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scribo ergo sum もの書き・八少女 夕のブログ Since March 2012


Posted by 八少女 夕

【小説】郷愁の丘(10)一週間 - 2 -

「郷愁の丘」の続きです。三回に分けた「一週間」の二回目。

グレッグが学会でニューヨークにやってきた初日の朝、彼と再会したジョルジアは、ダイナー《Sunrise Diner》に彼を連れて行きます。常連仲間の一人クライヴに、グレッグの観察能力がないと言われて納得のいかなかった彼女は、ほんの一瞬通り過ぎただけの猫を観察させて、まずクライヴに絵に描いてもらいました。そして、次にグレッグに紙とペンを渡します。

さて、今日更新する部分の後半には、ジョルジアの生まれた場所がでてきます。前作でも兄マッテオの撮影場所としてちらっと出しましたが、ニューヨークなのに漁村というような場所があるのですね。彼女がニューヨーク育ちなのに何もないケニアのサバンナでも簡単に適応できたのは、完全な都会育ちではないこともあるかもしれませんね。


郷愁の丘「郷愁の丘」を読む
あらすじと登場人物




郷愁の丘(10)一週間 - 2 -

 彼は、ジョルジアの意図がわかって、ほんの少しだけ微笑むと、紙に向かった。ペンの先は紙の左上に停まり、そこに耳が現れた。ほとんど一筆書きだが、全くデッサンは崩れずに、歩いている猫の姿が紙の上に再現されていく。先端が少しねじれた長い尻尾は、ぴんと立っていた。

 ジョルジアは、《郷愁の丘》で彼女が受けたショックをキャシーとクライヴが受けるのを楽しんだ。クライヴの描いた絵と違い、それは細部に至るまで正確だった。

「ええっ。何これ? 写真みたい!」
「縞の模様や本数まで憶えているんですか?」
「この前足! ふわふわさがわかる。汚れの位置まであの短時間に?」

「ほらね。すごいでしょう?」
ジョルジアが言うと、彼はあわてて言った。
「すごくないよ。いつもやっている事だから、出来るだけで……」

「そんなことないわよ。自慢していいことよ」
キャシーが言った。クライヴも大きく頷く。
「本当だ。全くの脱帽ものですよ。先ほどの失礼をお許しください」

 そう言っていると、クライヴの電話が鳴った。
「まずい。クレアだ。しまった、もうこんな時間」
いつまでも店に帰ってこないので、クレアがしびれを切らしたらしい。

「本当にもうこんな時間なのね。ごめんね、キャシー」
ジョルジアが訊くとキャシーは肩をすくめた。
「私も楽しかったから。でも、そろそろ閉めないとね」
朝食とランチタイムの間、《Sunrise Diner》は二時間ほど閉まる。

「じゃあ、私たちは、すこしニューヨーク観光をしましょうか、グレッグ。明日からは学会で、あまり日中は出歩けないんでしょう?」
「でも、そんなに長い間、君の時間をとっていいのかい? さっきのハドソン氏との打ち合わせは?」
「ベンが、今日じゃなくていいって言っていたじゃない。今日は、私はオフにするって決めたの。どこに行きたい? 自由の女神像? セントラルパーク? それともブロードウェイ?」

 ジョルジアは満面の笑みを浮かべていた。グレッグはその彼女を眩しそうに見つめていたが、おずおずと切り出した。
「じゃあ、君の言っていた例の海岸に……」

 ジョルジアは目をみはった。それは、《郷愁の丘》で星をみながら話した事の一つだった。たくさん交わした手紙の中でも、彼女は何度かその海岸について触れていた。子供の時にジョルジアたちが住んでいたノースフォーク。大都会ニューヨークの一部とは思えない鄙びたところで、両親はそこで漁業を営んでいた。忙しくて娘たちの相手をする時間のない両親たちの代わりにジョルジアと妹は歳の離れた兄につれられていつも海岸を散歩した。

「わかったわ。ノスタルジック・ツアーね。行きましょう」

* * *


 ジョルジアは、一旦ホテルに戻ったグレッグをCR-Vで迎えに行った。
「車で行くのかい?」

 ジョルジアは笑った。
「せっかく自家用車を持っているんですもの。ケニアほどではないけれど、アメリカも車がないと少し不便なの。MTA公共交通機関 だとロングビーチからでも場合によっては四時間もかかってしまうんだけれど、車なら二時間かからないわ」

「そんな遠くだとは知らなかったんだ。いいのかい?」
「もちろんよ。私も久しぶりに行きたいもの。家族はもう誰も住んでいない事もあって、私も滅多に行かないの。最近では撮影で行っただけだから、オフの時にゆっくり行きたかったの」

 片道三車線の広く状態のいいハイウェイを、車はぐんぐんと走っていった。マンハッタンのような高層ビルはもうどこにも見られない。わずかに色づいた緑に囲まれた郊外の風景だ。空は青く心地よい風が吹いていた。

「ロングアイランドの東端はフォークのように二つに分かれていて、その北側の半島をノースフォークっていうの。天候も穏やかで土壌もいいので、葡萄の栽培にも適していて、ワイナリーがあるのよ。ニューヨークのワインって、飲んだ事ないんじゃない? ニューヨークのボルドーなんていう人もいるの」

「温暖なのか。僕は、ニューヨークは冬の寒さが厳しいという印象が強いんだ」
「そうね。冬の寒さはこたえるわ。大雪も降るし。だから、私の祖父母もイタリアからやってきてびっくりしたんじゃないかしら。それで、少しでも暖かい所に来たんだと思うわ」

 ジョルジアは、高速道路から離れるとしばらくほとんど家もない地域を走った。そして、ほとんど人通りのない、なんという事のない海岸に停まった。青と白の大きな平屋建ての大きな建物が一つ、かなり離れた所に海に面してテラスのある家がいくつか。

 彼女は青い建物の駐車場に停車したが、それとその隣の空き地にはほとんど差もなかった。

 マリンディで見た強烈な青さのインド洋と較べて、その海は少し暗い色をしている。浜にあるのは砂ではなくて小石で、浜辺の水の色は透明で優しい波が打ち寄せていた。ジョルジアは、子どもの頃にいつも兄に連れられて妹と一緒にここを散歩した。

「今は、建て替えられてしまったけれど、あの先に私たちの住んでいた家があったの。くすんだ緑の壁だったわ。両親はああいう船に乗って、魚を捕りに朝早くから海へ行っていた。家でもしょっちゅう網を直していたのを憶えている。暗いランプの光。波の音。海藻の匂い。湿氣て状態の良くなかった家。なのにとても懐かしくて泣きたい氣持ちになるの。もう存在しないからでしょうね」

「君は、きっとここで、家族と幸せな時間を過ごしたんだね」
「ええ。そうだと思うわ。いろいろな事があったけれど、私はとても幸せだったのね」

 ジョルジアは、彼の優しい笑顔を見つめた。兄と妹の社会的成功に伴い、貧しいイタリア系移民カペッリ家はもうどこにもいなくなってしまった。幸せなダンジェロ兄妹の家族が存在する以上、それはもちろん好ましい事なのだが、それでも波の音の中にノスタルジーを感じている自分は天の邪鬼なのではないかと感じていた。

 けれど、彼は、それすらもあたり前のように受け入れてくれている。彼が、ここに観に来たのは、ニューヨーク州の海ではないだろう。そうではなくて、彼はジョルジアという人間を理解するためにここに来てくれたのだ。彼女はそれを強く感じた。

「ここもすっかり様相が変わってしまって。このビーチだけはまだ変わらないわね。漁船はほとんど見られなくなってしまったけれど」

「ご両親は、もうここにはいないと言っていたね」
グレッグは訊いた。

「ええ。今はだいぶ改善したんだけれど、一時この海の汚染がひどくて漁獲量が激減したの。ちょうどその頃、兄の事業が軌道に乗って、両親はそちらを手伝う事にしたの。今は、二人とも完全に引退して人生を楽しんでいるわ。昔は日曜日も祭日もなく働いていたから、少し早く引退するくらいでちょうどよかったんじゃないかしら」

「ニューヨークで?」
「ええ。ロングアイランドよ。ロングビーチから三十分くらいのガーデンシティという所。でも、実はあまり頻繁には逢っていないの。兄妹の中では私が一番近くに住んでいるんだけれど」

 グレッグは、黙ってジョルジアを見た。彼女は肩をすくめた。
「心配しないで。喧嘩はしていないの。ただ、逢うといろいろと心配して訊いてくるので、つい」
「そうか」

「子どもの頃から、両親はいつも私の事を心配していたわ。三人兄妹の中で一番頼りなかったから仕方ないんだけれど。兄と妹は、とても努力家の上に才能に恵まれていて、私は自分ひとりが黒い羊だと思っていたの。家族全員が、そんな事は関係なく大切に扱ってくれたんだけれど、私はその差に耐えかねて、もがいていたんだと思うわ。そう思えるようになったのは、本当にここ最近なのよ」

「君の努力と才能も、ようやく実ったからね」
「あら。そんなんじゃないわ。今でも兄や妹とは天地の差があるの。でも、それと家族であるという事は関係ないのね。それに、私が私である事も」

 近くの青空市場でカボチャやワインが並んでいるのを見学した後、二人はシーフードでも食べようかとレストランを探した。だが、不況の煽りを受けたのか全て閉店していた。あまりお腹が空いていなかったので、二人はロングビーチに戻る事にした。

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Category : 小説・郷愁の丘
Tag : 小説 連載小説

Comment

says...
更新お疲れ様です

あ、そういうデートか。
いや、ジョルジアとグレッグらしいといえば、らしいですよね。

ふむ、グレッグの《郷愁の丘》になぞらえれば、ジョルジアのノースフォークは《郷愁の浜》ってところでしょうか。
相手のホームグランドに行くことで、もっと相手を理解したいという気持ち、まじめで真っすぐで、すごく爽やかですよね。
地味な海辺の寒村だし、シーフードレストランもないような場所でしたけど、グレッグにとっては摩天楼や五番街などよりも、はるかに充実したツアーだったことでしょうね。
2017.10.11 10:10 | URL | #V5TnqLKM [edit]
says...
こんばんわ!
二話分読ませていただきました^^
ぞくぞくとキャラクター達が登場して、グレッグはさぞ内心であたふたしたことでしょう。笑

今回は素敵なデートシーンでしたが、グレッグが海岸を選んだ理由と、それが伝わるシーン、特に素敵でした♪
インスタ映えを気にしてデートスポットを選んでいるカップルに読ませてやりたいですよ!笑
2017.10.11 15:47 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

そうなんですよ。デートコースにもなっていやしない(笑)
店も《Sunrise Diner》だけだしねぇ、まったく。
でも、そうですね。自由の女神像とか、エンパイアステートビルとか、この二人には似合いませんね。

《郷愁の浜》っていいなあ。そういう感じですよ。あ、民宿がありそう。そうじゃないか。
グレッグが全然観光に興味ないのがバレバレです。
何しにきたんだろう、この人。

シーフードレストランがなかったおかげで、とある事態になります(笑)
次回ご期待くださいませ(視聴率の悪いドラマの宣伝みたいだなあ)

コメントありがとうございました。
2017.10.11 20:02 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

そうですよね。グレッグはジョルジアが「人と付き合うのが苦手」というので、こんなに友達がいるとは思っていなかったようです。
で、みな個性が強いのでたじたじでした。

あ、インスタ映え。この二人からは遠いですよね。
ジョルジアは自撮りとか死んでもしなさそうだし、グレッグは……インスタって知っているかなあ。多分知らない(笑)

しかし、この二人、妙に長距離ドライブが多いなあ。自宅に泊めていたのも含めて密室に二人というパターンがとても多いのに、まったく進展しないあたり……。

でも、まあ、これで二人なりに理解が深まっているようです。
次回もご期待くださいませ。

コメントありがとうございました。
2017.10.11 20:08 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
ちょっとジョルジアの得意そうな顔を想像したりして・・・。
サキまで「どう?」って気分ですよ。

そして、おお、ノースフォークの海岸のリクエスト、グレッグらしいなぁ。
でも、これって君の過去を知りたいってことですよね。かなり大胆だと思うんですけれど、ジョルジア、気がついているのかな?
2人がお互いにに自分の本質を少しずつ開示し、理解しようとしているみたいですね。まぁ、ゆっくりと、ゆっくりと、ですね。
あ、ジョルジア、HONDAに乗ってる!カメラ機材を積み込んであちこちへ出かけるのにはちょうどいい車種かもしれないですね。
さて次はどこへ?
ジョルジアの張り切りようが素敵です。
グレッグがんばれ!!!
2017.10.12 11:43 | URL | #0t8Ai07g [edit]
says...
こんばんは。

自分のことでもないのに正にドヤ顔でしょうね。
ジョルジアはグレッグの凄さをみなに知ってもらえて嬉しかったでしょうし、グレッグはジョルジアに認めてもらえていることを感じて嬉しかったのですね。

そして観光の件ですが、おそらくグレッグはニューヨークの観光にほとんど興味がないようです。
ジョルジアが住んでいなかったらきっとレイチェルにどれほど勧められても来なかったかも。

ジョルジアは、グレッグに好かれていることがわかっている分、アドパンテージを持っているんですけれど、あまり彼が想いを見せないのをいいことに甘えてますよね。彼女は二週間も彼の家にいても大丈夫だったので、完全に信頼していますし、他の人に比べて自分のテリトリーを見せても大丈夫だと思っています。例のトラウマの原因となった件は別ですけれど。

ジョルジアの車は、撮影で道の悪いところに行くこともあるので、それに耐えられる車で、さらにアメリカで売られているものを探してこれに落ち着きました。

次はですね。どこで何をするのでしょう。くすくす。ご期待ください。

コメントありがとうございました。
2017.10.12 20:44 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
確かにデートって人それぞれですからね。
アメリカだと都会のイメージがありますけど、
一時間ぐらい車を飛ばしたら、大自然が広がっていて、
綺麗あ光景が見られるらしいですからね。
そういう広さがアメリカなんだなあ。。。と思いますね。
2017.10.13 14:44 | URL | #- [edit]
says...
こちらにもありがとうございます。

日本の感じだと、大都会というのは何時間も家しかないところというイメージが強いと思うんですけれど
ニューヨークだけでなく、ロンドンやパリやその他の都会でも、ちょっと走るとかなり田園風景になるという都市は多いんですよね。
反対に関東地方のように何時間電車に乗っても車窓に田園風景が現れないところは外国人に驚かれたりします。

面白いですよね。

コメントありがとうございました。
2017.10.13 19:45 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
お、「大したことないじゃん」のレシーブがうまくいって、
ここに居られるよって流れに少しなりましたね。
クライヴの「先ほどの失礼をお許しください」
とか、本当そうなんですよね、彼(ら)からしたら何気ない会話なんだけれど、
グレッグみたいに小さい頃から「大したことないじゃん」を経験してないと
何げない会話から日々生まれる「う」がどんどんどん大きくなって
修正が効かなくなる感じ。
今回は、ジョルジアの機転もあって、「大したことないじゃん」に加え、
特技も認めてもらえて、うん、これは非常にいい流れだな、と思いましたよ。
でもグレッグは「どうせ……」がまだわだかまってるのですよね。(ですよね?)
それはまた次の章へ引き継がれるということでお待ちしております。

今回は前半はドライブデート、後半はノスタルジック・ツアーデートとでも
いうべきものですね。
ああ、海の描写、さりげないけれど、いいなぁ、って思いました。
海って場所によって表情が全然違うから、浜辺が砂じゃなくて小石であるところとか、そういう細かな描写に感じ入ってしまいました。鮮烈さとは無縁なんだけれど、ちょっと彩度の低い漁村の風景ですね。こんなところがニューヨークにあるんですね。
同時に、ジョルジアはこういうところで育ったんだなって。
マッテオお兄ちゃんなんかも、華やかな一面が目立つから見過ごしがちなんだけれど、ジョルジアと一緒にこの浜辺で育ったのですものね。彼の、できる男然とした振る舞いの奥に見える人間的優しさはこういう環境で培われたのかな、それは妹のアレッサンドラにしても……そしてその温かさに満ちていたその影で、それとはまったく別の次元で差異を感じていたジョルジアの葛藤も伺え知れました。
まさにノスタルジック・ツアーですね。
グレッグから見たら、ジョルジアこそは完璧……というか、この手のコンプレックスを抱えているなんて想像もできないだろうけれど、今回故郷で彼女自身からそういう言葉を聞くことによって、彩洋さんのお言葉を借りるならば、二人の恋の立方体作りはまたまた少し進んだのかな、て思いました。
2017.10.17 03:10 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

本当に、大したことないんですよ。でも、それを打ち返さないままだと、ひとりで「う」ってなっちゃうんですよね、まさに。
これって、軽く打ち返せば笑い話で済むけれど、怒っちゃえばドン引きされるし、「う」と籠られると相手も後味が悪い。
グレッグは、このキャッチボールを学べないまま、ここまできているのですが、ジョルジアに打ち返してもらって、ついでにキャシーやクライヴたちにも受け入れてもらって、少し「居てもいいのかな」と思い始めています。
でも、それと同時に、「ジョルジアは、全然僕みたいじゃなかった」を思い知らされて、いじけてもいます(笑)

海の話ですけれど、同じ「海」でも、沖縄のリゾートと演歌の舞台になる北の海にえらい違いがあるように、今回二つ海を出しているので少し対比になるといいなあと思って書いてみました。

実をいうとマリンディの海は実際に見ているんですが、ノースフォークの海は見ていないんですよ。
っていうか、ニューヨークに行った時に、郊外にこんな鄙びた地域があることを知りませんでしたし。
でも、インターネットのおかげで、どんな海で、砂なのか小石なのかまでわかるのですよね。

幸い、ノースフォークの海は私の期待したような感じで、彼女のノスタルジーを表現するのにちょうどいい感じでした。

そして、そうそう、マッテオやアレッサンドラも、原点はこの海なんですよ。
だから、この二人はウルトラセレブなのに、どこか感覚に庶民的なものを残していたりするのです。

今回は、自分から家族の中での黒い羊宣言していますが、グレッグはマッテオやアレッサンドラのことを知らないので、賞を取るようなすごい活躍をしたジョルジアが「あの二人とは全然違う」という意味がよくわかっていません。

ジョルジア本人は、セレブにはならなかったし、これからも自分は庶民だと思っています。
だから、普通に《Sunrise Diner》で寛いでいるし、博士号を持っているグレッグはすごいと思っているし、グレッグの感じている引け目みたいなものは、まったくわかっていない可能性があります。

思ったんですけれど、私の小説に出てくる女って、鈍感な奴が多いですね。
作者のせいか……。

今回の渡米で、(学会は別として)彼は、ジョルジアのフィールドに入り、会話ではわからなかったいろいろなことを知ったのですよね。
明日の発表分もそうですけれど、かなり詳細にわたってジョルジアの生活のことを知っていくわけなんですが、詰めが甘いので肝心のコンプレックスに関係のある部分は、かすりもしないという……。

とはいえ、やはり手紙だけでは簡単に近づけない部分が、彼女の実生活に即して理解されていくという意味では、この一週間の滞在は二人にとってものすごく意味がある……はずですね。

明日公開分はまたしてもツッコミどころ満載ですが、また読んでいただけると嬉しいです。

コメントありがとうございました。
2017.10.17 21:48 | URL | #9yMhI49k [edit]

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