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Posted by 八少女 夕

【小説】Infante 323 黄金の枷(5)占いをする女

普通はStella用に月末の月一回発表する小説ですが、先月と今月だけはイレギュラーに月二回出しています。今回は、マイアの回想の章です。といっても、子供の頃ではなくて二年ぐらい前の話。彼女がはじめて腕輪の事について説明してもらった時の事です。

そういえば、この小説ようやく全て書き上げました。まだ若干直す所が出てくるかもしれないですが、並行して外伝の方に入ろうかなと思っています。


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あらすじと登場人物





Infante 323 黄金の枷(5)占いをする女

 マイアがライサ・モタの妹であるマリアと知り合ったのは、二年ほど前だった。

 マイアはカサ・ダ・ムジカという大ホールに行った。クラッシックのコンサートに定期的に行っている知人が急用が入ったのでとチケットを譲ってくれたからだった。マイアはクラッシック音楽を聴く趣味はなくて、しかもその時の演目は現代音楽でちっとも興味がなかったのだが、美しいと評判のこのホールそのものに入ってみたかった。

 この国の伝統的建築を好きなマイアは現代建築が嫌いだった。カーサ・ダ・ムジカは、Pの街を代表する現代建築で、四角い白い箱をあちこち削り取って放置したように見える。その様式が周りの街とは相容れないため、バスで横を通る時にマイアはいつも顔をしかめていた。けれど、一度でもそこへ行ったことのある人は「美しい」と絶賛するのだ。だから、マイアも機会があったらその中に入ってみたいと思っていた。

 そして、人びとの言っていたことは間違いではなかった。黄色や白い壁にガラスの間しきり、光と遊ぶように設けられたいくつものガラスのオブジェや、平行でない直線に形成された空間と階段が続く。緩やかな曲線を描く平面が光と遊び、内部に様々な陰影を作り出している。それは労力を削ぎ取るためではなく、伝統という枠を取り払いながらも、機能が遊びや美しさと共存することを示した魅惑的な空間だった。マイアは心が開放されるのを感じた。光の射し込んでくるガラスの窓を見上げてしばらく動かずに立ちすくんでいた。

「とてもきれいよね」
そういって話しかけてきたのがマリア・モタだった。赤い鮮やかなジャケットを身につけてブルネットが所々混じる綺麗な金髪をラフにシニヨンにしていた。マイアは戸惑いながらも頷いた。学校を出たばかりで、公式の場に一人で行くことも少なかったマイアは、コンサートホールに一人でいるというだけで、少し冒険をしている氣分だった。一方のマリアは堂々としていてとても眩しく感じた。実際にはマリアの年齢はマイアと一つしか離れていなかった。

 マリアに誘われて、マイアはホール内にあるレストランへと行った。マリアは白ワインを炭酸飲料で割るように頼み、マイアも同じものを試して、それを機会にその飲み物の虜になった。人付き合いが苦手でなかなか新しい友だちのできないマイアが、マリアに対して警戒を持たずに新しい友だちになれたのは、カーサ・ダ・ムジカの非日常性のおかげだったのかもしれない。

 その日、マリアは何も言わなかったが、彼女は出会ったその日からマイアの金の腕輪に氣がついていた。というよりは、たぶんそれでマイアに声を掛けたのだ。
「姉のライサもその腕輪をしているの。姉以外でそれをしている人、はじめて見たから、どうしても声を掛けたくなってしまって」
マリアは何回目かにあった時にそう告白した。

「お姉さんは、いまどこに?」
「ドラガォンの館で働いている。たまに帰ってくるけれど。今度帰って来たら、マイアと友達になったって話すわね」

 ドラガォンの館と聞いて、マイアはどきりとした。子供の頃の思い出が甦った。あの建物の中には、あの悲しい瞳をした少年が今もいるんだろうか。それとも、とっくに追い出されてどこかに行ってしまったんだろうか。わかっていることは一つだった。あの館は昔から変わらずにあの美しい街の夕闇をのぞみ続けている。

「ねえ。マリアのお母さんもこの腕輪しているの?」
マイアは氣になっていたことを訊いてみた。自分の境遇がやはり同じ腕輪をしていた亡き母親と関係があるのかわかると思ったから。
「いいえ。どうして?」
「私の母はしていたの。そうか、それとは関係ないのかな」
「わからないわ。だって、ライサはパパともママとも血がつながっていないもの」
「え?」
「養女なの。でも、腕輪のことを知りたいなら、いい人を知っているわ」

 マリアは地下鉄のトリンダーデ駅の近くへと連れて行った。銀行や郵便局など大きくて立派な建物のある裏手に細い路地があった。バルコニーに洗濯物が翻るカラフルだが古いタイルに彩られた細い建物が身を寄せあうように建っている。時おりショウウィンドウがあって、金物屋や洗濯屋それに肉屋などが見えた。マリアは脇目も振らずにその奥の小さな何の看板も出ていない入り口に入って行った。カラフルな布切れがかかっているので表からは家の中は見えないようになっている。表は日差しが強くて汗ばむほどだったが、家の中はとても涼しかった。

「何か用かい」
下の方から声がした。暗闇に目が慣れていなかったマイアは目を凝らした。マイアが座っている老婆を見つけたのと、マリアが声を掛けたのがほぼ同時だった。

「こんにちは。以前《星のある子供たち》の一人である私の姉が訪ねて来たことがあるんだけれど、憶えているかしら」
老婆はゆっくりとマリアを見たが、首を振った。
「私は何も憶えていないよ。世界の深淵を覗き見るために、占いをするだけさ」

 マリアは老婆のもってまわったいい方に慣れているらしくマイアの左腕をつかむとぐいと老婆の顔の前に金の腕輪を見せつけた。老婆はまったく動じたふうもなく、ただ頭の上のショールを少しずらして顔を隠そうとした。その時にマイアには老婆の左腕にも赤い星のついた金の腕輪が嵌まっているのがわかった。マイアは急いで言った。
「あの……。この腕輪のことについて、教えていただけないでしょうか」

 老婆はマイアの戸惑ったような瞳を覗き込むと言った。
「お前さん、母親は?」

「私が七歳の時に他界しました」
「それでその歳だというのに何も知らないわけだね」
「はい」

 それから老婆はマリアを指してマイアに言った。
「腕輪を買い取るようなことはしていないよ。この娘と帰りなさい。そして、一人の時にまた来るんだね。お前の悩みについて占ってやることもできるだろう」
マリアには聞かせたくないという意味だと思った。だから二人は大人しく帰り、翌日にマイアは一人出直してきた。

「おや、赤い星を持つ子がまた来たのかね」
「先日、IDカードの申請に行ったんです」
「IDカードとはなんだね」
「身分を証明してくれる小さなカードです。クレジットカードを作ろうとしたり、大きい企業に勤めようとすると必ず提示を求められるんです。それにそれを持っていれば、パスポートなしのヨーロッパ旅行もできるんです」

「それで」
「書類が不備だっていうんです。もう五回も行ったんです。言われた通りに書類を用意して。行く度に違う不備を指摘して申請を受理してくれないんです」
「役所とはそういうところだろう」

「でも……いつも私だけそうなるんです。同じことを妹たちのために申請すると大丈夫なんです。子供の時からずっとそうでした。パスポートも作ってもらえない、自動車の仮免ももらえない。絶対に変です」
「それで」
「この腕輪のせいなんじゃないかと思って」

「お前さん、頭は確かかね。腕輪なんてただの装飾品を見てお役所が意地悪をしているとでも」
はぐらかす老婆を見てマイアは悲しくなってきた。この老婆は同じ腕輪をしている。亡くなった母親のことを訊いた時に、マイアが知っていなくてはならないことを知らないことを指摘した。だったら教えてくれてもいいのに。

 涙を浮かべたマイアを見て、老婆は人差し指を口に当てるとそっと座るように指示した。それからどこからかロウソクを取り出してくると火をつけて、表の扉を閉めにいった。暗闇の中、ロウソクの炎だけがオレンジ色に浮かび上がった。

「お前さんの母親の星はいくつだったか憶えているかい」
「二つでした。これとまったく同じ腕輪で赤い石だけ一つ多かったんです」
「そうかい。すると、お前の父親は青い星ひとつだったんだね」
老婆は何でもないように言った。マイアにはさっぱり意味が分からなかった。

「この腕輪はだね。この街に住む、特別な血筋の子供であることを示す証なんだよ。こういうことは、ある程度の年齢になったら親がわかるように説明するものなんだがね。中にはお前さんや、お前さんを連れてきたあの娘の姉のように、話してくれる人間が一人もいないってこともあるわな」

「誰の血筋なんですか」
「知らないよ。知っている人間がいるかどうかも怪しいね。だが、これを付けているということは、私とお前さんはどこかで血がつながっているということだ」

「なぜ腕輪を付けなくちゃいけないんですか」
「その血筋を絶やさないようにするためさ。しかもできるだけ濃いままね」
「?」

「青い星の腕輪を持つ男は、赤い星を持つ女のうち一人以上を選び自分の子供を産むように強制できる。そのかわり星のある子供を得る前に《星のある子供たち》でない女と交わることや、一度他の星を持つ男に選ばれた女に触れることは許されない。そして生まれた子供は親の星と同じか少ないものとなる。両親の星の組み合わせによって子供の星の数が決まるんだ。星をもつ女は星を持つ男の子供を一人でも産めば、その男のもとを去ることが許される。もちろん、その男と一緒にいたければいても構わないがね。《星のある子供たち》を生まないかぎり腕輪をしていない男との結婚は許されない。《星のある子供たち》はどこにいるかが管理され、この街から出て行くことは許されない」

「赤い星一つでも?」
「そうだとも。だが、二つ以上の星を持つ者たちと違う点もある。他の《星のある子供たち》の腕輪は生涯外してもらえないが、星一つの場合は役目が終わった時点で外してもらえるのさ。パスポートだのIDカードだのももらえるようになる。それに相手が青い星ひとつだった場合には、子供は《星のある子供たち》にはならない。そこまで薄くなった血は不要ってことだ」

「でも、今は二十一世紀なのに、なんでそんなおかしなことが続いているの? 本人たちがみんなでイヤだって言えば……」
「イヤなんて言えないようになっているのさ。《星のある子供たち》は監視されている。その義務を遂行するように、それだけを忠実に守るように定められた星を持たない人たちもいるんだよ。《監視人たち》っていうんだ。彼らのトップには大きな権力が与えられていて、連絡が来るとすぐ問題を修正に来るのさ」
マイアは母親の葬式の前にやってきた黒服の男たちを思い出した。同じような男たちは、マイアが十三歳の時にもやってきた。

 マイアの記憶にあるかぎり常に付いていた金の腕輪は、マイアの成長とともにきつくなってきた。ある時からはその締め付けが痛くて我慢できなくなってきたので、家庭医であるサントスのところにいって訴えた。するとサントス医師はどこかに電話をした。すぐに2人組の黒服の男たちがやってきて、マイアの腕輪を外し、ひと回り大きいものに嵌め替えて帰って行った。

「お前の申請書類を毎回却下しているのも同じ人たちだ。この街から出て行かないように。それも法的には問題がないように巧妙にね。私たち《星のある子供たち》は、どこに《監視人たち》がいて、誰が監視しているのかを知ることはできない。確かなのは、常に監視されているってことさ。私たちがこうして話しているのもきっと知られているだろう」
「いいんですか」
「別にお前さんの海外逃亡の算段をしているわけじゃないからね。私はただ、本来ならお前さんの母親が伝えるべきだったことを話しているだけさ。悪いことは何もしていない」

「竜の血脈の源は、あそこだよ。ドラガォンの館。あそこの代々の当主は青い星を五つ持っているのさ」
マイアははっとした。あの少年の腕輪には青い石が四つ付いていた。
「青い石が四つ付いているのは?」

 老婆は少し驚いたようにマイアの顔を見た。
「そりゃ、インファンテだよ」
「インファンテ?」
「当主の子供か、兄弟だ。そこらへんで逢うはずはないんだが。お前さん、どこかで逢ったのかい?」
マイアはあわてて首を振った。
「いいえ、そういうわけじゃないんです」

 一年以上も前の老婆の言葉が甦る。23と24はつまり、ドン・アルフォンソの弟なのだ。でも、なぜ数字の名前なんだろう。マイアは訝った。
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Comment

says...
更新、お疲れ様です。
腕輪の秘密、そういうことだったんですね。
五つ星が当主だけだとすると、なんらかの事情で、四つ星以下から五つ星に「昇格」することもありえるのかな? これだけのシステムを維持運営していくには、国家権力にも相当なコネクションがあるんだろうな……とか、まあ陰謀的な部分に興味が向きました。当人にとっちゃ、迷惑な話でしょうけれど。
洋の東西を問わず、こういう血統の維持というのはあるようですが、どうしてそんなことに拘るんでしょうね。まあ、小説を書く者としては、ネタになるのでありがたいですけど。
しかし、そうするとやはり23の少年時代が気になりますね。さて、次回はいよいよ入浴シーンですかね。わくわくします……いや、なにに興奮してるんだか(笑)
ともかく、次話も楽しみにしています。
2014.08.20 16:27 | URL | #V5TnqLKM [edit]
says...
こんばんは。

相変わらず、TOM-Fさん鋭いです〜。
他の星は絶対に昇格したりしないのですが、例外的に「青い星四つから青い星五つ」だけはあるのです。だからインファンテは閉じこめられているのですが。この辺は来月、23が自分で語ってくれます。
血統の話って、「どうせもともとはみんなアウストラロピテクスのお仲間じゃん」なのですが、こだわる人はこだわるんですよね。日本の天皇もそうですけれど、「ここまで続かせちゃったので、もう途絶えさせるわけにはいかない」みたいな。この話も、最終的には全然明らかにならない、でも「もしかしたらそうかもしれない」の血統があって、けっこうありがちな設定なのですが、「まあ、それだったらここまで大袈裟にするのもありかも」と思えるかな……。それが出てくるのは、「海」がでてくるころです。まだずっと先だ……。

にゅ、入浴シーン、大変お待たせしてすみません(笑)
ええと、このあと二回ほどあるのですが、どうでもいい方が五回後。かなりヤバい(?)のがもっと先にあります。もう少々お待ちいただけると……。いったい何のブログだ〜。

コメントありがとうございました。
2014.08.20 19:06 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
内容に関してはほかの方がコメントしているので他の部分を。
建築物の大ホールの美しさをここまで文章で表現できるのが素晴らしいですね
クラッシックの音楽を聴いたときの感覚を思い出しました。
(*^-^*)
2014.08.21 13:28 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

おおお、今回のポルトへの萌えポイントを拾っていただき、ありがとうございます。
私自身がまだ中に入った事がなくて動画だけで知ったのですが、本当に美しいらしいのですよ。

イラストのように直接的に表現するのではなくて、本当に文章だけで自分の感じている言葉にならないものまでどう表現するのかって難しく、一番執筆に時間のかかる所なんですけれど、それが読んでくださる方に通じるのはとても嬉しいです。もっとも、本物はもっとすごいんだろうけれど……。

コメントありがとうございました。
2014.08.21 15:52 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
腕輪の秘密が、少しずつ明らかになってきましたね。
そうか、血なのですね。
興味深いです。
階級とかいう話じゃなくて良かったです。
階級とか奴隷制度とか、そんなのは何だか夢がないですもん。
じゃあマイアはわりと薄くって、ある役目を終えたら解放されるのですね。
役目ってなんだろう。やっぱり子供を産むこと?
うーん、インファンてとマイア、どうなっていくのか楽しみです。

建物の描写、自分が思い描くものを言葉だけで表現するのは難しいですね。
でもその教会(実際にあるものなんですか?)を効果的に伝えようという夕さんの感覚が、すごく伝わってきて、キラキラした造形が浮かんできました。

実際の建物も、観てみたいなあ^^

2014.08.22 10:07 | URL | #GCA3nAmE [edit]
says...
こんばんは。

ようやく次章で設定関係が終わります。こんなに説明の長くなる設定にしなけりゃよかった。

そうなんです。あの、あれみたいな感じ。保護した鳥に輪っかをつけて管理していますよね。人間は「絶滅しないように保護管理してやっている」ってつもりなんだけれど、鳥にとってはいい迷惑。

星五つ(直系)の人間にどれだけ近いかが重要度の違いでもあるので、マイアはかなり「どうでもいい」に近い薄さなんですね。じゃあ、なんでそんなどうでもいいのまで管理しているかというと、やっぱりあまり近い所だけで交配するとよろしくないということで。

建物ですが、ドラガォンの館だけは実在しないので、ポルトと北ポルトガルにある建物を参考にした描写ですが、それ以外の固有名詞出てくる建造物は、すべて実際にポルトにあって観光する事ができます。今回取り上げたカーサ・ダ・ムジカについては、明日動画つきでご紹介するつもりですが、それ以外の描写も「なんかこの街行ってみたい」って思えるような描写ができたらいいなと思っています。

うん。本当に素敵ですよ。実は十日後の休暇の行き先を今ごろ悩んでいて、ポルトも候補に入れたのですが夏期の宿泊料金の高さに恐れをなしてあきらめました(笑)

コメントありがとうございました。
2014.08.22 20:20 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
ホールの描写に夕さんの愛と気合を感じました^^
自分が行ったことのないところにキャラを行かせるのって、小説ならではのことだなあと思いました。

なるほど。腕輪のいわれ、そうだったんですね。興味深いです。
これを知ったからには、腕輪をしているというだけで親近感がわいてきます。
マイアと占い師のお婆さんが、世が違えば親子だったり姉妹だったりしたかもしれないってことかなあ。
23とマイアも・・・?
2014.08.23 01:08 | URL | #- [edit]
says...
なかなか凄い設定ですね。
綿密でリアルです。
両親の星の組み合わせによって子供の星の数が決まるんということは、必ずしも少ない方になるというわけではないということかな?
例外以外は増えることはないとのことですので、どんどん星が1つの者ばかりになってしまいますものね。
どちらの星の数を選ぶのか、きっと夕さんの頭の中にはちゃんと設定があるのでしょう。とても面白い仕組みです。
まるでなくなってしまったポルトガルの王家の血筋を守ろうとでもしているようなエネルギーを感じますね。(確かポルトガルは共和国でしたよね)
少しずつ謎が開示されてきて、腕輪や星に絡む展開も楽しみになってきました。

Pの街の描写、素敵です。カーサ・ダ・ムジカに行ってみたくなりました。
トリンダーデ駅、サキも空想で行ったことがあるのでとても楽しかったです。
まるであのお話しの世界に舞い戻ったみたいでした。
2014.08.23 02:56 | URL | #0t8Ai07g [edit]
says...
おはようございます。

そうなんです。行ってもいないのに書いちゃう。で、次にポルトに行くときは、行って巡礼氣分になるんだろうなあ。しょーもない。

本当はもっと絶賛したかったんですが、小説中の描写なので、少し押さえました。描写ってどのくらいが適当なのかいつもちょっと考えます。おざなりだと伝わらないし、ストーリーから読者の意識が離れてしまうほど夢中になって書いてもダメかなと。「ポルト大好き」はあくまでも私個人の想いであって、読者はそれを読んでいるわけではないと思うので。そんなこんなで今回のが私の折衷案でした(笑)

お婆さんとマイアも親戚ですが、23とマイアも、父方も母方も遠い親戚です。宝石の数が多いほど、かつて当主だった人と近いということになりますので、23とマイアは腕輪をしている中ではもっとも遠い親戚。お婆さんの方がちょっと23に近い親戚のはず。来週の次回が《監視人たち》の説明。これで世界観の説明はほとんど終わりですね。そしたらようやく本題です。続けて読んでくださると嬉しいです。

コメントありがとうございました。
2014.08.23 10:38 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
おはようございます。

星の組み合わせの設定は、実はものすごくはっきり計算式まで作ったわけじゃないんです。大体のルールは決めてあります。当主とその兄弟のインファンテの子供のうち、一番早く産まれた男子は青い星五つ、それ以外の子供たちは青も赤も星四つです。それ以外の《星のある子供たち》は三つから一つのどれかなんですが、両親どちらか多い方の星よりも多くなる事はありません。

「星一つ同士の子はもう《星のある子供たち》にならない」というのは、《星のある子供たち》を増やしすぎないためのルールです。来週大体の人数が記述にでてきますが、あまり増えすぎると人件費がかさむので絶滅しない程度の人数を一定数キープするようになっているのですね。

そう、現在のポルトガルは王家がなくなった共和制なんですが、じつはものすごく変な伝統があります。それを知ったのが実はこのストーリーを考えだした原点だったりします。誰の血筋かという問題も含めて。その話はずーっと先ですね。まあ、本ストーリーはこの設定とはあまり関係がないので、単純に「五感で恋するポルト」をお楽しみいただければと思います。

カーサ・ダ・ムジカ、素敵でしょう。コハクはなんて言うかなあ、と思いながら書いていました。

このストーリーと絵夢とメイコのストーリー、実は山本にタックルした小学生ジョゼで繋がっています。だから私の中では、いつメイコやミクがそこら辺を歩いていもおかしくないなと思いながら書いているのですよ。もっとも現在ジョゼは22歳になっているので、あのストーリーから10年後くらいですかね。

コメントありがとうございました
2014.08.23 10:52 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
ちょっとダン・ブラウンの『ダヴィンチコード』を思い出してしまいました。何かを守るために仕える血の掟。血は水よりも濃いってことなんですね。思えば、日本でも、織田信長の家系とか徳川家の家系とか、綿々と続いていますものね。だから突拍子もない話じゃなくて、現代でも十分にありうるお話ですよね。
あるいは、グラハム・ハンコックの『失われたアーク』……何かを守るために一生を捧げる人がいる、って話。
でもこちらでは義務を果たしたら解放される人もいるってのが、ある意味では救いなのかな。
夕さんの物語の設定・題材の幅広さには、本当に舌を巻いちゃいます。
でも、これどっぷりの恋愛もの、でしたよね。定められた運命みたいなものもあるけれど、その枠の中でどんな恋愛が進行するのかしら。この背景が分かってますます楽しみになってきました。
あれ、今月はもうひとつあるんですよね。
たのしみ、たのしみ。
2014.08.23 15:54 | URL | #nLQskDKw [edit]
says...
こんばんは。

うん。彩洋さんの予想が一番近いかもしれません。『ダヴィンチコード』で有名になった一連のシンボルと伝説、かなり使ってあります。あっちはフランスに残っている伝説を主に使っていましたが、私が使ったのは現実のポルトガルと縁の深い話。それと、もう一つ別の説があって、それもポルトの歴史からするとありえる。TOM-Fさんへのコメ返でも書いた「海」の出てくる回で、23がマイアに彼の仮説を話すシーンがあります。でも、実際に誰の血筋なのかは最後まで確定しませんので、ミステリー的にそこに注目するとがっくりするかと……。

この設定、でも、ストーリー上では全く重要ではないというか、「実際に動いてしまっていて誰にも止められないシステムに支配されている」という所だけがストーリーに関係してくるのですよね。

「解放される人がいる」もしくは「一人産めば相手を去る事ができて、二度と邪魔されない」設定は、《星のある子供たち》側から見たら虐待にならないようにの救いの設定であると同時に、システムの方から見るとコスト管理の問題でもあるという設定です。絶滅されると困るけれど、有限の空間とコストから考えると増えすぎられても困るんですよね。実際に必要なのは、直系男子一人なんですが、それだけのためにこんな面倒なシステムで長い事守っている。その大袈裟さに納得性を持たせるために、先ほどの伝説を使ってあります。

持論として、「恋愛小説はこじれてナンボ」というのがあります。例えば摩利子みたいなヒロインが恋をする小説ではどうやっても長編にはなりません。この話は、当然ながら難航しますが、摩利子なら数行で解決できることです。でも、その難航に納得性を持たせるためにこの背景があるというわけです。

今月の二つめは来週でございます。次回活躍してくれるのは、マティルダとミゲル。また読んでいただけると嬉しいです。

コメントありがとうございました。
2014.08.23 19:53 | URL | #9yMhI49k [edit]

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