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Posted by 八少女 夕

【小説】Infante 323 黄金の枷(22)推定相続人

久しぶりの「Infante 323 黄金の枷」です。今回の話の予告、年末の押し迫っている時に置いたんで、誰からもツッコミは入りませんでしたが、以前から数名の方から言われていた《監視人たち》はちゃんと仕事しているのか、のお話です。

前回、いきなり当主の健康問題がクローズアップされましたけれど、こう繋がるために必要だったのでした。

今回は、主役の二人は出てきません。たまには、ぐるぐる抜きで。


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あらすじと登場人物





Infante 323 黄金の枷(22)推定相続人

 ペドロ・ソアレスは緊張の面持ちでドラガォンの館の書斎に入った。迎え入れたアントニオ・メネゼスは彼の従兄弟で子供の頃から親しんでいた。《監視人たち》の家系の中でも、代々中枢組織に加わるメンバーを生み出している名門一族の出身者として、ペドロも若いころから黒服のメンバーに加わってきた。そのペドロですら、ドラガォンの館に来る時には少々緊張した。メネゼスは館の執事であるだけでなく、《監視人たち》の中枢組織の上に君臨するドラガォンの当主ドン・アルフォンソとの橋渡しをする特別な存在だった。

「それで、ペドロ?」
「ちょっと、氣になるケースがあるので耳に入れておいた方がいいと思って。これだ」

 ペドロはアタッシュケースから書類の束を取り出して従兄弟に手渡した。メネゼスは不審な顔で紙の束の上の縁を見た。一枚だけ「レベル3」を意味するオレンジに染まっているが後は全て白かった。ドラガォンの館への報告義務があるのは黄色い縁のレベル2からだ。

「この一枚を除いて全てレベル1の報告だな。これが?」
「すべて一人の娘の報告だが、氣になる点がいくつかあってな」
メネゼスは一番上の書類を見て、名前を確認し、片眉を上げた。マイア・フェレイラ。
「氣になる点とは?」

「まず、その娘はここで働いている。それにしては目撃される頻度が多いんだ」
「休暇の他に、奥様の用事等でしばしば外出させている。外で見かけても不思議はない」

「二点め。この娘は、ある男とよく会っている」
「なんだと?」

「三つめ。これが最後でもっとも奇妙な点だが、その男は何人かの《監視人たち》の報告でやはり《星のある子供たち》であることがわかっているが、該当する人物が我々のデータに登録されていないのだ」

 メネゼスは真剣な面持ちで書類を繰り、その人物の外見描写を見つけて自分の目を疑った。
「まさか! そんなはずは……」
「アントニオ?」

 吹き出す汗を懐から取り出したハンカチで拭くと、息を整えてからメネゼスは黒服の従兄弟に言った。
「報告をありがとう、ペドロ。私からドン・アルフォンソに話をしよう。こちらから連絡があるまで、これまで通り監視と報告を頼む」

 ペドロは訝しげに頷いて、それから頭を一つ下げて退出した。

 メネゼスは再び、書類を見た。疑う余地はない。この特徴のある風貌はセニョール323だ。だが、どうやって。メネゼスはドン・アルフォンソのショックを考えて、まずドンナ・マヌエラに話すことも考えたが、思い直して当主の部屋に向かった。

「どうした。変な顔をしているが」

 メネゼスがいつも感心することに、ドン・アルフォンソはひと目でこちらの心理状態を見抜いてしまう。メネゼスは執事として自分の表情や動揺を極力見せないように訓練し、多くの人間からは感情を持たない人間と評されていることを誇りにすら思っていたが、この当主だけには考えを隠すことができなかった。

「ご報告しなくてはならないことがあります。もしかするとあなたの心臓に負担を掛けてしまうようなことなのですが、メウ・セニョール」
「そうか。言ってみろ」

 メネゼスはさきほどペドロ・ソアレスに受けた報告をかいつまんで話した。
「外に出ていると? どうやって」
「わかりません。マイアと一緒に出ているわけでないのは間違いありません」

 メネゼスが驚いたことに、彼の主人は大してショックを受けた様子を見せなかった。
「この館には、そもそも秘密の脱出口がいくらでもあるからな。あいつの居住区にあってもおかしくない」
わずかにがっかりしているように見えた。

「マイアに外出する用事を言いつけられるのはたいてい奥様なのです。ご存知なのかもしれません。どういたしましょうか。表立って出入り口を塞ぐとなると、セニョール323のご機嫌を損ねて面倒なことになる可能性もありますが」

「あいつはマイアと一緒に何かを企んでいるのか? 例えば、誰かと接触して逃亡を画策しているような兆候があるのか」
紫がかった顔が、一層疲れて見えた。

「報告されている限り、彼らは特に誰とも接触をしていません。というよりも、観光客が行くような所に行って、街を見学しているようなのです」

 彼はそれを聞いて意外そうに眉を上げた。
「それから?」
「カフェに入ったり、安食堂で食事をしたり……」

「……それは、つまり、デートみたいなものか?」
「そう申し上げても構わないでしょう」

 メネゼスは報告書を当主に渡した。彼はしばらく読んでいたが、その内容に苦笑した。大聖堂、ドン・ルイス一世橋、カステル・デ・ケージョ、ボルサ宮殿、サン・フランシスコ教会、ワイン倉庫街、セラルヴェス現代美術庭園。観光案内書を読んでいるみたいだ。

「ほっておけ。母にも何も言わなくていい。いつも通り《監視人たち》が見ていればそれでいい」
「メウ・セニョール。いいのですか」

「なあ、メネゼス。23が外の世界に興味を持つのはいいことだ。いきなり外へ出るように強制されてからでは遅すぎる。そうだろう」

 執事は主人の顔をじっと見つめた。ドン・アルフォンソは覚悟しているのだと思った。心臓発作の間隔はどんどん狭まっている。そうでなくても彼の脆い心臓は彼に結婚をすることも世継ぎを作ることも許さないだろう。

 もしドン・アルフォンソが亡くなれば、自動的に23は新しいドン・アルフォンソとしてメネゼスの主人になる。そうでないのは、ドン・アルフォンソの存命中に23か24により男子が生まれ、ドン・アルフォンソの長男として届けられた場合だけだ。

 24はライサ・モタも含めてすでに三人の女を自由にしていた。妊娠の兆候があったのは二人だったがどちらの女も子供を産むことはなかった。ライサは流産だったが、もう一人の娘は子供を道連れに命を絶った。

 最初に彼が手を出した娘は食事の時に逃げだそうとし、面目を失った24が放り出したので数日で逃れられた。が、それに懲りた彼は次に恋愛関係となった娘を居住区に閉じこめて格子の外に出さなくなった。召使いたちが入ってくる時には常に側にいて、助けを求められないようにした。

 死を選んだ娘の時には原因がうやむやになったが、流産の処置時に心を病んでいることが明らかになったライサの証言で、24が娘たちを彼のひどいサディズムの餌食にしていたことが明らかになった。ライサは肉体的にはすぐに回復したが、心的障害と使われていた薬物の副作用が残った。日常生活が営めるようになるまで、長い期間の治療が必要だった。

 ライサの件は、事前に防げたはずだと、館にいる多くの人間が考えていた。その罪悪感は彼らに重くのしかかっていた。それでも、ドラガォンには世継ぎの誕生が優先課題であるため、痛ましい結果が繰り返されるのを止めることができない。館の若い娘は短い間隔で入れ替わり、新しく入る娘たちには過去に起こったことが伏せられている。

 事情を知っている誰もが23が状況を変えてくれることを待っていた。だが、23は黙々と靴を作るだけでドラガォンの意志には無関心だった。閉じこめられ、脊椎後湾に対する手術もしてもらえず、抵抗を押さえつけられた彼はドラガォンを憎んでいるのだとメネゼスは思っていた。アルフォンソの方はもう少し楽観的に考えていたが、それでも23に協力的になるよう強制することは難しかった。

「23はずっと内に籠っていただろう。太陽からも顔を背けて、誰とも関わろうとせずに。《監視人たち》も俺たちも外に出て行こうとする者を止めることはできても、籠城している者を引きずり出すことはできない。あいつが自分の意志で出てきたのはいいことだ。あの娘が来て以来、23は変わってきている。家族以外のものと会話もできなかったのに、他の使用人たちとも口をきけるようになり、信頼関係を築きはじめている。あいつだけでなくドラガォンにとっても必要な変化だと思わないか」
「おっしゃる通りです」

 アルフォンソは椅子にはまった体を大儀そうに動かして立ち上がった。ゆっくりと窓辺に向かいD河の上を渡ってゆくカモメを目で追った。

「俺はね、メネゼス、23が失敗を怖れて開きたくても開けなかった扉を、あの突拍子もない娘が片っ端から開けているんだと思っているよ。母もそれがわかっているから黙っているのだろう」
「承知いたしました。では、仰せのままに」
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Comment

says...
こんにちは!
追いついて以来、ずっと続きが気になっておりました。

それまで不気味な存在感が印象的な《監視人たち》でしたが、
想像していた以上に監視の目が張り巡らされていてびっくり……!

それから、それからですね、以前から匂わせていた24のそこはかとない
歪みが、今回結構具体的に語られていて、衝撃でした。

マイア視点の柔らかさが浮き彫りになるような回でもあり、
読み応えがありました。

次は一ヶ月後!?
うう、待ち遠しい……
ゆっくりお待ちしております……!
2016.02.17 11:39 | URL | #- [edit]
says...
更新、お疲れ様でした。

ぜんぶ筒抜けでしたか(笑) 監視人、あなどれませんね。
メネゼスさんが慌てるのも無理もないところでしょうが、それよりもアルフォンソの器量に感心しました。非情なシステムでも、実際に運用しているのは血肉の通った人間で、そのトップがこういう度量を持てば悲劇は少なくて済むという感じですね。それだけに、24と関係した女性たちが気の毒ですが。

マイアは、なにげに大事にされてますねぇ。これってもう、23とマイアの気持ち次第というか、どっちかが言い出すだけで万事OKですよね。もっとも、そういう状態なのに、本人たちだけがぐるぐるしているから面白い、というのもあるのですが(笑)

次話も楽しみです。
2016.02.17 13:58 | URL | #V5TnqLKM [edit]
says...
こんばんは。

《監視人たち》、私がポルトに行った時に見た「平日なのにバルでぼーっとしている人たち」をモデルにしているんです。
「この人たち、仕事しないんかい」みたいな。
昼間っから酒飲んでいるようでいて、前を通る《星のある子供たち》を見つけるとさりげなく観察して報告するんですね。
で、ただ通る時は報告書いらないんですが、レベル1、レベル2という具合に、報告する内容のことが起こると報告書を作成して提出しているらしいです(笑)
《星のある子供たち》は数百人なんですが、それに対して《監視人たち》二万人くらい配備されているという設定です。
でも、きっと飲んだくれているだけの人もいる(笑)

24の件は、この小説では今回ぐらいしか書かないのですが、続編の「Filigrana 金細工の心」ではもっと「ヤバい」ことを書いています。いまだにどこで発表するか悩み中。隔離しなくちゃいけないかも。

マイア視点が、かなりお花畑脳でソフト化されていること、氣づいていただけて嬉しいです。
次回は、またマイアに戻ります。

次は……一ヶ月後になっちゃうかな。scriviamo!と、それから書き上がったcaratの方を発表すると、もう今月は終わっちゃいそうです。

コメントありがとうございました。
2016.02.17 22:17 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

そうなんです。だれかわからない程度に離れて見ているので会話まではわかっていませんが、行動はほぼ正確に記録されてしまっています。

男の方にも金の腕輪がついているので《監視人たち》的には監視のレベルは低いものだけです。
《星のある子供たち》同士のデートは推奨されていますから(笑)

ペドロ・ソアレスは23に逢った事がないのでまさかインファンテが抜け出しているとは氣がついていませんが。メネゼスはぎょっとしましたよね。

このシステムの妙なところは、監視される一番重要な人物が、管理している方のトップでもあるということなんですよね。
アルフォンソは生まれながらにして当主になるべく教育を受けてきたので、器は大きいです。
(体積も大きいけど)

23とマイアについては、たぶん読者の皆様と同様に館のほとんどが「なにやってんだよ、まったく」という目で見ていると思います。本人たちは、それぞれの思惑でぐるぐるしていますが。

でも、あと三回で完結ですから、もうちょっとですね。また読んでいただけると嬉しいです。

コメントありがとうございました。
2016.02.17 22:28 | URL | #- [edit]
says...
ドン・アルフォンソにとって23は弟なんですよね。(24もそうなのですけれど)
なのに、扱いの違いというか、立ち位置の違いには自身も複雑ですよね。

監視人たちは、ちゃんとお仕事していたのですね。だよね。
報告書に買い物リストのようにある観光地の数々・・・
そのあるあるさに私も微笑^^
23が出ていたということは、22も? ふふ。ここでは何も言うまい。
行動が握られているとは知らない二人。あとは君たち次第だな^^
2016.02.17 23:08 | URL | #- [edit]
says...
こんにちは。

そうなんです。アルフォンソは当主であると同時に兄なんです。
でも、これだけ大きな組織のトップだから、弟だからといって自分の好きなようにはできなくて。自分に出来る最大の範囲で兄ちゃんとして、それから当主として対峙しているんですよね。

《監視人たち》、昼間から飲んだくれているだけではありません(笑)
報告書には、二人とも「おいおい、なにやってんだ」って感じでしょうね。
ひたすら観光って。


22はねえ。若いころも出ていなかったような。
あの人、意固地なんですよ。
今は立場的に、監視人たちが引っ付いてくるのであればPの街は出ていいことになっているんですが、それでも自分の意志では一度も外出したことがないという頑固ぶり。23はかなり素直なんですけれどねぇ。

ともあれ、こっちではぐるぐるの二人ですね。
あと三回、もう少々おつき合いくださいませ。

コメントありがとうございました。
2016.02.18 15:48 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
ほほう。監視者たちもお仕事お疲れ様ですね。
Σ(゚Д゚)

こういう仕事は手続き主義や書類主義になってしまうので、報告書の重要度でレベルを分けているのですね。設定が細かくてこの辺は読んでいてウキウキしましたね。

昔は昔でこういう仕事も重要な仕事ですし。
今は今でテロとかの危険もあるから、監視の仕事も必要悪の仕事ですね。
2016.02.19 05:13 | URL | #- [edit]
says...
昼間から飲んだくれている人たち。私がイタリアを放浪していた時、その日は平日じゃなくてたまたまメーデーだったのですが、駅から街に行く交通手段がなくて、駅で呆然としていたら、昼間っから飲んだくれたおじちゃんたち(おじいちゃんもいたらから年金生活の人かもしれないけれど)に誘われて、とりあえずしょうがないから一緒に飲んだくれていたことがあります。でも、休みの日じゃなくても、いるいる。監視人たちって、あぁいう感じの人たちかぁ(とかなりゆがんだイメージになっている?)……国は違うけれど。
それにしても、どのくらいの御給金なんだろうとと勘繰っちゃいました(*^_^*)

そして、まぁ、よく考えたら、マイアと23の恋愛は、要するに推奨されていること、なんですよね。まさか、インファンテの相手は星の数がいくつ以上って決まっているわけでもないんですよね? 身分制度みたいになっていて?
マイア的には個人的に23が自分に興味を持っていないと思っているのか、彼が御屋敷のお坊ちゃまだから身分違いと思っているからダメだと思っているのか、どっちなんだろう? どっちも?
「マイアと一緒に何かたくらんでいるのか?」に思わずニヤニヤしてしまいました。「いやいや、単にお花畑なだけですよ~」って言いに行きたい(*^_^*) 
マイアは確かにみんなに愛されているなぁ。それでもぐるぐるするから面白いんですよね。

それにしても24は何だか酷いなぁ。というのか、こういう人も中にはいるってのが厳しい話だと思います。いや、でも、これって夕さんが掘り下げていかれるとするとどういう話になるんだろう。ただの惚れた腫れたじゃなくて、そもそもが子孫を成すことがメインのシステムだけに、痛々しさが大きいです。
そこはまた先をお待ちするとして……まずはマイアと23のぐるぐると、それを楽しむ人たち(および読者たち)の様子を楽しませていただくことにいたします。
2016.02.19 14:23 | URL | #nLQskDKw [edit]
says...
今回のお話しで少しずつ霧が晴れていくような・・・。
モヤモヤとしていた物語の背景がようやく頭の中に入ってきました。
そして監視人、いい仕事してますねぇ。ただ、あ、なるほど23はデータが与えられてないんだ。存在していないから、何でしょうかね?
でもドン・アルフォンソ、懐が深いと言うか、一瞬23の通路が塞がれてもうマイアと出かけられなくなるんじゃないか、と心配しましたが・・・。
出かけている場所が場所なので、ドン・アルフォンソやメネゼスの反応が面白かったですね。「……それは、つまり、デートみたいなものか?」の台詞にクスリとしてしまいました。
でも、これ公認の仲になっちゃった、ということでしょうか?
ドン・アルフォンソは24がアレなんで、自分の後継には23がいちばん相応しいと考え始めているということですね。そしてそのお相手にマイアが適任だと考えている、ということなのですね。
マイア、なんにも考えてないから、まさか自分がこんな立場になっているなんて夢にも思ってないだろうなぁ。お花畑脳は最強ですね。
ということは、これからは2人で外に出ても遠くへ行かなければ、監視はされるけれど自由に行動できるんだ。
ラストまであと少しのようですが、この2人がどうなるのか、ドキドキしながら見守らせていただきます。
2016.02.20 03:46 | URL | #0t8Ai07g [edit]
says...
おはようございます。

普通の会社や役所の仕事でも、現場レベルで対処できることと、もっと上に知らせなくちゃ行けない件ってわけられていますよね。そういう感じで(笑)

このストーリーでは、監視対象と禁忌は大した危険のないことですけれど、現実でたとえば警備に当たっていらっしゃる方は、大変でしょうね。現実問題として監視対象よりも監視人の数が多いなんて事は不可能ですし。

コメントありがとうございました。
2016.02.20 09:56 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
おはようございます。

昨日、お返し掌編書いていたら、コメ返をまるっきり忘れてしまいました!
なんてこと。すみません。

で。歪んでません。まさにそういうおっちゃんがイメージですから(笑)
ポルトでストーリーを考えている時に、周りを見回すと、妙にいっぱいいるんで、あの人たちを使えないかな〜と。
服装なんかみると、全然裕福そうじゃないので「働かなくていいのか」と思いますけれど、失業かもしれないなあとか。

このストーリーでの《監視人たち》の給料は、普通の仕事に就くよりはいいということにしてあります。
マイアがドラガォンの館でもらう給料も、それまでの仕事よりかなりいいという記述を入れたんですけれど、《星のある子供たち》も《監視人たち》も、本人の協力する意志が求められているので「やってられっか」と思わせないために。

ただ、たとえば《監視人たち》の待遇がよすぎると周りから浮いてしまってバレバレになりますので、そこは適度ということで。
黒服はエリートなので、かなり高待遇です。ドラガォンの使用人もそうですけれど、知りえる秘密がぐっと増えますので、こちらのほうがずっと忠誠を要求されるのですね。街の《監視人たち》は、知らされていないことが多いですね。

星の数は関係ないです。医学的にはきっとインファンテやプリンシペの相手は星が少ない方が、好ましいんですよね。血が近すぎるとやっぱりね。ただ、やっぱり名家みたいなのがあって、いつも館の近くに出没しているからどうしても面倒な説明や強制もいらないそういう人たちとの婚姻が成立することが多くて、マイアみたいに何もわかっていないのがウロウロすることはかなり稀かもしれませんね。

マイアのぐるぐるの原因は、全部。何もわかっていない、というのが正解ですかね。一番の諦めの原因は、アントニアですけれど。

報告書を読んだアルフォンソは「なんだこりゃ」と思ったでしょうね。
そう言えば、ずいぶん昔ですけれど隣のお国の独裁者のご子息が不法入国して、行ったところがよりにもよって「ねずみーランド」というのに脱力した憶えがあります。ああいう感じで、普段行ける私たちはそこまで熱望しないところに行ってみたいっていうのが、しっかり記録されちゃっている間抜けさ、やってみたかったのです。マイアは、お花畑脳でデートもどきを楽しんでいますし。

24は、この作品では単なる悪役ですが、(というか、悪役じゃなくなることはあるのか?)続編では「システムの犠牲者として歪んでしまったのは理解できる」的に上手に記述できないかなと試行錯誤中です。インファンテ、この作品では合計四人書いているのですが、実は一番単純で書きやすいのは23だという(笑)続編が進まないのはそのあたりに……。

で、ぐるぐるの二人の顛末は、あと三回。もう少々おつき合いくださいませ。

コメントありがとうございました。
2016.02.20 10:25 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
おはようございます。

そうなんです。インファンテについての記録は、一切ないんです。
これは書くことで存在が残ってしまうことを徹底的に排除するためでもあるんですけれど、インファンテは自由に外に出ることはないので、外の《監視人たち》の監視対象には全く入っていないのです。

《監視人たち》は、外にいる腕輪をしている人物は《星のある子供たち》として通ったから監視していますが、それが誰かを紐つけして整理するのは中枢部の黒服のお仕事です。普段はレベル1の報告は中枢部まで上がってこないので、実はマイアがたった一枚のレベル3を引き起こしていなければ、23が出ていることは永久にわからなかったかもしれません。

これで公認というか、周りはとっくに「あいつらいったい何をぐずぐずやってんだ?」という目で見ていたりして。
以前もマイアがミゲルに茶化されていましたが、上だけでなく仲間たちもかなり早い段階から「おやおや」と見ていますね。
マイアは、おっしゃる通り本当に何もわかっていません。
23の方は、周りが期待しまくりなのはよくわかっていますが、板挟み状態です。

最後まで、こんな二人ですが、あと三回で完結ですので、もう少々おつき合いください。
2016.02.20 10:35 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
うわ~~、ばれちゃった~、とひやひやしましたが、ドン・アルフォンソが思った以上に理解のある人でものすごくほっとしました。
ここで「二人を引き離せ~」という展開にしたら、それはそれで盛り上がるけど、ちょっとありがちになってしまいますもんね。
このお話やシステムはそこがいい意味で複雑でリアル。

話しの行きがかり上、24の壊れた部分がまた露呈され、23への期待が膨らんで行くように思えるドラガォンですが。

ドンに、もう少し長生きして見守っていてほしいなと、切に感じます>< 頑張れ医療スタッフ。
2016.02.21 03:32 | URL | #GCA3nAmE [edit]
says...
こんにちは。

あはは、そうですよね。
23が出ていること自体は由々しき事態なんですけれど、自主的に戻ってきているし、それにドラガォン的には「デートして事態が進むならそっちの方が好ましい」ということでしょうか。引き離す選択肢は皆無ですよね。

動物の希少種と違って、閉じこめて観察しているだけでは簡単に後継者は生まれないので、監視する方も監視される方の機嫌を完璧に損ねるわけにはいかない、というのがあります。そこが周り中で「あの二人、いったい何やってんだ」と思いつつ静観するしかない理由でもあったりして。

医療スタッフ、頑張っています。たぶん。
アルフォンソ、若いながらも父ちゃんよりも当主としてちゃんとしていて、人望も篤いんですが、それでもみんな「そろそろヤバい。この後どうなるんだろう」と不安にも思っている、そんな感じですね。

アルフォンソ、次回も登場します。
また読んでいただけると嬉しいです。

コメントありがとうございました。
2016.02.21 14:53 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
今、私はとてつもないショックを受けています!!
実は昨晩scriviamo!の、けいさんのお話とそのお返しのお話を読んで
感想を書こうと思ったのですが・・・・・
これは本編を読んでいないと感想を書くのは難しいな。
と・・・・・・
読み始めたら、あっという間に引き込まれて・・・・・
危うく徹夜しそうになりました(^0^;)\(爆)

もう、二人がどうなるのか気になって気になって・・・・
この22を読んだら・・・・・・あれ??この先の更新が無い??

よくよく更新の日時を確かめたら・・・・・・
今年の!!つい先日の!!2月17日ではないですか!!

うわあ~~~~・・・・・・
ショック~~~・・・・・・・・
まだ、この先がわからないなんて/(≧Д≦)\
てっきり完結してると思い込んでしまってたんですけど・・・

でも、これからの楽しみが増えました!!!!!

すごく面白いし、泣けちゃう恋です・・・・・・
ああ・・・どうなるんだろう・・・・・

そうそう!!ポルトガル語にはあまり馴染みが無くて(^^;)\
(しかも、H市にはブラジリアンの方がものすごく多いので
最初のうちは、ついついブラジルの方を想像しちゃって、
ちがう!ちがう!って自分をポルトガルに引き戻してました(笑)
今は大丈夫です!!細かな風景描写と特別なお家のおかげで
私の中でのポルトガルがちゃんと出来上がりました!!(爆))
プリンシペ、ってプリンスのことだろうな~~・・・・
と思いながら読んで・・・お風呂に入ってて突然ひらめいた!!
『サントメ・プリンシペ』!!!
あの国もポルトガルの植民地だったんですね~!!!
いやあ~~(^0^;)\自分が無知であることって
未だに新たな発見が出来て面白いわあ~~~(笑)

っていうことで、次回の更新を楽しみにしています(^^*)v-238
scriviamo!の方にも伺いますね~~(^v^*)
2016.02.24 05:51 | URL | #- [edit]
says...
うおー(@@) かじぺたさんのこの徹夜読破↑! 凄いですよね!
私の方も感想をいただいたのですが、恐縮です。
元の本編がやはりとても素敵なので、一気読み、わかるわあ~・・・

それにしても、本編を進めながら、外伝やらモデルの町のお話やらも描かれてしまう夕さんはホント凄いです。
いつか夕脳(夕さんの脳)(そのまんまじゃん><)をちょっとでも分けてほしいと科学の進歩を願うのでした・・・
2016.02.24 11:12 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

うわぁぁぁぁぁ、はこちらでございます。
なんとなんと、まさかの一氣読みをしてくださったということで本当にありがとうございます。
エド陛下のご聖誕宴のあとなのに、お体に障りませんでしたか?

この話、ついうっかりStellaという月に一度の企画用ということにしてしまったので、更新が月に一回なのです。
途中で失敗したなと思ったんですが、Stellaのみの読者(いるんだろうか?)のために、そのままになっています。
でも、あと三回で完結なんで、かじぺたさんはほぼクライマックスに間に合われたのかも……。
ともあれ、足を向けて寝られません。本当に感謝です。

そして、ポルトガルとブラジル。
そうなんですよ。私も最初馴染みがなかったんですが、四年間毎年春に行っているので、そしてこの小説のおかげてずいぶんポルトガル語とポルトガルに馴染んできました。
向こうでブラジル在住の日系人と友達になったので、ブラジルも好きです!
H市は、ブラジリアン多いのですね。
ブラジル料理を食べさせてくれるレストランも多いのかしら。
それはそれで興味あります。

そうなんです。プリンシペって皇太子のことなんですね。
それ以外の王子がインファンテなんですけれど、
サントメ・プリンシペ。たしかにルゾフォニア、旧ポルトガル植民地ですよね。
「サントメ・プリンシペ」ってどういう謂れなんだろうと思ったら「サントメ島」と「プリンシペ島」があるからでした。
いや〜、こうやってコメントで勉強させていただいてしまいました。

次回、来月末ですが、また読んでいただけると嬉しいです。

ご通読とコメント、ありがとうございました!
2016.02.24 19:28 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

うおーうおーですよ!
本当にどうしましょう。ほぼ徹夜だなんて、ぐるぐる。
ウルトラ嬉しいです。

たぶん、scriviamo!の作品だけでは、本当に訳のわからない設定だったからでしょうけれど……。
この話、公開するまでは「これ、ドン引きされてブログのおともだち減っちゃったらどうしよう」と心配していた作品なんですよ。だから、読み続けていただけるだけでも本当にありがたいのですが、お氣に召したとおっしゃっていただけると、飛び上がって、木に登ったままになってしまいます。

あ、でも、この本編、1年半前に書き終えてしまっているので、宣伝記事や外伝だけをいま書いているのです。
(続編はというツッコミは……あ〜、書かないと!)

夕脳は海綿みたいなものですが……。

わざわざ、コメントしてくださり、本当にありがとうございます〜。
2016.02.24 19:43 | URL | #9yMhI49k [edit]

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