scribo ergo sum もの書き・八少女 夕のブログ Since March 2012


Posted by 八少女 夕

花とポルト

「Infante 323とポルトの世界」カテゴリーの記事です。オリジナル小説「Infante 323 黄金の枷」にはモデルとなったポルトの街が時々登場しますが、フィクションの部分と現実との混同を避けるためにあくまでも「Pの街」として書いています。そういうわけで、本文中には挿入できなかったポルトの写真をこのカテゴリーにてお見せしています。

マグノリア
私は三月にしかポルトに行った事がありません。だから、作品中に出てきた初夏のポルトは知らないのです。いつかは行きたいなと思っているのですが。

三月のポルトは、桜やマグノリアなど私の住むスイスにもおなじみの花が咲いていました。ただし、確実に一ヶ月は早く咲くようです。それに、大きなヤシやキョウチクトウが地植えされていて、オリーブや葡萄が穫れるところから、同じような植生で夏に行った事のある地域をイメージして23の庭のシーンを書きました。

閉じこめられているという設定のインファンテたちには、広い居住空間と物質的に可能な限りの贅沢が許されているという事にしてあります。それと同時にかなり広い庭(ただし壁で閉じられた空間)が与えられていてその閉塞感をやらわげる役割を担っているということにしました。

どんな庭を好むかというのも一緒の個性だと思うのですよ。日本庭園のような様式美、もしくはフランス式庭園のような幾何学的な美しさ、それからかなりワイルドで自然に近い形を好むなど。私個人としては、閉じられた空間でもやはり自然に近い方が好み。そして私は樹の花が好きなのです。ですから23の庭は、実は私の理想の庭園です。

フォスの自生マーガレット
こちらは、大西洋を背景に咲くマーガレット。キラキラと輝く海の光のもと、休暇の開放感を楽しみました。スイスにはこういう光景はなく(海はないし)、また、スイスはとても寒い時期だったのでこの光景がとても嬉しかったですね。

ジャスミン
最後の写真はジャスミンの一種。この写真はポルトで撮ったものではありません。イタリア語圏のスイスで撮ったものです。でも、作品中にわざわざ出したので、ご紹介。アルプス以南にはこの花が植えられている生け垣が時々あって、夏にはとても濃厚な香りを放ちます。

夏の到来を思わせる、しかも南の香りのする花。花というと、普通は華やかな姿が主役ですが、ある種の花は香りが主役。ジャスミンは見かけはとてもシンプルでこうして写真にするとどうってことはないのですが、その場にいると全く違う印象を受けます。惹き寄せられるのです。人間の私もそうなんですから、虫はイチコロだろうなと思います。

さて、このカテゴリーではポルトの観光案内を兼ねているので、ポルトの庭園を二つほど動画でご案内します。どちらも私はまだ行ったことがないんですが。次回は、行ってみようかな(まだポルトに通うつもり……)


Jardins do Palácio de Cristal, Porto


PARQUE MUNICIPAL DAS VIRTUDES, Porto



この記事を読んで「Infante 323 黄金の枷」が読みたくなった方は……

「Infante 323 黄金の枷」「Infante 323 黄金の枷」をはじめから読む
あらすじと登場人物




【次回予告】「Infante 323 黄金の枷」 (12)礼拝

「言っただろう。俺たちは存在していないんだ。教会のいうところの天国にはそんな奴らの椅子はない」

 考え込んでしまったマイアを見て、23は笑った。
「そんなに深刻になるな。お前が思うほど絶望的な思想を持ってはいないし、無神論者でもない」
彼女はよくわからないという顔をした。


ドラガォンの館の中に設けられた礼拝所。日曜日ごとのミサで不真面目な態度のインファンテたち。2月の更新予定です。お楽しみに。
関連記事 (Category: 黄金の枷 とポルトの世界)
  0 trackback
Category : 黄金の枷 とポルトの世界

Comment

says...
こんばんは。

ジャスミン、お写真を拝見したら急に香りがしてきたような気がしました。
見た目は清楚な感じのお花だけど、香りは忘れられない香りですね。
雪で毎日どんよりですが今夜はちょっと明るい気分になりました。
ありがとうございます、夕さん(^^)
2015.01.10 12:09 | URL | #- [edit]
says...
こんにちは。

こうやって写真にすると、「私なんでこの写真撮ったんだっけ?」と思うくらいなんでもない姿なんですが、実際に目にしているときは、香りの強烈な一撃で「なんて素晴らしい光景なの!」と感動したりしているんですよね。

先ほどお邪魔してびっくりしましたが、飛騨の方、ものすごい雪になりましたね。こちらはスキー場が泣くぐらい全然降っていなくて、ワンちゃんが埋まるような大雪にびっくりしてしまいました。
どうぞお怪我のないように、お風邪なども召しませんように!
またお邪魔しますね。

コメントありがとうございました。
2015.01.10 15:31 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
我が家はシンプルな日本庭園風(あくまでも「風」)を目指しましたが、結果的には荒れ果てた和風ジャングルになってしまいました。そもそも千利休が「花は野にあるように」と仰ったので(って、それは茶室の話^^;)、「野」のイメージ、ということにしておこうかな。

フランスの庭園風幾何学的シンメトリーは、あそこまで徹底するとすごく素晴らしいような気がしますが、何だか落ち着きませんよね。日本の庭園は、手入れが行き届いていると感動的だなぁと思います。砂を水に見立てたり、と言っても、その庭を保つのに毎日掃くんですものね。
生き物なので、いつまでたっても完成に至らない、それがお庭かも。
どんな庭でも、自然に見えていても、手を入れているかどうかってすぐ分かっちゃいますよね。こわいこわい……冬をいいことに手を抜いていることにこちらの記事と前回の更新部分でどきっとしました。

花は一面に咲くと、本当に美しいですよね。日本のイメージはやっぱり……蓮華畑かな。
2015.01.12 11:19 | URL | #nLQskDKw [edit]
says...
こんばんは。

いやいや。日本庭園は、少し乱れているぐらいが趣きがありますよ。
そりゃ、枯山水が八重葎って訳にはいかないでしょうけれど(笑)

フランス式庭園、確かに綺麗なんですが、なんというのか自然に対して型にはめすぎかなと思う事があるのですよ。それって、強大な王権による支配と重なる所があるのかなとも思うのです。自分の思うような形に強制する、自由に伸びる事は許さない、みたいな。

樹木には、自然にそうなる形があって、その範囲から変に飛び出してしまったものは、剪定した方が風や雪やその他の衝撃によって大きく傷つかないとか、形が自然に整うとかあるんですよね。私はそういう方が好き、で、23もそう言う考え方に近いというイメージです。自分が制限されて自由に憧れているから、自然に対しては出来るだけ自然にしてやりたいと思う人と、自分が支配できる存在に対しては完全支配を望むタイプとの対比というか。

でも、24は当然ながら、23も自分ではやらないのです。
小説にはその描写は全く出てこないのですが、使用人の一人フェリペが、三つの庭をほぼ専門的に毎日見ていて、鼻歌なんか歌いながら水やりしたり、チョキチョキしているのですよ。それでお給料貰っているし(笑)大きい剪定や、24のところで季節ごとに総取っ替えするのは、フェリペの家族(家業・みんな腕輪をしている人たち)がわーっとやってきて作業するってことにしています。

レンゲ畑、素敵ですよね。あと、「いちめんのなのはな」も好きかも。50000Hitで富良野の話を書いた時に色々と調べたのですが、あの花畑ファームも綺麗だろうなあ。

コメントありがとうございました。
2015.01.12 21:29 | URL | #9yMhI49k [edit]

Post comment

管理者にだけ表示を許可する

Trackback

trackbackURL:http://yaotomeyu.blog.fc2.com/tb.php/956-b9bf3140