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scribo ergo sum もの書き・八少女 夕のブログ Since March 2012


Posted by 八少女 夕

【小説】あの時とおなじ美しい海

scriviamo!


「scriviamo! 2018」の第十二弾です。TOM-Fさんは、『天文部シリーズ』とうちの「ニューヨークの異邦人たち」シリーズのコラボ作品で参加してくださいました。ありがとうございます!

TOM-Fさんの書いてくださった 『この星空の向こうに Sign05.ライラ・ハープスター』 

TOM-Fさんは、胸キュンのツイッター小説、日本古代史からハイファンタジーまで 幅広い小説を書かれるブログのお友だちです。現在メインで連載なさっているのは、フィジックス・エンターテイメント『エヴェレットの世界』。ロー・ファンタジー大作『フェアリーテイルズ・オブ・エーデルワイス』と、ハートフルな『この星空の向こうに』の両方の登場人物が集合し、物理学の世界でただならぬ何か(?)が起こるお話。スタートしたばかりですが、既に目の離せない展開で続きが待ち遠しいです。

今回コラボで書いていただいたのは、その『エヴェレットの世界』の主役の一人でもある綾乃が案内役となって『天文部シリーズ』のもう一人のヒロインである詩織とある絵のオリジンを探してニューヨークのロングアイランドを訪れるという美しくて哀しいお話。で、最後に絵を置いていってくださったのが、うちの「郷愁の丘」でヒロインジョルジアが入り浸っている《Sunrise Diner》という大衆食堂です。

さて、お返しですが、その絵と絵を描いたケン・リィアン氏をお借りしました。TOM-Fさんに設定を教えていただいたのですが、この方は日本人でTOM-Fさんの作品に既にでてきている辛い過去を持つ男性です。従って、絵に描かれている女性は、そのお話に出てくる亡くなった女性ではないかと思いつつ、この話を書かせていただきました。

こちらで登場するのは「郷愁の丘」の前作「ファインダーの向こうに」で初登場した、ヒロイン・ジョルジアの身内です。彼女の家族は、あの強烈な兄ちゃんだけではないのですよ(笑)


【参考】
「ファインダーの向こうに」を読む「ファインダーの向こうに」を読む
あらすじと登場人物

郷愁の丘「郷愁の丘」を読む
あらすじと登場人物

「ニューヨークの異邦人たち」
「ニューヨークの異邦人たち」


「scriviamo! 2018」について
「scriviamo! 2018」の作品を全部読む
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「scriviamo! 2014」の作品を全部読む
「scriviamo! 2013」の作品を全部読む



あの時とおなじ美しい海 - Featuring「この星空の向こうに」
——Special thanks to TOM-F-san


 キャデラックの運転手バートンがドアを開けてくれた。彼女は礼を言って降りてから、迎えにきてほしい時間を告げた。晴れ渡った空の明るい日差しが心地いい午後だった。大きな濃いサングラスを外して、彼女は《Sunrise Diner》という看板のかかったダイナーを仰いだ。

「まあ、ここだったんだわ」

 ロングビーチに来たのは本当に久しぶりだった。彼女自身がニューヨークに住んでいたのはもう十年以上前のことだったし、姉のジョルジアと会うのはいつもマンハッタンの洒落た店にしていた。

 姉の借りているアパートメントを訪れたのは、おそらく彼女がここに引っ越してからの数カ月だけだ。アレッサンドラは今とは別の意味で多忙を極めていたけれど、それでも足繁く様子を見に行かなくてはならないほど、姉のことが心配だった。当時ジョルジアは精神的に参っていて、世界からも背を向けようとしていた。それでも再び生きて行くために必死でもがいていて、アレッサンドラはそんな姉を助けたかった。

 その姉も十年以上の時を経て、ようやくトラウマとその後遺症であった世捨て人のような生活から抜け出しかけているらしい。兄からの報告ではボーイフレンドと言ってもいい人と出会ったようだ。アレッサンドラは、氣掛かりが少ないだけで、同じこのロングビーチの光景もここまで明るく見えるのかと驚いた。

 彼女は、一般にはアレッサンドラ・ダンジェロの名前で知られている。一年ほど前までは、「世界でもっとも稼ぐスーパーモデル五人のうちの一人」であったが、今年からはその称号は返上するだろう。彼女の人氣に陰りがでたからというわけではない。昨年末に三度目の結婚をした相手がドイツの名のある貴族であるためモデルとしての仕事の多くをセーブすることになったのだ。

 今の彼女は、ロサンゼルスの自宅と、ドイツにある夫の城、それにスイスのサンモリッツにある別荘の三箇所を往復する生活をしていた。その合間に慌ただしくマンハッタンに来る時はいつも兄マッテオのペントハウスに滞在する。可能な限り両親や姉のジョルジアと会う時間も作る。いつも遠く離れている彼女が、大切な家族との絆を保つために絶対に惜しまない手間だ。

 そして、愛する家族のためにはどんな小さな事でも迅速に行動に移す。それは尊敬してやまない兄から学んだことで、彼女の信念にもなっていた。そのために彼女は、見ず知らずの大衆食堂の存続の危機を回避するべくこうして出向いたのだ。

 ロングアイランドは、時々ひどいハリケーンに襲われる。そのため、州の条例でこの場所にある建物は建て替え時に、同時に地盤を高くする工事をしなくてはならない。そうすることにより最終的に、この地域全体を高台にあるような状況にするためだ。もちろん州からの助成金は出る。が、その支払いまでには長くて官僚的なやりとりと、役所との強力なコネクションが絶対的に必要だった。ハリケーンの被害者でも、復興プロジェクトでの申請のやりとりに嫌氣がさして、この地に住むのを諦めてしまった人がたくさんいた。

《Sunrise Diner》は、前回のハリケーン被害を受けたわけではなかったので、復興プロジェクトの方には申請できない。つまり緊急性の低い助成金申請だ。だが、オーナーが比較的リーズナブルな値段で購入したこのダイナーは、既にかなり老朽化が進み、手を入れないわけにはいかなくなっていた。

 地盤の工事まで含めると、彼が許容できる費用を32万ドルほど上回っているため、オーナーはむしろ店を閉めることを選びたいといいだしていた。その話を聞いて、従業員や常連たちは途方に暮れた。特に、ジョルジアが一番仲良くしているウェイトレスのキャシーは義父母の協力を得て子育てをしつつ勤めているので、マンハッタンの別の店に通うのは難しい。常連たちも仲のいいキャシーや溜まり場を失うのは嫌だった。

 アレッサンドラは、貧しい漁師の娘として生まれたので、多くの人にとって32万ドルという金額が意味するものが何かはよくわかっていた。今の彼女にとって、32万ドルは大した金額ではなかった。ずっと1000万ドルもの年収を稼ぎ続けてきたし、税金やその他の理由で簡単に出て行ってしまう金もあまりにも多かった。しかも、手許に残ったものもほとんど使い切れないほどなので、何か必要なことが身近にあれば喜んで使いたかった。

 彼女には去年まで三人の別の会社に所属する会計士が付いていた。そうしないと会計士自身による横領を防ぐことができないのだ。今回の結婚でまた一人会計士が増えることになった。ヨーロッパの財産の管理をしてもらう必要ができたからだ。彼女自身は、自分がどれだけの財産を持っているのか、一体何に投資しているのか、正確に把握することをすでに諦めていた。先日サインした新しい仕事の契約だけで、彼女と娘が贅沢しても十年くらいはなんともないくらいの金額が入ってくる。彼女の目下の悩みは、どんなに金があってもそれを使う時間がないことなのだ。

 人付き合いが苦手な姉が心地いいと感じられる数少ない場所の存続は、アレッサンドラにとっても重大な関心ごとで、解決に是非とも協力したかった。だから、さっそくオーナーに連絡を取り、面会の約束を取り付けたのだ。

 さて、そういうわけで住所を頼りにやってきた《Sunrise Diner》であるが、実際にたどり着いて彼女は驚いた。その店を知っていたからだ。正確にいうと、別の外装と他の名前だった頃このダイナーに入ったことがあった。寂れて大して魅力も特徴もない店だったが、テラス席の前に広がる光景が素晴らしくそれは今と同じだった。

 彼女の想いは十一年前に向かった。

* * *


 《Sunrise impression》って、ダイナーの名前っぽくないわね。そう思いながら、アレッサンドラは疲れて落ち込んでいることを悟られないように、ことさら背筋をのばし優雅な動作でその店の中に入った。

 海を臨む外のテラスには何組かのカップルが座っていたが、店の中には一人のアジア人の男がいるだけだった。何か食べようかと思ったけれど、この店はハズレだったのかしら。

 アレッサンドラは、この店から五分くらいのところに住む姉のジョルジアを訪ねた帰りだった。ジョルジアがロングビーチに引っ越すと聞いて、アレッサンドラはなぜそれを許したのかと兄マッテオに詰め寄った。人間不信と精神的なトラウマを引きずっている姉を一人暮らしさせるのは早すぎると思ったのだ。

 彼女は身体的特徴を原因に好きな男に拒否されてから、ショックで精神的安定を失った。対人不安と人間不信、そして、過呼吸の発作が何度か起きたため、兄マッテオが彼のペントハウスに連れて行き療養をさせていた。

「ジョルジアが自分でまた一人で暮らしたいと言ったんだ。尊重してやらないと」
「でも、また発作が起きたらどうするの」

「過呼吸の発作は、もう三ヶ月起きていないし、あのアパートメントの大家は僕の知り合いだから、何かあったらすぐに連絡してくれることになっている。彼女が心配でそばで見守りたいのは僕だって同じだけれど、例のベンジャミン・ハドソンの言うことにも一理あると思うぜ」

「ハドソンって、彼女の会社の編集者だったかしら」
「ああ、そうだ」

「あの人がなんて言ったの?」
「ジョルジアは、社会との繋がりを断つべきではないって。少しずつでもいいから、日常に戻って、世界がそれほどひどいところではないと、肌で感じない限り本当の意味では立ち直れないって」

 それはそうかもしれない。実際に、彼女は少しずつ日常に戻り、生活はできるようになっている。アレッサンドラが訪ねて行くと、得意のイタリア料理でもてなしてくれるし、ごく普通の話題にものってくる。《アルファ・フォト・プレス》に通って、素材辞典に使う静物の写真を撮っている。

 でも、彼女が元のようになることは、そんなに簡単ではないようだ。彼女は、マンハッタンの知り合いとの連絡を一切絶っていた。表情には精氣がなく、人生の楽しみや希望なども一切捨て去ってしまったようだった。泣いたり不平を言ったりしてくれれば、対処のし方もあるのだが、それすらもなかった。姉は、もう二度と傷つかなくて済むように、分厚い鎧を何重にも着込んで、世界からの刺激を遮断しているようだった。

 ジョルジアを訪ねた帰りは、とても疲弊した。彼女を救うことのできない自分が情けなかった。姉をここまで傷つけた男を憎いと思ったけれど、その男に報復をしても、たぶん何も変わらないのだ。

 それだけではない。姉を傷つけた原因は、アレッサンドラ自身にもあることを、自分で分かっていた。アレッサンドラにとってジョルジアは大好きな姉で大切な存在なのに、周りの人びとは常に二人を比較して、ジョルジアのことを「あのアレッサンドラ・ダンジェロに似ているけれど、同じではない存在」と扱った。あの男もそうだった。

 それでも、アレッサンドラもまた他の存在にはなれないのだ。彼女は、疲れていても悲しくても背筋をのばし、完璧な女神「アレッサンドラ・ダンジェロ」として前を向いて行くしかない。そう、たとえハズレのダイナーの片隅に座ることになっても。

「いらっしゃいませ。ご注文をどうぞ」
生活に疲れたような抑揚のない声でウェイトレスが言った。
「そうね。せっかくロングアイランドに来たんだし……ロングアイランド・アイスティーをいただけるかしら」

 手持ち無沙汰になった彼女は店を見回して、アジア人の男と目が合った。どちらかというと小柄なタイプで、 白のバンドカラーシャツとデニムを着崩していた。非常に痩せて肌色もあまり良くないが、元々そういう体質なのか、それとも健康を崩しているのかはよくわからなかった。柔和な顔つきではあるが、どこかジョルジアに似た雰囲氣を纏っていた。人生を、もしくは世界を諦めてしまったような目をしている。

 男の手許に目がいった。それは小さめのスケッチブックで、彼女が入ってくるまでそこに何かを描いていたようだった。

「絵を描くのね。見ても構わないかしら?」
アレッサンドラが訊くと、男は「どうぞ」と言った。だが、立ち上がって彼女に見せに来ようとはしなかった。それで彼女は立ち上がった。極彩色のフレアスカートが広がりハイヒールの立てる音が少し大きく響く。この寂れたダイナーでは、彼女の全てが場違いに思えた。

「ああ、ここの海を描いているのね」
アレッサンドラは、その絵に感嘆した。光り輝く海面、対岸を表した優しい緑の色使い。それになんともいえない懐かしい想い。彼は頷いた。

「とても素敵だけれど、このテーブルと椅子には誰も座っていないのね。あそこにはカップルが座っているのに」
彼女は、思ったままを口にしてからしまったと思った。男は、先程よりもずっと暗い顔をして俯いていた。ジョルジアが見せる表情と同じだ。彼女もまた人物を撮ることができないままだ。それはつまり、人と向き合うことがつらいということなのだろう。

「ごめんなさい。余計なことを言ったわ」
そういうと、そのアジア人は不思議そうに彼女を見た。それから表情を和らげて首を振った。
「いや、君は正しいし、とても鋭いね。俺は……人物を描く事ができないんだ」

 アレッサンドラはウェイトレスに目で合図をして、席をアジア人の男のななめ前に移ることを報せた。そのウェイトレスは、紅茶に見えるけれど本当はラムやジンやテキーラなどでできた非常に強いカクテルを彼女の前に置いた。

 男は驚いたように彼女を見た。
「強いんだね」

 アレッサンドラは笑った。
「そうよ。私はお酒に強いの。それだけでなく『図太いボールド』の。あなたは、姉と一緒ね。芸術家はみな『繊細フラジール』だわ」
「『勇敢なボールド』の対義語は『意氣地なしのミーク』だろう。そして、その形容は俺にはぴったりだ」

「私はそうは思わないわ。本当に『おとなしいミーク』な人は、そのことを氣に病んだりしないものよ。自嘲は、何かを変えたいと思う自分の中の抵抗だわ。私もよくするからわかるの」
「君が? どういう人か知らないけれど、自信に満ちていてなんでも持っているように見えるよ」

 アレッサンドラは面食らった。彼女はまだ二十一歳だったが、既に超有名人だった。自分のことを知らない若い男に会ったのは久しぶりだった。それにしても男の評価は確かだった。彼女は自信に満ちているし、結婚と子供を除けば、必要だと思うもののほぼ全てを手にしていた。

「そうね。でも、自嘲するだけでなく、実際に何かを変える努力をして来たのよ。これからもそうするつもりだわ」

 男はふっと笑った。
「そう言い切れる君がうらやましいな。だが、どんなに努力しても、決して変えることのできない事もあるんだ」

 アレッサンドラは、じっと男を見つめた。ジョルジアのことを考えた。彼女も努力を惜しんだわけではない。彼女にはどうする事もできない理由で、心に傷を受ける事になったのだ。

「わかるわ。でも、だからこそ、誰もが自分にできることで前に進んで行くしかないんじゃないかしら。そして、周りの人間は、本人がそうやって進んで行くのを見守るしかないんだわ」
 
* * *


 アレッサンドラは、十一年前と同じように背筋をのばし、ドアをあけて《Sunrise Diner》へと入って行った。

「いらっしゃいませ……。あ! あなたは、ミズ・ダンジェロ! はじめまして。ジョルジアとお待ち合わせですか」
「あなたがキャシー・ウィリアムズさんね。はじめまして、アレッサンドラと呼んでね。ジョルジアじゃなくて、この店のオーナーに連絡したの。少し早くついたみたいね。せっかくだからロングアイランド・アイスティーを再びいただこうかしら」

 キャシーは不思議そうに首を傾げた。
「私のいない時に、もうここにいらっしゃいました?」
「ええ。でも、ずっと昔のことよ。前のお店の時ね」

 キャシーは笑った。彼女がカクテルを用意している間に、アレッサンドラは店を見回した。ただ援助をすると言っても、オーナーも簡単に32万ドルは受け取れないだろう。だとしたら、ここにある何かを買い取る形にしたほうがいい。でも、大衆食堂って、そんなに価値のありそうなもの、何もないのよね。

 ふと、カウンターの奥にピンで一枚の絵が刺さっているのが目に留まった。
「あの絵……」

 キャシーは不思議そうに見た。
「この絵のこと?」

 それは、あの時にあのアジア人が描いていた絵に見えた。
「ええ。まあ、あの人完成させたのね。いいえ、違うわ、きっと描き直したのね。女の人が描いてあるから」
「この絵を描いた人、知っているんですか?!」
キャシーは、絵を外してカウンターに持ってきた。

「ええ。間違いないと思うわ。あの時に見た鮮烈な印象そのまま……いいえ、でも、全てのタッチが少し優しくなっているわね。この人のこと、とても大切に想いながら描いたのね」

「これ、あなたを描いたわけじゃないんですか?」
キャシーが訊くと、アレッサンドラは笑った。

「まさか。でも、このロングアイランド・アイスティーだけは、あの時私が飲んでいたもののことを思い出しながら描いたんじゃないかしら。この女の人は、きっとあの時に言っていた描くことのできなかった人よ。彼もまた、ジョルジアと同じように、ゆっくりと前に歩いたのね」

 アレッサンドラは、微笑みながら心に決めた。この絵を買うことにしよう。そして、こんなピンなんかじゃなくて、ちゃんとした額縁に収めて、このダイナーのもっと目立つところに飾ってもらおう。

 彼女は、自分の思いつきに満足して、オーナーの到着を待ちながらロングアイランド・アイスティーを飲んだ。


(初出:2018年2月 書き下ろし)
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Category : scriviamo! 2018
Tag : 小説 コラボ

Comment

says...
執筆、お疲れ様でした。

八少女夕さんのメッセージを読んで、どなたと接近遭遇なんだろうと思っていたら、なんとあの超セレブでしたか。
アレッサンドラのお話は少ないので、とても興味深かったです。そして、読み進めるうちにじわじわとくるお話でした。

時機はジョルジアの失恋後、『ファインダーの向こうに』が始まる前ですね。アレッサンドラから見たジョルジアの様子で、彼女がどれほど悲惨だったのかあらためてわかりました。ジョルジアを大切に思うきょうだいの絆、やはり素晴らしいです。

また、アレッサンドラの知られざる内面が描かれていて、そちらも感心しました。
たとえ大事な姉にコンプレックスを与えることになってしまっても、自分であることはやめるわけにはいかない。姉への愛情が厚いだけに、どれほどのジレンマだったことでしょう。
どんなときでも顔を上げて、前に向かって歩いていくしかない。ある意味で不器用ともいえるひたむきさは、比較するのも失礼ながら、ウチの綾乃と相通じるものを感じます。

そういう背景があっての、アレッサンドラとケンの会話には、感心しました。アレッサンドラ自身の心情の吐露があり、ジョルジアに向けたエールがある。
後ろ向きだったケンの心に、染み込んだことでしょう。それは希望ともいえるし、文字通り天使に出会ったといったところでしょうか。ケンがまた前を向くきっかけのひとつになったことと思います。

ところで、ロングビーチって、建物の建て替えのときに、そんな規制があるんですね。ハリケーンの被害のことは知っていましたが、驚きました。まあ、日本にも、建て替えをするときに敷地の一部を市町村に寄付して道路を広げるという仕組みはありますが、お国柄かアメリカのは大掛かりですねぇ。

お店の旧名『Sunrise impression』ですか。日の出が綺麗に見えるお店らしい命名ですね。そして、今回のお話の舞台には、こちらの方がしっくりとくるような気がします。
そしてそして、なんとあの絵が3400万円!
お買い上げ、ありがとうございました(ちゃり~んw)
冗談はさておき、アレッサンドラのジョルジアへの愛情がなせる業とはいえ、おかげさまで、ジョルジアの居心地のいい場所だけでなく、ウチの子たちの思い出の場所も残してもらえたようで一安心です。あの絵がすこしは役にたったようで、良かったです。

あんな自己満足全開の作品に、素敵なお返しを書いていただけて、とても嬉しいです。
今回も楽しいコラボをさせていただき、ありがとうございました。
2018.02.28 07:45 | URL | #V5TnqLKM [edit]
says...
こんばんは。

TOM-Fさんのあの悲しく美しい雰囲氣にハイヒールでドシドシ踏み込んだような作品になってしまいましたが……。
喜んでいただけてほっとしました。

誰を出すか、考えたのですよ。
あの時期だと、ジョルジアはもうこの辺りにいたんですけれど、本人がコラボなんてできる状態ではなかったので無理。
キャシーは、まだ中学生ぐらいで未就労。
マッテオはコテコテすぎて、リィアン氏がドン引きになるだろうなと思ったので、アレッサンドラにしました。

そして、そうなんですよ。
アレッサンドラは、「ファインダーの向こうに」以来、全然出てきていないんですよね。
機会があったら書きたかったキャラなので、ここで使わせていただきました。

綾乃ほど綺麗なだけでなく多方面に才能がある人ではないですが、持って生まれたものに満足せずに努力してひたすら前進する姿勢は、たしかに似通うものがあるかもしれませんね。
アレッサンドラは、マッテオほど博愛主義ではなく、それなりに敵もいるし、切り捨てることも簡単にしますけれど、家族を大切にするのはマッテオと同じですね。

普通だったら、ジャンルも違うリィアン氏と関わりを持とうとしたりはしないでしょうが、ジョルジアとの共通点をみてしまったので、彼の後向きさにも、その原因となっている心の傷や悲しみにも、共感をもって話したでしょうね。
リィアン氏がこのあとどう反応したかはわからなかったので、書きませんでしたけれど。

で、確認し忘れちゃったのですが、白い服を着た女性はN子さんだと思ったんですけれど、あたりでしょうかね。
でも、そうだとすると、ロングアイランド・アイスティーみたいな強いお酒を昼間っから飲んでるという想像は合わないかなとも思ったんです。それで、N子さんへの想いと、この場にあったロングアイランド・アイスティーは、別に存在した思い出の合成なのかなと。そう考えると、灯台のおじいさんへの想い、もしかしたらジョセフへの感謝なんかも含めて、ニューヨークでのポジティヴな思い出がここにパッチワーク的に入っていて、その一つがロングアイランド・アイスティーなのかなと。で、強引にアレッサンドラ「も」ロングアイランド・アイスティーを飲んでいたという設定をこじつけてしまいました。

さて、この「地盤強化」の話は、あながち嘘ではないのです。実際にロングアイランドにも、ニューヨーク州そのものにも復興プロジェクトがあるのは確かですけれど、「義務化」されているかは裏が取れていません。でも、「あの絵に大金を払う」のために、無理にそういうことにしてしまいました。
ちなみに復興プロジェクトはいろいろと難航しているみたいです。

お店の名前は、TOM-Fさんの絵の題名からいただきました。
で、ケチオーナーが「そんな小洒落た名前は性に合わねぇ」と《Sunrise Diner》に変えてしまった、という設定をこの間作りました(笑)

絵の料金に関しては、なんだか申し訳ないというか、なぜリィアン氏でも詩織でもなく、ケチオーナーが金をポケットに入れるんだ、もし助成金が出たら、絵のお金はそのままポケット? みたいな話ではあるんですけれど。でも、せっかく詩織がわざわざ持ってきてくれた魂の絵ですからピン留ではなくて、目立つところに立派な額に入れて飾るようにしたいなーと思いました。

詩織は難しいかもしれませんが、綾乃がまたこの店を訪れて、立派に飾ってあるのを詩織に報告する日が来るかもしれませんよね。

素敵な作品とのコラボができて、とても嬉しかったです。
ご参加とコメント、どうもありがとうございました!
2018.02.28 23:01 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
連続コメント、失礼します。

八少女夕さんの作品に書かれていることは、完全に的を得ていますので、蛇足ではありますが一応、ご回答をしておきます。

白い服を着た女性は、ご想像どおりN子です。

ロングアイランド・アイスティーについては、名前にロングアイランドが入っていることと、別名が「レディキラー」だということで使いました。ケンが自嘲的かつシニカルな意味で絵に描きこんだのですが、八少女夕さんの着想もとてもいいなぁと思いました。実際、ちょっと無理め、というかこじつけ気味だったので、このように扱っていただけて助かりました。それに同じ絵の中の灯台は、まさしく希望の象徴として描かせていますので、むしろそういう解釈の方が自然ですし。

なんにせよ、拙作の人物やアイテムを、とても大切に扱ってくださって、ほんとうにうれしいです。
ありがとうございました。
2018.03.01 11:45 | URL | #V5TnqLKM [edit]
says...
おぉ、ケン氏の変化というか、回復を、時を経て感じることのできる登場人物がこちらにもいましたね♪
ケン氏、キーマンだなぁ……。
TOM-Fさんの作品は悲しいテイストでしたが、こちらではそれを踏まえつつも痛快な終わり方をしていて、どこか対照的なところが素敵でした。
アレッサンドラのパワーのせいですね。きっと^^
2018.03.01 16:24 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

あ。そうでした。「レディキラー」! そう書いてありましたよ。まさかその自虐だとは思わず……。あうあう。
キャシーなどは、まるで氣がつかないでしょうね。ジョセフは「あちゃー」と思って絵を見ていたんでしょうか。

でも、やはりN子さんでしたね。
この絵を詩織に持たせるのは、ちょっと酷でしたね。
持っていていいのか、嫌だと思っていいのか、それすらもダメなのか、ぐるぐるしただろうなあ。
罪な男だR・K氏は。
コダック先生は、この絵の存在を知っていたのかなあ。知っていたらどう反応したんだろう。
やはり、この顛末は何が何でも書いていただかないと!

それにリィアン氏とジョセフの話も書いて欲しいな〜。お忙しいと思いますが、前向きにご検討くださいませ。

アメリカ人のなかでも、格別に前向きズンズンタイプのアレッサンドラに絡まれてご迷惑だったでしょうが、広い心で受け止めていただきありがとうございました。また懲りずにコラボしてくださいね。

再登場でのコメントありがとうございました。
2018.03.01 20:10 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

ちょうど時期が、ジョルジアがこの辺りに引っ込んだ頃とドンピシャだったので、どうしても誰かうちのキャラとコラボしたくなってしまいました。

リィアン氏、最初に読ませていただいた時に、同じシリーズで出てきた人だとは全然氣がつかなかったのですが、TOM-Fさんに教えていただいて読み直したらその人の背景がわかりました。「そりゃヤク中になってもおかしくないわ」という悲惨な人生だったこともわかりました。しかも、その後、結構若くして亡くなっていますしね。チヤホヤされているアレッサンドラには恨み言の一つも言いたかったかもしれないなあ。

アレッサンドラは、ウルトラ前向きな女で「あなたを変えるのは、いつだってあなた自身よ」がポリシーなのです。
普段ジョルジアやグレッグみたいな後ろ向き人間ばかり書いているので、時々こういう前向き人間を書いてバランスを取りたくなるのですよね。

読んでいただけて嬉しいです。

コメントありがとうございました。
2018.03.01 20:19 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
いろいろと野暮用に忙しくてコメントが遅れています。すみません。

ちょっとドキドキしてしまうほど面白かったです。
アレッサンドラの人となりがとてもよく出ていたと思います。
久しぶりにアレッサンドラの行動を堪能させていただきました。
基本は優しい人だと思うのですが、実際に遭遇するとサキなんかは圧倒されてしまいそうなので、物語の中での出会い位がちょうどいい塩梅です。
彼女はとてもエネルギッシュな人なんですけれど、そうではない人の事を理解し、思いやる事の出来る人なんですよね。
サキは、普通こういう人は、そうでない人間をまったく理解できないと思っています。怠けているように見えてしまうし、どうしてこんな簡単なことが・・・とか思っちゃうようなんですよね。
けど、彼女の生い立ちや、家族に対する強い思い、そしてジョルジアをずっと見てきた経験がそうさせるんでしょう。兄貴も少し表現方法は違いますが同じなのは、やはり同じ境遇で育った家族だからなんだろうなぁ。
でも最後にアレッサンドラがリィアンに投げかけた言葉は、完全には通じなかったのかも・・・。彼は“どんなに努力しても、決して変えることのできない事”に押しつぶされてしまったのでしょうか。

身に余るほどお金を稼ぐ人が、それをどういう形で社会に還元するかはとても難しい問題だと思うのですが、この兄妹は2人なりの形でちゃんとやっているんですね。どうしても鼻につく部分は出てきてしまうんですけれど、こうでもしないとなかなか物事は前に進みませんから・・・。

TOM-Fさんのお話については、まだ理解できていない部分があるのですが、
細かい設定まで見事に引き継いで、そしてピッタリと当てはめて書かれていて面白かったです。
サキが気になっていたピン留めの部分までちゃんと設定されていたので、とてもスッキリしました。やっぱり額縁ですよねぇ。

ところでSunrise Dinerって、どこにあるんだろう?
グーグルマップを眺めて、ストリートビューで走り回って、迷子になってしまいました。
2018.03.02 12:16 | URL | #0t8Ai07g [edit]
says...
姉妹の一方が目立ってると大変ですね><
同じ分野に進んでいないからましなのかもしれないですが
一枚の絵を巡る旅…知りたくないようなこともあるとしてもやっぱり素敵です
雰囲気がいいからなのかな
私もいつかやってみたくなりました
そして気にいった絵をポンと買う…のは無理でした
2018.03.02 13:41 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

いやいや、コメントはいついただいても嬉しいので、どうぞサキさんのペースで!
とくに筆がのっているときは、そちらを優先させてくださいね。

この作品、(いつものことですが)TOM-Fさんの作品と比べるととても薄っぺらいので、恐縮なんですけれど、できるだけあの絵とTOM-Fさんの世界観に対するリスペクトが出るようにと願って書きました。

アレッサンドラは、サキさんの読み通り、自分が努力と実行の人だけに、他の人にもわりと厳しい眼で見ることが多いかもしれませんね。
リィアン氏に対しても、もしジョルジアのことがなかったら大して同情しなかったかもしれません。
それに、リィアン氏がしてしまったこと(TOM-Fさんの「天文部シリーズ」参照)を知ったら、もっと手厳しい事を言ったかも。
なんせジョンがジョルジアにしたことよりもずっとひどいことをしていますから。

詩織がどんなに願っても、もうリィアン氏に近づくことができないように、アレッサンドラとあった時の彼も、もうどうやっても白い服の女性とは会うことができないし、自分のやってしまったことをなかったことにはできないのですけれど、それをアレッサンドラに言い募っても仕方ないのですよね。彼がこの後どう反応したかを書かなかったのはその所為でもあるのです。たぶん本当の意味では分かり合えないのですから。

お金がたくさんある人、とくに成金と言っていい人は、大きくわけると二つに分かれますよね。一つが金の亡者になって一セントでも人には渡さないようにする人。そして、もう一つが、どんどん使って周りを幸せにして、そのサイクルでまたどんどん豊かになっていく人。
マッテオは典型的な後者タイプなのですが、アレッサンドラもマッテオの背中を見て大きくなったので、わりとそれに近いお金の使い方をします。で、アレッサンドラの場合は、もらうお金がケタ違いなので、なんだかもう自分でもやけっぱちかもしれません。鼻に付くと思いますけれど、まあ、反対にいうとキャシーやクライヴ、ジョルジアレベルの人たちにはどうすることもできない事を、こういう金持たちが解決してくれるならそれはそれで(笑)

キャシーは、そうですね。
ピン留したのもむべなるかなですよね。
絵って、もともとの価値によって扱いが変わってしまうと思うんですよ。
女の子二人が飛び込みでやってきて「飾って」と言われた画用紙の絵だったら、まあ、そういう扱いだと思うんです。
でも、それがスーパーモデルが32万ドルで購入した絵だったら、扱いも変わってくるのかなと。
読者にとっては、その価値は反対で、「綾乃と詩織の大事な絵」の方が「アレッサンドラがポンと買った絵」よりも大切だと思いますけれど。

《Sunrise Diner》の場所ですが、Google Mapでいうと 40.588685, -73.698678 くらいだとTOM-Fさんにはお知らせしました。
南側にしても良かったのですが、「ファインダーの向こうに」の記述が足かせになって、この辺だというのが妥当な線です。

コメントありがとうございました。
2018.03.02 23:09 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

そうですね。姉妹でもこう、眼に見えた格差があると、大変なのかなあと思います。

TOM-Fさんのお話は、そうですね。
「知らない方がいいこともある」の典型かも。とくに可愛い女の子が父親のように慕っているその相手が、過去に何をしてきたかは、ほんとうに知らない方がいいのに……みたいです。

ついていく方は、うん、なんかいい旅ですけれどね。
美少女ふたりのタンデムですから、絵になると思いますよ。うむうむ。

ダメ子さんは美人三姉妹でノスタルジックな海外旅行をしてみてはいかがでしょうか。
って、ダメ美お姉さんは、海外にはいけるんでしょうか。

絵をポンと買うのは……32万ドルですからねぇ。
3万ドルでも私には無理。

コメントありがとうございました。
2018.03.02 23:50 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
アレッサンドラ、本編では存在感は抜群なのに、何げにここまで
内面が詳細に記されていたことってなかったから嬉しかったです。
わたしが思っていた通りの人でした。
明るく前向きな人なんだけれど、そうじゃない人もいるんだということを
分かってるし、否定から入らないところはやっぱりあのお兄様の妹
だなぁ、と感じます。
でも、お兄さんとやっぱり違うところは、なんだろう、マッテオ様の博愛主義は
底がない感じがするんだけれど、アレッサンドラのほうはもっと地に足がついているというか、もっと「自分」というものをお兄様より意識しているというか。訳わかめな感想ですみません///
そういう比較もしながら楽しかったです。

ラストの「ミーク」を巡る会話は考えされられました。
何かを変える努力をしてきたからこそのアレッサンドラの発言と、努力しても変えられないものがあるんだと主張するケン氏。
アレッサンドラは、一見ケン氏のいい分を否定しているように見えるけれど、
そうじゃなくて、どんなに努力しても変えられないものはあるんだけれど、
でもだからこそ自分のやり方で少しずつでも前に進んでいくしかないんだって
逆説的に「変えられないものがある」というケン氏の言い分を肯定してるように思いました。
姉の姿を見ているからそれがすんなり理解できたのだろうし、
反面、そんな姉を見守ることしかできないっていう切なさも少し感じました。

そして時は流れ、ケン氏は「自分のやり方で」前に進んだのですね。
別に何かが劇的に変わったわけじゃないんだろうけれど、自分で考えぬいて苦しみ抜いてケン氏は「変われないもの」を抱えつつ前に進んだんだろうなあと思いました。
うまく言葉で言えないんですけれど、そういった、しなやかな読後感を強く感じたお話でした。
2018.03.05 03:43 | URL | #- [edit]
says...
うまいな~。TOM-Fさんの物語を上手く引き継ぎながらも、ちゃんと夕さんのものにしてる。
あの絵にしても作者にしても、うらにほの暗いものを感じてたんだけど、アレッサンドラを起用することで、なんだか光が見えてきたというか、もうあの絵はいい方向に好転した後の画だったのかもと、思えてきました。

そうそう、大事な絵だったのに、壁にピンでとめられただけだったのがずっと気になっていました。
アレッサンドラが買い取ったらそれはもう見事な額装になっちゃいますよね(笑)
事情を知らない彼女のおおらかさだとか、ポジティブさが、どこかで誰かにいい影響を与えているのかな、なんて思うと、縁って不思議だなあと、しみじみ。
今回もお見事でした(´▽`*)
2018.03.05 11:32 | URL | #GCA3nAmE [edit]
says...
こんばんは。

アレッサンドラ、私の小説ではよくサブキャラで登場する「いねえよ、こんな奴」的スーパーキャラなんですよね。
前向き発言の背景には、自分がそうやって本当に成功しているという実績があることと、それに本当の努力家でもあるという設定があります。
そして重要なのが、もともとお金持ちに生まれて楽して成功したのではなく、貧乏漁師の娘がスカウトされたところからのし上がって行ったということで、その分現実的なものの考え方をしますし、たとえばキャシーなどとも普通に話ができたり。

マッテオとの違いは、やはりのし上がるときにそれなりのキャットファイトなども経験しているし、切り捨てるところはバンバン切り捨ててきましたので、あまり博愛主義者ではないです。男に対してもシビアですし。(二度も離婚しているし)

TOM-Fさんにお借りしたケン・リィアン氏は、既に同じカテゴリーの小説群で発表されているお話の登場人物ですが、取り返しのつかないことをしてしまって(文字通りのレディキラー)、どんなに前向きになろうとどうする事もできないのですが、さすがにこの重いテーマをコラボでどうにかできるほどの技量はないですし、実際にどうにもできないと思います。だから「なにもわからないまま」抽象的に話を止めています。

ジョルジアは実際に少しずつ前に向かって歩き、彼女なりの幸福に向かって進んでいますけれど、リィアン氏は人物は描けたけれど根本的な問題は解決できないまま亡くなっています。ただ、彼の残した絵が、それでも灯台のおじいさんや、ジョセフやも詩織の心に何か残したように、この絵を介在して、ニューヨークチームの溜まり場と笑い声が存続し続けるというところに、少しでも救いがあるんじゃないかなと、勝手に解釈しています。

絶対的な悪なんてどこにもなくて、取り返しのつかない過ちはしてしまっても、彼が僅かでも前向きに何かをしたことが残って欲しいというのがTOM-Fさんの語りたかった優しさだとも思いましたし。

よかったら、TOM-Fさんに「リィアン氏のでてくる話はどれか教えて」とコメント欄でつついてみてくださいね。
訊かれたら開示するなんておっしゃっていらっしゃいましたから。
(私がここでバラすのも、なんか筋違いかなあと思ったので、もったいぶっていますけれど)

コメントありがとうございました。
2018.03.05 20:43 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

実はですねー。
あの絵に描かれた白い服の女性も、絵の作者も、全然救いのないつらい話がバックにあって、しかも、作者は数年後に病死してしまっていますから、アレッサンドラとキャシーが会話しているほど前向きな結末じゃないのでしょうけれど、この人達は勝手にジョルジアの前向き加減とシンクロさせて「めでたしめでたし」と感じているので、いいかなと。

絵のピン留は、おそらくTOM-Fさんが「無理にもらってもらったから」と遠慮なさった扱いでしょうけれど、せっかくいただいた大事な絵ですから大事に飾らせていただきますとも。キャシーがタダで受け取った絵だとこんな扱いですけれど、今は32万ドルの価値もつきましたし。

ただ、詩織もリィアン氏の家族も、32万ドルのうち一銭ももらえないのって、なんか理不尽です。

でも、詩織はニューヨークに来て、重荷を手放して、前向きになるといいなと思います。アレッサンドラとキャシーは、常に無駄に前向きですけれど……。

お氣に召して嬉しいです。

コメントありがとうございました。
2018.03.05 21:49 | URL | #9yMhI49k [edit]

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