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scribo ergo sum もの書き・八少女 夕のブログ Since March 2012


Posted by 八少女 夕

シエナ&フィレンツェに行っていました

さて、今週の旅についてごく簡単な報告です。

「また休暇かよ」と言われそうですが、今年は特別一週間休暇が多かったのです。勤続十五周年でもらったので。(本当は去年だったのですが、去年はそれどころではなかったので、今年取得しました)

最初は、またイギリスに行こうかと思ったのですが、計画すればするほど接続などが上手くいかなかったので、これは今回は縁がないのだなと判断して、以前から行ってみたかったシエナに、フィレンツェでラファエロの絵を観るという計画を合わせて行ってきました。

シエナ大聖堂

シエナは、「イタリアでもっとも美しい中世都市」と言う人もいるくらい、素敵な街です。夏のシーズンほどではなかったのでしょうが、普段人のいないところに慣れている私には「こんなに混んでいるの!」とびっくりするほどの人出でした。

今回は初めてだということもあって、大聖堂に並ぶのもどうかと思い、チケットを予約していきました。大聖堂、ピッコロミニライブラリー、ミュージアム、洗礼堂、納骨堂など、大聖堂の見所をまとめて見ることができて、その豪華絢爛さにいちいちため息をついていました。

それから、連れ合い(一緒に行ったのです)が観るというので、なぜか拷問博物館も。中世ヨーロッパで実際に使われていた拷問器具を展示していて、うんざりするほどの数々なのですけれど、途中から私はすっかり取材モードに。森の詩 Cantum Silvae - トリネアの真珠」を書くときに役に立つかと……。

シエナの夕暮れ

今回泊まった宿は、どちらも「街の中心地に近く、しかもお値頃」なB&B(ただし朝食別料金)でした。部屋そのものは素晴らしかったのですが、その値段には理由があり、シエナは実質七階、フィレンツェは四階、どちらもエレベーターなしでした。

ふうふう言って登っただけのことはあり、シエナではこのように美しい夕景を楽しむことができました。

シエナのカンポ広場

シエナと言えば、このカンポ広場。一度観たら忘れられない広場で、老若男女ここで座って時間を過ごしていました。わたしたちもちょっと(笑)

この周りのカフェの値段は、殺人的なので一休みにはあまり向かないのですけれど、それでも二回ほどコーヒーやワインを楽しみました。

そして、この広場の中心にそびえる市庁舎には、私がとても観たかったものがありました。これについては、そのうちに別記事で。

ボーボリ庭園からドォーモを臨む

人手と殺人的な値段は、フィレンツェに移動してからも相変わらずでした。これでもヴェネチアよりはマシだとか(笑)

さて、フィレンツェの目的はラファエロ絵画で、いつまでも並ぶのは嫌だったので、チケットを買っていきました。一つのチケットでウフィッツィ美術館、ピッティ宮殿、ボーボリ公園を回れるものです。

これまでは、行きそびれていたボーボリ公園に行くことにして、その分ドォーモやショッピングをほとんどしないスタイルにしてみましたが、心地よかったです。

シエナでは嘘のような好天に恵まれていて、フィレンツェに移ってからは雨続きと言われていたのですけれど、意外にも降られたのはほんのわずかで、心配していたボーボリ公園行きも、わずかに青空が覗く程度の心地よい条件で回ることができました。

ボーボリ公園、とても広いので、いらっしゃるならばたくさん歩く覚悟を……。私たちは、疲れたのでパラティーナ美術館に行く前にカフェで一休みしました。

ラファエロの絵画

ウフィッツィ美術館、パラティーナ美術館ともに、ラファエロの絵が充実しています。私はヨーロッパの大都市(ロンドン、ウィーン、ドレスデンなど)に行くたびにラファエロの絵の前でボーッとするのを常にしているのですけれど、フィレンツェは特に名作がたくさんあって、行ったり来たり大変なのです。

日本だと、名画の前に何十分も陣取ったりできないのですけれど、それができるのが嬉しい。ウフィッツィ美術館が混みまくりといっても、日本の「観客の頭しか見えない」というような混み方ではないですし、一度行ってから戻ってくる事も可能でした。それどころか、パラティーナ美術館では、「大公の聖母」と「小椅子の聖母」のある部屋にかなり長いこと座っていたのですが、数分間ですが私しかいない時間もあったのです。なんて贅沢。

ラファエロ三昧、堪能してきました。

フィレンツェでのディナー

さて、食いしん坊の私たち、朝食からデザートまであれこれ楽しみました。今回の一番のヒットは、フィレンツェで見つけた小さなリストランテ。お料理も美味しかったですが、ウエイターさんたちが親切でしたし、さらに変な時間(午後三時〜)に食べたがった私たちに、文句も言わずに臨機応変に対応してくれました。

しかも、あまりお腹がすいていなかったので、前菜もメインもシェアできるか訊いたらOK。最終的にドルチェまでばっちり食べて幸せでした。で、結局翌日もリピートしました。

写真は、トスカナ・ワイン、ポルチーニ茸のフェットチーネ、イノシシのラグーポレンタ添え、ほうれん草のオリーブオイルソテーですね。そうそう、デザートに食べたカントゥッチ・ビスコッティとデザートワインも美味しかったなあ。二晩通ったのでリモンチェッロもサービスしてくれましたよ。

以上、簡単ですけれど、旅の報告でした。
関連記事 (Category: 旅の話 / スイス・ヨーロッパ案内)
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Comment

says...
今回は日本人に人気のツアー旅行みたいな場所ですね
観光地を個人で自由に行動するのもそれはそれで楽しそうかも
色々なものがそのまま残っていて豪華…拷問博物館!?
連れ合い様はそういう…趣味なんでしょうか?ブルブル
今後の小説にも登場するんですねブルブル
2019.11.03 10:42 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

今回は私が一人で都会を楽しむ為に立てた計画だったのでこんな風になりました。
でも、連れ合いが来てしまったので、お買い物は無しになりました(笑)

例えばフィレンツェではドォーモを観ないなんてあり得ないかと思うのですけれど、私は一度見たことあるし、彼は行列に並ぶなんて嫌なので、横目でみながら何度も素通りしちゃいました。ま、それはそれで。

拷問博物館、観ているだけで痛かったです。
横に使用説明みたいなイラストがいちいちついているんですが、よくこんなひどいこと考えつくなとびっくりでしたよ。
女性よりも男性にとってイタ過ぎる拷問道具が多かったので、彼が震え上がっていました(笑)
小説に、登場させるか、思案中です。

コメントありがとうございました。
2019.11.03 21:17 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
シエナ~(*^_^*) 私がイタリアで一番好きな街です(*^_^*)
正確には、シエナのバスターミナルからバスに乗って出かける先、全部好きです。中でも、サン・ガルガーノへの旅は、今も忘れられない思いで~(ということで、お話も書いちゃった)。
でも、もう何十年行ってないか.その間に殺人的なお値段になってしまったのでしょうね。そう考えたら、あれこれ残念。フィレンツェは、街の通りから不意にドゥオーモが向こうに見える瞬間が好き。でもやっぱりお値段は可愛くないですよね~
あれこれ変わったんだろうなぁ。いつか夕さんと一緒に旅したいなぁ。
2019.11.11 11:45 | URL | #nLQskDKw [edit]
says...
こちらにもありがとうございます。

そうそう、シエナは彩洋さんの一押しの街でしたよね。
本当は聖地巡礼しようかと思っていたのですけれど、初めてだったのですっかりお上りさんになり、観光に夢中になってしまいました。

それに、たぶん、彩洋さんが行かれた頃の方がずっとよかったんじゃないかと思います。
連れ合いは三十年前に行ったらしいんですけれど、ずっと素朴で素敵だったって言っていました。
十月だというのにかなりの観光客がいたし、カンポ広場は、コーヒーもワイン一杯も6ユーロのほったくりだし(笑)

それでも、朝一のほとんど誰もいない霧に浮かび上がる街に往時のシエナの良さをいろいろと感じ取ってきました。
それにフィレンツェは、それどころでないワラワラした街になっていて、二十年前のあのいい感じを知っている私は「そうかあ」と思いつつ帰ってきました。もっともピッティ宮殿のラファエロはあいかわらずガラガラで嬉しかったなあ。

いつかぜひ彩洋さんと旅行したいですね!
ヨーロッパオフ会しましょうよ! それとも彩洋さんの静養旅行! クララみたいに。

コメントありがとうございました。
2019.11.11 22:49 | URL | #9yMhI49k [edit]

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