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scribo ergo sum もの書き・八少女 夕のブログ Since March 2012

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Posted by 八少女 夕

10周年企画・「創作 語ろう」のお知らせ

8月になったので、そろそろ10周年企画を始めようと思います。といっても、10周年は来年の3月なんですけれどね。鬼が爆笑しているな。
Parliamo 創作語ろう

よくここを訪れてくださる方はご存じのように、当ブログでは毎年1月と2月に「scriviamo!」というイベントを開催しています。さまざまなブログのお友達と、物書きで交流しているわけです。来年は10周年という大きい節目なので、何かをやりたいなとは思うんですけれど、これまで以上の作品を書けるとはとても思いません。

とはいえ、せっかくのきりのいい数字なので、いつもはやらないことをやりたいなと思っていたのです。

そもそも10年というスパンでブログを書いていらっしゃる方は私だけではないので、どうせなら日付には細かくこだわらずに、皆で「こんなに一緒によく続けたよねぇ」と盛り上がる方がいいなあと思ったわけです。(時間の長さは全くこだわりませんよ!)

というわけで、これから来年の今ごろまで、「創作 語ろう」と題した企画を開催します。皆さんにも参加していただけたら嬉しいです。って、単に「創作について、何か書きましょうよ」ってお誘いです。

私個人としては、以下のようなテーマであれこれ語っていこうかなと思っています。「この話、語りたい!」という方は、どうぞご自由にお持ちください。(無理に全部のテーマで参加なさる必要はありません。1つでもご参加いただけたら感謝です)特に締め切りなどは設けませんし、順番なども氣にしませんので、書きたいときに書きたいテーマをお持ちください。1つのテーマをたくさん掘り下げていただいても、全部を箇条書きでさらっと触れるだけでも、何でもOKです。この中にないテーマでも問題ないです。

上のバナーをお使いになりたい方はどうぞご自由にお持ちください。このブログや、企画について触れる必要もありませんので、どうぞお気軽に!

  •  作者によるキャラ語り

    1. 最愛の子は? 意外にウケて驚いたキャラは? ヘタレな子は? など、「うちの子」について熱く語る。

  •  読者が少なかった頃に発表したけど好きな作品語り

    1. 「きっと忘れられている」「知られていないと思う」作品をリンク付きで再紹介する。

  •  ベストセラー/文豪の名作だけれど、ここが許せない/ここでウケていた

    1. ぶっちゃけ「けっきょく○○じゃん」と思ったけれど、恐れ多くていえなかったこと、などもありますよね。もしくは、ずっと誤解していたシーンなど、語ってみましょう。マンガでもアニメでも童謡でも、何でもあり。
      もちろん、ディスるのではなく、周りがドン引きするほど熱く絶賛するのも善きかな。

  •  黒歴史自慢

    1. 長く創作をしている人はきっと隠し持っている、公表は無理だと思う黒歴史。ろくでもないストーリー、ヤバすぎる設定、絵が下手すぎて漫画による創作断念など、面白おかしく語ってみる。意外と自分はそれが嫌いじゃなかったりもする……。

  •  創作の環境紹介

    1. 手書きノートで構想してから下書きしてデジタルで清書、いきなりブログの記事に直接かき込む、Macのscrivernerで一元管理してiPhoneで推敲など、いろいろな書き方があると思います。また、時と共に変わってきたやり方などについて語るのもアリ。

  •  書く書く詐欺団 活動報告

    1. 一向に発表されない作品の進捗状況など。これは、皆さん、結構お得意のはず。私はいろいろと抱えております。
      改めて大風呂敷を広げて、より大きなホラに仕立てるのもまた一興。

  •  創作をはじめたきっかけ もしくは 初期の思い出

    1. 最初の創作はどんな作品だったか。その作品は、今でも自分の中で一軍として活躍しているか。当初は(もしくは今でも)二次創作だった場合は、どこでその沼に嵌まったのか、などなど。

  •  身内(リア友や家族)に創作を公言している?

    1. リア友や家族と一緒に創作を始めた人もいれば、ひた隠しにしている人もいるはず。創作に対する周りの反応や心地よい距離の取り方などについて。
      カミングアウトのきっかけなどもいいですね。

  •  萌え語り、よそのキャラ語り

    1. 著名作品やブログのおともだちやネット小説で出会い嵌まった作品やキャラ語り。これは主に「よその子」への愛。
      あと、「被った!」というのもありますね。何年も温めていたら、プロの大御所がそっくりの設定やキャラで書いてしまったので、もうオリジナルとして書けない、なんて話も。

  •  今後の挑戦

    1. まだ書いた(描いた/作った)ことがないけれど、今後挑戦したいと夢想するのは。
      苦手なジャンルだと思っていたけれど、意外といい感じの沼だった、なんて話でも。



これ以外でも、もちろん構いません。

私は、こんなテーマに沿って少しずつ書いていこうと思います。順番は前後するかもしれませんのであしからず。
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Category : 10周年企画・「創作 語ろう」

Posted by 八少女 夕

【創作 語ろう】サブキャラの話

というわけで、新企画「創作 語ろう」の記事を書き始めようと思います。最初は、「うちの子」の話題から。


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作者によるキャラ語り
サブキャラの話


私の作品を複数読んでくださった方はご存じの通り、私の作品では主人公は残念なタイプが多いです。なんせ一番有名なヒロイン『大道芸人たち Artistas callejeros』の 蝶子からして「性格が悪い」という致命的タイプ。『森の詩 Cantum Silvae - 貴婦人の十字架』の主人公マックスは、ヒロインの救出に失敗したまま活躍しませんでしたし、『Infante 323 黄金の枷』のマイアは脳内お花畑、『樋水龍神縁起 Dum Spiro Spero』のヒロイン瑠水も、『郷愁の丘』の主人公グレッグも、ヘタレすぎて読者をヤキモキさせてしまいました。

こうなるのはしかたない部分もあります。私が書きたい話の内容が、「スーパー主人公が超人的な活躍をする爽快な話」ではなく、どちらかというと「そうは問屋が卸さない」系の話だから。

それでも、私だって、自分のキャラでニマニマしたいんですよ。なので、たいていサブキャラがかなり美味しい立ち位置になっています。妄想中も書いているときも楽しかったなあ。勝手にどんどん動いてくれるので、実際に執筆していた時間は少なめなんですけれどね。

というわけで、うちのサブキャラのうち読者のお好みTOP5を発表しようと思います。あ、ちゃんとした投票をしたわけではなく、コメント欄の盛況ぶり、ツッコミなどを総合的に判断して私が独断で決めた順位です。お遊びなので、いいよね。


第5位
結城拓人 『樋水龍神縁起 Dum Spiro Spero』『大道芸人たち Artistas callejeros』
とても使い勝手のいいサブキャラ。再従妹の園城真耶とともに、2つの代表作品にまたがって活躍しています。拓人は才能はそこそこあるピアニスト設定ですが、それよりもそのおちゃらけた性格がウケています。

第4位
広瀬(高橋)摩利子 『樋水龍神縁起』『樋水龍神縁起 Dum Spiro Spero』
ひと言でいうと極陽キャラ。ウケたサブキャラ連中の中にあまり女がいないんですが、この人はウケたかも。『樋水龍神縁起』のストーリー運びそのものには全く関係のないオブザーバーですが、私としては居なくてはならない特別なサブキャラとして設定しました。とくに女性にウケたかな。

第3位
イグナーツ・ザッカ 『森の詩 Cantum Silvae - 貴婦人の十字架』
『氷の宰相』の異名を持つルーヴラン王国の政治家。この人がウケたのは、わりと意外だったのです。立ち位置的にはどちらかというと悪役なのですけれど(ただし、単純な悪役ではないつもり)、にもかかわらず失脚時には皆さんに心配していただきました。

第2位
マッテオ・ダンジェロ 『ファインダーの向こうに』『郷愁の丘』
一代で財をなしたイタリア系アメリカ人で、妹ラブが激しく、めちゃくちゃ濃い台詞にコメント欄が沸きました。「こんなやついねぇよ」と思われるかもしれませんが、普通にいます。イタリアマインド、恐るべし。

堂々の第1位は……
グランドロン国王レオポルドII・フォン・グラウリンゲン 『森の詩 Cantum Silvae - 貴婦人の十字架』
コメントをくださった方の全員がヒロインに対して「主人公マックスなんかやめて、こっちにしなよ」と囁いたという前代未聞の人氣っぷりを誇った王様。そして新作の主人公の座をもぎ取りました。ま、人氣はあってもうちのキャラなので、他聞に漏れず残念な面も持っています。


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Category : 10周年企画・「創作 語ろう」
Tag : キャラクター紹介

Posted by 八少女 夕

【創作 語ろう】こんな話も書きました

だいたい10周年企画「創作 語ろう」の記事です。今回は「知られていないうちの作品」の話題を。


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読者が少なかった頃に発表したけど好きな作品語り
こんな話も書きました


当ブログに置いてある作品は、右のツリーの「カテゴリ」にずらっと並んでおります。上の方からよく知られていて、コラボなどもよくしていただく作品の順に並べてあります。個人的に『大道芸人たち Artistas callejeros』『樋水龍神縁起』『森の詩 Cantum Silvae』『黄金の枷』の4シリーズが、この小説のメインワールドだと自負しているんですけれど、その他にも瓢箪から駒でけっこうな長期連載シリーズになってしまった『ニューヨークの異邦人たち』関係があったり、私の住んでいる村をモデルにしたカンポ・ルドゥンツ村界隈では1900年代から現代に至るまでけっこうな数のキャラが活躍していたりと、かなりのカオスになっています。

そんな中で、私個人としてはとても氣に入っているのだけれど、たぶん「そんなの知らんわ」と思われている作品もけっこうあって、それぞれもうじき10年前の作品になってしまう(一部はもっとですけれど)ので、紹介してみようと思います。(タイトルが作品へのリンクになっています)

  •  夜想曲

    1. 「アイデンティティー・プロブレム」をテーマに書いた中編。もともとは最初の章だけの短編だったのが、そのままにできなくて中編に書き直しました。子供の時に憧れていたペルーへの郷愁を交えて書きました。

      おそらく、海外在住で「アイデンティティー」について意識せざるを得ない環境に身を置いたから書けた作品です。

      量的にも、まとまり方からも、とっつきやすいので、「長いのは躊躇するけれど、何かを読んでみたい」という方にダメ元で奨めてみる作品になっています。


  •  羊のための鎮魂歌

    1. 「イギリス人オースティン氏と愛犬グルーバー」シリーズの第1作。作品の終わりに初出が書いてありますが1995年3月ですよ。「夜間飛行」というのは当時参加していた小説の同人誌です。(ワープロで活字にした原稿を郵便で提出してコピーという時代でした。電子メールのアドレスを持っている人もいなかったし、PDFもまだいまのような標準規格じゃなかったんです。さらにいうと通信費用も高かったし)活字にした時点を初出にしていますが、実際に書いて初めて人に見せたのは1991年だったと思います。

      当時、私はイギリスが大好きで、必死にお金を貯めてロンドンの安宿に3週間滞在しました。そして、日帰りで湖水地方まで行ったんですよ。もちろん当時もケルト文明が大好きで、そちらもてんこ盛りにした作品です。


  •  明日の故郷

    1. この作品はアルファポリスの歴史大賞に出したので、無理して読んでくださった方もあるかも。もともとは『第3回目(となった)短編小説書いてみよう会』に出して、ブログで小説を読み合う企画に参加した最初の作品です。『ガリア戦記』に残る古代スイスで実際にあった事件を題材にして書きました。

      この作品を書く前は、小説カテゴリーにしても小説を読んでくださる方がほとんどいなかったのですけれど、同じ志を持つ皆さんと知り合って、交流することで読んでいただくチャンスが増えたことを実感した思い出の作品です。例えば、山西左紀さんとは、この企画で出会い、いまだに仲良くしていただいていますよね。


  •  銀の舟に乗って - Homage to『名月』

    1. この作品は、たまーにやる「思いついた情景を一瞬で書く」の代表ですかね。もともとはTOM−Fさんの企画でリクエストに応えていただいたのですよ。その作品にインスパイアされて頼まれもしないのに書いてしまったんです。

      きちんと構想を練ってコツコツ書く作品に思い入れがこもるのは当然なのですけれど、意外にこういう一瞬芸みたいな作品がずーっと心に残って「こういうのもあるんだけれどなあ」と思っていたりすることもあるんです。


  •  第二ボタンにさくら咲く

    1. 自分ではそんなに昔の作品という印象がないのですけれど、2014年に書いたんですね。40,000Hit記念で栗栖紗那さんにいただいたお題「卒業」で書いた掌編です。

      実は私本人には卒業の甘酸っぱい思い出のようなものは何もなく、書くときに悩みまくり、結局一般によくある卒業の小説とはずらした視点にしたのです。1度掌編を書くと勝手にキャラが続編的に再活躍を要求することが多い八少女 夕ワールドですが、この作品は今のところ一発屋で2度と登場する予定はないですね。



  •  オーツくんのこと

    1. 2013年に発表した『十二ヶ月の野菜』という短編集は、個人的に氣に入っていて、中から1つ選ぶのは大変だったのですけれど、こちらを。

      通勤路の風景(麦畑)から作りだした作品。私小説ではないので具体的な体験は私個人とは結びついてはいませんが、核となる青春の後悔のような感情は私も経験済み……。


  •  人にはふさわしき贈り物を

    1. 2014年に発表した『十二ヶ月のアクセサリー』の1作品。ある男性が祖母から受け継いだガーネットのブローチをめぐる小さな話なんですけれど、ちょっと皮肉な結末が氣に入った作品です。

      『十二ヶ月のアクセサリー』もけっこう氣に入っている短編集なので、読んでいただけると嬉しいですね。

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Category : 10周年企画・「創作 語ろう」

Posted by 八少女 夕

【創作 語ろう】名作よりも

だいたい10周年企画「創作 語ろう」の記事です。今回は「ベストセラー/文豪の名作についてのぶっちゃけ……」の話題を。

実は、『12ヶ月の店』の9月分を発表する予定でいたのですが、先週末に客に3泊もされて仕上げられませんでした。なので急遽こちらを先にアップします。



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名作よりも……

実は、このテーマを考えたときには、某文豪の作品にイチャモンをつけるつもりでいたんですよ。明治を代表する作家の一人の超有名作品で、国語の教科書に載っていたので、授業で読まされました。おそらく個人的な体験を作品にしたんではないかと言われています。文語調の文章を口語に訳す授業で、先生は淡々と授業を進めていましたが、私は一人称で語る主人公に子供ながらも「なんだこいつ」と思っておりました。女をもてあそんで捨てたというだけの話なのに、最終的に人のせいにしているぞ……と。

でも、その話題を書いても、他の方が反応しにくいかも……と思って、これから書く本日の話題の方を書くことにしました。

好きな映画を訊かれると、私はいつも口ごもります。とくに映画の好きな方にはこの質問はしてほしくないと思うのです。なぜなら、私が好きな作品はたいていB級大衆作品だからです。映画の好きな方には「え、それ?」という顔を必ずされてしまうタイプの作品が好きなんですよ。

たとえば『2001年宇宙の旅』という作品があります。スタンリー・キューブリックの製作・監督したSF映画の中では金字塔といわれる作品で、多くの映画ファンから高評価を得ています。そして、その続編という位置づけで『2010年』というピーター・ハイアムズ監督作品があって、そちらの方は『2001年宇宙の旅』ほどの評価は受けていないんですよ。ところが、私は圧倒的に『2010年』の方が好きなんです。

正直に言いましょう、『2001年』の方は、何が何だかわからなくて、さらにいうと私はホラー系が苦手なんです。つまり1度観て、2度と観たいとは思わなかったのです。でも、『2010年』の方はDVD買ってスイスまで持ってきていたりします。

実際の2010年にはApple IIcを使っている博士なんていないし、ソ連もないし、木星も恒星化したりはしませんでしたが、そんなことはどうでもいいのです。『2001年』と比較して芸術性という意味では著しく劣るということも、そうなんでしょうが、それも私にとってはどうでもいいのです。

要するに、私はメッセージ、物語などが明白で、何か希望の持てる結末のある、わかりやすい映画が好きなんですよね。『暴れん坊将軍』や『水戸黄門』が好きなどといっている時点で、バレバレでしょうけれど。

今は映画をほとんど観なくなってしまったので、最近の作品ではあまり具体的な例は挙げられないのですけれど、子供の頃に大好きだった作品は『プロジェクトA』『スター・ウォーズ(IV新たなる希望)』『ルパン三世カリオストロの城』『(ジーン・ケリーの)雨に唄えば』といったわかりやすい映画ばかりでした。

芸術的な作品は、おそらく今でもあまり興味がないです。それに現代の技術で可能な素晴らしい映像とは全く違うのはわかっていますが、それでも私はかつて夢中になったタイプの作品の方がより琴線に触れるタイプのようです。『スター・ウォーズ』も近年公開された作品もいくつか観ましたが、やはり第1作(IV新たなる希望)が一番好きなんですよね。

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Category : 10周年企画・「創作 語ろう」

Posted by 八少女 夕

【創作 語ろう】物置の片隅に埋もれた作品

だいたい10周年企画「創作 語ろう」の記事です。今回は「黒歴史」の話題を。

創作してきた年数だけが無駄に長い私は、びっくりするほどの人前に出せない作品の残骸を抱えています。この話題はこのブログでももう何度か書いているんですけれどね。せっかくの機会なので笑って供養してしまうのも一興なんですが、『森の詩 Cantum Silvae - 貴婦人の十字架』のようにリライトでまさかの復活をしてしまうこともありますので、そうなりそうな作品については慎重に行きたいと思います。で、今回は、文章にすることはないだろうと思われる黒歴史ストーリーについてご紹介しようと思います。



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物置の片隅に埋もれた作品

いつどのように創作を始めたかの話題は、後日改めて語りますが、残る形として何かを書き出したのは小学生の高学年でした。当時はショウワのノートに鉛筆でマンガを描き殴っていました。ちゃんとその道を究められる方は、絵を上達させるのと平行してコマ割りをして、ペン入れやスクリーントーンなども使って……という具合にグレードアップしていくのですが、私はそうした努力をまったくしないまま、自分の下手なマンガでは表現したいことがまったく表現できないことに疲れてしまいました。

そして、文章の方に転向したのが高校生の終わりぐらいから、浪人時代、そして大学入学後だったと思います。一時期は、両方を書いて(描いて)いましたが、デジタル化してからは文章オンリーです。

その転換期に書いていた作品の1つは、完結しないまま放り出してしまったのですけれど、これは正真正銘の黒歴史です。名前からして書くのも嫌。でも、黒歴史の記事なので書きます。『スクランブル・レボリューション』。意味があれば、厚顔無恥の私は、恥ずかしくもなんともないと思うはずですが、この題名は本当に「なんとなく」つけただけの「かっこいい感じの響き」の題名なんです。完成するつもりがあれば、もちろん改題しますが、中身も同じくらいにどうでもいいので、解体してキャラ名や設定の使い回しにしています。

というわけで、キャラとストーリーも公開してしまいます。痛いですが、若気の至りですので……ははははは。

【主要登場人物】
早瀬曄子……医者。数年前にボランティアとしてケニアに渡っている。
尾関航……フリーカメラマン。曄子の高校の同級生。
戸田雪彦……ハリウッドで活躍する俳優。曄子の高校の同級生。
アンソニー・ギルバート……医者。曄子の同僚。
ニマウ……アフリカで古代に勢力を持ったウズ族の最高権力者ハユの少年王

【あらすじ】
世界戦争勃発の危機の中、曄子に会うため航は単身ケニアに向かう。(行動の動機は意味不明)ようやくたどり着いた難民キャンプで曄子はすでにウズ族に誘拐されていて、同僚のアンソニーとアメリカから来ていた(こちらの登場も意味不明)雪彦が救出作戦に合流する。実は、曄子は誘拐されたのではなく、体内に住むもう1人の人格、ハユの王妃マレカが覚醒して姿を隠していた。航・雪彦・アンソニーは、少年王ニマウとマレカの統治する新しい王国を米ソなどの侵略から守るために戦うことになる。



ずいぶんと忘れていたので、この記事のために放置していた原稿を持ち出してきて読んだのですが、設定だけでもあまりの稚拙さにクラクラしてきた……。いくら何でも、このメンバーで米ソを含む国家機関に戦闘挑むか。しかも動機も謎。

原稿

このブログで私の作品を読んでくださった方は「おや?」と思ったかもしれません。戸田雪彦は、名前も職業もすべてそのまま、時折書く『ヴァルキュリアの恋人たち』シリーズの登場人物に流用しています。また、女1人、男3人であれこれ話が続いていく構成は『大道芸人たち Artistas callejeros』にも取り入れられています。

この作品、ハードボイルドっぽい描写がちゃんと書けなくて、途中まで書いて、戦闘シーンの構想段階で空中分解したんですよね。はじめから最期まで構想してから書き出せば、こんなに長く無駄な字数を原稿用紙に書かずに済んだのになあ。まあ、完成できたとしても、根本の設定が痛いのは同じだから、どっちにしてもさっさと投げ出してよかったのか。いい勉強になりました。

これに比べると、例えば『大道芸人たち Artistas callejeros』や『「森の詩 Cantum Silvae - 貴婦人の十字架』は、一緒に旅に出るそれぞれの動機も、キャラクターたちができることの設定も、かなり納得できるようになっています。やはり少しは上達したのかな。それに、自分には書けない題材というものも実感しましたしね。
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Category : 10周年企画・「創作 語ろう」
Tag : エッセイ

Posted by 八少女 夕

【創作 語ろう】隠れて書いていた頃の話

だいたい10周年企画「創作 語ろう」の記事です。今回は「創作をはじめたきっかけ もしくは 初期の思い出」の話題を。


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隠れて書いていた頃の話

創作をはじめた頃

私が最初に創作をしたのは、おそらく3歳です。ようするに記憶のある最初のころからずっと「空想のお話を考える」事ばかりをしてきた、ということです。最初はもちろん文字も絵もまともに書けませんので、脳内であれこれ考えるだけ、内容も単なるおとぎ話の作り替えみたいなものでした。最初は1つの世界観をかなり長く維持していたという記憶があるのですが、肝心のストーリーはとっくに忘れてしまいました。なので、その話について恥ずかしく感じることはまったくありません。

妄想ではなくて、少なくとも手を使って何かを具現させたはじめは、小学生の4年生くらいです。クラスで一番仲のよかった女の子と、どういうきっかけでか交換日記をはじめたのですよね。あ、今の若い方は「交換日記?」とお思いになるでしょうね。今から●十年前の女子の間では、親しい子にノートに何かを書いて渡し、翌日は相手が書いて渡してくれるという謎の行為がよく行われていたのです。今ならスマホのメールでしょうけれど、同時はそんな物はなく、すべて手書き&手渡しの時代。書いたばかりなのに瞬時に返信が届いたり、既読スルーを氣にするなんてこともなく、悠長な世界でした。

たぶん、私も友人も毎日書くトピックがなかったと思われ、すぐに単なる創作マンガしりとりみたいなことしか描かなくなりました。私立学校でフランス語の授業があったのですが、そこでは固有のフランス語名をつけてもらっていたので、それぞれがその名前と同じ名前の女の子(私のところのキャラはナナ、友だちの方はリーヌでしたっけ)を主人公に(エセ外国人の)どうでもいい日常を綴るだけの作品(?)でした。鉛筆画で、几帳面だった友だちはともかく、私はコマ割りに定規も使わないズボラスタイルでした。

で、その交換日記の傍ら、自分だけでもう1つ別の(マンガ風)作品をノートにコソコソと作り始めました。思えば、あれが本当の意味での私の作品だったのかもしれませんね。内容は語るも恥ずかしい輪廻系タイムトラベラーものでした。いいんです、子供なんだし、何を描いたって!

それ以来、現在まで1度も途切れずに(妄想だけで実際には書かなかった時期は何回かありましたが)創作を続けているのですけれど、小学校の終わりから、大学に入るくらいまでは「そんなことを口にしてはいけない」と思っていました。なぜ頑なに隠していたかというと、おそらく「見せろと言われないため」でしょうね。自分のレベルが低いという自覚があって、見せたくなかったのです。

家の近くに遊ぶような友だちが居なかったことと、内向的な性格(今のかまってちゃん体質は当時はなかった)から、自由時間のほとんどを自室でゴチャゴチャと創作に使うことには何の抵抗もありませんでしたし、その時間が大好きだったのですけれど、あくまでひとり遊びでした。

これ、創作力の向上にとっては、あまりいいことではありません。この時代の私の作品は、構成、内容、技術のどれをとってもほとんど向上というものがみられませんでした。やっぱり恥ずかしい思いをして、よりいいものを書こうと努力しないと上手にはなりませんよね。

それでも、途中でマンガには見切りをつけて文章一本に絞っただけでも、マシな判断力はあったのかもしれません。

さて、この「コソコソ時代」は、いくつかの外からの働きかけで、終わりを告げました。

海外旅行に同行した友人に、電車の中やホテルでコソコソ書いていた作品が日記ではないとバレて、しかたなく読ませたのが大学2年の春休みでした。大学の文芸部に進学した高校時代の友人に誘われて、初めて同人誌に作品を投稿したのもほぼ同時期でしょうか。この頃から、ようやく「人に読まれることも意識して書く」ようになりました。
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Posted by 八少女 夕

【創作 語ろう】活字になるヨロコビ

だいたい10周年企画「創作 語ろう」の記事です。今回は「創作の環境紹介」の話題を。それから、私の創作の大きな転換点となった「作品の活字化・デジタル化」についても触れたいと思います。


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活字になるヨロコビ

キーボード


どんな環境で創作をしているのかについては、このブログで既に何度も語っているので、ここではサラッと触れるだけにしますね。

まずPCはMac。構想は脳内で、だいたいのあらすじ(妄想ともいう)が脳内に収まらなくなってくると、Scrivenerというアプリで専用ファイルを作ります。このアプリは小説や論文用のエディターなのですが、各種の資料(画像もテキストもPDFなども)をまとめて一緒に放り込んでおける優れものなのです。ここからテキストにしたり、ePub形式にエクスポートしたりも可能です。

ブログにアップするときには、ここからコピーして記事に貼り付けるわけです。

かつては、縦書きPDFを作成するときには、エクスポートした物をAdobe InDesignに流し込んで作っていましたが、サブスク化に抵抗して使い続けたAdobe CS5.5が使えなくなる日に備えて購入したegword Universal 2で作るようになりました。そういえばしばらくこの作業していませんね。

基本は、数千円以内の買い切りソフトだけで何とかしています。そして、何とかなるモノなのですね。ま、私の場合はほとんど文章だけなので、ならなかったらそれこそおかしいのですけれど。

というわけで、環境の話はこれでおしまい。

* * *


今回、もう少し話したかったのは、私の小説と活字化(デジタル化)の関係です。

前回も少し触れましたが、私はずいぶん長いこと親にも隠してコソコソと手書きのノートで創作をしてきました。内容もロクでもないという認識はあったのですけれど、どこか自分の中に「素人の自分にまともなものが書けるはずはない」という開き直りがあったと思うのですよ。あ、現在が「まともだ」と言っているわけではなく、すくなくとも「人に見せられるようなモノを書こう」と努力する心構えが必要だという話なんです。

そして、そのかつての「人に見せられるモノとは1億倍の差があるに決まっている」の根拠の1つに、作品を見る度に目に入る私の悪筆なんですよ。文豪だって悪筆はいるけれど、あれは内容が素晴らしいからいいんです。私のはどちらもダメダメなので、自分でうんざりしていたのです。

ところがです。大学で卒業論文を書くときに、ワープロ(ワードプロセッサー)を購入したんですよ。

今の若い方にはわけがわからないかと思いますが、かつては一般人の家庭には、自分の文章をキーボードで打ち込んでデジタル化することのできる機械はないのが普通だったんです。そして、ちょうど私が大学生になったころには、まだWindowsもない時代で、Macはありましたが学生なんかに購入できるような値段でもなく、たかだか文を打ち込むためにPCを購入する人はまだいませんでした。

でも、日本語というのは、ヨーロッパのようにタイプライターで打てるような文字の種類ではないので、まずはワードプロセッサーという機械が普及したのです。文字を変換して、文章を打ち込み、印刷するための機械です。漢字変換のできるタイプライターみたいなものですね。初期のワープロは、ディスプレーに表示できるのが4行とか8行とか、そんなかわいいもので、もちろんカラーの画面なんてありませんでしたし、印刷はリボンで転写するタイプでしたね。

そんなわけで、私が購入したEPSONのワープロも当時の私にとってはバイト代の大半が吹っ飛ぶお買い物でしたが、今の子供用スマホがへそでお茶を沸かすような機能の機械でした。でも、それを使って自分の文章を初めて印刷してみて、天地がひっくり返るような衝撃を感じたのです。

私の書いた文章が、活字になってでてきた、それだけです。でも、それだけで300%増しくらい立派に見えるんですよ。びっくりです。

卒論そっちのけで、自分の作品をいくつか打ち込んでみました。ホチキスと厚紙で製本して同人誌みたいに綴じてみました。なんと! やけにちゃんとした作品みたいに感じるじゃないですか。

そこからです。自分の作品に対する「こんなの」感が、なぜか薄まってしまったのは。

作品を見せたことはなくても、書いていることだけは打ち明けたことのある友人に誘われて、同人誌に初投稿することにしたのも、その少し後でした。もちろん人の目にさらすからには、もう少し取り繕いたいと欲も出てきました。

たぶん、私が執筆に「向上」を心がけるようになったのは、この頃からです。

今でも、向上すべき所はいくらでもあると思いますが、その一方で厚顔無恥な私は、ここ10年にこのブログで発表してきた作品のほとんどを「消し去りたい」とか「書き直したい」と思うことがありません。異論はたくさんあると思いますけれど、個人的には(ダメな部分も含めて)けっこう氣に入っているのです。

もっとも、そのおかしな愛着の2割くらいは、自分の作品が手書きではなくて活字で目に入ってくる、それに対するヨロコビを感じているのではないか、そんな風に疑ってもいるのです。

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Category : 10周年企画・「創作 語ろう」
Tag : エッセイ

Posted by 八少女 夕

【創作 語ろう】言わなきゃいいのに

今日は「創作 語ろう」の記事です。今回は、お得意の「書く書く詐欺団」の話題です。


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言わなきゃいいのに

白い本

ブログを始めて、最初の閑古鳥時代はともかく、創作をする方、しないまでも読んでくださる方が定期的に訪れてくださるようになってから、それまで感じたことのない「創作のヨロコビ」を感じるようになりました。

みなさん、親切にコメントをくださり、それも最初に怯えていたような厳しいものではなく、とても好意的なお優しいコメントをたくさんいただいたのです。ずっと1人でコソコソ書いていましたし、たまたまそれが発覚して渋々と見せたリアルの友人たちは、やはり人間関係上あまり辛辣なことは言わないだろうなと感じていたので、たとえわりといい反応だったとしても、それに舞い上がることはありませんでした。でも、ブログにいらしてくださる方は、「現実の人間関係を壊せない」という縛りはないので、興味のない方は私のブログなんかすぐに閉じておしまいのはず、でも、わざわざコメントをくださる方がいる! というのは、私にとっては飛び上がるほどに嬉しいことでした。

で、調子に乗って、木に登ってしまったわけです。まあ、今も登ったままですけれど、とにかくブログで小説を公開するのが嬉しくてたまらなくなってしまったのですね。

それはいいとして、もともと私の頭の中はカオスでして、物語がたくさん混在している状態なんです。

それを黙っていられないんですね。「こんな構想があるよ!」「この話の続きも考えているよ」とついつい公開してしまうわけです。もっともまずかったのは、2016年ごろでしたね。前々から公言していた『大道芸人たち Artistas callejeros』の第2部に加え、『森の詩 Cantum Silvae - トリネアの真珠』、『黄金の枷』シリーズの『Usurpador 簒奪者』と『Filigrana 金細工の心』、それに『リゼロッテと村の四季』『ニューヨークの異邦人たち』シリーズの『郷愁の丘』を書いていると公言していたのですから。

さすがにこれはまずいと、それからは口にしてしまった作品をひたすらたたむことに邁進してきました。で、現在残っているのは『大道芸人たち Artistas callejeros』の第2部と『森の詩 Cantum Silvae - トリネアの真珠』、『リゼロッテと村の四季』。ここまで片付けてきたんですよ! 誰か偉いといって。(いや、自分で言ったんだから当然だろうって?)

そして、今年は『森の詩 Cantum Silvae - トリネアの真珠』の連載を開始する予定です。

じつは、まだ口にしていない作品が1つあるんです。構想を始めたのは2015年くらいだと思いますが、ずーっと黙っていました。理由は、しばらく、これを文学賞的なものに出せないかなと思っていたこと(今はテンション下がっていて、きっと出さないと思います)が1つ。そして、もう1つが「これ以上、『書く書く詐欺』を増やすのやめよう」でした。

その作品は、私の作品に多い、普通の現代物なんですが、実は最近スピンオフというのか、同じキャラを中世バージョン(『森の詩 Cantum Silvae』ワールドのあたり)で妄想することが多く、そのうちこっちを書き出そうかなあ……などと思っているのです。

なんて、ずいぶん片付けたとはいえ『書く書く詐欺団』は、まだまだ健在です。
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Category : 10周年企画・「創作 語ろう」

Posted by 八少女 夕

【創作 語ろう】義理で読ませるのは苦手

今日は「創作 語ろう」の記事です。今回は、お得意の「創作と身内(リア友や家族)との面倒な関係」の話題です。


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義理で読ませるのは苦手

困る人 イメージ

もう何度か書いたように、私はこのブログを開設するまで、基本的に小説を書いていることを秘密にしてきました。それまでは「素人の書いた小説なんて読みたがる物好きはまずいないだろう」と思っていました。今は、(私ではないですが)素人の書いた小説がものすごい読者を獲得することを知っていますし、創作は趣味の中でさほどマイナーなジャンルではないという認識にも変わってきています。

とはいえ、今でも家族や友人、学校や職場など創作とは関係のない場で知り合った人たちには、あまり創作の話題はしないようにしています。

「絶対に読んで欲しくない」から隠しているわけではありません。自分の作品に絶対の自信があるわけではないのですけれど、それでも「こんなへっぽこを読ませるのは氣の毒だから」という殊勝な考え方からでもないです。

実は、「知りあいだし、関係を壊したくないからしかたなく読んで、当たり障りのない感想を言わなくちゃ」という戸惑いを読み取る瞬間が嫌いなのです。そんな忖度をするくらいならば、「私は、素人小説なんぞに興味はございません」と言ってくれて構わないのですけれど、それを言う方はまずいません。

ブログのお友だちの方は、そういうことがないので心置きなく「こんなの書きました!」「こんな企画しました!」と騒ぐことができます。だって、本当に興味のない方は、私のブログを訪問することもないでしょうし、ましてやコメントをくださるなんてこともないでしょうから。

あ、そういえば、スイス人には創作が趣味だとよく公言しています。「へえ、そうなの?」「どんな話?」くらいまではみな訊きますけれど「ぜひ読ませて」と言われることはありません。まず日本語が読めませんから。日本語を勉強している生徒たちもあと10年くらいは無理でしょう。

世の中にはいろいろな趣味を持つ方がいます。クラフトをなさる方も、DIYが好きな方も、音楽を演奏する方もいます。アイドルの追っ掛けもいますし、商業作品の二次創作に夢中な方もいます。どの方も、ご自分の夢中なものに情熱を傾けていて、語りたいことも山のようにありますよね。それを、世間の「その方面には興味のない人」にあまりプッシュしないように適度な距離を持ちながら、興味のある人とは濃く語り合いつつそれぞれの沼にズブズブと邁進しているのだと思います。

一次創作という趣味が、それらの他のたくさんの趣味と違うのは、たぶん趣味と自分自身が完全には分離できない部分があることだと思っています。私の作品は、私の思考そのものですから。そして、それに興味は無くとも、私との付き合いをシャットダウンできない人間関係を持つ人たちは、なんとかして(私を否定し傷つけないように)褒めようと努力をなさるんですよね。その努力を感じ取り、私は反対に「無理させている」と居たたまれなくなってしまうんです。

それぞれの人にとって、世界は各々の面白く興味深いものであふれていて、義理で興味の無いものに費やす時間はもったいなさ過ぎます。なので、私の小説も(もちろん読んでいただける方がひとりでも増えれば嬉しいですけれど)、「読みたいと思わない」のに、無理して時間をとっていただく必要はないと思っています。

そんな理由で、私は長編だけでなく、読み切りの短編、エッセイ、それに全然関係ない日常の話題の記事などをまんべんなくブログに載せています。たまたまその作品や話題が氣になった方や、関連するけれど外れたことが語りたくなった方が、氣軽にコメントしてくださったら嬉しいというスタンスでブログを運営しています。

正直言って、長編だけを黙々と書いて、できたときにポンとアップして、それをたくさんの方が「待っていました!」と飛びついてくださったら、嬉しいしブログ運営も楽だと思うんですよ。まあ、一握りの才能のある方しか無理なことですよね。その一方で、その長編には全く興味の無い、リアルでは知りあいではない方、もしくはリアルで知りあいでもあまり個人的なことを話さない方と、新しい話題で話が弾むこともなくなると思うんですよね。

だから、私という偏った切り口という制限はあるものの、少しでも門戸を広げて雑多ものを置いておきたい。それがこのブログの運営方針になっています。

そういえば。
長らく会っていなかった友人に、話のついでにブログのことを話すと、たいていはURLを知りたがります。で、教えるのですけれど、たいていは二度とその話題になりません。きっとドン引きしているんだろうなあと思います。自分では慣れているんですけれど、このブログ、作品多すぎですよね? 10年とはいえ、なぜこんなことになったんだろう……。
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Category : 10周年企画・「創作 語ろう」
Tag : エッセイ

Posted by 八少女 夕

青レンジャー好み

今日は「創作 語ろう」の記事です。今回は、「萌え語り、よそのキャラ語り」の話題です。


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青レンジャー好み

ネモフィラ by マレーナさん
by マレーナさん

このあたりで、私の好みのキャラクタータイプの話をしようと思います。

これは昔からあまり変わっていませんが、私はいわゆる「戦隊ものにおける青いタイプ」が好みです。私の小説でも、あまり「赤いの」がいい役を割り振られていることはないと思います。(あ、現在連載中の『森の詩 Cantum Silvae』シリーズは例外です。これは後で語ります)

これ、昭和時代の戦隊ものそのものをご存じない方、もしくは興味のない方にはわからないと思いますので、少し解説しますね。1975年から、『秘密戦隊ゴレンジャー』というテレビ番組が放映されました。この後に人気シリーズとなっていろいろな戦隊の番組が作られたようですが、残念ながら私は『秘密戦隊ゴレンジャー』しか見ていません。基本的に色分けされたマスクとスーツを着たレンジャーが悪の組織と戦うんですけれど、それぞれのテーマカラーがキャラクターを象徴していました。

当時の子供の多くはこの番組を観ていて「誰が好き」というのがよく話題になっていました。今で言うグループ・アイドルの「推し」「担当」というのと似た感覚ですよね。

赤レンジャーは、正義感の強い熱血タイプでセンターポジション。青レンジャーはクールで頭脳派。黄レンジャーはおっちょこちょいで場を明るくする。桃レンジャーは紅一点でお姫様ポジション。緑レンジャーは、ムードメーカー。みたいな感じだったと記憶しています。

いまネットで調べると、青レンジャーが一番人気だった、という記述もよくみかけるのですが、私の周りでは、圧倒的に赤レンジャー派と桃レンジャー派が多くて、照れ隠しでお笑い担当の黄レンジャーを持ち出す子がいましたけれど、意外と青レンジャー派は少なかったように思います。なんでだろう。

そんななかで、私はずっと青レンジャー好きでした。ガッチャマンではコンドルのジョーが好きで、ムーミンではスナフキンが好きで、特捜最前線では桜井刑事が好きで、必殺仕事人では三味線屋の勇次が好き。ここまで言えば、わかる方には私の好みのキャラタイプが、「ああ、ああいうのね」とつかめるかと思います。(わからない方には、全くわからないと思いますが、おそらくジェネレーションギャップだと思います)

そういうわけで、私の小説に出てくる「おいしいポジション」のキャラクターはたいてい「青いタイプ」なのです。つまり、どちらかというと冷静で格好つけ、頭脳派タイプです。新堂朗とか、インファンテ322とか、ヴィルとか、ヨナタンとか。

『森の詩 Cantum Silvae - 貴婦人の十字架』には、青いタイプがいませんでした(あえていうならザッカか?)。テーマカラーは青にしたとはいえ、マックスはどう考えて緑レンジャータイプ。活躍したのは赤レンジャータイプのレオポルドでしたし。まあ、好きなキャラだけを書いているわけではないのですよ。そういえば、『ニューヨークの異邦人たち』シリーズにも「青い」タイプはいないしなあ。

ここで、せっかくだからブログのお友だちのところの「青いキャラ」をあげていこうかなと思ったんですけれど……。意外に「青いキャラ」あまりいませんよね?! あれれ? あえて言うなら、TOM−Fさんのところのハノーヴァー公とかジョセフは「青いキャラ」かなあ。サキさんのところも、「赤いキャラ」の方が多いような。黒磯は私の中ではかなり「青い」かも。彩洋さんのところも、探すとけっこう難しいですね。ロレンツォは「青い」方かな? どの方も「あえて言うなら」って感じがしますけれど……。
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Category : 10周年企画・「創作 語ろう」
Tag : エッセイ