scribo ergo sum もの書き・八少女 夕のブログ Since March 2012


Posted by 八少女 夕

【小説】世界の上に広がる翼

scriviamo!


scriviamo!の第十弾です。

けいさんは、当ブログの70000Hitのお祝いも兼ねて「Infante 323 黄金の枷」のあるシーンを別視点で目撃した作品を書いてくださいました。目撃シリーズ、私の作品では二度目ですね。ありがとうございます!


けいさんの書いてくださった小説『夕景色の出逢いの一コマ (scriviamo! 2016)』

オーストラリア在住のけいさんは、素敵なキャラクターが優しい青春小説をお得意となさっていらっしゃいます。読後感の爽やかさとハートフル度は、群を抜いていらっしゃいます。去年はお仕事が忙しくなっただけでなく、目の不調なども抱えられて、しばらく小説をお休みなさっていたのですが、年末から復帰なさり、ただいま新作を絶賛連載中。けいさん、ご無理はなさらず、お互いに、ゆっくりのんびり、長く続けていきましょうね。

さて、今年目撃されてしまったのは、「Infante 323 黄金の枷の」主人公たちです。これですね。今年は去年と違って、けいさんのところのキャラクターを目撃者に仕立て上げることができなかったので、純粋にこれまで書いていない外伝を書くことにしました。

目撃されたシーンは、本編の中では12年前の回想なのですが、これはその本編から見ると8年前、目撃シーンからすると4年後にあたります。出てくる人は、全員本編にも出てくる人ですが、その辺は知らなくても問題ありません。ただ、この話は設定が少し特殊なので、全く読んだ事のない方は「あらすじと登場人物」か、下にも貼っておいた動画で「こんな話か」とあたりをつけていただいたほうがいいかもしれません。

で、今年の目撃者の正体は……。あ〜、けいさん、ごめんなさい。なんか暗くなっちゃいました……。


【参考】
「Infante 323 黄金の枷」Infante 323 黄金の枷

小説・黄金の枷 外伝

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黄金の枷 外伝 
世界の上に広がる翼
——Special thanks to Kei san


 そのカモメは、建物のてっぺんの使われていない煙突の上で寛いだ。傾斜の多いこの街、時にGの街から、時には大西洋から、白い鳥はPの街を眺める。観光客のまき散らしたパン屑を食べることもあれば、きちんと漁をすることもある。ここ数ヶ月は暖かったので、越冬も楽だった。

 翼を広げ、ほんの少し斜めに滑空すると、カモメは普段はあまりいかない街の東側へと向かった。春めいてきた街には、マグノリアやアーモンドのといった街路樹が花を艶やかに咲かせていた。

「あ、カモメ!」
マイアは、指差した。
「いいなあ。海の方から来たんだよね。私も行きたいなあ」

 彼女は、公園に座っていた。彼女がナウ・ヴィトーリア通りに引越してから4年が経っていた。2年に一度、彼女には一人ぼっちの日がある。二人の妹を含む同じ学校に通う生徒たちが遠足に行く日、パスポートの申請が上手くいかなかったという理由で連れて行ってもらえない。もう4度目だし、14歳になっていたマイアには申請する前から今度も上手くいかないことがよくわかっていた。

 だから、今回ははじめから一人の休日に何をするかと色々と想いをめぐらせていた。本当は、D河岸へと行くつもりだった。4年前に初めて自分と同じく金の腕輪をしている少年と知り合ったのも、この遠足の前日だったし、遠足の日も会う約束だった。その少年は、「ドラガォンの館」と呼ばれている屋敷の敷地内の小さい小屋に閉じこめられているようだった。ずっと体を洗っていないようだったし、浮浪者の子どもではないかとマイアは思っていた。

 残念ながら、翌日に会いに行ってもその少年には逢えなかった。その代わりに黒い服の男の人に見つかってつまみ出されてしまった。不法侵入をしていたマイアが悪かったのだ。あの少年もまた、つまみ出されてしまったのかもしれない。Pの街に居るのなら、D河に沈む夕陽が美しいところに行けば逢えるように感じていた。同じ黄金の腕輪をしているだけでない。彼もまたあの夕陽の美しさをよく知っていた。きっとあの子とはいい友達になれる、マイアは思った。

 あの少年は今のマイアくらいの年齢に見えた。ということは、もう働かなくてはいけない年齢だろう。ふらふらと河岸にいたりはしないかな。でも、夕方なら……。

 マイアは、父親に「明日D河まで行きたい」と言った。けれど父親は反対した。
「どうして? 街の外には行かないよ。前に住んでいたところだし、行っちゃいけないなんてことはないでしょう?」

「マイア。あと4年経ったらお前は18歳になる。そうしたら大人として自分でしたいことをいくらでも試すがいい。でも、それまでは父さんのいう事をきいてくれ。正直言って、その腕輪のことも、パスポート申請が上手くいかない理由も、父さんにもよくわかっていない。でも、お前ももうわかるだろう? 闇雲に抵抗をすると、もっと望まないことを強制されるって。父さんは、お前のことが心配なんだ。明日父さんが働いている間に、一人で遠くまで行って冒険したりしないでくれ。お願いだ」

 そこまで言われたら行くつもりにはなれなかった。無理に行ってもあの少年と確実に会えるのでもなければ、腕輪をした他の子と友達になれるわけでもない。それに、マイアは再びあの少年に会うのも少し怖かった。腕輪をしている大切な友達。そんな風に思っているのは自分だけで、むこうはとっくに忘れているかもしれない。

 公園の隅で何かをついばんでいたカモメが、ゆっくりと羽ばたいて飛び上がった。マイアはその姿を目で追った。また、降りてきたのを見ると、四角い石のようなものが埋められているところだった。

「あんなところに石があったっけ」
マイアは立ち上がって、カモメの足元にある四角い石を見た。それはずいぶん古い大理石の板で、半分土に埋まっていた。

「なんだろ。《Et in Arcad..》あとは読めないや。こういうの、どこかで見たわよね……」
マイアは、土を手で退けた。ああ、あそこだ。「ドラガォンの館」の裏の、あの小屋の前にあった。マイアが忍び込んで夕陽を見つめる時に特等席だと決めていた石のすぐ側にあった。あそこのは、もうすこし読みやすかったように思う。でも、あの時のマイアは10歳の子どもで、ラテン語の碑文を読んで意味を考えようなんて思わなかった。

 もしあの子があの翌日もあそこにいたのなら、腕輪のことだけじゃなくて、あの石のことも訊けたかも。もっとたくさん話をしたかったな。

 カモメは、マイアに追い回されたと思ったのか、大きく羽ばたくと去っていってしまった。大きく旋回して、空高く昇っていく。

 私も、あんな風に飛びたいな。マイアは、ため息をついた。

 お父さんはああ言ったけれど、18歳になっても変わりっこない。お母さんは死ぬまで腕輪をしていた。きっと私は大きくなっても妹たちのように自由にはなれないんだろうな。それに、ずっとこんな風に一人ぼっちなんだろう。マイアは、項垂れて、家へと戻っていった。

* * *


「本当に、申しわけございませんでした」
そう言って、アマリアは頭を下げてから出て行った。

 通りかかったジョアナが「いったい何をしたの」と問いただしていた。彼女は、しどろもどろになって答えた。
「石鹸を捨てようとしてしまって……」

 アマリアはこの館に勤めて2年経つが、ご主人様の一人である18歳の青年が、大きな声を出したり取り乱したりしたのをこれまで見た事がなかった。同じように格子の中に閉じこめられている彼の二つ違いの弟は、冗談を言って話しかけてきたり、ありとあらゆるわがままを言いながらも魅力たっぷりの笑顔で怒る氣をなくさせてしまったりするのだが、彼はまったく手間をかけない代わりに挨拶以上に口をきいたことすらなかった。

 そのインファンテ323と呼ばれている青年が、三階から転がり落ちるように駆け下りてきて、掃除道具とゴミ袋を持って居住区から出て行こうとしている彼女を止めた。
「洗面台にあった紫の石鹸をしらないか?」
「あ、はい。ずいぶん小さくなっていたので、新しいものとお取り返しましたが」
「捨ててしまったのか? そこか?」

 彼は、返事も待たずにアマリアの持っているゴミ袋を手にとって開けると、ものすごい勢いで中を探った。その剣幕に驚いて、彼女は謝った。石鹸は直に見つかった。他のゴミに混じって、汚くなっていたが、彼は気に留める様子もなかった。

「申しわけありません」
その言葉を聞いて、彼はアマリアの様子にようやく目を留めた。それから、とてもばつの悪そうな顔をした。自分が騒いでしまったことを恥じて。

「すまない。お前が悪いんじゃないんだ。掃除に来るのをわかっていたのに、外に出しておいた俺のせいだ。氣にしないでくれ」
彼は、石鹸を持って3階へと行ってしまった。アマリアは、もう1度謝って頭を下げてから外へと出たのだ。

 彼は、バスルームに入ると、汚れた石鹸をきれいに洗った。ただでさえ小さくなっていた石鹸が溶け出していく。彼はそれを痛みのように感じた。

 アマリアがこれを捨てようとしたのも当然だ。もう香りもないし使うには小さすぎる。4年前にもらってからしばらくは毎日使った。スミレの華やかな香りのするとても大きな石鹸で、いつまででも使いつづけられるように思っていた。

「石鹸持ってきてあげるね」
あの屈託のない少女も、もう大きくなっただろう。もう忘れてしまっただろうか。それとも、D河に落ちる夕陽を見られなくした張本人として、俺のことを恨んでいるのだろうか。

 彼は石鹸をアラバスターの箱に収めると、また捨てられたりしないように洗面台の中の戸棚にしまった。扉を閉めると鏡に自分の姿が映った。縮れた髪に黒い瞳。眼を逸らすとバスルームから出て、また階段を降りていった。隣の居住区で弟の24が、ここのところ執心している娘とふざけ合っている声が聞こえた。彼は、だまって1階へと降りて行った。

 工房には、赤いハイヒールが置いてあった。アントニアにはじめて頼まれて意氣込んで完成させた。この午後にフィッティングに来ると聞いていたが、来る様子はなかった。仕事がたくさんあるのだろう。急いでいるとは言わなかったが、できるだけ急いで、でも、いつものように丁寧に作り上げた。石鹸のこともそうだが、自分は人が重要と思わないことを、大仰に考えてしまうようだとがっかりした。

 短い鳴き声が聞こえたので、窓を見た。鉄格子の嵌まった窓の向こうに、1羽のカモメがいた。少し羽を休めているようだ。

 彼は、工房の隅にもたせかけてあるギターラを取り上げた。カモメに聞かせてやるつもりで、ようやく弾けるようになった「Asas sobre o mundo(世界の上に広がる翼)」を爪弾きはじめた。

 世界を自由に飛び回れるならば、いつもカモメを見上げたりしないだろう。それに、来てくれるかわからない人間を、あてもなく待ったりもしない。小さくなり使い物にならなくなった希望を箱に閉じこめて、捨てなければならない時を引き延ばしたりもしないだろう。

 彼は、自分が存在しなかった者としてラテン語の碑文の彫られた四角い石の下に眠る日まで、ずっとこんな風に独りで生きていくのだと思った。

 カモメは、大きく羽ばたくと再び大西洋の方へ、ギターラの響きよりも興味深い、漁師からかすめ取る魚のことを思い描きながら飛んでいった。

(初出:2016年2月 書き下ろし)

追記


本文中に出てくる曲は、この動画のBGMになっています。手っ取り早く世界観を理解するのにも、この動画はいいかも。

この動画の説明などは、こちら
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Tag : 小説 読み切り小説

Comment

says...
夕さん、お返しに外伝をありがとうございます!
目撃シリーズをしているのはscriviamo!だけですが、これで軌道に乗るかも?

23もマイアもあの印象的な出逢いをちゃんとずっと覚えていて、大切な思い出にしているところが嬉しいですね。
でも、同じ空気の中に住んでいるのに、まだまだ出逢い(再会)が先なのが何とも歯がゆい。
それぞれの生い立ちを背負って生きているのがいじらしいです。
ギターラもまだ練習中?

それにしても、23の極端なこだわりは笑ってしまうくらいのレベルですね。
でも、大理石のことを思うと、その笑いも引くかも。
本編では色々な思い出を重ねている二人ですが、肝心なところはぐるぐるの空回り。
ストップ・ザ・グルグルがいつやってくるのか楽しみにしていますね!

さて、今回の目撃者の正体は・・・え、暗いの?
2016.02.07 13:49 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

あ、目撃シリーズは、いままでのところ専用でしたか(笑)
ええ、ぜひいろいろ目撃してくださいませ。

今回の推定目撃者は、全然暗くないカモメ……ですけれど、ストーリーは、なんだか妙に暗くなってしまいました。
というか、23は暗い奴だった……。
すみません!

あって話をすれば、「あ、覚えていたんだ」「怒っていなかったのね」と簡単に分かる話なんですけれど、お互いに勝手に想像して暗くなっていますよね。ぐるぐるはすでにこのころから。

まあ、読者の皆様は、少なくとも8年後に再会することは知っているので、そんなにヤキモキはしないかと思いますけれど。
ギターラは、まだ習いはじめて2、3年目ですね。
でも、のめり込む性格だから、普通の人よりも上達は早いでしょう。きっと。

ストッブ・ザ・ぐるぐるは、え〜と、この春ぐらいでしょうか。
ご期待くださいませ。

素敵な作品でのご参加、ありがとうございました!
2016.02.07 18:00 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
あの話とあの話の間に入るこの話なんですね。お話しの流れがさらに密になります。
23の様子はあいかわらずですが、マイアをこんなに意識していたんですね。
あの石鹸もとても大切に、持っているだけではなくて、ちゃんと使っている。そしてやっぱり優しい。理由も無く人を責めたりは決してしない。
カモメはマイアの代弁者なのでしょう。自由に羽ばたきたい!ずっと思って生きていくんだ。23もそうなんだろうけど、無名の石標になっていく運命を想像して、とても切なくなりました。マイア、23と一緒に羽ばたいちゃえ!!!
そう願わずにはいられません。
PVで響くギターラが心に響きます。
素敵でした~。
2016.02.08 14:28 | URL | #0t8Ai07g [edit]
says...
執筆、お疲れ様でした。

あ、カモメ視点でしたか。
たしかに、あのシーンを他の人間が見ていたというのも、変な気がしますね。
監視人さんたちなら、という可能性もありますけど、リアルすぎてちょっと怖いし。

マイアと23のぐるぐる、長いですねぇ。
23って、なんか意外と可愛いところがありますね。もしかして、マイアにもらった石鹸って、今もまだ保管してある? これマイアに見つかる前に、使い切っちゃった方がいいかもしれませんねぇ。
石碑とか、マイアや23の境遇とか、いろいろと世界観が織り込まれていますね。本編の良いプロモーションという感じがします。おっしゃっているような暗いという感じも、あまりしませんし。

連載再開を、楽しみにしています。
2016.02.08 15:45 | URL | #V5TnqLKM [edit]
says...
こんばんは。

そうです、そうです。
時系列としては
本編第二話→今回の話→外伝「格子の向こうの響き」→本編五話→その他の本編&外伝
ということになっています。(我ながら複雑すぎる)

23、一度よその子(マイア)と友達になろうとして、「家族ごと引越の刑」にされたのにショックを受けてさらに引きこもってしまったので再会するまでマイア以外に友達いなかったんですよ。だから、ものすごく特別だったんです。マイア鈍いからわかっていませんが。

アマリアは、ウルトラビビったと思います。これまで「お早う」とか「ありがとう」とかしか口をきかなかった人ですからね。
何をやってしまったのかって。23は、反対に慌てたと思います。アマリアはマイアと違って叱る必要なんてないちゃんとしたタイプなので。
ジョアナは石鹸の話を聞いて「ははあ、あの件ね」とピンと来ていますが、この人は余計なことはひと言も言わないです。
あ、でも、マヌエラには話したと思うけれど。

カモメは、本編でもマイアと23両方の憧れる自由の象徴なんです。

この時代の二人は、もっとも暗いです。
どちらも、自分には何もできないし、わかり合える人には逢えないとぐるぐるしている。
もう少しすると、二人とも「悩んでいてもしょうがないし、それなりにひとりで頑張っていくか」って、落ち着くんですけれどね。で、その後に再会したのですよね。

カモメと一緒に羽ばたけるといいですよね。彼らが、探している場所を見つけられるように一緒に願ってくださると嬉しいです。

コメントありがとうございました。
2016.02.08 22:56 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

けいさんの宿題、難しすぎでした(笑)
誰にも見られていないからストーリーが成立しているので、目撃者作るわけに行かなかったんですよ。
けいさんのところの誰かも今回はちょっと無理がありすぎたので、じゃあカモメにするかって。

この時期の二人は、やたらと、ぐるぐる状態だったのですよね。
もう少し大きくなると「つべこべ言わずに働くか」になるんですけれどね〜。
もっとも、本編でも今ふたりはそれぞれにぐるぐるしているなあ。

すみれの石鹸は、例の沐浴シーンでマイアに見せちゃいました。
でも、こんなに大切にしていたことは、いまいちわかっていない?
そして、23は、今は石鹸、もう使えません。なくなっちゃうから。もちろん、捨てられないです。
きっと、最終回の後になったら捨てられるようになるかな。

ああ、よく考えたらいろいろ世界観入っていますね。
でも、これで読んでくれようと思う方、いますかねぇ。
ウルトラくらいと思ったんですけれど、大丈夫でしたかねぇ。

今月は本編も発表しますよ〜。一回にするか二回にするか、まだ考え中です。
でも、scriviamo!も落ち着いてきた(今のところTOM-Fさんへのお返しで打ち止めです)ので、二回にするかも。

コメントありがとうございました。
2016.02.08 23:18 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
けいさんの目撃シリーズ、お返しが難しいだろうなと思っていたら、なるほどカモメを使いましたか。
語るはずのないカモメの始点が、なんだかすごく良い感じで、物語に誘ってくれますね。

4年後のマイアと、23。
この先にもう一度出会えると知らない頃の2人の気持ちが切ないですね。
特に23。
石鹸を本当に大事にしてる姿がいじらしい。
でも大丈夫、また会えるよ~って、言ってあげたくなる。

そんな切ないシーンも・・・。カモメには、他と変わらない日常の風景なのが、なんだかまたしみじみしちゃう。
本当に、いろんな書き方があるんだなあと、いつも新鮮な気持ちで読ませていただいてます。
う~ん、夕さんに不可能は無いのか!
今回も、お見事でした^^
2016.02.09 13:10 | URL | #GCA3nAmE [edit]
says...
鳥の視点からってのが良いですね。境界を越える(抜け出す)ことのできない彼らとの対比、彼らの孤独がよく伝わってきます。それに、Pの町のイメージによくあっていて。
これまで書かれていたこのシリーズのお話でも、この二人の想いってのはちゃんと表れていたと思うのですけれど(23が実はマイアのことをとても気にしていることも含めて……表現型はかなり微妙だけれど)、今回は高いところに視点が置かれたからか、より明確に表現されていたような気がします。
あ~でも、そうですよね、ちゃんと再会があるのを知っているので、そんなに読者はぐるぐるしなくて済む(^^) マイアと23はぐるぐるだけれど。
23が小さくなった石鹸の汚れを落とそうとしたらより小さくなるってところ、ジーンときました。それから、他人が重要と思っていないことに拘ってしまうようだと思ってしまうところも。
scriviamo! もあとひと踏ん張りですね。あ、私……頑張ります!
2016.02.09 15:17 | URL | #nLQskDKw [edit]
says...
こんばんは。

ああ、limeさん、わかっていただけました?
ものすごく難しかったんですよ。
limeさんのも難しかったけれど、あれは全く新しいから海のものとも山のものとも、という難しさで
こちらは「何を書き足せばいいんだろう(呆然)」という難しさでした。
なんせ連載中のものですから本編のネタバレはできないし(泣)

石鹸、23が友達からもらった最初で最後のプレゼントだったのですよ、この時点では。
でも、石鹸とか、消しゴムとか、つかったらいつかはなくなっちゃうんですよね。
その一方で、小さくなってまでずっととっておいても、何の役にも立たないものになってしまうのですよね。

そう。大人になって再会できますよ〜。

正確には全然カモメ視点ではないですが、二つのシーンをつなぐという役目と、それからこの街にある他の人びとや世界には、この二人のぐるぐるなんてどうでもいいんだという感覚を書いてみたいなと思ったのでした。

ちょっと地味で暗い話になってしまいましたが、読んでいただきありがとうございました。

コメントありがとうございました。
2016.02.09 22:00 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

ええ。正確には、鳥視点だけでは書けないので、最初と最後とつなぎだけですけれど、地面と枷の中に縛り付けられている二人と、そうでない存在の対比が出せたらなと思って書いていました。それに、本当にこの街、カモメだらけなんですよ。

そして、本編では23の表現の微妙さととマイアの鈍さがそれぞれに邪魔していますが、この時代は本当にどうすることもできなかったティーン時代ですので二人ともぐるぐるが許されるかも(笑)

石鹸も、早く使い切って捨ててしまえばこんな風に捨てられなくなることはなかったんですけれど、今となってはたった一つの宝物状態になってしまって、どうしようもなくなっていますね。

こういう特別なものでなくても、もう二度と手に入らなくなった(お店が潰れたとか)好きな商品って、使い切るのが惜しくなっちゃうことってあるかなあと。それに、人との関わり方がよくわからないから、変なところで頑張りすぎてしまったり、もしくはもっとちゃんと伝えなくちゃいけないところで「そりゃないだろう」という返事をしてしまったり。この人は、本編の段階でようやくまともになってきていますからねぇ。石鹸の件では、アマリアはビビっただろうな……。

scriviamo! 、ようやく宿題終わったのでちょっと余裕です(笑)
いつでもこい! だけど、だけど、お手柔らかに。ま、今年はほぼ全員暴投なんで、もうなんでもいいやい、なんですけれど。

コメントありがとうございました。
2016.02.09 22:16 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
切ないです・・・・・・
ひたすら切なかったです・・・・・・・・
お互いにお互いが、誰よりも何よりも大切で
忘れられない大事な人なのに
二人とも、相手にとって自分は取るに足らないもの。
そして沢山の障壁があってもう逢う事はないだろう
と諦めている。
でも、逢いたい。いつの日か再会できるものならば
逢えなかった間の気持ちを全部吐露してしまいたいような
淡く儚くも熱い想い・・・・・・

だからこそ、23はきっと思いもかけない邂逅
マイアが目の前に現れたときに
本当は胸の鼓動を
抑えきれないほど嬉しかったのに違いありません。
でも、自分は相手にとって取るに足らないものだから・・・・・
そう思い込みながらも、あふれるマイアへの優しく強い想い・・・・

本編に切に!切に祈ります!!!
どうか!!この恋にハッピーエンドを!!!
2016.02.24 06:31 | URL | #- [edit]
says...
そして、ご丁寧にこちらにもありがとうございます!

ああ、なんか二人の想いをたくさんくみ取っていただいて、本当にありがとうございます。
この話、本編を読まなくても読めるようにとは思ったんですが、
もともとのストーリーが特殊すぎてそういう訳にもいかず、結局無理に読んでいただくことになってしまいました。
で、そういう背景がありまして、しかも本編よりずっと前でお互いに「たぶんもう逢えない」と思っている時期の話をいつか書いてみたと思っていました。
それで、けいさんからの作品をダシに書かせていただいてしまいました。

今でもマイアはセリフで語られたもの以外の23の想いをまったくわかっていませんし、23の方もマイアには外に他に友達がいて自分ごときは特別ではないだろうと思っていますし、この作品の状態とあまり変わっていませんよね。

でも、あと三回なので、そんなに焦らさずに済むかしら……。いや、次回はそうでもないか……。
こんな話ですが、また読んでいただけると嬉しいです。

コメントありがとうございました。
2016.02.24 19:36 | URL | #9yMhI49k [edit]

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