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Posted by 八少女 夕

名前の話 キャラ編 その3

この間、山西サキさんとコメント欄で対話していて、「あ、これ記事にしてみよう」と思った件です。自作小説のキャラクターに付ける名前に傾向があるので、それについて。

いろいろなブログで一次創作の小説を読ませていただくようになって、キャラクターにつける名前って割と傾向があるなと思うようになりました。それぞれのこだわりがあって面白いです。

で、私の小説なんですが、基本的に「どこにでもいる普通の人間」をメインに据えることが多いので、名前もそれに応じて「どこにいてもおかしくない名前」が多くなります。欧米系だとそもそも名前のバリエーションは日本の人名よりもずっと少ないので、なおさらですね。

脇役の「どうでもいい人物」には、本当に石を投げればあたるような名前を付けます。例えば、「ファインダーの向こうに」でヒロインを傷つけた元カレの名前は「ジョン」でした。もう少し重要な役割の人間にはいろいろと検討してぴったりの名前を探します。例えば同じ作品の中では「ベンジャミン」「マッテオ」「アレッサンドラ」。

「郷愁の丘」に出てくるある人物は一般にはファーストネームの「ヘンリー」で呼ばれる人なのですが、ミドルネームの「グレゴリー」から「グレッグ」という愛称もあるところに意味を持たせています。つまり、私自身が「グレゴリー」という名前に特別な愛着があるのでこうなったわけです。「グレゴリー」という名前を持つキャラクターは未発表の作品にもう一人います。似たようなこだわりの名前に「ヘルムート」「アーデルベルト」「ゲオルク」があります。何でこだわってしまっているのかは、この辺は自分でもわからなかったりします。音かな?

このように、他の方にはわかりにくいでしょうが、私自身が異様に愛着を持っている名前がいくつかあります。女性名では「ラウラ」これは、月桂樹を意味する言葉からでたヨーロッパに多い女性名です。主にイタリアですかね。英語だと「ローラ」ですが、私は「ラウラ」の響きが好きなので「ローラ」はほとんど使いません。

そして、日本語だと非常によく似た響きの名前に「ライラ」があります。私の発表したことのない昔の小説にはこの名前がやたらと出てきます。この名前はアラビア語で「夜」を意味する女性名で、イスラム圏の話のヒロインにはたいていこの名前を付けてしまうわけです。

「Infante 323 黄金の枷」のヒロインの名前を考えていた時に、ポルトで見つけた名前が「マイア」これは後に「プレアデスの姉妹たちの長姉の名前である」ことをTOM-Fさんに教えていただきましたが、付けた時はそんな素晴らしいことは何も知らず、単純に見かけて三文字だったので嬉々として付けました。実はマイアはポルトの近くの地名なんですよ。でも、ラウラやライラに続くお氣にいり三文字名になりました。その他に「ステラ」「ライサ」など三文字名が好きな傾向あり。

二文字ではよく使うのが「マヤ」という音の女性名で、「夜想曲」のヒロイン「マヤ」や「大道芸人たち」「樋水龍神縁起」の「園城真耶」などあちこちで使っています。「サラ」「サヤ」も多いなあ。シンプルでありつつ、音の感じ、イメージ、それに日本人の場合は漢字、外国人はアルファベットで書いた見た目が美しい名前を特別なキャラクターに付けたがるみたいですね。

男性名は、日本語名に偏りがあります。ものすごく多用するのは「タカシ」「アキラ」の二つです。「タケシ」「タダシ」もわりと多いです。一応作品ごとに漢字は変えています。

日本語の名前の場合は、「これってなんて読むんだっけ」と思わせずに簡単に読めるものを目指しています。「ごめん。これなんて読むんだっけ」をひとつの小説で3回繰り返させたら、おそらく読者は読むのをやめると思うので。

ただ、日本語名の場合は、その名前で実際の具体的な知り合いが思い浮かばない名前を選んでいます。別にいいと思うんですけれど、なんとなく。
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Comment

says...
そうだなぁ。夕さんとこは現実の世界が多いのと、あとヨーロッパを舞台にした作品も多いですから、名前には現実味が必要なんでしょうね。
夕さんはヨーロッパの方(夕さん自身も含めて)が読まれても不自然さが出ないように、地域や民族などと名前の矛盾が出ないように気を使っておられますよね。
日本人なら読み飛ばしてしまうんでしょうけれど、そこに住んでおられるだけに気になるんだろうなと想像しています。
あ、響きを大事にされるのはわかります。
サキなんか響きだけで名付けていることがほとんどですから。
サキの場合、日本名でもカタカナで表記されることが多いので複雑な漢字にはなりにくいのですが、そうですね、読みにくい漢字表記は出来れば使わないかな。
そして、やはり響きは大事だと思います。
そうそう、具体的な知り合いが思い浮かぶ名前は避けていますね。
ただ、夕さんと違うところは同じ名前を使い回さないというところでしょうか。
思い入れがあるのか、端役でもあまり(絶対にとは言い切れません・・・)やりません。
2016.12.17 11:58 | URL | #0t8Ai07g [edit]
says...
外国人キャラクターの名前で実際の具体的な知り合いが思い浮かぶ名前をつけたことありますよね(笑)。

つけられた男(笑)。
2016.12.17 14:30 | URL | #0MyT0dLg [edit]
says...
確かに。
名前自体はあまり重要ではないですからね。
同じ名前ばかりでは困るので、ネットの名前辞典は使ってますけど。
ランダムで選んで、使用してます。
青い薔薇の奇跡の名前も真司と香奈という普通の名前ですからね。
2016.12.17 14:56 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

おっしゃる通り、私の小説の性格上、こうなりますよね。
よくラノベやマンガなどで、登場するほとんどの人物がキラキラ名や難読名なのもありますが、現実に近いことを書きたいと思うと、どうしてもそういう書き方はしなくなるかなと。

こちらに住んでいると、時々あるんですよ、生粋のドイツ語圏スイスの出身なのにフランス語の名前やロシア語の名前がついていたりする人に出会うこと。それで更に訊いてみると、必ず理由があるんです。家の中の誰かがそっちの人だとか、共産主義に憧れまくった人が家族にいてその人が付けたとか。そういう経験が積み重なって、「なんとなくかっこいいから」だけでなくて理由を持ってつけるようになったのかもしれませんね。

響きはとても重要で、且つ、小説として表記した時に目で見てぴったりくるかもしばらくこだわります。例えば「樋水龍神縁起 Dum Spiro Spero」という小説で最初にヒロインの名前を「るみ」という音に決めたんですけれど、平仮名で書くとものすごく読みにくかったんです。それで漢字を探したんですが「留美」などの普通の表記がどうしても氣にいらなくて、最終的に「誰にでもすぐに読める名前しか付けない」主義を変えてまで「瑠水」にしたんです。この辺は、創作者なら誰でも経験のあることなのかもしれませんね。

同じ名前が何度も使われるのは、おそらくその名前がとても好きだからだと思いますが、正直言って、小説を書きすぎるからでもあります。自分の中で納得のいく名前がもうあまり残っていないんですよ(笑)

端役などは既に何百人単位でいますから、二度と使わないなどと言っていたら、筆を折らないといけないかも(笑)

コメントありがとうございました。
2016.12.17 15:09 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんにちは。

くすくす。あれはわざとやりました。まさか天下のポールさんがあれで怯むとは思いませんでしたよ(笑)

コメントありがとうございました。
2016.12.17 15:11 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんにちは。

あ、ネットの名前辞典、時々使います。主人公では少ないですが、脇役の名前で。
苗字との組み合わせなどでけっこう役に立つんですよね。

コメントありがとうございました。
2016.12.17 15:13 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

サキさんも仰っていますが、こうして由来を聞くと、ちゃんと国に合わせて名前が付けられていて流石だな、と思います。
名前の由来とか、語源とかを予備知識として持っていれば、もっと楽しめるのだろうなぁ。

登場人物に名前を付けるのは、楽しいですよね~♪
ちゃんと意味などを調べてつけていた時期もあったのですが、今はその場の思い付きでつけちゃっています。
その登場人物が出来た時点で身の回りにあった物の名前の一部を取ってみたりすることも笑

ただその場合、キャラクターに愛着がわいた後に由来になった物を見ると、キャラクターと結びついてしまって大変なのですが……笑
2016.12.17 15:14 | URL | #- [edit]
says...
こんにちは。

日本語だと漢字を見るとたいてい由来がわかりますが、ヨーロッパものだと知識が必要になりますよね。
守護聖人をイメージしたり、その名前をもった有名人をイメージしたり、もしくは更にその語源にまで遡ったり、いろいろと出来るんですけれど、私はそういうのが好きなので「名前の由来辞典」なども持っていたりするのですよ。

身の回りのものからついたというのはいいなあ。
たしかにあとあと「○○ちゃんだ」と見てしまうかも。
急にご寵愛のグッズになってしまうかもしれませんね。

コメントありがとうございました。
2016.12.17 15:21 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
分かる部分もあります。特に、なんとなく愛着を持っている名前があるということ。
私の場合、なんとなく響きというのか、口について出てきやすい名前に着地してしまうところがあります。で、それをやっているとあまりにもついついつい同じ名前になるので、あえてそれを避ける傾向もあったりして。

男性では「タケシ」「タカシ」という系統の名前が多いんです。どこかに一人くらいは出てくる^^; あんまり響きが似ていると、どうしようって思うこともあるのですけれど。
女性の名前はどうかなぁ。考えてみたことはなかったですが、物語の時代であえて「子」をつけるかどうか、ぐらいでしょうか。そう言えば、【奇跡を売る店】シリーズは現代なので、子どもの名前は時代に即してキラキラ系にしているのもあるかも。周辺に例はたくさん転がっているので。
皆さんがつけておられるキラキラネームも、別に突飛と言うほどもでないんですよね。事実は小説より奇なり、です。うちのメインキャラはあえて一文字の名前にして遊んでたりします(蓮、舟、海)。

名字をつけるときに面倒くさくなったらよくやる手は、地名です。車で運転していてある道に出てくる名前をつけていくという。【天の川で恋をして】は舞台なった地域のある道に沿って道路看板の名前を順々につけてみたら、ある人に見破られてびっくりしました。

外国人の名前をつけるときって、本当に困ります。夕さんが常識的に知っていらっしゃる「この名前の身分は」なんてのは分からずにつけていているだろうな~。ちょっとどきっとしました。ふ~む。でもまぁ、あまり突飛な名前はつけられないので、ネットでその国でよくある名前ってのを調べてつけています。

登場人物は頭の文字が重なると区別がつきにくくなったりするので、できるだけてっぺんの音は変えようと言うくらいのことはしているけれど、要するにこだわりがない・・・・・・(^^;)
もう少しこだわった方がいいのかなぁ。でも名前って、結局は読んでくださる方を混乱させない符号って部分が大きいような気がします。あんまりこだわって意味を持たせたら、ちょっと間が抜けたように見えることもありますし。
あぁ、でもこうしてみると、みんなそれぞれなんとなく傾向があるものなんですね。
うちのメインキャラはなんで「まこと」になったんだろ。もう全然覚えていません(^^;)
2016.12.25 02:37 | URL | #nLQskDKw [edit]
says...
こんばんは。

彩洋さんは、書いているものは天地の差があるとはいえ、人生の中での創作やっていた時間などが近いし、全作品ののべ登場人物数も多いので、きっとこういう「名前をつける」ルールや悩みなどがおありじゃないかしらと思いましたよ。

テレビドラマの台本だったら「通行人A」とか「同僚の男」などで済ませるような人間でも、名前がいるようなことがあるじゃないですか。その時にけっこう偏ってしまうんですよ。それに、「十二ヶ月の○○」シリーズのように量産する時に「あ〜、名前つけなくちゃ」ってなることも。で、なぜか同じ名前が……。

彩洋さんは、最近の子供の名前にはお詳しいかもしれませんよね。

ただ、実際にキラキラネームが多いとしても、小説としてつける時には、簡単に言うと「次に登場した時に初登場した頁をめくり直して読みを確認しないといけない」みたいな難読名前は向いていないと思うんですよ。それと同時に、いくら読みやすくて発音しやすくても平仮名だけの名前は、送り仮名に紛れて読みにくいので向かないということも。

だから彩洋さんがおっしゃっているように「読者を混乱させない符号」であることが一番大切、なんでしょうね。少なくとも私はそう思っています。

一方、舞台やサウンドノベルなど、耳で聴くことを前提にした創作は、「猛」と「隆」を同時に出すと混乱するとか、そういう創作の形態で左右される部分もあるのかなと。

そして、その辺をクリアしたら、あとは創作者の好みですよね。

地名でつけるというのはありです。マイアとか(笑)
あと、私がやるとのは、旅先で見かけた会社名やレストランの名前。
いま発表している作品の中に「マンツォーニ」という苗字が出てきていますが、旅先のホテルのトイレで見つけたんです。
ペーパータオルの会社みたいでした。

大昔に創作した作品の主人公の名前に何の由来があったかって、憶えていませんよね〜。

コメントありがとうございました。
2016.12.25 21:43 | URL | #9yMhI49k [edit]

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