scribo ergo sum もの書き・八少女 夕のブログ Since March 2012


Posted by 八少女 夕

ドウロ川を遡って

「Infante 323とポルトの世界」カテゴリーの記事です。オリジナル小説「Infante 323 黄金の枷」にはモデルとなったポルトの街が時々登場しますが、フィクションの部分と現実との混同を避けるためにあくまでも「Pの街」として書いています。そういうわけで、本文中には挿入できなかったポルトの写真をこのカテゴリーにてお見せしています。

サン・ベント駅

今回の更新で、マイアはサン・ベント駅からスペインへと向かう電車に乗りました。実は、この電車私がはじめてポルトに行った年には走っていたのですが、今は走っていない模様。理由は、利用者が少ないから……。

ドウロ河はスペインからドウロ渓谷を通ってポルトで大西洋に流れ込みます。この渓谷の左右にぎっしりと葡萄畑があります。ここでは、ポートワインが、それからドウロワインが作られています。二千年近い歴史のある由緒正しいワイン産地で「アルト・ドウロ・ワイン生産地域」として、UNESCOの世界遺産にも登録されています。オリーブ、アーモンドなども作られており、春は白いアーモンドの花が綺麗に咲きそろいます。

ドウロ河

ポルトに行った最初の年に、ドウロ河クルーズに行きました。朝の8時にガイアの船着き場を出発した船は、河を遡っていきます。四つのダムの水門を通るのにそれぞれ40分ぐらいかかりますし、とてものんびりとした船旅です。昼食付きのツアーです。

ポルトガル国内のドウロ河には九つのダムがあるそうですが、ツアーで船が行ったのは、ビニャンまででした。ここについた時点ですでに夕方四時になっていました。

ピニャン駅

ここからは、鉄道でポルトへ帰ります。ピニャン駅は、とても小さいながら、アズレージョが美しいので人氣の高い駅だと思います。

日本だったら、こういう観光客の来る駅には、土産物が所狭しと並ぶと思うのですが、カフェも土産物もかなり控えめでした。そこが趣きがあってよかったんですけれどね。

往きは半日以上かかったのですが、同じ距離を電車で行くと二時間弱でポルトについてしまいます。ドウロ河に夕陽が反射して、とても印象的だったのですが、電車の窓が汚すぎて、酷い写真しかなかったので、まだあまり夕陽っぽくないこれだけで(笑)

ドウロ河の夕闇

夕陽は、いつもセンチメンタルな心持ちにさせます。特に理由がなくても寂しくなるものです。心もとない状態でいるマイアがこの電車に乗ったら、さぞセンチになっただろうなと思いながら、先日のシーンを書いていました。

この記事を読んで「Infante 323 黄金の枷」が読みたくなった方は……

「Infante 323 黄金の枷」「Infante 323 黄金の枷」をはじめから読む
あらすじと登場人物




【次回予告】「Infante 323 黄金の枷」 (18)サン・ジョアンの前夜祭

 祭りに行くために約束をしている人たちが入ってきては次々と出て行った。マイアは次第に目の前が曇ってくるのを感じた。23が自分の想いを知っているのだと思った。そして、遠回しに拒否しているのだと。

「インファンテだなんて、そんな高望みしていないわよ」と言ったマティルダの声が甦った。わかっている。でも、苦しいよ。

 カップは空になった。もう帰らなくちゃ。一人でサン・ジョアンの祭りにはいられない。そんな虚しいことをするものは誰もいない。けれど、マイアは立ち上がれなかった。もう少し、真っ暗になってしまうまで。


一年に一度の盛大な祭り、サン・ジョアンの前夜祭の日になりました。断っているのに強引に誘った23を待ちながら、マイアは暗くなっているようです。たぶん、このストーリーで一番盛り上がるのはここかも、と作者が思っている回。(どれだけ盛り上がらない小説なんだ)

来月末に発表予定です。お楽しみに!
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Category : 黄金の枷 とポルトの世界

Comment

says...
おお!サン・ベント駅のアズレージョはやっぱり美しい・・・と思ってみていたら、ピニャン駅の物もとても素敵ですね。ポルトガルはあちこちにアズレージョがあるのでしょうか。素敵だなぁ。
のんびりとした船旅の様子、マイアの乗ったのと同じ電車、夕さん色々と楽しまれていますね。やっぱり実際の街を体験している方が書きやすいですね。
物語と記事を読みながらあらためてそう感じました。

あ!次回盛り上がりそう。
23、来るんだろうか?
楽しみにしています。
2015.08.22 14:33 | URL | #0t8Ai07g [edit]
says...
こんばんは〜。

そうなんです。ピニャンのアズレージョは、スケールは小さいのですが、珠玉なのです。とても小さい駅ですがおすすめなんですよ。

アズレージョはあちこちにあります。
状態の良いものもあるけれど、ボロボロなものもあるらしく、保護が課題みたいです。文化財ですものね。

他の作品はそうでもないのですが、この作品は特に可能な限り観光案内またはポルトガル案内を入れるようにしています。それだけ好きになってしまった街なのです(^^)
ポルトに行かなければ生まれなかった話ですね。

予告では相変わらずマイアが暗くなっていますね。ジェットコースターをお楽しみに。

コメントありがとうございました。
2015.08.22 20:28 | URL | #9yMhI49k [edit]

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