで、結局五時間くらい通訳して、無事退院手続きまでこぎつけ、無事にツアーの他の方と一緒にご帰国できた模様。そう、私の到着が半日遅れたら、帰国に間に合わなかったのです。

その方も簡単な英語などは問題なくお話になれるのですが、やっぱり病院や薬局での会話というのはそんなに簡単にはいかないようです。私も言葉はわかるけれど、保険会社、ツアー会社、ツアーコンダクターと入り乱れての連絡や、運転したり、トラブルに対処したりとかなりくたくたになりました。(結局移動含めて8時間くらい働き、お昼ご飯食べ損ねたし)

ケーキとコーヒーでひと休みようやくすべてが終わって、ホッとしてコーヒータイム

思ったのですが、これって日本語とドイツ語がわかるだけじゃダメなんですよね。その方のために何ができるか自分で判断して、最善のことをパキパキと進められないと。ご本人は右も左も分からないわけです。ツアー会社の人も側にはいないから、一々電話して判断を仰ぐわけにも行かない。マニュアルなんかありません。患者さんが自分の顧客ではないからといっても、関わっている人にとっては大切なお客様なので失礼もないようにしなくてはなりません。また、ただでさえ不安な方を無駄に怖がらせることも避けなくてはなりません。病院側、薬局も人間ですから、ムッとさせないようにして、機転も訊かせて話をスムースに動かす必要もあります。スイス人と日本人と両方の言っている事がわかるのは、その場では私一人だけ。誰にも頼れないのです。

私はみなさんご存知のようにけっこう歳を食っています。そして、日本でもこちらでも社会人として働き、それなりの即戦力があります。人生においてトラブルを乗り越えてきた回数も多いので、いざという時には柔軟性とスピードが何にも優先するのだということもわかっています。「つべこべ言う前に動け」これです。

それができるか、できないかは、もちろん人生経験も関わっていますが、性格の問題も大きいと思うのです。だから、これからもこういう話が来た時には、どうしてもできない時以外はやろうと思いました。だって、もともとそんなに日本人いませんから。このド田舎に。

さて、日本から海外へ行かれる方へのおすすめは、語学や健康管理も大切ですが、何よりも保険加入。どんなにピンピンな人でも、助けなんかなくても私は平氣って人でも、掛け捨ての保険をかけましょう。特にスイスに来られる方、保険なしで病院に入ることになったら、請求書でショック死します。ちなみに保険のかかっていない方は即金で払わされます。クレジットカードの限度額なんて瞬時に超えますよ。




余談ですが、このドタバタで連休中はブログどころではありませんでした。こういう時に限って、あちこちで面白い記事や小説が発表されているし、ずっと狙っていたキリ番企画は見逃すし。その後、乗り遅れた波に乗ることができず、反応が異様に遅くなってしまっています。その間にも新しい小説や面白い記事や新企画が目白押し。こうなると完全にデッドロック状態。コメントご無沙汰のみなさん、本当にごめんなさい。こんな状態です。
関連記事 (Category: 思うこと)
  0 trackback
Category : 思うこと

Comment

says...
はにゃあ~大変だ…
でもこれだけの活躍ができると
周りからもキャー素敵って言われたり…なんて

にしてもその患者の方は夕さんがいて本当にラッキーでしたね
2014.08.09 05:52 | URL | #- [edit]
says...
こんにちわ~(´∇`)

病院に運ばれた日本のかた、八少女さんが出動してくださって、ホントヨカッタですね~。
海外暮らしって安易に考えていたんですが、そういったことも起こるんですねえ。
もっともわたし、日本語すら怪しいので(笑) 多国語なんかサッパリなんですがヽ(・∀・)ノ

保険ナシだと国内だって凄い額いきますしね。ただの診察だけでも万単位とか「えー」て思いますw
ヴィルが蝶子さんを助けて怪我をして病院に運ばれたシーンをちょっと思い出しました。

キリ番ほんとすみません><;
八少女さんなら企画じゃなくても描かせていただきますので、なんでも仰ってくださいね(;・∀・)
2014.08.09 06:29 | URL | #mQop/nM. [edit]
says...
これがこの前のあれですね。(←すごいアバウトな日本語だけど、きっと通じるだろう事が怖い)

詳しく話を聞いてみると、本当に大変な半日だったんですね。
わかります。ただドイツ語が理解できたとしても、いっしょにアタフタとしてしまっては、スピーディに対処できないですよね。
日本に居たって、医療施設ではいろいろ分からないことが多くて時間食っちゃうのに。

夕さんは本当に適任でしたね。
私は判断力、即決力、瞬発力がゼロなので、絶対こういう現場では役に立ちません。
尊敬しちゃいます。
その日本人の方、夕さんに救われましたね~。

でも、声が掛かったのはたまたま夕さんのことをご存じの方がいらっしゃったからでしょうか。
これは本格的に、夕さんのこういう活躍が求められるようになるかも・・・。

だけど、ご自身の生活もあるし、ご自愛しながら、頑張ってくださいね^^
2014.08.09 07:30 | URL | #GCA3nAmE [edit]
says...
おはようございます。

ははは、ステキってことはないですね。でも、感謝はされました。
やっぱり、ツアーにおいていかれて独自帰国っていうのはきついですからね。

保険に入っていると、通訳なども意地で探してくれるのですよ。ただの旅行者がそういう人間を見つけるのは不可能に近いでしょうね。私も、「高いから保険はいいか」なんてなしで旅行した事もありますが、今回の件で何があってもかけたほうがいいんだって思いました。

コメントありがとうございました。
2014.08.09 11:54 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんにちは。

まあ、暮らしていれば通訳はいりませんね。配偶者や友人など周りの人間があれこれ助けてくれます。

で、私は旅行関係の仕事をしているわけでもなく、旅行者の救急関連は他人事だったのですが、やっぱりそういう業界では人が足りていないようなのです。ロンドンやパリにはたくさんプロの日本人がいますが、このあたりはもともと40人くらいしかいないんですよ。で、お子さんがいて簡単に家を空けられない方、専業主婦で一人では買い物がやっとという語学力の方などもいらして、誰でもできるわけじゃないんですよね。だから、いきなりヘルプの電話がかかってきたりするのです。

私の住んでいる所、健康保険がかかっていても医者にいくと1万八千円かかっちゃうのです。何の治療もしてくれなくても。ましてや精密検査なんてしたら……。

ヴィルは、ええ、あれはとんでもない費用がかかったでしょうね。しかも教授はヘリコプターまで飛ばしていますから、ええと。

あ、キリ番、氣がつかなかった私が悪いのです。たまたまあの時期だったんですよね。でも、この調子なら次のキリ番もすぐですから、次回こそ! あ、明日はユズキさんのフリーイラスト使わせていただきます。いつも感謝です。

コメントありがとうございました。
2014.08.09 12:06 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
海外によく行く姉が保険にやたらとうるさいのはそういうこともあるからか~ と納得した
2014.08.09 12:18 | URL | #Tf9aLMeg [edit]
says...
こんにちは。

そうです、あれです(笑)

文字にすると大した事をしていないように思いますが、五時間ずっと通訳しっぱなし、連絡しまくりでしたし、本当に時間ギリギリだったのです。日本で日本人だったら同じ事が2時間くらいで済むと思うのですが、海外だといろいろと手続きがあって、また、慣習が違い、そんな早く事が運ばないんですよね。

まだスイスは平和な国なので大した事ないですが、戦争をしているような国だったら大変だろうなと思います。limeさんはとても細やかな方ですし、頭も抜群にいいから、きっと大丈夫だろうと思いますが、でも、日本にいたらこういう経験はプロ以外の方が関わる事はほとんどないように思います。

今回声がかかったのは、知り合いからの紹介ででした。でも、はっきりいってほとんど誰でもいい状態だったと思います。他に頼めそうな人は中央スイスにしかいないと言われました、それってさらに二時間くらい先。

データベースに登録されたみたいなんで、またかかってくるように思います。仕事のある時はできませんけれど。まあ、できる範囲で頑張ろうと思いました。

コメントありがとうございました。
2014.08.09 12:26 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
はじめまして。

そうなんです。何でもないと数千円がもったいないと思いますが、何かあった時には保険なしでは乗り切れないと思います。保険ってダテにあるわけじゃないんですね。現在はクレジットカードに保険がついていることもあります。ただ、保険の契約によっては、ある部分は自己負担になってしまう場合もあるようです。私も今回、勉強になったなと思いました。

コメントありがとうございました。
2014.08.09 13:01 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
それはご苦労様でした。
サキはあまり遠くへ出かけられないので、こんな事には巻き込まれないと思うのですが、リアルコハクはとても心配になって保険には入っていったそうです。
彼女、英語は少しだけ話しますが、少しだけでは病気になった時、自分の事を伝えるのは無理と思ったそうです。連れ合いもどっこいどっこいだそうですから。
それに行き先がポルトガルでしたからね。日本人はあまり居ないという情報があったそうです。
でも、夕さんに通訳してもらった旅行者の方、運がよかったですね。
夕さんならバッチリだと思うもの。
海外で不幸にも病気になって不安にうちひしがれていても、夕さんの通訳があったのならラッキーだったと思います。
でも、いきなり引っ張り出されて長時間拘束されたらたまりませんよね。
放っておくわけにもいかないでしょうし。
夕さんの人柄が感じ取れるとても素敵な記事でした。
そして、シスカでそれどころではない状態なのに、ついコメントを書いてしまうサキでした。
本当にご苦労様でした。
そしてありがとうございました。(サキがお礼を言ってもしょうがないか)

2014.08.09 14:41 | URL | #0t8Ai07g [edit]
says...
わかります^^
医療費高いんですよね。保険も高いし、救急車も高い(><)
Ausでは救急車は有料なのですが、スイスもそうですかね。

それにしても夕さん、良いご経験をされましたね。
うちのほうも田舎なので、めったにないのですが、頼られるのは嬉しいことです。

こちらは英語なので、下手に自分で辞書で単語を調べてよけいにわからなくなって不安になるというパターンもあります。スペルミスして全然違うのが出てきて、でもそれを信じて心配するとか。AussieとAmericanの違いも。

大体の方が保険に入られているので、まあ良いのですが、帰国されたあとで、保険費用の請求をするのに、医療証明を出して欲しいと言うことで私が病院に向かい、証明書類の費用を払って郵便で日本まで送ってあげる、なんてことも田舎では起きたりして。

一枚のカミッペラなのに、高いんだそれが(^^;)送ってくださいと頼んできた方は、私が払っているとは知らないんですけどね、もちろん。ま、ボランティアです。他にも面白い話あるのですが、長くなるのでやめときます。

皆様、海外での怪我や病気にはくれぐれもお気をつけくださいね。
いえ、気をつけていても、来るときは来ます。
保険には加入!絶対です^^
2014.08.09 16:34 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

あ、サキさんは海外までは行けないのですね。
リアルコハクさんま判断は正しいと思いますね。バックパッカー系の「自分は旅慣れているし言葉もOK」という感じの方が、ドツボにはまるなんて話を聞きます。旅慣れていてもお金がかかるときはかかるので。

あまりバッチリというわけでもなかったのですが、今回の医学用語は幸い知っているものだったのでなんとかなりました。でも、iPhoneに入れられる独和・和独辞典買おうと思いました。ネットがつながらないと万事窮すになってしまう事もありますしね。

偶然その日は時間があったし、三連休の初日でどんなに時間がかかっても翌日出勤というのとは違いますから、患者さんにとっても私にとってもラッキーでした。こういうのってあらかじめわかって入ってくるわけではないので、保険会社もいろいろな人を知っておいて、次々きいてまわるということみたいです。

労いのお言葉とコメントありがとうございました。
シスカ、頑張ってくださいね。
2014.08.09 17:15 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

オーストラリアもそうですか。
そうなんです。医療費高いんです。
こちらの健康保険、掛け金も高いけれど、フランキーズと言って、「ここの金額までは自腹」という額があって、私は健康でいつもそこまで医療費が届かないので、常に自腹で医者にかかっている感じですよ。しくしく。
そして救急車も高いです。日本だと無料のタクシーのように使っていらっしゃる方がいるということですが、そんな事する人はいません(笑)

けいさんもなさるんですね。
田舎になればなるほど、頼られるように思います。

あ、英語だとiPhoneアプリでステッドマンの医学事典があるんですよね。いいなあと思ったんですけれど、でも18000円はちょっと高い……。ドイツ語と日本語でああいうのがあればいいのにと思ったけれど、さすがにそこまで需要はないんだろうなあ。

そして自腹で請求書ですか。患者さんは日本の感覚ですものねぇ。何わしてもお金を取られるシステムってわかりにくいんでしょうね。

そうそう、本当に、保険、いざって時にはこれほど頼りになるものはないですよね。

面白い体験談、ありがとうございました。
2014.08.09 17:25 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
わたしはてっきりプロフィールイラストのようにお若く美しいかただとばかり……(^_^)

でもそんな現場にあって五時間も冷静な対応ができるなんて、すごい知性と意志力ですね。わたしなんざ外国語会話はおろか、ネイティブのはずの日本語会話もおぼつかなくて普段は「無口」を通しています。ろれつが時として回らなくなる(^_^;)

そのくせ小説などを書いております。我ながら神経が細いのか面の皮が厚いのか。たはは(^_^;)
2014.08.10 14:35 | URL | #0MyT0dLg [edit]
says...
こんばんは。

あはははは。夢を壊しましたでしょうか。プロフィール画像、実際の写真を見せてお願いしたのですが、あんなに可愛く描いていただきました。

日本でもそうだったんですが、本人が望まないし、立候補もしないのに「誰の助けもなく、マニュアルもないところで、一人でなんとかしろ」な場所につっこまれる事が多かったです。で、つっこまれるとこなしてしまうらしい。でも、本人はかなりのストレスを感じていまして、終わるとしばらく通常空間復帰に時間がかかるのです。

外国語は……十三年も住んでいれば、さすがになんとかなります。(そう。結婚してそのくらい経つってことは年齢も推して知るべし)

ポール・ブリッツさんの小説を生み出すパワーはすごいですよね。ほぼ毎日ですし。あれを継続する知性と意志力もなかなかのものかと……。

コメントありがとうございました。
2014.08.10 16:57 | URL | #9yMhI49k [edit]

Post comment

管理者にだけ表示を許可する

Trackback

trackbackURL:http://yaotomeyu.blog.fc2.com/tb.php/881-6b85abb1