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Posted by 八少女 夕

灰かぶり

薪は萌える

子どもの頃「シンデレラ」のストーリーを読んで、「なんて酷い継母かしら」と憤慨していました。いくら継子だからって灰にまみれるまで働かせるなんて虐待をして、と。

もちろん当時の私は、火のおこし方なんて知らないし、当時のヨーロッパの暮らしについても何もわかっていませんでした。

で。

現在の私の冬のルーティンとして、帰宅したら火をおこすというのがあります。これは義務ではないんですけれど、真冬(外は−15℃などという時です)だと薪ストーブを使わないとかなり寒く感じるので、「火〜? 怖〜い、夕たん、できない〜」などという寝言は言わずに、新聞紙と薪をさくっとピラミッド状に積み上げて「ファイヤ〜!」と着火しております。

シンデレラのお話ができた頃のヨーロッパというのは、この手の「あれば暖かい」などというようなストーブではなく、セントラルヒーティングも電氣コンロもなかった時代、薪ストーブは暖房兼調理に必要不可欠な存在、火を絶やしたりしてはならなかったわけです。

で、使用人がわんさか居るような家は別として、当時は子どもが泉の水を汲んできたり(水道なんて通っていませんから)、薪を割ったり、それにストーブに火をくべたり毎日灰をかきだしたりするのはあたり前だった訳です。実子とか継子とかそういう問題ではなく。

灰というのは、よほど氣をつけていても、搔き出したり捨てたりする時に舞い上がり、なにかと灰かぶり状態になりがちです。つまり、それだけを考えるとシンデレラは別に虐待されていた訳ではないのですね。まあ、他に虐待要因があったのかもしれませんけれど。

反対に、もし私が「ストーブの担当と、水汲みの担当とどっちがいいか」と問われれば、間違いなくストーブをとります。考えても見てください。−15℃の中を、十リットルくらいの水を何度も汲みにいかされるのと、暖炉の前で薪をくべるのとどららが快適か。

私も、水道は蛇口から出て、暖のために薪ストーブの灰を搔き出すくらい、全く問題なし。だからシンデレラの「かわいそう度」は、スイスに来てからものすごく下がってしまいました。
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Comment

says...
私も小さい頃(文字通りの)火遊びが好きだったので灰かぶり自体はそんなに
薪ストーブとか楽しそうです
都会だと薪を買って来なきゃいけないのでお金持ちの趣味ですね

大きくなってから読んだ、大人向けシンデレラで
お姉さんたちがガラスの靴を履くために、かかとをそぎ落とすのがこわかったです
2016.01.30 09:52 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

火遊びが好きって、全く違うイメージしてしまいました!
ウツ子ちゃんのスタイルでも、そう言ってほしい!

そうそう。薪って本当はとっても高いんですよ。
我が家は、実は、敷地内にある古木の再利用で家具を作る会社の
「使えないからいらねぇ」な木材タダでもらっていたりするのでリーズナブルですけれど。
それにスーパーで売っている薪、重いから持ちかえるのは嫌ですよね。
(日本ではスーパーでは売っていないのかな)

お姉さんたち、踵、削ぎ落とし損でしたが、その後治ったんでしょうか。
治る訳ないですよね。痛い〜。
私なら「削ぎ落としておしまい」と言われたら王子様の嫁は諦めます。
ヘタレです。

コメントありがとうございました。
2016.01.30 18:50 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
 昔は我が家にも釜戸が残っていましてね、そこに猫が良く潜り込んでいました。暖かいんですよね、灰の上。ある日、大きな猫の下から小さな猫が三、四、五。猫嫌いのばあちゃんが追い払ってましたが、みんな真っ白。だから白猫だとばっかり思っていたら、次の日、黒と虎の一団が藁の中で猫団子していましたとさ。
2016.01.31 00:35 | URL | #eRuZ.D2c [edit]
says...
肩の痛みはいかがですか。
傷と違って痛みが地味に長引きますよね。
なるべく無理せずお大事になさってください。

生活の実事ってそういう生活に身を置いてはじめてわかることってありますよね。
暖炉とか薪ストーブとか憧れますが、煤掃除や薪の確保や薪割りなんてことまで想像したら「大変だ~」と思います。
ぐうたらな私には無理ですね。(*^-^*)

あと、私の説明不足ですみません。
もう一つのブログはさとる文庫の左サイドバーをずーっと下へスクロールしていただくと「過去ログ」のもう一つ下に「土竜の只今準備中」というところからリンクしています。
重ね重ね申し訳ありません。

あ、おつまみって美味しいですよね~。
私も飲めないけどおつまみは好きです。
八少女さんは世界中いろんなところへ行ってらっしゃるのですね。
私は日本から出たことがないので八少女さんの写真や旅行の記事を楽しく読ませていただいてます。
文章がとても気持ちよく、美味しい水のようにしみ込んでくるようです。
これからも楽しみにしています。
2016.01.31 07:43 | URL | #8tY9vXl2 [edit]
says...
おはようございます。

おお、釜戸ライフをご経験なさっていたのですね。素晴らしい。
そして、中に、ね、猫?
今の日本、冬の車を発進させる前の「猫バンバン運動」とか展開されているみたいですが、釜戸バンバンもしないと(汗)

灰で真っ白になってしまったのですね。
うわ。想像するだけで可愛さに顔が弛む〜。
あ、でも、その猫ちゃんたちが動き回ったところは、灰だらけで(笑)

ああ、なんかのどかでいい光景だなあ。
スイッチ一つで暖かくなる暖房とは、また違う微笑ましい光景ですよね。

コメントありがとうございました。
2016.01.31 11:10 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
なるほど、、、灰かぶりとはそういう風になっていくのですね。
確かに冬のヨーロッパだとなかなか火を絶やすことができないし。
絶やしたら、火を新たに起こすのが大変になってきますからね。
それを考えると、シンデレラみたいな役割はそれはそれで大切だったってことですね。
勉強になります。
2016.01.31 11:52 | URL | #- [edit]
says...
おはようございます。

ご心配おかけしましてすみません。
ようやく「治ってきた!」といえる状態になりました。
何かの炎症だったらしく、つべこべ言わずに抗炎剤をのんだら二日くらいでおさまったようです。

煤掃除はそんなに大変ではないのですが、ええ、薪割りは私には無理かもしれません。
私にできるのは、薪の運び人くらいかな。
でも、重いものを無理して持つのは危ないことがわかったのでちょっとずつにします。

「土竜の只今準備中」ブログ、無事発見しました! ありがとうございます。
こちらもお邪魔させていただきますね。

そして、そうなんです。
私はとても食いしん坊なので、世界のあちこちで美味しいものを食べるのが好きなのです。
小説も、やけに食べ物の記述が多いと言われています(笑)

こちらこそ、これからもどうぞよろしくお願いいたします。

コメントありがとうございました。
2016.01.31 13:26 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こちらにもありがとうございます。

暖房が薪ストーブのみという昔の家に住んでいる知り合いに聞いた話ですが、
そういう家は、真冬に火が絶えると、また完全に家が冷え込んでしまい、元に戻すまでにものすごくかかるのだそうです。
さらに水道管も破裂してしまうとか。
だから、冬の間は泊まりがけで外には行けないと言っていました。

なるほどなあと思いましたよ。

コメントありがとうございました。
2016.01.31 13:33 | URL | #9yMhI49k [edit]

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