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scribo ergo sum もの書き・八少女 夕のブログ Since March 2012


Posted by 八少女 夕

【小説】バッカスからの招待状 -12- カーディナル

WEB月刊誌「Stella」参加作品「バッカスからの招待状」です。東京・大手町にある隠れ家のようなバー『Bacchus』。バーテンダー兼店主の田中佑二が迎える客たちのなんて事はない話をほぼ読み切りのような形でお届けしてます。

今回は、今年最後の「Stella」参加作品で、かつボージョレ・ヌーヴォーの解禁に近い頃の発刊ということなので、ボージョレのワインとクリスマス(キリストの誕生日)にちなんだカクテルを題材に選んでみました。

なお、細かいことが氣になる方のモヤモヤをはじめから晴らすためにここに書かせていただきますが、一般に日本で発音されている「ボジョレー・ヌーボー」ともう一つ「ボージョレ・ヌーヴォー」の二つの単語を混在して記述しています。違いは、バーテンダーの田中は、本来のフランス語の発音を口にしているので「ボージョレ」「ヌーヴォー」で、客たちは日本語として一般的な「ボジョレー・ヌーボー」と口にしているという設定です。

なお、「Stella」に「バッカスからの招待状」で参加するのは、今回でお終いにしようと思っています。この作品を終わりにするというわけではなく、来年からは、「十二ヶ月の〇〇」シリーズと「Stella」参加作品を兼ねる方向で行こうと思っています。というわけで、「バッカスからの招待状」は、「scriviamo!」やキリ番など折々にリクエストしてくだされば、頑張って書きます。ご理解のほど、よろしくお願いします。


月刊・Stella ステルラ 10、11月号参加 連載小説 stella white12
「月刊Stella」は小説、イラスト、詩等で参加するWEB月刊誌です。上のタグをクリックすると最新号に飛びます。


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バッカスからの招待状 -12- 
カーディナル


 麻里亜は、偶然その店を見つけた。できるだけ人目につかないところで飲みたくて、会社の同僚たちがいつも向かう道と反対側を東京駅に向かって歩いた。

 そのバーは、大手町のビル街にひっそりと隠れるようにあった。飲食街からは離れているので夜はほとんど人通りのないとあるビルの地下。知っている人でないと見過ごしてしまいそうな小さな濃い紫色の看板に白い字で小さく『Bacchus』と書かれていた。

 仕事で失敗したことは、仕方ない。そんなことは年中あることだ。巷がボジョレー・ヌーボーの解禁で騒いでいるのも毎年のことで、目くじらをたてることでもない。フランスを忌々しい国だと思っているのは単なる逆恨みだということも麻里亜はきちんと自覚していた。

 要するに失恋しただけのことだ。ライバルが神様ではどうやっても勝ち目はない。まったく。

「いらっしゃいませ」
少し重めのドアを開けると、丁寧な挨拶の声がした。

 カウンターの四十くらいの年齢のオールバックの男性が挨拶をした。落ち着いた声だ。冷たくも親し過ぎもしない、入りやすい応対だった。麻里亜はほっとした。カウンターにサラリーマンと思われる客が数名、少し離れた奥のテーブル席には話し込んでいるカップルがいた。

「一人なんですが」
「カウンターと奥のお席とどちらがよろしいですか」

 麻里亜は、ほかの客たちと少し離れた入り口に近いカウンター席をちらっと見た。察したバーテンダーが「こちらですね」と言ってくれたので、ホッとしてコートを脱いだ。

 彼女が落ちついて座るのを待ってから、バーテンダーは微笑んでいるような柔らかい口元で「どうぞ」とおしぼりを渡してくれた。続いて渡されたメニューをゆっくりと開いた。

「田中さん、そういえば今日はボジョレー・ヌーボーの解禁日だったよね。せっかくだから飲みたいけれど、僕、ワインはあまり詳しくないんだよね。どうなの?」
カウンターの真ん中に座って居る洒落たスーツの男性が訊いた。

「近藤さんは、葡萄ジュースにしておいた方がいいんじゃないの」
もっと奥の席のロマンスグレーの客が笑った。

「あ、ひどいなあ。たしかにサラトガは強すぎたけれど、ワイン一杯くらいなら、大丈夫ですよ」
近藤は頭をかいた。

 バーテンダーの田中は、にっこりと微笑みながら、別になった白いメニューを近藤に手渡した。

「今年はヴィラージュ・ヌーヴォーでは、ドミニク・ローランのものと、ルイ・ラト、そしてルイ・ジャドのものをご用意しています。ヨーロッパの天候がワイン向けではなかったので全体に収穫量が少なく入手が困難でした。また、ヌーヴォーではないのですが、特に優れたワインを生産している村でできたクリュ・ボージョレも別にメニューに載せています。こちらはとても良い出来ですよ」

 ボジョレー・ヌーボーなんて嫌い。格別美味しいわけでもないのに、毎年みんなで大騒ぎして。フランスもブルゴーニュも嫌い。放っておいてもみんなが押しかける場所なんだから、わざわざ私の目に触れるところで宣伝しないでほしい。それにイエス・キリストだって。毎年世界中の人が誕生日をお祝いしてくれる人氣者なんだから、わざわざ極東の仏教国から私の大事な人を連れて行かなくてもいいじゃない。……わかっている。何もかも私の逆恨みだって。でも……。

 麻里亜は、首を伸ばして近藤が検討しているその白いメニューを見た。嫌いといいつつ、やはり氣になるのだ。彼はまもなくブルゴーニュへと旅立つ。どこまでも葡萄畑の続く村に住むと言っていたから、来年はきっとこうしたワインを飲むことになるのだろう。

「よろしかったら、こちらもご覧になりますか」
氣づいた田中が、その白いメニューを麻里亜にも渡してくれた。彼女は困ったように言った。
「私、あまりお酒は詳しくないんです。それに、ワインだけはあまり飲まなくって。ヌーボーとか、ヴィラージュって、何が違うんですか」

 ロマンスグレーが聞きつけて笑った。
「お。よく質問してくれた! 僕もそれを知りたかったんだ」

 田中は、いくつかのボトルをカウンターに置いた。
「そもそもボージョレというのはフランス、ソーヌ=エ=ロワール県とローヌ県にまたがるボージョレ地方で生産されているブルゴーニュワインの一種です。このこれ以外のコミューンで作られたワインはボージョレと名乗ることは許されていません。ヌーヴォーというのは新しいという意味で、新酒、つまり今年収穫された葡萄で作られたお酒です。通常ワインは秋の初めに葡萄を収穫して、発酵させた後にゆっくりと熟成させ、翌春に出荷するものですが、その年のワインの出来を確認するためにマセラシオン・カルボニックという特別な方法で三週間ほどで発酵させて作るのです。こうやって作られたボージョレワインは初めてを意味するプリムールという規格となります。一般に言われているヌーヴォーとは、こちらにあたります。ボージョレのプリムールの出荷日は、十一月の第三木曜日と決まっているので、毎年解禁日が話題になるのですね」

「今年ってことは、あまり発酵していないってことだろう。だから僕でも一杯くらいなら問題ないと思うんだ。でも、クリュ・ボジョレーにヌーボーはないのか。それは知らなかったな」
近藤が、ほかの人より詳しいよという雰囲氣を撒き散らしながら言った。

 ロマンスグレーは「また近藤さんがはじまった」という顔をしてから田中に訊いた。
「クリュ・ボジョレーってのは何かってところから頼むよ」

「はい。ボージョレ地方の96村の中でもとくに高品質の葡萄で作る46の村で作られる高品質のワインはボージョレ・ヴィラージュと言って区別します。このプリムールつまり新酒は、ボージョレ・ヴィラージュ・ヌーヴォーと言います。ボージョレ・ヴィラージュの中でも更に限定された地域22の村で作られるワインを特にクリュ・ボージョレと言います。このクリュ・ボージョレには、プリムールという規格が適用されないことになっているので、たとえ今年出来たお酒でもヌーヴォーとは呼ばないというわけです。でも、高品質のボージョレ・ワインであることには変わりはありません。むしろ他のボージョレよりもいいワインである故に稀少でかつ値段も張るのです」

 田中の説明は、わかりやすいのだけれど、結局何を頼むべきか麻里亜にはわからなくなってしまった。
「私は、解禁日には興味がないからヌーボーじゃなくて良いわ。でも、せっかくだからボジョレーワインを使って、飲みやすいカクテルを作ってもらえませんか」

 田中は優しく笑った。
「かしこまりました。例えば、カーディナルはいかがでしょうか」

「カーディナル?」
麻里亜はメニューを見た。

「はい。白ワインとカシスリキュールで作るキールというカクテルを赤ワインに変えたバリエーションです。特にボージョレワインを使うのが本格的だとおっしゃる方もあります。色が濃い赤になりますので、枢機卿を意味するカーディナルと呼ばれているのです」

 麻里亜は、はっとした。
「枢機卿って、カトリックのお坊さんよね」

「そうですね。教皇に次ぐ高位の聖職者ですね。赤いマントや帽子を身につける決まりがあるそうです」

 彼女は力なく笑った。
「実は、私の幼馴染が、カトリックの助祭になったの。もうじきフランスのブルゴーニュ地方に赴任するんですって。偶然とは思えないから、それを作っていただこうかしら」

 田中は、頷いて、よく冷やしてあるクレーム・ド・カシスの瓶を取り出した。
「はい。割合は如何なさいますか。カシスリキュールの割合が多くなるほど甘めになります」

「ワインらしさがわかるようにしていただけますか」
「かしこまりました」

 彼はクリュ・ボージョレであるサン・タムールとクレーム・ド・カシスを九対一の割合にして用意した。ヌーヴォーほど軽くはなく、キールを用意するときほど冷えてはいない。カクテル通の客であれば、文句が来るかもしれない作り方だった。

 けれど、麻里亜のわずかに憂いに満ちた表情から、彼は彼女が「そうあるべきカクテル」ではないものを注文したのだろうと感じた。洒落た見かけや、解禁日の話題性ではなく、手の届かないところへ行ってしまう人を想うためのもっと深い飲み物を。

「美味しい。昔、一度だけボジョレー・ヌーボーを飲んだことがあるんだけれど、全然美味しいって思わなかったの。全然違うのね」

「こちらは、ヌーボーとは違う醸造法で作り、熟成に五年ほどかけています。愛の聖人という意味なんです。本来はカクテルにはしないワインですが、おそらく、これが一番ふさわしいのではないかと思いました」

 麻里亜の目元に光るものがあった。が、それは田中以外には誰も氣づかないわずかなものだった。

 紅く深い色を彼女は見つめた。カーディナル。私には遠い世界でも、彼には馴染みのある名前なんだろうな。

 他の人に笑われても、決して曲げなかった彼の信念を理解しようと思った。詳しいことはわからなくても、彼の子供の頃から変わらない高い理想と志を応援しようと思った。秘めていた自分の想いの行き場がなくなったことを苦しむこともやめようと思った。

「愛の聖人か。赤はハートの色だものね。私、キリスト教も、ブルゴーニュも、ボジョレーも、みんな嫌いになるところだったけれど、おかげでカーディナルが、一番好きなカクテルになりそう」

 麻里亜は、今晩ここにきてよかったと、しみじみと思った。

カーディナル(Cardinal)
標準的なレシピ
赤ワイン : 4~ 9
カシス・リキュール:1

作成方法: ワイン・グラスに、赤ワインとカシス・リキュールを注ぎ、軽くステアする。
ゴブレットの縁から静かにグレナディン・シロップを注ぎ、底に沈める。


(初出:2016年11月 書き下ろし)
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Tag : 小説 連載小説 月刊・Stella

Comment

says...
更新、お疲れさまでした。

ん、キリスト教系ネタだから、麻里亜?

幼馴染の彼は、聖職者、しかもカトリックを選んじゃったんですね。ホントにやっかいですよね、あの制度は(しみじみ)。

麻里亜の失恋も、田中バーテンダーのカクテルで癒されたみたいですね。本当に好きな相手だから、一時的には落ち込んでも、やはり理解して応援してあげようという気持ちは、「愛」という感じがします。

それにしても、ワインの世界も奥が深いですねぇ。
田中バーテンダー(=八少女夕さん)の蘊蓄、さすがという感じです。私は下戸なので、ボジョレー・ヌーボーと発音するクチですけど、有名はワインを一口ずつ試飲してみたくなりました。どうせ味はわからないだろうけど(爆)

「バッカスからの招待状」定期連載は今回でおしまいですか。ちょっと寂しいですね。
またなにかの機会に、田中バーテンダーと再会したいです。
連載、お疲れさまでした。
2017.11.01 11:45 | URL | #V5TnqLKM [edit]
says...
こんばんは。

たとえば長崎あたりのキリスト教がやけに身近な地域の出身、みたいな設定……ということもできるんですけれど、実は、名前を考えるのが面倒になってきているというのが実情だったりして。

幼馴染は、カトリックを選んでしまいましたが、TOM-Fさんのところのあの方と違って、苦悩はゼロですし、そもそも麻里亜の想いにまるで氣付いていないかも。わかっていても、ぜんぜん興味ないとか。

さて、ボージョレの薀蓄ですが、少々うるさくなりましたが、田中も訊かれなければここまでくどくどとは話さないはずです。でも、語りだすと長いですね、この話。もちろん私も今回知ったことがいくつか含まれています。

個人的には、ボージョレ・ヌーヴォーはあまり好きでもないのですが、クリュ・ボージョレは飲んでみたいなと思いました。
でも、きっと日本の方がカンタンに入手できるんだろうな。

「バッカスからの招待状」二ヶ月に一度、無理やり話を作るほどの設定もないので、このまま来年も続けるのはちょっときついなと思ったんです。それに、毎月、長期連載をぶちぶち止めているので、そういうのは「十二ヶ月の〇〇」シリーズ一つだけに絞ろうかなと思っています。また、来年は、ちょっと趣向をこらそうと思っています。

でも、また田中たちがでてきたら、読んで下さると嬉しいです。

コメントありがとうございました。
2017.11.01 21:07 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
私は一人で行くなら絶対にカウンターですね。
二人で飲みに行ってもカウンターのときが多いですね。
ジムのときもそうですけど。
人のしがらみから解き放たれて、酔いしれる時間は必要なんですよね。
色々な煩雑なことを忘れて。。。

けど、最近は飲んだ分だけ太るから控えているんですよねえ。。。
(;一_一)

物語のようにしたい。。。
2017.11.03 14:43 | URL | #- [edit]
says...
こちらにもありがとうございます。

そうですね。一人だったら、カウンターの方がいいですよね。
私も一人で行くときは(滅多にないんですが)カウンターです。
金沢で相手をしてくださったママの印象を、「いつかは寄ってね」という作品のモデルにしています。

生きているといろいろなことがありますから、その日常から離れて、ホッとできる時間は大切ですよね。
単なる飲食店ではなくて、ホッとする時間を提供できる店を見つけられた人は幸せですよね。

あ〜、太るのは、ある程度の年齢になると、あっという間になりますよね……。
ま、いいんじゃないでしょうか、少しなら。

コメントありがとうございました。
2017.11.03 22:04 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
ボジョレー・ヌーボーの意味を改めて学ぶことが出来ました。(きっと聞いたことがあると思うんだけど、すぐに忘れてしまう><)
解禁日フィーバーで覚えてるのは、日本が他の国より日付けが変わるって事で(笑)←ほんと?

ヌーヴォーって、新しいっていう意味なんですね。じゃあ、アールヌーヴォーって、先端を行ってたアートっていう意味だったのかな。

麻里亜の憂いの原因は、ちょっと普通の別れと違って独特なので共感が難しいのですが、でもバッカスや田中さんの作ってくれたカクテルに少しほっと出来た気持ちは、じんわり伝わってきました。
本当に、近くにバッカスがあったらなあ~。その日の気分でいろいろ作ってもらいたいです。(すぐに酔うけど><)
2017.11.05 05:12 | URL | #GCA3nAmE [edit]
says...
こんばんは。

「日本が一番早く日付が変わるから、日本で一番盛り上がる」ってよく言いますけれど、日付の話をするなら本当はキリバス共和国のはずですよね。だから正確には「フランスワインを大量に買ってくれる国で」の枕詞が必要じゃないかなと、いつも思います(笑)ハロウィンやバレンタイン、それにクリスマスもそうですけれど、商業化された流行にちゃんと踊ってくれる国=大事なお客さんということで、ボージョレ地方の皆さんもありがたく思っているのでは。

アール・ヌーヴォーを簡単に日本語訳すると「新しい芸術」とか「新しい美術」というのが一般的ですけれど、日本の「美術」や「芸術」という言葉よりも広い範囲(例えば建築やグラフィック、広告など)に起こった運動なので、ドイツ語の訳「Jugendstil(若い、または若者のスタイル)」の方が実際の運動の現実に近いような感じがします。いずれにしても、当時は先鋭的だったのかもしれませんね。

ここでは身も蓋もないので書きませんでしたけれど、カトリックの神父を目指すような男性の多くは女性には興味が無いことが多いので、たぶん今回の件がなくても、麻里亜は失恋していたんじゃないかと思います。それはそうとして、田中は詳しいことはよくわからなくても「あ、なんか凹んでいる系だ」と思うと、それなりに扱ってくれますし、近くに一軒あるといい店ではありますよね。

酔うのが困る場合は、ノンアルコールや、普通よりもずっと弱いレシピでも美味しく作ってくれるはずです。次回の東京遠征のついでにでも是非お立ち寄りくださいね。東京駅から歩ける大手町ですし。(バーチャルですけれど……)

コメントありがとうございました。
2017.11.05 17:57 | URL | #- [edit]
says...
麻里亜ですか、この名前もいいですね。
でも、ちょっと意味深。

先からの情報なんですが、ずっと昔、お洒落な行動をレクチャーしてくれるようなシリーズものの連載か何かで、このボジョレー・ヌーボーが取り上げられていて、高級レストラン(当時はこういうところがマニアックに輸入していたらしい)でデートをセッティングするとき解禁日を過ぎていたらボジョレー・ヌーボーをさりげなく注文しろ、その際「軽く冷やして」なんていうとお洒落だよ・・・っていうのがあったそうです。それまでは“ヌーボー”なんて言ったら松本清張の「砂の器」の設定にあった“ヌーボー・グループ”ぐらいしか知らなかったから、なんのこっちゃ?と思ったらしいですから、その辺がブームのはしりだったんでしょう。
すっかり日本にも定着しましたね。サキはそんなに美味しいと思ったことは無いんですけれど。ま、新酒の出来を確認するイベントのようなものなんでしょうか?

今回のお話の薀蓄も勉強になりました。やはり夕さんは勉強されているなぁ。
そしてカーディナルって上手く関連付けられるなぁ。ピッタリですね。
麻里亜が本当に彼を理解できるのかはわかりませんし、苦しむことを止められるのかどうかもわかりませんが、少なくとも麻里亜がこの境遇を前向きにとらえて前進していくことができればいいなぁ、と思いました。
サキには彼の気持ちは一生かかっても理解できないだろうと思います。
あ、大リーグのセントルイス・カージナルスって枢機卿達ってことかしら?
2017.11.06 13:39 | URL | #0t8Ai07g [edit]
says...
このシリーズもすっかり定期便になっているので、いつまでも定期便で続くように思っていましたが、そうですね、区切りも大事。時々でもまたこのお店で一緒に飲んでいるような気持ちになれるのなら、それでいいかな。

今回はワインですね。そうか、ヌーボーの季節なんですね。ワインは奥が深いので、追いつけない感じがして、何となく近寄りがたいイメージです。嫌いじゃないけれど、あんまりよく分からんなぁと引いてしまう……田中氏に解説してもらったら、少し安心して飲めそう。
それに、ワインって主張の強い飲み物ってイメージなので、カクテルになった姿に甘んじてくれそうにない? という印象なのですが、田中が作ってくれたら美味しそう。

麻里亜の事情は確かにlimeさんも言われているように、日本では結構特殊な感じなので共感というものとはまた違うけれど、色んな人生があるよなぁと感じます。そう言えば、終盤に向かって行っている今年の大河ドラマでも、死んだと思っていた許嫁が帰ってきたとき、尼になっていた主人公とは結婚できないって下りがあったけれど、現代からすると「へ~」って感じで、気持ちに寄り添うのはなかなか困難な部分でもありました。まぁ、こっちは政治的駆け引きも絡んでいたので、ややこしい事情がありましたが。
ほんとに、神仏相手じゃ、どうしようもないし、色恋ばかりが人生の大事じゃないってことでしょうし。

でも田中のカクテルはどんなときでも誰にでも寄り添えるっていう懐の深さが素晴らしい。きっと細かい事情よりも、その人の持つその日のオーラ(悲しみとか喜びとか、色んな心のオーラ)に反応しているんでしょうね。
これからも時々顔を出すということなので、その機会をまた待っています。
2017.11.06 22:26 | URL | #nLQskDKw [edit]
says...
こんばんは。

す、すみません。白状すると、この麻里亜って名前、すこしやけっぱちでつけました。

そして、さすが先さんは博識ですね。おしゃれな行動をレクチャーしてくれる連載かあ。そういうのをチェックしておくべきだったなあ。
バブルの頃ぐらいから、ボージョレ・ヌーヴォーでことさら大騒ぎするようになったような記憶があります。
そういうことを知っていて、カッコよく振る舞う男が、もてはやされたのですね。今は、もう誰でも知っているようなことですけれど。

普通の美味しい赤ワインは冷やしたりしちゃダメなんでしょうが、ヌーヴォーは少し冷やした方がいいのかもしれませんね。私は、特にボージョレ・ヌーヴォーが好きではないので、飲むならクリュ・ボージョレの方がいいなあと思いながら書いていました。

今回の話も勉強しながら書きましたけれど、薀蓄はそれとして、田中らしさがうまく出るような話にしたいと思いましたね。
だから、あまり冷えていないカーディナル、しかも「もったいない!」なワインを使ったりしています。

信仰の道を選ぶ人、たぶん私の周りには、一般的な日本人よりも多いと思うのですが、おそらくそういう方は幼馴染の淡い想いなどに引き止められたりはせずに、彼の道を進むんでしょうね。麻里亜はまあ、大丈夫だと思います。普通に『Bacchus』の常連になるんじゃないかなあ。

> あ、大リーグのセントルイス・カージナルスって枢機卿達ってことかしら?

このチーム名、はじめて見ましたけれどワッペンをみるところ、鳥の一種をさしているようですね。スワローズみたいに。ただ、この鳥が赤いので、これは枢機卿の色から来ているんでしょうね。

コメントありがとうございました。
2017.11.06 22:29 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

お忙しそうですが、ご無理なさらないでくださいね。

さて、このシリーズですけれど、定期で続くほど先を考えていないって事情もあるんですけれど、とにかくあまりにもメイン連載がブツブツと切れるのを何とかしたいなと思ったら、書きにくいこちらを引っ込める方が楽かなと、そういう大人の事情です(笑)

別に完結でもなんでもないので、またご希望があったら普通に書こうと思っています。そういう方が向いている話かなと。

ワインは、私にとっては一番馴染みの深いお酒になっています。日本酒も好きだけれど、こちらは詳しい方がとても多くて、なんか書きにくいですし。ビールも苦手で普段飲まないので、やはりワインが一番身近ですね。といっても、薀蓄はよくわからないので、毎回調べて書いています。

キールだと、幅が広すぎてストーリーを考えるのが少し難しかったのですが、一応クリスマスも近いことだし、カーディナルでなんとなく。
このあたりは本当は彩洋さん の方がお詳しいと思うんだけれど。赤ワイン、ボージョレ、とうまく季節ものをまとめてそれっぽくしてみました。

私の育った環境では、カトリックの叙階とか結構普通に近くにあったので(別に惚れていた人とかはいませんでしたけれど)、よく考えるとキリスト教そのものが身近にいない方には、謎の世界かもしれませんね。反対に私はお坊さんになる方とか、身近にいなかったりするので、そういう世界を書くのは調べ物がたくさん必要になりそうと思います。

今は、バツイチとかバツニとか普通だし、還俗なんてことも「いいんじゃないの」と受け入れられる時代ですけれど、大河ドラマの題材になっている時代だと、難しかったでしょうね。もともと結婚そのものも「好きとはあまり関係ない」というモノだったようですし。

麻里亜の場合は、そこまで覚悟のあった想いでもないですし、一杯飲んで忘れられる程度のものかな。
まあ、田中にもできることとできないことがあります。でも、まあ、一杯飲んで、明日からまた続きの人生を頑張る、そういう場所があるのはなんにせよいいことですよね。

また次の話ができたら読んでいただけると嬉しいです。

コメントありがとうございました。
2017.11.07 00:30 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
というお酒があるのですか、かっこいいですね。
あの緋色の衣裳は絵になりますよね。映画とかでいつも見惚れてしまいます。
さりげに近藤氏が同席してますが、葡萄ジュース、おいしいものは
本当に濃厚でワインか! ってくらい喉越しが濃いんですよね。
おいしい葡萄ジュース知ってるので同じく下戸仲間として近藤さんに教えてあげたいです。

それはさておき、ボージョレ・ヌーヴォーですか、ボージョレ・ヌーヴォーといえば、学生時代コンビニでバイトしていたとき初めて知ったんですけど、毎年大量の予約票がレジ前に置かれるにもかかわらず、実際に予約された方は1人いたらいいほうでした。
地方のコンビニだったからなのかもしれませんが、コンビニではあまり需要がないことに見られるように、ちょっと敷居の高い世界なのかな、って思います。
でも田中氏の解説のおかげでちょっぴり理解が深まったような気がしました。

神様が相手だとこの鬱憤をどこにぶつければいいのやら、ですよね、
愛とはお互い見つめあうことではなく、共に同じ方向を見つめることである、
という言葉がありますが、麻里亜はカクテルに癒されることで、
最後の瞬間この境地に行き着いたのかな、って思いました。

「バッカスからの招待状」も、通算12回目ということで、ちょうど一周した感じになるのですね。
お疲れさまでした。
また田中氏に会える日を楽しみにしております(*^^*)
2017.11.07 03:18 | URL | #- [edit]
says...
こちらにもありがとうございます。

カーディナルって、名前がかっこいいですよね。
単なるキールの色違いみたいですが(笑)

私の場合、映画やドラマで枢機卿が出てくるとなぜか「すわ。陰謀か!」と思ってしまうのですが、なんか怪しい番組の見過ぎかもしれません。

今回、たくさんいる下戸メンバーのなかで近藤を登場させたのは、ヤツが一番「ボジョレー・ヌーボーってさ」とうざい蘊蓄を垂れそうなイメージだったので(笑)
そうそう、無理して飲むくらいなら美味しいブドウジュースの方がいいですよね。
今度ヤツに説教してあげてくださいませ。

ああ、そうか。
コンビニ界にお詳しいと思っていましたが、バイトなさっていらしたのですね。
そして、そうですよね。いくら流行っていても、コンビニで買うかというと、そこまでして飲まなくてもいいや、みたいな。
コンビニはやはりおでんと肉まんですよね(なんの話?)

田中も実は薀蓄くさいのてあまり言いたくないらしいのですが、今回は質問されてしまったので答えました。
この人は、勉強しているので大抵のことはちゃんと答えられるという設定なんですが、私の付け焼き刃が間に合わないこともあります。しくしく。

麻里亜の失恋は、まあ、普通の失恋ですよ。
要するにその幼馴染は、麻里亜にはまったく興味がないんでしょうね。
上のコメ返でも書きましたが、現代でわざわざカトリックの司祭になろうって人は、色々な意味で女性にあまり興味が無いことが多いと思うんですよ。そういう煩悩にまみれていたら、まあ、生涯独身とか、風俗も行っちゃダメとか、やってられないと思うわけですから。
そういう人だから、どっちにしても麻里亜には、ほとんどチャンスがなかったわけで、神様がライバルとか言っているのは、本当にただの負け惜しみです。まあ、少なくとも他の女と結婚するというような失恋ではないので、淡い失恋ですかね。
今後はその人生と生き方を応援するタイプの愛情にシフトするしかないですよね。うんうん。

「バッカスからの招待状」若干息切れして来たので、二ヶ月に一度締め切りがくるという状態から一度脱却させていただきましたが、これで完結というわけでもないので、また何かの折りにでもリクエストしてくださいませ。
田中と常連一同、またみなさまとお会いする日を楽しみにしております。

コメントありがとうございました。
2017.11.07 23:14 | URL | #9yMhI49k [edit]

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