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Posted by 八少女 夕

【小説】命のパン

scriviamo!


scriviamo!の第八弾です。canariaさんは、楽しい四コママンガで参加してくださいました。

canariaさんの『「scriviamo! 2016」参加作品 』

ザッカ・四コマ by canariaさん
この四コマ漫画の著作権はcanariaさんにあります。無断転用は固くお断りします。


canariaさんは、Nympheさんというもう一つのお名前で独特の世界観と研ぎすまされた美意識の結晶を小説・イラスト・動画などで総合芸術を創作なさるブロガーさんです。以前、fc2でお持ちになっていたブログの頃からのお付き合いで、最初のscriviamo!でもご参加いただいたことがあります。お返ししたのはcanariaさんの「侵蝕恋愛」にトリビュートするソネットでしたが、scriviamo!のお返しで一番たくさん拍手をいただき、たぶん私の作る日本語ソネットでこれを超えるものはないだろうという作品。それだけcanariaさんの物語の世界観が高みにあるからだと思うのです。

今回の作品は、私の「森の詩 Cantum Silvae - 貴婦人の十字架」の登場人物とcanariaさんの手作りパンの共演なのですよ! 私も食べたことのない尊いパンを、なぜザッカがもらうと嫉妬剥き出しの私です(笑)

で、どうしようかな〜と悩んだ結果、このありがたいシチュエーションをそのまま外伝に書いてしまうことにしました。こういう機会でもないと、ザッカの話なんて書くことないし。ザッカのイメージは、動画記事で発表した公式(おっさん)のものでも、canariaさんの描いてくださった長髪美青年でもお好きな方で(笑)長髪美青年の方が萌える?


「森の詩 Cantum Silvae - 貴婦人の十字架」を読む「森の詩 Cantum Silvae - 貴婦人の十字架」を読む
あらすじと登場人物


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森の詩 Cantum Silvae - 外伝
命のパン
——Special thanks to canaria san


 石壁に置かれた牛脂灯の焔が揺れた。わずかに黒い煙を吐き出して、焦げた臭いが漂った。イグナーツ・ザッカは、外で監視を命じられた兵士が交代の時に「ひどく冷えるな」と弱音を吐くのを耳にした。

 彼は笑みを漏らした。宰相としての役目を解かれ、全財産を没収され、罪人としてこの西の塔に幽閉されて半年近くなるが、その待遇は悪くはなかった。彼はこの塔から出ることはできないが、拷問をされることもなければ餓えることもなかった。この部屋は、王侯貴族からしてみれば酷い待遇の監獄なのかもしれないが、彼がかつて暮らしていた修道院の生活と大して違わなかったし、ましてや貧民街とは較べるまでもなかった。

 ルーヴラン王国が、グランドロン王国に対する奸計の咎を全て彼に負わせて事態を収束させたものの、そのまま彼を殺さなかった上に、そこそこの待遇を保っている理由は一つだった。彼らにはまだザッカが必要だったのだ。

 宰相時代の副官であったジュリアン・ブリエは、現在は親政をしている国王エクトール二世の名代として時おり慰問にやってくる。それはただの口実で、彼らはザッカの助言を必要としていた。ザッカの築き上げて来た政策の大半はまだそのまま残っていた。多くの貴族たちは財政緊縮のために廃止された特権を元に戻してもらうことを望んだが、グランドロンに賠償として差し出した直轄領からの収入が途絶えた今、国にそのような余裕はなかった。

 ザッカの宰相時代に恩恵を受けた親類縁者がいれば、そこから没収することも出来たかもしれない。だが、外国人であり、さらにどの貴族とも血縁関係のないザッカには資産はほとんどなかった。彼の得ていた少なからぬ報酬の多くは、治水事業と貧しい者への施しに使われていた。既に多くの国費も使われている治水事業を取りやめれば、国の未来に絶望が待っていることは凡庸な国王や欲の張った臣下たちにもわかっていたので、それも続行せざるを得なかった。

 ザッカは囚われの身のままで、王侯貴族たちのそしりを受けつつ、いまだにルーヴラン王国のために日々心を砕かざるを得なかった。

 何のために。彼は自問する。私の企ては失敗した。念入りに立てた計画の全てが無に帰したのだ。神になど頼らぬ、わが意志で世界を変えると決めた。そして、この国であれば、私の思う結果が出せると信じた。だが、神は思わぬ駒を進めた。役目を解かれた私が、今さら心を砕いて何になる。私はこの塔の外には出られぬ。私の施しを待ち、終油の秘蹟を求めるあの貧しい者たちのところへももう足を運ぶことは叶わない。何百人もの《マルコ》たち。私は負けたのだ。

 小さいノックが聞こえた。彼に食事を運ぶ召使いや、ブリエの先導をしてここに入ってくる兵士たちはノックなどしない。訝って扉ヘ行くと、外ら中をのぞくための小さい窓が開けられ、フードを目深に被った人物が立っているのが見えた。
「何者だ」

「名を申すことはできませぬが、お氣の毒に思う者でございます。秘密裡に参りました。このような囚われの御身、さぞおつらいこととお察し申し上げます」
「ご心配はありがたいが、危険を冒してお越しいただくほどの苦境にはござらぬ」

「少しでもお力になりたく、これを持参いたしました。お体を大切になさり、どうぞ好機をお待ちくださいませ。我々が必ずや……」
そう言うと、彼の手に何かの塊を押し付けて、返事も待たずに立ち去った。

 小窓がカタンと閉まり、揺れていた。彼は、それをしばらく見ていたが、やがて受け取った包みに目を落とした。草木で染められた布を開くと、焼いたばかりと思われるパンが現れた。丁寧に挽いた小麦粉から作られ、干しぶどうの入った高価なパンだった。彼は、しばし呆然とし、想いを少年時代に馳せた。

* * *


 少年イグナツィオは、ふらつく体を壁に押し付けて、修道院の廊下を進んだ。看病をしていた修道士パウロが、院長と話があると言って席を外したので、チャンスだと思った。

 彼が倒れてから一週間が経っていた。全身の痛みと一度も経験したことのない高熱で、他のことなど考えられなかったが、状態が良くなってきてから心配でたまらなくなった。一週間も「あそこ」に行っていなかった。彼の持っていく食糧だけしか食べるもののない小さな少年は、どのような思いで自分を待っているのだろう。イグナツィオは、食事の時に食べずにとっておいたパンを懐にしまうと、なんとか外套を身に着け裏庭へと向かった。不浄なもの用に設けられて普段は使われていない出口からそっと修道院の外に出た。

 修道院から子供の足でも半刻もあれば辿りつくほどの近さに、貧民街はあった。そこへ初めて行ったのは、パウロと一緒だった。院長に託された施しの食糧を抱えて行ったが、それは全く足りていなかった。子供たちは何人かいたが、走れて大人たちの隙をついて食糧に手を伸ばせたものだけが少しのパンや果物を手にすることができた。

 イグナツィオは、その時にマルコと知り合ったのだ。マルコは、イグナツィオと二つしか違わなかったが、痩せこけて小さく、まるで五つも歳下のように見えた。一番最初に近づいてきて手を伸ばしたけれど、食糧には届かず、大きな男に横取りされてしまった。イグナツィオが差し出したリンゴを手にしたのに、他の少年にもぎ取られてしまった。結局お腹をすかせたまま涙をにじませて、彼はイグナツィオの持っていた籠に顔を埋めた。パン屑を少しでも舐めようとして。

 イグナツィオは、その様子に心を痛め、次の日に自分の食事のパンを一つ残しておいた。修道院で用意される食事は決して多くなく、パンを一つ失うのはお腹がすいてつらかった。それでも、彼はパンを隠し持ち、こっそりと抜け出して、マルコにパンを持っていってやったのだ。

 それから、彼は矛盾に苦しむことになった。倒れるほどにお腹をすかしているのはマルコだけではなく、彼は時折マルコを失望させても他の弱い子供にパンをやらなくてはならなかった。マルコは、イグナツィオの行為に恨みがましいことは言わなかった。イグナツィオは、少なくともマルコを一番目にかけていたから。

 マルコは、だが、少しずつ弱っていった。パウロとともに正式の施しに食糧を持ってくる時に、走ってくることはできなくなった。イグナツィオは、走ることのできない人間たちが、餓えて病に陥り、やがて「終油の秘蹟」を必要とする段階へと進むことも理解した。パウロも、他の修道士たちも、神父たちも、多くのことはできなかった。

 イグナツィオは、まだ残る熱でふらつきながらも、貧民街へと走った。マルコは、もう一週間も何も食べていない。

 彼は、貧民街の入り口で既に嫌な臭いを嗅いだ。また死人が出たのだ。マルコの住む小屋の近くらしい。マルコがいつも踞っている小屋の裏手に回ると、ものすごい腐臭がして、黒く蠢く何かがあった。彼が入ってきた振動で、それはわっと動き、たかっていたハエの大群だったことがわかった。

 目にしたものにショックを受けて、イグナツィオは、すぐに来た道を戻った。

 わずかに見えた手はマルコのサイズだった。いつも身に付けていたボロ着もすぐにそれとわかった。何日あの状態だったかはわからない。だが、幼い少年は「終油の秘蹟」を受けることもなく、イグナツィオに別れを告げることもなく、この世から姿を消した。

 悔しさと悲しさに涙がにじむ。自分が無力な子供であることや、修道院で日々教えられている教えと現実との矛盾に怒りを感じた。だが、彼に神の慈悲と偉大さをを教える院長やパウロたちが善良で努力を惜しまない立派な大人であることも、彼の苦しみを増した。怒りの行き場がどこにもなかったから。
 
 部屋に戻る前に修道院長の部屋の前を通る。院長とパウロの声が聞こえて、彼は思わず動きを止めた。

「本当に医者を呼ぶ必要はないのかね」
「いいえ。ここでは院長様やそれに準じるような方が酷い病になった時以外、お医者様を呼ぶことなどないではないですか」
「だが、あの子は……」

「院長。あの子は、私がここへお世話になることになったたまたま同じ日にこの修道院の前に捨てられていた孤児。お忘れにならないでください」
「……。わかっている。だが、医者を呼ばなかったために、取り返しのつかないことになる可能性も……」

「院長。私にあの子を託した方は、『殺せ』とお命じになったのですよ」
「なんと!」
イグナツィオは、びくっと身を震わせた。それから戸口から漏れてくる弱い光をじっと見つめた。

「あの方は、ご自分の利益のためにそうおっしゃったのではありません。もしあの女性の産んだのが男児で、その子が生き延びていることが今わかれば、国は二つに分かれ恐るべき争いになるでしょう。すでに荒廃している土地がさらに戦火にさらされ、多くの民が今よりも酷い苦しみに晒されることとなる。あの子供は争いの種なのです。あの方はこうなることがわかっていたので私に命令を下されたのです」

「だが、パウロ。そなたは神に命を捧げた身ではないか」
「はい。ですから、私にはどうしてもあの方の命令を実行することができませんでした。いえ、幼子の無垢な寝顔を前にして、どうすることもできなかったのです」
「だから、ここへあの子を連れてきたのか。では、なおさら医者を」

「院長。私にはわからないのです。私のしたことは正しかったのか。あの子を生かそうとしたのは神の御心に適っていることだと思っていました。だが、あの子は年々あの方に似てきています。同年齢の子たちよりもずっと聡く、政や世の理不尽に対しての感受性も強い。このまま育てば、あるいはいずれあの方の心配なさった事態が起こるかもしれません。それを本当に神も望まれているのか」
「我々が神を御心を知ることはできないのだよ、パウロ」

「ええ。でも、私は神のご意志に従いたいと思います。もし、今あの子が病で命を落とすのならば、それが神のお答えだと納得することができます。そして、あの子が生き延びるのならば、これまでと同じようにあの子を、誰も頼る者のない孤児であるあの子の支えとなっていくつもりです」

 少年は、静かにその場を離れた。震えているのは、熱のせいだけではなかった。部屋に戻ると扉を閉じた。しばしその場に踞っていたが、やがて、のっそり立ち上がって外套を脱ぎ元のように鉤に掛けた。膨らんだポケットから固くなったパンを取り出した。

 なす術もなく死んでいったマルコの姿が浮かんだ。あれが神の意思だというのか。私も、あんな風に朽ちていくべきだというのか。嫌だ。そんな言葉で、納得するものか。

 吐きそうになるのを堪えて、彼はパンを食べた。パンの味が乾いた喉から空腹で疲れた胎内に沁みていく。食べてもう一度健康になる。医者を呼んでもらえなくても、マルコみたいに弱っていったりするものか。彼は、ひと口ごとにパンを噛み締めた。

* * *


 あれから四十年近くが経った。故郷を離れ、名前を変えて、神の家とも袂を分かった。だが、彼の前にはいつも無念さを表現することもできずに消えていった何百人もの《マルコ》たちがいた。彼は世界を変えるために政治家になった。彼の存在意義のためでもなく、豪奢な生活や王侯貴族の名誉のためでもなかった。そして、実現可能であるならば生まれ育ったセンヴリでも、ルーヴランでもかまわなかった。

 人生が終わりに近づいた今、ようやく目的に近づけるかと思ったが、叶わなかった。この石塀に囲まれた西の塔で彼を苦しめていたのは、寒さでも誇りの喪失でもなかった。まだ何も変えられていない焦燥と虚しさだった。世界は重く、日々は苦かった。

 彼は、渡されたパンの意味を考えた。

 柔らかい上等なパンを口に入れた。わずかな甘味が口の中に広がっていく。あの時と同じだ。餓えた魂に、力がみなぎっていく。

「諦めるなというのか……。私の道はまだ半ばなのだと」
彼は、笑うと次のひとかけらを手でちぎった。

(初出:2016年2月 書き下ろし)
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Tag : 小説 読み切り小説

Comment

says...
わ〜〜〜ん夕さんありがとうございます!
もうもう、久方ぶりのザッカ様の、それもザッカ様視点の
お話に胸が張り裂けそうなほどわたくし感動致しました……!

ザッカ様の幽閉生活が詳細に綴られている点もファン的には
感激で、それほどひどい境遇ではないということに
まずは一安心しました。

ザッカ様が国政に欠かせないお方なのだということが改めて確認出来た
ことも誇らしかったです。

そっか、「干しぶどう」入りのパンって、高価なものになるのですね。
焼き上がりも、多分現代人が想像する柔らかな触感とはまた違うのでしょうね。

それから、それからですね……
ザッカ様の「原体験」とも取れるような《マルコ》のお話。
ラウラと二人で貧民街に視察に行かれた時の

「神の家こそが、彼らを救うと信じて修道院に入りました。しかし、祈るだけでは何も変わらない。私は神が奇跡を起こすのを悠長に待つのはやめたのです」

の台詞を、具体的に裏付けるようなエピソードであるように感じられました。
単なる感情論では片付けられない、彼の心の複雑さは、この当時から
培われてきたものだったのですね。
また、どこかで夕さんが触れられていた「ザッカの血筋」のことにも
言及されていて、胸が震えました。

ここから見えてくるのは、
行き場のない想いを行き場のない想いのままで終らせなかった、彼の信念と実行力。
彼はやはり、大局を見据えより多くの人を救った「影の英雄」なんだと思いました。

うう、わたしのあんなとんちんかんな四コマからまさかこんな素敵なお話を
書き上げて下さるとは……
しかも、本編をきっちり補足する形で描かれていらっしゃるのが感動しました。
ザッカ様のお心に、ほんの少しでも灯火を添えられたなら、本望でございます……

それから、「少年イグナツィオ」の描写に萌えさせて頂きました!
(重厚な作品に「萌え」などとすみません……! でもキュンキュンしてしまって……)

夕さん、本当に本当にありがとうございました!
ザッカ様これからも頑張ってください。
大好きです!!

2016.02.01 11:01 | URL | #- [edit]
says...
執筆、お疲れ様でした。

久々に、重厚な「森の詩」の世界に浸ることができました。昨日の美味しそうなパンのお話、ここに繋がっていたんですね。

ザッカ閣下がどうなったのか、気になっていたんですよ。それなりにご健在なようで、安心しました。
少年ザッカの体験、重いというかきついですね。彼の生い立ちは、彼にはなんの責任もないだけに気の毒だし、もって生まれてしまった才能は、一生を聖職者で過ごすには過ぎたものだったんですね。
こういう状態の国で聖職者というか、そういう環境に身を置くことで、逆に彼のような心境になるというのが、すっきりと納得できるお話でした。昔は、よくあったんでしょうね、こんな話が。
彼の策謀は、ラウラたちから見れば酷い話でしかないのですが、彼の言動や背景を知ってしまうと「悪」とは括れないですからね。彼に救われた人間は、生者にも死者にも多くいたでしょうから、ああいう行動に出る者もいても不思議じゃないですね。
ザッカ閣下、まだまだ活躍していただかないと寂しいです。
レーズンパンを食べて、今は英気でも養っておいてくださいね。応援しております。
2016.02.01 11:59 | URL | #V5TnqLKM [edit]
says...
こんばんは。

本当は、canariaさんのキャラとの共演とか、面白おかしい四コマとか、そういう洒落っけのあるものが作れたらいいなと思ったんですけれど、なんか、そういう才能ない……ということで、今回はマイワールドに、パンをどっぷり。
運んできたなぞの人物は、canariaさんのダブルなんだと勝手に決めて書いちゃいました。ありがとうございます。

実は、閉じこめられているところ、ラウラ→マックスとそれぞれ閉じこめられていたあそこです(笑)
外から差し入れ入れられる窓は、今回新設してみました。

けっこう毎回でまかせで新設定作っていますが、今回書いた件は、ほぼそのまま設定してあったことで、情けない王様ったら囚人に「これってどうしたらいいと思う?」を訊いていたりします。

ザッカ、この修道院である程度大きくなってから、修道士→神父となりセンブリからルーヴランの北部に異動。教会の中で政治的手腕を見せて有名になり、その後、ルーヴランの前宰相に引き抜かれて教会でて副宰相になったという流れは決まっていました。

干しぶどう入りだから高価というよりは、丁寧に挽いてほとんど白パンみたいにしてあるのが上等だろうなあと思います。っつーか、差し入れにはマスクメロンとかマスカットとか、自分では買わない高価なものにするという発想で(笑)

マルコの話は、ラウラにミリアムの惨めな死骸を見せたエピソードと対にしたのですけれど、これをなんとかしようと大きくなってから聖職者への道を一度歩み、さらにどっぷりと浸かった後で「ダメだここじゃ」と去るようになる、もう一段階あるんですよね。また何か機会があったらそっちも書くかもしれませんけれど。

ザッカが自分の血筋に執着しなかったのは、おそらく信念と実行力が、同じ時代の他の人に較べて桁違いだったという設定なんですけれど、それでもまあ、上手くいかないこともあるわね〜ということでしょうか。

実は「このザッカの設定、どこにも入れるところがないわ〜」と思っていたものなのです。
こうして陽の目を見る機会を与えてくださったcanariaさんには感謝感謝でございます。

canariaさんの想像のザッカ像を観て「え〜、こっちの方がかっこいいし、受ける?」と一瞬設定を変えようかとまで思ったんですが、やっぱダメです。
だって、この人がこんなにカッコ良かったら、ラウラが惚れてしまって、「ザッカ様のために命を捧げます」→なんかそっちの悲恋ものに変更ってなって、ますます誰かさんの出る幕がなくなっちゃいます。あの人、一応主人公だから……。

その分、若いころのザッカでたくさん遊んでくださいね。
また四コマとか(まだ描かせるつもりか〜。もうしわけありません!)
ま、修道院だから、修道服の兄ちゃんとか、尼さんとか、なんか禁断の絵柄しかない……けど。

素敵な作品でのご参加、本当にありがとうございました!
2016.02.01 23:16 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

scriviamo!が終わったら、ゆるゆると書かなきゃなあと思っている「森の詩 Cantum Silvae」の世界ですから、こうやってちょろっとでも戻って来れたのは嬉しかったです。

そう、私のパンは関係ないんですけれど、パン食べてるザッカを描写していたら、自分でもぶどうパンが食べたくなってしまって作ったというのが正解だったりします(笑)

マックスもそうですけれど、ザッカも上の世界と下の世界を両方見ていて、見ていないからわからんちんな奴らに四苦八苦している、という設定です。

こういう少年時代を経て、一度はまじめに聖職者になろうとするんですけれど、ほら、大人になってそういう世界の裏側とか限界とか見ると「だめだこりゃ」ってなったりするじゃないですか。それで「祈ってる場合か」ともっと実際的なことを目指したんですね、この人。私も、たぶん、こういう人、いたんじゃないかなと思っています。

レーズンパン、canariaさんにいただいたのを見ると、どうも250gまたは500gくらいあるかも。
そんなに一度に食べて。しかもふつーのご飯もしっかり食べているみたいですし。

うちのキャラたち、どうやら食いしん坊が多いということに今ごろ氣がつきました(笑)

コメントありがとうございました。

2016.02.01 23:25 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
本当に久々のザッカ。
どうしているのかと心配でしたが、あまりひどい目には遭っていなかったようですね。
canariaさんの4コマがコミカルで楽しかったので、いったいどんなお話を返されるのかと思ったら、
ザッカの人生観や生い立ち、そして出生の秘密まで分かる、重厚なお話でしたね。
そうでした、ザッカは結果的にあんな非情な手段で勝とうとしたけど、それは自分の信念のため、ひいては自国の貧民を救うためで。
争いって、悲しいもんですよね。
彼の手の中にあるレーズンパンが、再び彼に立ち上がる気力をくれたらいいなあ。いい方向で。
この後夕さんが書く続編に、彼は描かれるのでしょうか。
このSSは、ひそかにその伏線だったり・・・?

読み応えのあるお話、ありがとうございました。
さあ、ラストスパートですね^^ 頑張ってください
(あまり根を詰めずに・汗)
2016.02.02 13:39 | URL | #GCA3nAmE [edit]
says...
サキは結構ザッカを応援しているんですよね。
どうなってしまったのか心配していたのですが、なんとか生き残っておられる様子。しかも相当に打たれ強い強い神経と丈夫な体を持っておられるようで、幽閉の環境にも耐えておられる様子、なによりです。王様まで彼に頼っているようなので、いずれは復活の目もあるのでは、と踏んでいます。
そうでなくちゃ、物語が面白くないですからね。
彼の幼少時代の苦労は予想していましたが、これを国の矛盾の解消に向けてのエネルギーに変えてしまうところが、やっぱり普通の人間じゃないですね。
こういうキャラ、書いてみたい気は大いにあるのですが、底の浅いサキではまだまだ難しい・・・。表と裏で全く違って見える人間、これはサキにとって作り上げるのが難しいキャラクターです。
そして、なんだかずごそうな出生の謎。
この後の展開で色々とストーリーに影響を与えるのでしょうか?
そうですね、夕さんはザッカに「まだ諦めるな!」と言っているんですよ。
2016.02.02 14:51 | URL | #0t8Ai07g [edit]
says...
こんばんは。

本編ではセリフの数行で終わらせてしまったザッカのその後です。

グランドロンの方は、本当に親政で、サポートする方もそこそこまともなのですが、
ルーヴランは王様はトロいし、周りは身勝手かボンクラ揃いなので、本当にザッカを罰して政治から遠ざけたらヤバいと……。
王はそれくらいはわかっているところがちょっと偉いのかも(笑)

コミカルにお返しすることも考えたんですけれど、なんかザッカが関わると全然面白おかしくならないので諦めてしまいました。

高校生の時のストーリーでは、ザッカっていなくて、単なる悪役の王様がいただけなのです。
でも、単なるやられるだけの悪役ではなくて、なぜそうなったのかを考えて新キャラザッカを作ったら、意外と皆様からのウケもよかったので、はじめは予定になかったけれど続編にも出てくることになりました。この話はそれのチラ見程度でしょうか。

でも、「トリネアの真珠」はレオポルド中心で、ザッカや例の姫がもっとちゃんと出てくるのは、もしかしたらさらに後になるのかも。題名だけ考えています。「柘榴の影」って。私その頃までブログやっているんだろうか……。

どんな風に書くにしろ、ザッカの存在はもう一人出す予定の重要キャラと対照的になるように書きたいと思っているので、これからもう少しちゃんと練りたいと思っています。ちょっとだけ伏線ありです。でも、大したものはない、というかまだ考えていなかったりして(笑)

そして、scriviamo!のたまっている宿題は、あと一つだけですので、もうちょっとしたら通常空間に復帰します。
次の発表分は、またちょぴっとlimeさん関係だつたりして(笑)

労いのお言葉とコメント、ありがとうございました。
2016.02.02 23:32 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

おお、ここにも彼の援軍が。
彼は、孤立無援ですからねぇ。
今はまだ、王が彼を少し頼りにしていますが、誰かさんが即位したら、命も風前の灯かも。

でも、彼はとても打たれ強いし、挫折はこれまでもいっぱいしていますので、折れたりはしないでしょうね。

彼の出生に関しては、あまり今後には関係しないと思います。単純に、彼が自分の国では活躍できなかった、帰れなかった理由のような形で存在しますが、彼は知っているけれど、そのことはもうどうすることもできないし、それをどうしたいとも思っていないのでしょうね。

彼を頼っている人間もいますが、嫌がっている人間もたくさんいるので、いろいろと書き甲斐のある人物なんですけれど、そもそも次の話のメインはグランドロンだし、しばらくは表舞台に余りだせないのですよね。あまり欲張ってごちゃごちゃ書かないようにしたいんですけれど、まだ戦略がちゃんと立っていないのです。たぶん、ザッカの関係は後ろの方になるかなあと思っています。それまで彼には諦めないでほしいですよね。

コメントありがとうございました。
2016.02.02 23:39 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
この方の登場されるあの物語(なんという遠回しな言い方><)はまだ未読なので、先入観なく単純に幽閉されているあるお方のお話として拝読させていただきました。

掌編なのですけれど、年月にわたるドラマがありますねえ。さすがです。
幼いころの経験って、大人になっても鮮明に残るものなのですよね。
そしてそれこそがその人物を作る背景になっていたりして。

お話を読むとき、キャラがぽっといて、その動きを追うのも良いのですが、ふとその背景とか過去とかが凄く気になるときってありますよね。この方は本編ではそういう方なのかなあと思ったり。
いずれにしても、ラッキーなことに、また夕さんの引き出しを一つ見せていただきました!^^
2016.02.04 12:13 | URL | #- [edit]
says...
何かを実現するには偉くならなきゃいけないけど
偉くなるには非情な手段を使わなきゃいけない…悲しい><

とそれより、ザッカさんに子供のころのことを思い出させるなんて
パンを差し入れた人物はまさか神!?
ってことは神が神と呼ぶ人物は神の中の神!?
2016.02.04 13:27 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

あ。しまった。ネタバレしてしまった。
とはいえ、いいのです。
単に囚われた宰相の話、としてお読みいただければ。

このザッカは、脇役なので、この裏話はどこにも入れるところがなかったのですよ。
それをちょぴっと使わせていただきました。
scriviamo!はそういう蔵出しのいい機会なのですね。

「森の詩 Cantum Silvae - 貴婦人の十字架」は中世ヨーロッパの架空の国々を題材にしている作品なのですが、自分に課した約束ごとに「現実の中世になかったものは出さない」がありまして、ドラゴンとかドワーフとか、魔法とかタイムスリップとかは全く出てきません。
その制約の中で、キャラたちは何を考え、どう動くのかという世界観にしてあるので、この掌編の中でのザッカたちの考え方や見聞きするものも、人類皆平等とか、基本的人権とかは概念すら存在しない世界だったりします。訴えてもまともには聞いてもらえなかったことを、自分の手でなんとかするために人生のほとんどを費やした、本編ストーリーのトリックスター的存在の人の話になっています。

実は、この世界の話を書くの、わりと好きだったりします。現代ものも、軽いコメディ的なもの好きですけれどね。
読んでいただけて嬉しいです。

コメントありがとうございました。
2016.02.04 18:40 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

おお、読んでいただきありがとうございました。

そうですね。
ザッカは、生まれがどうのこうのという自分のことよりも、具体的に何かができる場所で活躍すると実をとった人ですね。
それでも限界を感じてしまって、超非情な手段に走ってしまいました。
失敗しちゃいましたが。

でも「捨てる神あれば拾う神あり」ですよ!
パンを差し入れてくださった方は、ええ、ザッカは存在すらも知らない「自動パン焼き機」で作った完璧なパンをお持ちですからね。時空も簡単に超えているし。まさかどころか本当に!
大丈夫、東洋の島国には八百万人も神様がいるそうですから、そういう神様もきっと(笑)

もっとも、神が神と呼んだ人物は、ただの食いしん坊の可能性が高いみたいです。

コメントありがとうございました。
2016.02.04 18:47 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
ザッカのその後がやっと読めました。(あ、この記事を読ませていただいたのはアップ後すぐだったのですが、コメが遅くなりました。この「やっと」は久しぶりにザッカに会えたってことです(*^_^*))
これもcanariaさんのおかげですね。いやいいところついておられました。確かに私も差し入れをしたいわ~と思いました。
しかも、このパンのもって行き方がうまい! さすが夕さん。
それにしても、罪人にまだ教えを乞わないといけないルーヴランの現状は残念ですね。まぁ、あんな王族じゃ仕方がないのかもしれませんが、本当に国を統べるというのは大変なことです。それを物語にする夕さんこそ、本当にやり手だなぁと思ったりします。
思わぬ形でザッカ氏と再会、そしてその人物の過去についての設定を垣間見る楽しさを味あわせていただきました(*^_^*) パンも美味しかったろうな~。思わず、夕さんの焼き立てパンをイメージしてしまいました。でもきっと、硬くてこちこちでも美味しかったろうな。
2016.02.07 07:12 | URL | #nLQskDKw [edit]
says...
こんにちは。

このザッカのその後、本編ではさらっと流してしまった部分なので、ようやく宿題を終えた感じです。
もともと「森の詩 Cantum Silvae - 貴婦人の十字架」は発表を始める前に主要部分はほとんど完成していたので、その時点ではザッカに興味が集まるとは思っていなかったのですよね。本人としては重要だ思っていても、「こいつのその後を知りたがる読者はまずいないだろう」と思っていた読みが外れました(笑)

scriviamo! 面白い作品での参加も大歓迎なのです。
それに対してウルトラ面白く返せたらいいのにと思うんですけれど、このザッカの場合は、どこをどう振っても面白くならないので、それなら「ええい、むしろ深刻にしてしまえ」と。

ルーヴラン、人はいいけれどぼんくらな王様、いろいろと問題ありのお世継ぎと、支配する方は悉く問題ありなので、ザッカをまだ頼っている状態ですかね。

こういうエピソードって、何もかも本編に入れると訳がわからなくなるじゃないですか。「これどうしよう。いつか外伝書くかなあ」と中途半端にぶら下がっていたのですが、こうやって蔵出しできる機会を与えていただけると嬉しいですよね。

本日もまたパンを作っているんですが、どうもまだ納得のいく出来にならないのですよ。
中世だってもっとまともなパンを作っていたに違いない。
canariaさんに差し入れしていただいた完璧なパンを食べてほくそ笑んでいる誰かさんはいいんですけれどねぇ。

コメントありがとうございました。
2016.02.07 13:14 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
遅くなってしまって、ごめんなさいm(_ _)m
あの、楽しい4コマからこんなに崇高な御話が!!Σ(゜Д゜;)

すみません・・・・・
なかなか本編を読みに伺う事が出来ず(;m;)
ちゃんと本編を読んでいれば
もっと深く感じることが出来たんでしょうに・・・

切なくも苦しく、そしてとても深く、含蓄に富んだ御話で
今更ながら感心させられます。
もっとちゃんと感じるためにも
本編をどっぷり拝読させていただきますね!!!
2016.02.15 18:27 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

わあああ、無理して全部読んでいただいたているようで、こちらこそすみません!
それに本編なんて、そんな無理なことをおっしゃらずに。長いんですよ、あれは。
scriviamo!は、本編は読まなくていいというスタンスで書いておりますのでお氣になさらずに。

去年まで連載していた中世ヨーロッパをモデルにした架空世界の話なんですけれど、竜とか小人とか、魔法とかそういうものは出てこない地味な話です。わりと今回書いたような感じに近いストーリーかもしれません。もし、「暇すぎてやることないから読んでみようかな〜」と思われたら、読んでくださると嬉しくて小躍りします。続編は、これから執筆するのでまだずっと先ですし……。

コメント、ありがとうございました。

2016.02.15 22:50 | URL | #9yMhI49k [edit]

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