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Posted by 八少女 夕

【小説】バッカスからの招待状 -7- アイリッシュ・アフタヌーン

WEB月刊誌「Stella」参加作品「バッカスからの招待状」です。東京・大手町にある隠れ家のようなバー『Bacchus』。バーテンダー兼店主の田中佑二が迎える客たちのなんて事はない話をほぼ読み切りのような形でお届けしてます。

今回は、それと同時にもぐらさんの主催する「クリスマス・パーティ」に参加しようと思い、クリスマスバージョンで短めのものを書いてみました。(でも、あそこ用には長すぎるかなあ……うるうる)

スペシャルなので、主要人物がみな出てきて、さらに田中本人に関係のある話になっています。次回から、また彼はオブザーバーに戻ります。(たぶん)


月刊・Stella ステルラ 12、1月号参加 連載小説 stella white12
「月刊Stella」は小説、イラスト、詩等で参加するWEB月刊誌です。上のタグをクリックすると最新号に飛びます。


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バッカスからの招待状 -7- 
アイリッシュ・アフタヌーン


「こんばんは、田中さん、それに夏木さん」
大手町のとあるビルの地下にある小さなバー『Bacchus』のドアを開けて、久保すみれはいつも自分が座るカウンターの席が空いていることを確認してにっこりした。

「久保さん、いらっしゃいませ」
虹のような光沢のある小さな赤い球で飾られたクリスマスツリーの向こうから、田中の落ち着いた声がいつものようにすみれを迎えてくれる。

 店主でバーテンダーでもある彼が歓迎してくれるのは客商売だから普通だろうが、それであっても嬉しかった。ここはすみれにとって最初で唯一の「馴染みのバー」なのだ。

 カウンターの奥にいつも座っている客、夏木敏也のことは、この店から遠くないビルに勤めていること以外は何も知らない。すみれが『Bacchus』に来る日と決めている火曜日には、かなりの確率で来ているので、たいてい隣に座ってなんということはない話をする『Bacchus仲間』になっていた。そして彼は、すみれが来るまで鞄を隣の席に置いて、他の人にとられてしまわないようにしてくれているようだ。

 彼女は、バッグから小さな包みを2つ取り出した。
「来週は、もうクリスマスなんて信じられる? わたし、今年何をしたのかなあ。ともあれ、ここに一年間通えたのは、居心地をよくしてくれたお二人のおかげなので、これ、どうぞ」

「私にですか。ありがとうございます」
「僕にもかい?」
田中に続き、夏木は嬉しそうに包みを開けた。

 それはとあるブランドのハンカチーフで表裏の柄が違うのが特徴だった。それだけでなく形態安定でアイロンがけも楽だ。すみれは、この二人のどちらも独身であることを耳にしていたからこれを選んだ。

「へえ。こんな洒落て便利なハンカチがあるんだ。嬉しいなあ」
紺地に赤と白い細い縞が入り、裏は赤と白の縞が入っている。夏木はそれをヒラヒラさせながら喜んだ。

 田中も浅葱色に白と紫の縞の入っているハンカチを有難く押し頂いた。大切に仕舞っているところに、ドアが開いたので、三人はそちらを向いた。薔薇のような紅いコートを着た、すみれがこれまで一度も見たことのない女性が立っていた。

「涼ちゃん!」
田中は、もう少しでハンカチの入った箱を落とすところだった。

 田中が客に対して、さん付け以外で呼びかけたのを聞いたことのなかったすみれはとても驚いた。女性がにっこりと笑って「久しぶりね、佑二さん」と言ったので、思わず夏木と顔を見合わせた。

「どうしたんだ、お店は?」
田中は、すみれの横の席を女性に薦めた。彼女は颯爽とコートを脱いで入口のハンガーにかけてから、その席にやってきた。

「表の道で水道管の工事中に何か予想外のことが起こってしまったんですって。それで今夜は水道が使えなくなってしまって臨時休業。こんな稼ぎ時に、困っちゃう。でも、せっかく夜がフリーになったから、お邪魔しようと思ったのよ。何年ぶりかしら」

 それから夏木とすみれに、微笑んで会釈をした。

 田中は、女性におしぼりを渡しながら二人に言った。
「こちらは伊藤涼子さん。昔からの知り合いで、今は神田にお店を出す同業者なんです。涼ちゃん、こちらは夏木さんと久保さん、よくいらしてくださるお客様」

 『知り合い』にしては親しそうだなと思ったけれど、そんなことを詮索するのは失礼だろうと思って、すみれは別のことを訊いた。
「神田のお店ですか?」

「はい。同業者といっても、こちらのような立派なお店ではなくて、二坪ほどの小さな和風の飲み屋なんです。『でおにゅそす』と言います。お近くにお越しの際は、ぜひお立ち寄りくださいね」

 すみれはこの『Bacchus』に来るまでバーに足を踏み入れたこともなかったが、和風の飲み屋はさらに遠い世界だった。大人の世界に足を踏み入れられるかと思うと、嬉しくて大きく頷いた。夏木も嬉しそうに頷いた。

* * *


 彼らの様子を微笑ましく見てから、田中は涼子に訊いた。
「何を飲みたい? あの頃と同じ、ウイスキー・ソーダ?」

 涼子は懐かしそうに微笑みながら答えた。
「それも悪くないけれど、外がとても寒かったから、よけい冷えそう。よかったら、ウイスキーを使って、何か冬らしい体の温まる飲み物を作ってくださらない?」

 ほんの少し考えてから、田中は何かを思いついたように微笑んだ。
「アイリッシュ・アフタヌーンにしようか。暖かい紅茶をつかった飲み物だよ」

 涼子だけでなく、すみれと夏木も興味深そうに田中を見た。彼はカウンターに緑色のラベルのタラモアデュー・ウイスキーを置いた。

「ウイスキーの中では、市場に出回っている量は少ないんだが、このアイリッシュ・ウイスキーは飲みやすいんだ。憶えているかわからないけれど、君にあのとき出したウイスキー・ソーダは、これで作ったんだ」

 彼は紅茶を作ると、ウイスキーとアマレット、そしてグレナデンリキュールをグラスに入れてから香りが飛ばないようにそっと注ぎ、シナモンスティックを添えて涼子に出した。

「へえ。これがアイリッシュ・アフタヌーンっていうカクテルなの?」
すみれは身を乗り出して訊いた。

 田中は笑って言った。
「便宜上、アイリッシュ・アフタヌーン、もしくはアイリッシュ・アフタヌーンティーと呼んでいますが、アイルランドでは特別な名前もないくらいありふれたの飲み物のようですよ」

「焼酎のお湯割みたいなものかな」
夏木もすみれごしに香り高い紅茶を覗き込んだ。

「お二人もこれになさいますか? 久保さんにはすこし薄くして」
田中が訊くと、二人は大きく頷いた。

 田中は、すみれ用にはアルコールをずっと減らしたものを、アルコールを受け付けない体質の夏木にはグレナデンシロップを入れたものを出した。夏木の前に出てきたのは甘い紅茶でしかないのだが、女性二人のところから漂う香りで一緒に飲んでいる氣分が味わえる。

 三人が湯氣を立てるグラスを持ち上げて乾杯をするのを眺めながら、田中は若かった頃のことを思い出していた。

 いま夏木が座っている位置に、涼子の姉、田中の婚約者だった紀代子がいた。開店準備をしていた午後に三人でなんということもない話をしていた。涼子はウイスキー・ソーダを傾けながらよく笑った。

 紀代子が黙って彼の元を去って、姿を消してしまってから、氣がつくと二十年以上が経っている。あの幸せだった時間も、それに続いた虚しく苦しかった日々も、ガラス瓶の中に封じ込められたかのように止まって、彼の心の奥にずっと眠っていた。彼は仕事に打ち込むことで、その思い出に背を向けてきた。

 久しぶりに紀代子のことを考えても、以前のような突き刺すような痛みもやりきれない悲しみも、もう襲っては来なかった。

 そういえば、涼子の姿を見たのもあの歳の暮れ以来だ。そんなに歳をとったようには見えないけれど、彼女も尖った感じがなくなり、柔らかく深みのある大人の女性になった。

 彼は、タラモアデュー・ウイスキーの瓶をきゅっと閉めてから、棚に戻した。他の瓶の間に何げなく納まったその瓶は、照明の光を受けて煌めいた。毎年この季節になると飾るクリスマスツリーの赤い球にも、照明は同じ光を投げかけている。彼の城であるこの店は、平和なクリスマスと年末を迎えようとしていた。温かいカクテルから漂うまろやかな香りの中で。

 彼は、ひとつ小さく息を吸い込んだ。いつもの接客する店主の心持ちに戻ると、彼の大切な客たちをもてなすために振り向いた。

アイリッシュ・アフタヌーン(Irish Afternoon)

アマレット:20ml
グレナデンリキュール:10ml
アイリッシュ・ウイスキー:20ml
シナモンスティック:1本
暖かい紅茶:適量

作成方法: アイリッシュ・ウイスキーとグレナデンリキュールとアマレットをグラスに入れた後、香りが飛ばないようにゆっくりと暖かい紅茶を入れて混ぜ合わせる。



(初出:2016年11月 書き下ろし)
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Tag : 小説 読み切り小説 月刊・Stella

Comment

says...
更新、お疲れ様でした。

今回のカクテルは、ホットなんですね。東京はこのまえ雪が降りましたし、そういうのもいいですね。
なんだか、新旧(失礼)の「くっつきそうでくっつかない」カップルが揃っちゃいましたね。いつかは…というお話がありましたが、田中さん「でおにゅそす」には行ってないんでしたっけ? たまには大手町で水道工事でもあればいいのにね(笑)
思い出のウイスキー、大事にとってあったんですね。田中さんにしても、涼子にしても、過ぎた年月を思わずにはいられない一杯だったんじゃないかと思います。
ホットカクテルのように暖かくなるお話、楽しませていただきました。
2016.11.30 15:32 | URL | #V5TnqLKM [edit]
says...
こんばんは。

ホットカクテルって、めずらしいですよね。
ホットで飲むお酒、またはお酒入りドリンクは、こちらにはけっこうあって、真冬にはよく飲まれています。
たとえば、カフェ・ルッツというのはシュナップス入りコーヒーなんですけれど、ものすごく寒い時に真っ昼間から飲んでいる人がけっこういますね。このウイスキー入り紅茶も、おそらくそんなジャンルの飲み物ではないかと想像しています。

新旧の「全然くっつきそうもないカップル」ですね。とくに田中は涼子の女心をわかっちゃいないみたいですし。
そうそう水道管工事に問題があることもないだろうし、田中佑二があっちの店にいくことって、あるのかしら。
あ、このウイスキーはおそらく銘柄だけが一緒で、ボトルそのものは新しいのではないかと。一度開けたらいくらなんでもそんなに長くはとっておけませんからね。
でも、この場所は当時から変わりないので、二人にとっては特別な邂逅でしょうね。

クリスマスですからこのくらいはいいですよね。(何が?)

コメントありがとうございました。
2016.11.30 23:43 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
今回はクリスマスプレゼント ありがとうございます。

読ませていただいて思わず「涼子さんだ~~~」と叫びそうでした(笑)
「なんとかくっつかせてあげて~」と思う反面
「今の距離感が大人よね・・・ふっ」とも思ったり。

長い時間が傷を癒し、ゆっくりと重なりゆくこれからの時間。
そんな幸せなふたり。
クリスマスマジックですかね?

もう一組は「エエからはよくっつけ!」ってグリグリしてしまいそう。
てへっ。

あぁお酒飲めたらなぁといつも思ってしまいます。
ありがとうございます。
2016.12.01 16:28 | URL | #8tY9vXl2 [edit]
says...
こんばんは。

うう、すみません。
初めてのクリスマスパーティで、勝手がわからず。
来年はもっとちゃんと用意します。

涼子の応援者、多いですけれど、田中本人は、まったくわかっていないような。
大人同士のことなので、私は助けてあげません(笑)

クリスマスの時期って、なんとなく浮き足立って、いろいろな事が起こりそうですよね。
それに冬は温かい飲み物でほっこりするもの。
優しい心持ちになりそうです。

あ、ヘタレカップルは、蹴飛ばしてやってくださいませ。

あ、この店は夏木もそうですけれどお酒が飲めなくても歓迎でございます。
東京駅周辺にお越しの際はぜひぜひお立ち寄りくださいませ。

それと、今日、ちょっと修正しました。
朗読してくださる場合は、いま表示されている分をお読みくださると幸いです。

コメントとパーティのお誘い、ありがとうございました。
2016.12.01 22:27 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
温かい酒がうまい季節になったなあ・・・としみじみ思います。
ホットカクテルやホットワインなども嗜んでいる私。
やはり冬は冬の温かい酒がうまく感じさせる小説・・・と読んでいて思いました。
酒好きなので、どうしてもそこに注目せざる得なかった。。。。
すいません。
2016.12.03 06:16 | URL | #- [edit]
says...
こちらもありがとうございます。

ああ、これは酒場小説なんで、それが正統の楽しみ方ですよ。
ご心配なく。

冬に美味しいお酒って、日本酒だと熱燗、ヨーロッパだとグリューワインなどいろいろとありますが、日本のバーでそういうのってなかったなと思って、探してみました。注目していただけて嬉しいです。

コメントありがとうございました。
2016.12.03 10:00 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
うむむ、こいつら(失礼)なかなかくっつきそうにないなぁ。
どこかのカップルとは違ってもう少し大人の関係だから、なんとかなりそうな気もするし、かえってそれが障害になりそうな気もするし、でもクリスマスにかこつけて上手くやってくれないかな~。
バッカスが丁度いい入れ物になるといいなと思います。
そして、おお!涼子だ。
まさか20年ぶりの来店?それにしては田中さん、わりと冷静に対応しているから、何回かは来店していたのでしょうか?
この2人はなおいっそう複雑ですね。田中さんも涼子もは紀代子のこともあって先へは進みにくいようだし、こういうのが大人の関係っていうんですかね?
この複雑な2人もバッカスという入れ物の中ではしっくりと納まるんですね。
素敵な一杯だったんだろうなぁ。
きっとこの後、バッカスの前の道も福岡の道路みたいに直径30メートルの大穴が開いて立入禁止区域になって、店に近づけなくなるんですよ。それぐらいの事件がないと田中さん『でおにゅそす』に顔を出しそうにないですからね。
2016.12.04 01:45 | URL | #0t8Ai07g [edit]
says...
ホットカクテルと聞いてまっさきに「チャイ」を思い出しました。
あれにアルコールの深みが加わった感じなのかなあ。
こんにちは。

今回はクリスマス仕様ということで田中さんの店主の仮面がちょこっと外れた描写にドキドキしてしまいました。
普段はお客さんの惚れた腫れたを受け止める側の彼にも、そんな過去があったとは。意外に感じられましたが、こういうタイプの男性がふと覗かせるこの手の過去って異常な色気を感じてしまいます。

田中さん自身はもう心は傷がたいぶ丸くなっているようだけれど、幸せはすぐ横にあるんじゃない? と歯痒くもなってしまいました。でも田中さんの背中をわたしたち外野が押すのは野暮というものなのかもしれません。
くっつくだけが幸福の形じゃないですし、こういう繋がり方もしっとりしていて大人な田中さん(たち)にはぴったりじゃないですか。

ところで、話はもの凄く変わるのですが、冒頭のハンカチの銘柄ってなんだろう?
形態安定でアイロンがけが楽ということで、独身男性へのチョイスにはこういうものがいいのか、とすみれさんの心遣いに感心してしまいました。
こういう細かな描写もこのシリーズの隠し味になっているのだなあと感嘆しているわたしです。

2016.12.04 07:03 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

あはは。この人たち、どこかの誰かさんたちとは違って、特にそういう自覚はないみたいなんですよ。そりゃ、くっつかんわ(笑)

涼子はまさに二十○年ぶりの『Bacchus』登場です。
涼子の開店のお知らせ以来、ほら、例の「ウィーンの森」の護を送り込んだりもしていますから、逢ってはいないけれど少しずつつながりはあって、青天の霹靂ってほどではないでしょうけれど、それにしても田中にしてはかなり驚いていますね。
まあ、田中にとって涼子は「元カノの妹」ですから、ある意味特別だけれど、ある意味対象外でしょうね。紀代子とは結婚したわけではないので、絶対的タブーってほどでもないでしょうけれど。もっともこの二人、お互いに相当歳なんで、まあね。なんもないかも(笑)

田中は、目の前に大穴が空いたら、神田に行くんだろうか?
そういう絵が、全く浮かんでこないんですけれど。(非情)

コメントありがとうございました。
2016.12.04 21:19 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

ああ、チャイ。
あれも温かいし、あったまりますよね。
私はチャイも大好きですが、それだと酒場小説にならない(笑)

田中佑二と涼子(っていうかその姉の紀代子)の話はずっと前に発表した「いつかは寄ってね」の焼き直しなんですけれど、田中自身がどう思っているのかについて触れたのは今回が初めてなんです。まあ、この唐変木は、おそらく涼子の想いには氣がついていないんじゃないかと。

でも、先のことはわかんないし、それに今のままの緩いつながりでも、この人にはけっこう幸せなんじゃないかしら。(かなり無責任な作者です)

そしてハンカチに注目していただいてありがとうございます。
このハンカチにはちゃんとモデルがあります。はっきりと出すのはどうかなと思ったので本文には書かなかったんですが、ブルックスブラザースです。形態安定で、両面で柄が違うって、ちょっと珍しくて素敵だなと思ったんですよ。

すみれがプレゼントするもので、しかも二人とも知り合いの域を出ない男性なので、受け取りやすいという意味でハンカチにしました。値段もそんなにしないし、いくつあっても困らないようなものですしね。

二人に贈ったというのもポイントです。一人だけだと勘違いされるかもしれないし(笑)
それにネクタイだと、ちょっと近すぎますよね。消えものということで、食べるものでもいいんですけれど、好みがありそうだし。微妙な近さの異性へのプレゼントって悩みますよね。

こういうこと、私はかなりグズグス悩むタイプなんです。で、あげた後も「失敗したかな」とぐるぐるしたり。まあ、こっちが悩むほど、もらった方は何も感じていないと思いますが。

コメントありがとうございました。
2016.12.04 21:41 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
田中氏も物思う季節なんですね。冬になると人恋しくなるってよく言われますが……あ、それは単に涼子ちゃんが来たからなのかな。同じようにお店を開いてると、なかなか会えないよね。って思いながら読んでいたけれど、よく考えたら、お昼間にデートしたらいいじゃん! ランチの店開拓したりして! ですよね。ま~、でも、涼子はともかく、田中の方は、人のことはよく見ていても、自分のことはまさに「棚に上げておく」状態のようですから、関係性が進むのは難しいのかな。涼子ちゃんは彼にとって「妹」の立ち位置のままみたいだし。
ん? でも今回少しいい女になったのを認めている気配が……

このお話は『深夜食堂』みたいでいいなぁ。あれも、主人の「訳ありそうだけれど、あんまり本人のことは語られない」雰囲気に、集まってくる人たちが物語+食べ物が主役、みたいな語り口ですが、たまに店の主人の「訳あり」さがほろりと出ると読み手としてはますますその「店」に引きつけられちゃいますね。でもこのまま時は流れゆく、かな。みんなが「二人をなんとかして!」といったら夕さんは展開してくれるのかな。
……でも私は、あまのじゃくなので、このままでいいや派です(^^)
いや、canariaさんもみたいだし、ここの読者はあまのじゃく派が主流かも。
2016.12.04 22:39 | URL | #nLQskDKw [edit]
says...
こんばんは。

ひ、昼間にデート? ランチ開拓? 
あはははは、しないだろうな、この二人は。
元カノの妹って、別にタブーじゃないけれど、普通は手を出さないじゃないですか。
ましてや失踪されちゃった後だし。
涼子の想いには、そもそも田中は氣がついていないかと。
氣がついたら、意識するようになるかもしれないけれど、なんかもう歳ですしねぇ。
(なんだそりゃ)

基本的には、このストーリーでは田中のことはどうでもいいんです。(非情)
あくまでお客さんたちと、お酒が主役。
田中は元々は「樋水龍神縁起」のチョイ役でしかなかったのに、ずいぶんと出世したなあ。

客がメインといっても、そんなに出す予定のなかったすみれと夏木も出しゃばっている割にはどうにもならなそうです。

けっきょくなんなんだ(笑)次回からは、もともとのバージョンに戻ります。

コメントありがとうございました。
2016.12.05 22:04 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
今回はスペシャルな感じがして、いいですねえ。
なんと涼子ちゃん登場。
普段は完璧なまでにスマートで、自分を見せない祐二が、ほんの少し個人的感情を見せた辺りがなんともムフフな感じです^^

涼子の気持ちは届いていないようですが、結ばれてハッピーエンド、って感じの恋愛ものにあまり興味の無い私には、この緩い空気がとても心地いいです。

ウイスキーと紅茶のHOTカクテル、私も飲みたいな。
紅茶にほんの少し洋酒を垂らして……というのは昔飲んだ気がするんだけど、あれ、子供ながらに美味しかったなあ。ブランデーだったか、ラム酒だったか。

今回も、下戸の夏木君が、またもや可愛そうな気になったけど、きっと彼にも満足な時間なんだろうなあ(*´ω`*)

2016.12.11 04:19 | URL | #GCA3nAmE [edit]
says...
こんばんは。

今回は、クリスマス&年末ということで、ちょっとスペシャル仕様です。
田中は「秘密っぽく」したいのではないと思いますが、そもそもお店で働いている側が私情でオロオロしちゃだめかなという仕事人としての矜持くらいはあるかな。
でも、二十数年ぶりの涼子の登場にはちよっとびっくらこいたみたいですね。

まあ、この二人に関しては「結ばれてハッピーエンド」って展開は……客たちは誰もそんなことに興味ないでしょう。
あ、すみれと夏木はちょっとだけ野次馬?

ホットドリンクにお酒って、暖まるんですよね。
たとえば甘酒もそうですけれど。
今回は、急遽作ったことですし、夏木のために急いでアルコールを飛ばす方法ってないかなと思ったんですけれど
どうやら一時間以上沸騰させても、わずかに残るなんてこともあるらしく
「弱い」ぐらいならまだしも体質的に一滴も飲めない下戸に田中が出すはずがないと判断して
ただの甘い紅茶を出す羽目に(笑)

彼は二人の女性の飲むカクテルの香りだけで勘弁してもらっています。
それでもきっと居心地いいはず。(たぶん)

コメントありがとうございました。
2016.12.11 18:09 | URL | #9yMhI49k [edit]

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