FC2ブログ

scribo ergo sum もの書き・八少女 夕のブログ Since March 2012


Posted by 八少女 夕

【小説】晩白柚のマーマレード

scriviamo!


「scriviamo! 2018」の第十四弾です。かじぺたさんは、写真と文章を使った記事で参加してくださいました。ありがとうございます!

かじぺたさんの書いてくださった記事 『晩白柚のマーマレード!(scriviamo!2018参加作品)』

かじぺたさんは、旅のこと、日々のご飯のこと、ご家族のことなどを、楽しいエピソードを綴るブロガーさんで、その好奇心のおう盛な上、そして何事にも全力投球で望まれる方です。愛犬のエドくんが虹の橋を渡ってしまったばかりで、今年は「scriviamo!」どころじゃないだろうなあと思っていたのですが、その悲しみや、お孫さんやご主人のお誕生日などのたくさんの大事な行事の間にご参加くださいました。

さて、今年はグルメ系の記事でご参加くださいました。そうなんですよ、scriviamo!は創作でなくてもOKなんです。

晩白柚はザボンの仲間で大きな柑橘類です。九州の方はよくご存知ですが、東京などではご存知ない方もいらっしゃるかもしれませんね。子供の頃に祖父母が好きで食べさせてくれたので、私にとってはとても懐かしい果物です。ああ、もう何十年食べていないかなあ。皮の部分でマーマレードができることは知りませんでした。勉強になりますね。

お返しは、今年も記事に関連した掌編小説にしました。先にかじぺたさんの記事を読まれることを推奨いたします。


「scriviamo! 2018」について
「scriviamo! 2018」の作品を全部読む
「scriviamo! 2017」の作品を全部読む
「scriviamo! 2016」の作品を全部読む
「scriviamo! 2015」の作品を全部読む
「scriviamo! 2014」の作品を全部読む
「scriviamo! 2013」の作品を全部読む



晩白柚のマーマレード
——Special thanks to Kajipeta san


 そうか。前にもらってから、もう一年経ったんだ。由夏はニコニコと笑う川元佐奈江の抱えている包みを見た。

 佐奈江の故郷である熊本県に、由夏は中学卒業まで住んでいた。佐奈江は実家から送られてくる名産品を毎年おすそ分けしてくれるのだ。
「いつもありがとう。重かったでしょう?」

「大丈夫よ。かさばるだけ。楽しんでね」
紙包みの中には直径25センチもある黄色い果物が入っている。世界最大の柑橘類である晩白柚だ。東京では、探せば大きな果物店にはあるだろうが、全ての街角にあるほどありふれた存在ではない。

 由夏は、包みを開けてそっと香りを吸い込んだ。ふんわりと漂う爽やかな甘さ。たぶん佐奈江にとってはひたすら懐かしくて嬉しい香りなんだろうなぁ。

 由夏にとっても、それは懐かしく嬉しい香りだ。けれど、そこにはいつも苦さが伴う。まっすぐな瞳をしていたスポーツ刈りの少年の、困ったような表情。彼氏というにはあっさりしすぎていた関係だったけれど、少なくとも由夏は当時、西尾亮汰と付き合っていたつもりだった。

 どうして、それを作ろうと思ったのか、由夏はもう憶えていない。彼の誕生日は三月の始めで、何かを普通に買って渡すほうが無難だったのに、彼女は晩白柚のマーマレードを手作りして彼に渡そうと思ったのだ。おそらくバレンタインのチョコレートを買ったばかりで、芸がないと考えたのだろう。

 晩白柚はとても大きな果物だが、皮の部分もとても多い。果肉はグレープフルーツくらいの大きさに収まり、残りのほとんどは白いワタの部分だ。とてもいい香りがするし、捨てるのは勿体無い。皮をお風呂に浮かべたり、砂糖漬けにしたり、再利用する。おそらく中学生だった由夏は、この再利用を考えていて亮汰にマーマレードをプレゼントしようと思い立ったのだろう。

 晩白柚のマーマレードは、普通に果肉も含めて作ることもできるが、由夏はネットで見つけた皮とオレンジジュースで作るレシピを選んだ。つまり、果肉は自分で美味しく食べて、残りで作ることにしたのだ。

「うーん。アク取りに二十四時間もかかるのか。そんなことしていたら誕生日に間に合わなくなっちゃうよ。ずっと台所を占領したらお母さんに怒られるし」
熱湯に晒して、絞ってを繰り返すことでアクが取れるのだが、要するに由夏はその作業が面倒臭かったのだ。一度だけ簡単に晒して絞って終わりにしてしまった。

 オレンジジュースと皮を煮て、ペクチンとレモンジュースも加えて綺麗な黄色のマーマレードが出来上がった。消毒した瓶に詰めて急いで蓋をして、出来上がり。可愛いチェック柄の布で蓋を覆ったら、いい感じになった。寝不足で遅刻しそうになったけれど、忘れずに持って行ったし、部活に行く直前の亮汰に急いで渡すこともできた。

 亮汰の誕生日は金曜日だったので、月曜日に学校で会った時に由夏は訊いた。
「美味しかった?」

 亮汰は、頭を掻きながら「うん。まあ」と言った。由夏は少しムッとした。もっとちゃんと褒めてよ。あんなに時間をかけて、せっかく作ってあげたのに。

「どうやって食べたの?」
「え。普通にトーストにつけて」
「そう。ヨーグルトに入れるのも美味しいらしいわよ」

「君も、そうやって食べたの?」
そう訊かれて、由夏は首を振った。瓶に入る分は熱いうちに密封してしまった。残ったら、それだけ食べようと思っていたのに残らなかったのだ。だから、試しにも食べなかった。蓋を閉めるまではとても熱かったし。

 彼の妙な表情の意味がわかったのは、由夏が東京に引っ越してきてからだった。

 亮汰には中学卒業の時に「さようなら」と言った。その後のことを約束するようなことがなかった。その時には、二人の関係はかなり微妙になっていて、どちらも引越しという形でフェイドアウトに持ち込めるのをほっとしていたようなところがあった。

 東京行きの荷物に、他の缶詰などと一緒に晩白柚のマーマレードの瓶も入れて封をした。引越しのコンテナはそれらすべてのダンボールを積み込んで、ガシャンと音を立てて閉まった。それはもう二度と戻れない世界との境界の扉に鍵をかけた音に聞こえた。

 東京での生活が始まり、慌ただしく過ぎて行った。母親は「そろそろ自分の朝食ぐらい自分で用意しなさい」と宣言したので、由夏はトーストとコーヒーを自分で用意して食べるようになった。いくつかのジャムが空になってから、晩白柚のマーマレードもあったことを思い出した。

 蓋を開けた時、晩白柚の爽やかな香りが漂った。「おお、おいしいそう!」

 でも、一口食べてみて、ぎょっとした。に、苦い。なんだこれ。

 ネットで再度調べてみたら、あく抜きを省略してはいけないと書いてあった。由夏が調べたレシピほどかからずにアク抜きする方法はあるらしい。でも、十分程度のアク抜きでなんとかなるようなものはなかった。できた時に食べてみなかったのが悔やまれた。一口でも舐めたならこの苦さがわかったのに。

 まだ、同じ学校に通っているなら、謝まって挽回することもできたかもしれない。でも、亮汰とはとっくにそれっきりになってしまっていた。

 十五年があっという間に過ぎ去った。

 由夏は、佐奈江にもらった晩白柚を切った。中身を取り出すと皮を切って、湯を沸騰させて酢を入れアク抜きを始める。一年に一度しか作らないけれど、毎年作るので何も見ずに作ることができる。丁寧に揉んで絞って、さらに時間をかけてアクを抜く。一夜明けてから、ジュースやペクチンとともに煮込んでマーマレードを完成させる。

 熱湯消毒した瓶に詰める。必ずひと匙食べて失敗していないかを確かめることも怠らない。今年も美味しくできた。固すぎるか、それともゆるすぎるかは、冷えないとわからないけれど、少なくとも食べられないということはない。

「あー、密かに期待していたのよ、由夏ちゃんのマーマレード! 今年ももらえて嬉しい。ありがとう」
翌日に会社で渡すと、佐奈江は嬉しそうに受け取った。

「どういたしまして。でも、お家からももらうんじゃない?」
「ううん。砂糖漬けはよく作ってくれるけれど、マーマレードは由夏ちゃんがくれたのを食べたのが初めてだったよ。これ、ヨーグルトによく合うのよね。大ファンになっちゃった」

 喜んでもらえるのは嬉しい。あの時の失敗を、やり直したくて毎年作るけれど、それが亮汰の口に入ることはない。彼は、由夏があのマーマレードを悔やんで、毎年作り続けていることを知ることはないだろう。もう由夏からではなくて、きっと他の素敵な人に誕生日を祝ってもらっているに違いない。

 彼をいまだに好きだというわけではない。彼にはもはや記憶の底に沈んでしまっているであろう存在であることを悲しく思うこともない。ただ、悔いだけが残っている。毎年作り、丁寧にラッピングする透明な瓶は、行き場がなくて半年もすると由夏自身が開封して食べることになる。

 そのマーマレードは苦かった。まずいと言わなかった優しい彼の、微妙な表情とともに、その苦い思い出だけが、いつまでも残っている。

(初出:2018年3月 書き下ろし)
関連記事 (Category: scriviamo! 2018)
  0 trackback
Category : scriviamo! 2018
Tag : 小説 読み切り小説

Comment

says...
お帰りなさい!
ウィーン、楽しんでこられましたか?
いいなぁ。ウィーン、行きたいなぁ……。


執筆、おつかれさまでした。

かじぺたさんの記事を拝見してきましたが、晩白柚のマーマレード、手間がかかりますねぇ。
マーマレードは私も好きですが、レストランで食べたり、買ってくることはあっても、自作するとは思いもよりませんでした。もっとも、あの手間暇を考えたら、やはり作るのは無理っぽいですけどね(笑)

柑橘類でもさぼんや晩白柚などの皮だと、香りは良くても苦みもすごそうですよね。それを甘く見て、味見をしなかったのが失敗でしたか。亮汰はいわゆる人柱で、災難でしたね。
もっとも、その件がなくても、この二人はいずれ破局していたんですね。マーマレードの失敗は、由夏にとって人生の重大事というほどのことではないけれど、それでもずっと気になっていることなんですね。
なんか、ちょっとわかるような気がします。人間〇十年も生きてれば、まあ、そういうこともありますよね(遠い目)

久しぶりにマーマレードが食べたくなりました。晩白柚ないから、明日、買ってこようかな……あってのも作らないけど(笑)
2018.03.14 13:58 | URL | #V5TnqLKM [edit]
says...
あっ私も作ったことあります
苦いんですよね…思い出じゃなくて物理的に
って作り方が悪かったのか
私にはそんな思い出はないけど一緒にムズムズした気持ちになりました
2018.03.14 14:01 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは、そして、ただいま〜。
いやー、よかったですよ、ウィーン。
何度いってもいいんですよね、あそこ。
TOM-Fさんにとっての東京くらいの決意で行ける近さなのは有難いですね。

さて、かじぺたさんの記事を拝見して最初に思ったのは「私には無理」でした。
アク抜きだけで一晩って……。
ジャムやプリザーヴの類は結構作りますが、マーマレードは閾が高いです。

何年も台所に立っていると、何回か食べられないほどロクデモナイものを作っていますが、連れ合いだったら「ごめん、失敗した」といって挽回のチャンスがあるんですけれど、そうでないと悔いが残りますよね。
亮汰は、ほんとうに大災難です。残りは捨てたと思われます。
これ、もともと破局しないような仲だったら、笑い話に昇華できたと思うのですよ。でも、それができなかったから生涯苦さが残る、そんな感じを書いてみました。
そんなほろ苦い感情が今回のテーマでしたが、こういうのない人もいるのかな。

マーマレードは、我が家ではもちろん買って……。ちょうどウィーンでオレンジマーマレードも買って来たのですよ。
週末にあけてみることにします。でも、晩白柚食べたいなあ。って、冬に帰国しないと無理ですよね。

コメントありがとうございました。
2018.03.14 20:53 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

ダメ子さんもマーマレードづくり!
そうなんですよ。オレンジなどでも、ちょっと苦くなるのは、やはりアク抜きの問題なのかな。
でも、晩白柚の砂糖漬けやマーマレードは、ちゃんとアク抜きするとものすごく美味しくなるみたいですよ。
かじぺたさんの、分けていただきたいですよね。

マーマレードの苦さと、思い出の苦さ、ムズムズしていただけたら大成功です。

コメントありがとうございました。
2018.03.14 20:56 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
すごいすごいすご~~~い!!!
あの記事から、こんな青春のほろにが甘酸っぱい想い出を抱えるお話が出来ちゃうなんて!!
晩白柚の皮からマーマレードが出来るより、
あの記事から、このお話が出来る方がものすごく素敵で素晴らしいですo(≧∀≦)o
なんか、わかりますよ・・・私も、そういうほろ苦い想い出
結構いっぱい持ってますから(最近では黒歴史と言いますね(笑))

若いと特に甘く見て見落としがちなアク抜きという(本当はめっちゃ重要な)レシピの肝が
お話の根幹に反映されてて
すんごくうまいなあ~~とおもいました(^^*)
実際、何時間も待つの、めんどくさいので(由夏と同じく(笑))
アク抜き中、時間を空けちゃあ何度もかじってみたんですよね・・・
でも、なんというか生の山椒の実みたいな苦くてえぐくてそれでいて爽やか?
みたいな・・・なんか外用薬をなんかの拍子に舐めちゃったら
そういう味がしそう・・・って感じ??な
そうですね~赤毛のアンが牧師の奥様(でしたよね?確か)にお出ししちゃった
傷薬入りのケーキみたいな??(笑)
これで作っちゃダメだ!!って味がいつまでもして(^^;;)\

実は晩ご飯で実を頂いたので、作り始めたのは晩ご飯後で
皮をピーラーで剥いたり千切りにしたり(硬いの)が結構かかっちゃって
アク抜きは3度茹でこぼし後に夜中1時くらいから極細く水を出しっぱなしにして
朝まで水に漬けっ放しにしてたんですよね(^^;)
で、朝になって食べてみたら・・・まあ、これなら・・・ってなりましたんで
10分のアク抜きだと確かに青春のほろにがさ全開な味になったでしょうね~
ああ~~若かりし頃の失敗や恥ずかしかった出来事を思い出すわあ~~(*ノωノ)キャー

そうそう、晩白柚を頂いた方へマーマレードにしてお返しするの
実はやりました!そういうとこも書いてなかった筈なのにリンクしててびっくり!!

そして夕さんには晩白柚の思い出があるんですね~~
あの、でっかい柑橘類は子供の心にインパクトを残すのに充分ですもんね~
わたしも、そんなに深い思い出でもないけど
何方かに頂いた時にびっくりした記憶があります(^^*)

なんか、素敵に御紹介いただいたり褒めていただいたり
エドのコトで慰めて頂いたり
そして、この素敵なお話を書いて頂き本当にありがとうございましたm(^^*)mv-238
とってもとっても嬉しかったです~~~o(≧▽≦)ov-238
なかなかコメントに来たりお話をゆっくり読むことも出来ず申し訳ないです・・・
でも、これからも仲良くしていただけたら嬉しいなあ~と思って居ります(^^*)\
遅くなりましたが、ブログのお誕生日おめでとうございます!!!!!

あ、晩白柚のマーマーレード冷凍にしてあるの、まだありますよ(^^*)
遊びにいらして頂けたら差し上げますよ~~~(^▽^*)vv-238
2018.03.14 22:07 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

わああ、ありがとうございます。
ハッピーエンド的なお話も考えたんですけれど、こちらの方が心に残る話になりそうだったので、ほろ苦のままにしてみました。

でも、この話はほんとうにあのかじぺたさんの記事があって生まれて来たものです。
晩白柚のマーマレードって作ったことないのですけれど、そんなにアク抜きが必要なものという衝撃!
っていうか、初めに諦めずにそんなに長くアク抜きすることを考えついた人ってすごすぎます。
私ならすぐに諦めて捨てちゃう。

というわけでマーマレードの苦い思い出はありませんが、「やっちゃった」な思い出はいまだに苦にが〜と残っております。いろいろと。
まあ、半世紀も生きていれば、色々とありますよねー。

お、マーマレードでお返し、なさったのですね!
わーい。それはシンクロできてとても嬉しいです。

晩白柚、大好きでした。
子供だったので漢字はわからなかったのですが、
あのサクサクした味わいが好きでしたね。
なぜか神戸の祖父母のところに行くと食べさせてもらえた記憶があります。
マーマレードとかは作らずに、皮はお風呂に浮いていました、
いい香りでしたね。ああ、懐かしい。

あうあう。マーマレード食べたいですよ〜。
失くなっていなかったら狙っちゃいますよ。

かじぺたさん、とてもお辛い時や、ものすごくお忙しそうな時に、わざわざいらしてくださった上、この企画に参加してくださってほんとうにありがとうございます。
お互いに、無理せずに、これからもゆるゆると楽しくお付き合いいただけるととても嬉しいです。

今後ともどうぞよろしくお願いします。

素敵な記事でのご参加、お祝いのお言葉とコメント、ありがとうございました!
2018.03.14 23:01 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
かじぺたさんから送られた記事にピッタリとはまっていましたね。
柑橘類の爽やかな香りと甘さ、すっぱさ、ほのかな(でもないか?)苦みを感じさせる、タイトル通りの素敵なお話でした。
それにヒロインの名前も素敵ですね。由夏ってまん丸くってオレンジ色でピチピチしていて、人生ですから苦かったりすっぱかったり、くじけてしまいそうなことが起こっても、明るく爽やかに跳ね返していきそうなイメージじです。
実際の彼女には弱い部分もありそうですけれど。

サキはマーマレードが大好きです。
山形の食パンをこんがりと焼いて、バターをたっぷり染み込ませて、それにマーマレード(少し苦みのあるのがいいです)をたっぷり塗る。
この食べ方がベストです。
実はこの食べ方、シスカもやってたんですよ。キタハラのところで朝食に作ってました。

由夏の誕生日プレゼントの思い出はそのマーマレードとおんなじに物凄く苦い物になったようですが、それはそれでとても素敵な思い出だと思います。
幼馴染(サキはそう思うんだけど?)からこんなものをもらった亮汰は驚いただろうなぁ。
どう反応したらいいのか、たぶんわからなくなったんだと思いますよ。
2人の関係にこれ以上の発展がなかったのは、きっとこのマーマレードと引っ越しのせいだと思います。
これも運命ですね。

味見ぐらいしろよ!サキはそう言いたいです。
2018.03.15 14:41 | URL | #0t8Ai07g [edit]
says...
こんばんは。

どんな話でお返ししようかなと、ちょっと考えたのですが、やはりこのアク取りは使いたいなあと思ったんです。
そして、ほろ苦……にするつもりが激苦になっちゃいましたね。

由夏は、柑橘類っぽい漢字の名前を探してみました。それに九州のイメージからいうと少し暖かい感じにしたかったのですね。
そうそう、名前ってその人物のイメージや性格を左右するように思います。
私の中では、この由夏はとてもおおらかで、その一方細かいことにこだわれない大雑把な性格。
あまり計画性もないみたいですし。

マーマレード、美味しいですよね。
サクッと焼けた食パン、バターたっぷりにマーマレード、うん、美味しいだろうなあ。
食パン、スイスではあまり食べないので、日本に帰ったらそうやって食べようかな。

亮汰と由夏は自然消滅してしまいましたが、まあ、別れるべくして別れたんでしょう。
味見くらい、して欲しいですよね。
本当に、まったく。

コメントありがとうございました。
2018.03.15 23:25 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
青春の苦さとマーマレードの苦さ、
心と舌両方でほろ苦さを感じる素敵なお話でした。

晩白柚もそうですが、基本的に柑橘系はいちごとかと
比べると下準備が大変な印象があります。
それが晩白柚はアク抜きに24時間!
それは、うら若き学生の由夏なら省略してしまうのも
頷けるかも。わたしも絶対「面倒くさい」ってなります。

中学生の頃ってお金があるわけじゃないから
素敵なディナーに行けるわけでもないし、
せいぜい休日にショッピングモールに出掛けるくらいでしょうから、
意識しないと「付き合ってる」って感覚を忘れそうですよね。
だから、こんなときくらいは「おいしい!」
の彼氏からの一言を期待しちゃうものですよね。
そこを、はっきり言葉にしなかったのは亮汰なりの
思いやりだったのでしょうね。本人を前に
「苦かった」なんて言えませんものね。

なんてことない青春の一コマなんだけれど、ふと意識の底に浮上する、
この感覚は自分もとても身に覚えがあるだけに、なんだか読みながら
きゅっと胸が切なくなりましたよ。
2018.03.19 02:45 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

時々無性に書きたくなる「青春の黒歴史、あちゃー」な感情です。
振り返って、いつまでもバタバタって悶絶してしまう、穴があったら入りたい思い出って、ババアになっても忘れないんだなあと思います。

さて、この感情的な苦さと、実際の苦さを重ねてみたわけですけれど、この話を書くに当たってマーマレードの作り方をちゃんと追って思いました。「私には無理」って。
ジャムやプリザーヴの類は結構作るんですよ。もちろんこちらに来てからですけれど、田舎の夏や秋のお約束みたいな感じで、毎週のように何かを作っているんですけれど、柑橘類はこの辺ではできないので、やってみようとも思わなかったんですよ。まさかそんなに面倒臭いものだったとは! 私は根が本当にズボラな上に小市民なので、水を何時間も出しっぱなしにして晒すなんてストレスで死にそうです。
そういう作者が作った中学生なので、もっとズボラで、ああ、亮汰はかわいそう、死ぬほどまずかったに違いない。

中学生のころの付き合いって、もうちゃんと恋愛している二人もいるでしょうが、まだそこまで真剣じゃない子たちもいますよね。この二人の場合も、付き合っているっていうのか、単にしばらく一緒に下校しているだけ、みたいな微妙な人間関係で、亮汰がどのくらい由夏のことを好きだったのかはわかりませんが、由夏のほうはおそらく「なんか付き合うっていうヤツやってみた」程度の執着だったんじゃないかと思います。だから、引っ越した後「やばい!」と認識しても連絡することもなかった……それがずっと後悔につながっているみたいな消極的な物語になっています。

亮汰の方は、たぶんずっと優しい男の子だったんじゃないかなあ。
ま、思春期で女の子に興味があったのかもしれませんが「こりゃダメだ」みたいな感じかしら。
きっとこういう子は、後で幸せになったんじゃないかと思われます。

切なく読んでくださって嬉しいです。
コメントありがとうございました。
2018.03.19 21:04 | URL | #9yMhI49k [edit]

Post comment

管理者にだけ表示を許可する

Trackback

trackbackURL:https://yaotomeyu.blog.fc2.com/tb.php/1543-c8ddcfa4