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scribo ergo sum もの書き・八少女 夕のブログ Since March 2012


Posted by 八少女 夕

ひじき入り煮物を食べた

今日は、少し息抜きの話題。小説ばかりだと飽きるかもしれないので。で、すみません、変なタイトルですけれど、「和食の話」とやるよりは、本文に近いかなと思って。

時々、訊かれるのですよ。「日本の代表的な料理は何?」って。まあ、「スシ、サシミ、テンプラ、スキヤキ、テッパンヤキ」と答えておけば安心なんだろうなと思いつつも、なんかそうじゃないなと思うことがあるんですよ。そんな、五つポッキリで表現できるか!と。

でも、一汁三菜や懐石料理の詳細を説明しようにも、おそらくそこまでは期待していないというか、話が長くなりすぎるのですよね。

日本人がスイス料理というとチーズフォンデュとラクレットしか思いつかないように、まあ、スイス人もスシくらいしか知らないのは当然なんですけれど、実をいうと、私はスシがソウルフードというほどの思い入れはないのです。

外国人に説明するという目的は、もうここで忘れて、単に私にとっての和食って何かなと考えると、ご飯と、それから和風の味付けだと思うのです。

私の母は本格的な和食というものはあまり作らない人でした。その環境で育ったので、私は和食らしきものを数カ月食べなくても特に問題がないのです。国際結婚をした人で、食生活の違いが原因で破綻したという話を時々耳にしますけれど、やはり三食和食でないと死ぬという方は、日本人と結婚した方がいいかもしれません。

パンやチーズといった洋風の食事をしていて、とくに問題はない私ですが、最近意識的にお昼のお弁当に、いわゆる日本風のお弁当を持って行くようにしています。どうしても食べたいからというより、お米を食べたほうが胃腸の調子がいいのですよ。たぶん味覚は洋風だけでも問題なくても、腸のサイズや腸内環境のようなものが、日本用にカスタマイズされて生まれてきたんじゃないでしょうか。

朝や夜、それに休日に連れ合いと食べるときは、普通の欧米風に食べています。彼が和食を好きならまだしも、あまり好きじゃないので、強制するつもりにはなれませんから。

そういうわけで、お弁当用におかずをちょこちょこと用意するのですけれど、せっかくなのでこちらでは滅多に食べないものを意識して作るわけです。根菜の煮物だとか、海藻だとか、だし巻き卵だとか。和食の伝統の食材が、栄養素として日本人として生まれてきた体をキープするには必要なんじゃないかなと思って。もちろん、ソーセージや、ハンバーグの残りや、付け合わせの残りなども普通に詰めますよ。

で、この間、ヒジキのたくさん入った煮物を作ったんですね。ご存知のように、ヒジキには有機ヒ素が含まれているので、海外ではフグのように「日本人は、なんでそんなものを」と言われてしまう食品ではあるのですが、フグと違ってそのまま食べても死ぬほどの毒ではないですし、その毒素も三十分水に浸しておいて取り除くことができるので、危険な食べ物とは思っていません。まあ、レンチンして数分で作る食べ物、というわけにはいきませんが、ちょっと手間をかければいいわけです。

で、煮て、普通に食べたわけです。これがなんというか、口に入れた途端に「うわ。おいしい」と、妙に感動するんですよ。日本にいた時には、ヒジキには特に思い入れはありませんでした。わざわざ買ってきて自分で煮ることもなかったです。別に食べなくてもいい食品の一つでした。今でも、「明日死ぬならこれだけは食べたいリスト」には入っていません。

それなのに、パクッと食べるたびに妙に感動するんです。それはたぶん、ものすごく典型的な、日本の惣菜の味がするからだと思うんです。海藻類に含まれる旨味成分だと分析すればそれまでですが、それだけではなく、一種のノスタルジーとも関連していると思います。私にとって和食っていうのは、こういう味なんだよなあ。まあ、これが結論かな……。
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Comment

says...
スイス料理・フランス料理・中国料理・・・どこどこの料理の代表的なものって訊かれても、やっぱり困りますよね。
多種多様の料理がありますし、好みの問題もありますし、和食=スシ・テンプラでは物凄く無理がありますね。

サキは海外に出てみて気がついたのですが、和食無しで10日間は大丈夫だったです。帰りの飛行機でも和食の選択肢はあったのですが、あえて選択しませんでした。
あと10日食べられないとなったらどうだったかはわかりませんが、物珍しさも手伝って洋食に耐性があるのかな?

ヒジキのたくさん入った煮物、和食の極みみたいなアイテムですねぇ。
あの甘辛い味付けはおばあちゃんの味、みたいなイメージで、もちろん大好きですし美味しいと思います。
ある程度の耐性はあってもやっぱりサキも日本用にカスタマイズされて生まれてきたのでしょう。
有機ヒ素ですか、たしかにそんな話も聞いたことがありますね。
日本は火山性土壌の関係で米なんかのカドミウム含有量が多いとか、鰹節が発がん性物質「ベンゾピレン」を含むとかも聞いたことがありますし、南方のキャッサバ(タピオカ芋)だってヒ素を含むとか(水に晒すと除去されるらしい)、気にしていたら何も食べられないですからネ。“充分な食経験がある”それを安全の根拠にする事は多いと聞きます。
「ふぐ肝のぬか漬け」なんかを販売してますけれど、それの良い例だと思います。

何百年も何千年も人が食べ続けてきた料理、それはすなわち人にとって安全である。
もちろん、その土地の料理を食べ続けてきたその土地の人に耐性ができている場合もありますが。
“食”って面白いものですね。
2018.01.27 07:02 | URL | #0t8Ai07g [edit]
says...
こんばんは。

スイス料理は、実を言うと、そんなにバラエティがないのですよ。さすがに二つということはないですが、地域ごとの名物料理を数えるとカラー写真入り見開きで紹介出来てしまう程度なのです。

だから、日本で食べられている食事の種類の豊富さが想像出来ないのだと思います。

日本では洋食も普通に食卓に上がるので、ヨーロッパで食べるものが生まれて初めてだということは少ないですよね。まずい和食を食べるくらいなら現地の物を楽しむ方がいいと思います。

ただ、物凄く香辛料の効きすぎたエスニック料理などは、場合によっては身体が受け付けない事もありますが。

どんな体調でも食べられるのはやはり和食なのかも。

日本人ってなんでも食べるのですよね。チャレンジャー。もっともジャガイモ芽も毒だけれど、だから食べるのをやめていないから同じようなものだと思います(笑)

先日、有機食品店でお店の人と客が、アプリコットの種に含まれる青酸の事で激論していました。含まれていても、取り除いているはずですが、それが徹底しているかはわからないです。地元では伝統的に当然の手順も、他の国ではわからないですからねー。

食の話は本当に面白いです。

コメントありがとうございました。
2018.01.27 20:22 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
 ひじきと言うと食べない人は全く食べないかも・・・と思いきや、意外と知らないうちに食べてたりします。がんもどきにはしっかり入ってますし、こんにゃくの灰色の正体はなんと細かく砕いたひじきだったりするのです。ジャジャジャジャーン、衝撃の事実。え゛、がんもどきもこんにゃくも嫌い?あ、これは失礼致しました。ひじき食べてません認定します。
 私の場合、和食と言うとカレーライスとかハンバーグとかエビフライ、ドリア、トンカツ、マーボー豆腐、春巻き、ピザ、スパゲティ・・・全然和食じゃないやん。
 え゛ー気を取り直しておにぎり、お茶漬け、きつねうどんにたぬきそば、鯵の干物、秋刀魚の塩焼き、おしんこ、たくあん、昆布巻き、海苔の佃煮、うめぼし、納豆、山芋、なんか発想が貧相・・・。
 わたし、スイス料理も大好きですよ。例えばチーズとか、チーズとか、チーズとか・チーズとか・・・はい、なーんにも知らんとですorz
2018.01.28 00:45 | URL | #eRuZ.D2c [edit]
says...
そう言えばひじきはしばらく食べてない気がします
自分でも作ったことがないし…
でも私も懐かしいイメージを持ってます
縁側に座ったことなんてないのに
縁側に懐かしいイメージがあるのと同じなのかな…

他に日本料理っていうと湯葉とか?
でもこっちは高級なイメージでした
2018.01.28 14:02 | URL | #- [edit]
says...
あぁ、なんか分かります。
これって、きっと出汁の味なんですよね。醤油とか味噌とかじゃなくて、昆布とカツ節の味。和食の味の根っこにあるものですものね。ひじきは昆布に通じるのではないかと。あ、それはちょっと短絡的か。でも海藻類からでる何とも言えない味わい、ってことでしょうか。
日本人はヨードをとりすぎかもしれませんけれど……

海外に行って、ふとあれが食べたいな~と思える味は、手っ取り早いところではうどんです。もちろん、関西風の出汁の利いたうどん。そう言えば、JALではお夜食にカップうどんが出てきますよね。その名も「うどんでスカイ」。
私は関東に2年半住んでいたのですが、う~ん、それでもすぐに関西の味が懐かしくて萎えちゃったのです。うどんの醤油味がショックで……海外に最大で1ヶ月いたときは若かったからなんとかなったけれど、いまはきっと無理だなぁ~いや、単に年取って胃腸が弱ってきているのかもしれません。

身体にいい悪いは本当に難しいですね。ほんまものの毒はともかくとして、身体にいいと言われていても過ぎたるは及ばざるがごとしですし。毒でも何でも致死量・血中濃度が問題ですものね。ほんとうの毒でも、少しずつ摂取して慣れるという忍者みたいな例もあるし。
でも、生まれた土地のものが一番身体に合うというのは本当なんでしょうね。合うというのか、それによってその人の身体が作られていくというのか。『千と千尋の神隠し』でその土地のものを食べないと身体が溶けちゃうってのがありましたが、まさにあんな感じなのかも。

それにしても、いつも夕さんには本当に感動します。スイスでひじき! なんかかっこいい!
2018.01.28 16:35 | URL | #nLQskDKw [edit]
says...
こんばんは。

そうでした。こんにゃくって本当は真っ白になるんですよね。
なんで色をつけるんだろう。つけないとこんにゃくっぽくないから? って変な言い方だ。

がんもどきもこんにゃくも食べますよ。どっちも日本でだけだけれど。
豆腐はあるんですけれどね。
日本人が嫌がるハーブ入り豆腐もよくみます。私は買いませんが(笑)
私としては、がんもどきを売って欲しい。

そうですね。和食って、日本人にとってはスシ・テンプラ・スキヤキじゃないですよね。
ご飯と味噌汁とお新香が普通かなあ。

スイスはやはりチーズフォンデュやラクレットが有名ですが、あれはもともとフランス語圏のもので、例えば私の住む州だとカプンツとかマルンツとか別の名物があるんですよ。知らないでしょうけれど(笑)でも、私も二十年で二回くらいしか食べていません。
普段はスパゲッティとか食べているんですよ。

コメントありがとうございました。
2018.01.28 19:54 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

私も日本にいたときは、ひじきは乾物の状態では買ってきませんでした。だって、使いきれない感じがするんですもの。
スーパーに行ったら、お惣菜で売っていますしね。
こちらではお惣菜としては売っていないので、作るしかないです。
自然食料品店で、ひじき売っていたんで買ってみたんですよ。

縁側とか土間とか、そうですよね。
実家にもないですけれど、懐かしい感じします。

湯葉は、高級な感じです。
でも、きっと外国人受けしなさそう。
味がないとか言われて。

湯葉、日本に帰ったら食べます。

コメントありがとうございました。
2018.01.28 20:00 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

そうなんですよ。
海藻や、椎茸のような茸の旨味成分って、独特なんですよ。
唐辛子の辛さや塩からさのような味とは違って、主張がそんなにないはずなのに、「うわ、きた! この味懐かしい」なんですよ。
たぶん、これが日本らしさなのでしょうね。

関西の方は、関東のおうどんの「なんだ、この黒い奴は!」にショックを受けられる方が多いみたいですね。
私は反対に、関西のおうどん、食べられないわけではないのですが、やはり特に「懐かしくない味」です。

海外にいても、たぶん普通の家庭にいたら、どうってことないと思うんですよ。
やはり外食の洋食が一ヶ月続いたら、私でも倒れます(笑)
外国人でもそうじゃないかしら。

ちなみに、スイスでは日本ほど栄養のことをうるさく言わなくて、例えば野菜が足りないとか、三十品目食べろとか、そういうのに慣れていた私にはショックな食生活(ハムとチーズだけとか)しているんですけれど、みなさん健康で長寿だったりします。
あまり「あれはダメこれはダメ」といわずに、その土地での普通な感じに食べていれば、ある程度は健康でいられるみたいです。
反対に主義でヴィーガンになったはいいけれど、豆は嫌いとかやっていると、足りないものが出てくるみたいですね。
まあ、ファーストフードとコーラだけ、みたいなのはダメなのは確かみたいですが。

ひじき、かっこよくないですよ。
なんか見つけたんで買ってみたんです。せっかくお弁当作っているし。実は、乾燥れんこんも買ったので、使ったりしているんですよ。
東京じゃ絶対に買わなかったものですけれど。

コメントありがとうございました。
2018.01.28 20:20 | URL | #9yMhI49k [edit]

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