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scribo ergo sum もの書き・八少女 夕のブログ Since March 2012


Posted by 八少女 夕

『荒鷲の要塞』を見ながら

唐突な話題ですみません。

先日から連れ合いが、よくかけているDVDの話です。観ているといわないのは、彼がすぐに寝落ちしてしまうので、けっきょく別の日にまたかけて、更に寝落ちするという繰り返しのループの中にいるからです。

さて、その映画は邦題『荒鷲の要塞』、原題は『Where Eagles Dare』といい、はブライアン・G・ハットン監督、リチャード・バートン、クリント・イーストウッドが出演する1968年の戦争映画です。もちろん、連合軍のヒーローが大活躍で、ドイツ軍が悪者&お間抜け。そして、下に貼り付けた予告編でもわかるようにずーっと「ババババババ」と「バーン」の繰り返しのアクションムービー。

さて、ストーリーはともかく、私が注目しているのはDVDの音声の話です。

メインの音声はもちろん英語です。そして、彼は英語版をかける時と、フランス語版をかける時があります。彼にとっての母国語はフランス語なんですね。

最初は、フランス語でかけていましたが、すぐに英語にしました。主人公たちの会話がフランス語だと女々しく響いて合わないというのが理由です。私はフランス語では映画にはついて行けないので、「ふーん」程度でした。ところが、英語版で会話を聞き出したら、なんだか妙なのです。

主人公たちではなくて、でてくるドイツ人たちが変なんですよ。全員英語をしゃべっているんです。

なぜフランス語の時に違和感がなかったのかというと、フランス語吹き替え版では、ドイツ人はドイツ語で会話をしているのです。フランス人、そんな吹き替えでわかるのか、という問題がありますけれど、それはさておき、やはりナチスドイツは、フランス語や英語で会話すると変なんです。

よく考えると、こういう映画はけっこう多いように思います。こちらで映画やテレビ番組を観ていると、ちょい役で外国人が出てきて、ほとんどの会話をその国の言語で話すというのがよくあります。字幕なんてつきません。でも、なんとなく通じてしまうし、それの方がリアリティがあるんですよね。

それはたぶん、私たちが日頃からそうした多言語の中で生きているからだと思います。本当にイタリア語やフランス語やドイツ語が、普通にその辺で話されているんですよ。スーパーのレジで、道ばたで、職場で。まあ、日本語ともなると無理ですけれど。

でも、アメリカやイギリス制作の映画では、全部を英語でやるんですね。当然のことなのに妙に響くこのパラドックス。うーむ。

さてさて。そんなこんなで英語音声とドイツ語音声で、私一人が何度も観ている『荒鷲の要塞』。結末がある意味衝撃です。ネタバレは避けようと思いますが、あれですよ。日頃会社でクライアントの氣まぐれに振り回されて無駄なプログラミングをしたことなんて、「ま、いっか」と思えますね。

追記



荒鷲の要塞 Where Eagles Dare  1968 予告編
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Comment

says...
ドイツも日本も第三次大戦でも起きない限り永遠にやられ役を押し付けられるんでしょうなぁ。ああ、いやだ。ま、第三次大戦が起きたらもっと嫌なんですがね。しかし腹たつわぁ。
2018.10.07 08:59 | URL | #eRuZ.D2c [edit]
says...
ヨーロッパの言葉同士だと似ているので余計に違和感がありそうですね
東京人がみんな大阪弁をしゃべってるみたいな
2018.10.07 13:45 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

まあ、そうですね。ドイツ人も「ナチスドイツは悪かった」のスタンスで通しているので、ナチスがやられっぱなしについてはOKみたいです。しかし、クリント・イーストウッドが弾を入れ替える間は撃たずに待ってくれるし、撃ちだしても全然当たらないし、そのご都合主義はどうかと思いますねぇ。

コメントありがとうございました。
2018.10.07 17:57 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

そうですね。
どの言語も全くわからなければ、特に違和感はないのかなと思います。
例えば、アメリカの映画で、時々アジア系の俳優が日本人役をやって、片言で間違ったことをいうと、「うっ」と思いますけれど
そういう感覚なのかもしれません。

大阪弁と東京の言葉の違いがわからない人は、チャンポンでもきっと違和感を持たないのでしょうね。

ううむ。DVDはいろいろ副音声があるので、面白いです。

コメントありがとうございました。
2018.10.07 18:01 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
私はむしろ、それぞれの母国語でちゃんとしゃべってもらって、字幕を入れてほしいですね。
日本のアニメ作品(第二次世界大戦ものではありませんけど)で、キャラに母国語をしゃべらせている作品がいくつかあって、違和感がないというかリアリティを感じました。
欧州戦線だと、言葉が通じなくて云々って、あったんじゃないかと思いますし。

『荒鷲の要塞』は未見だし、よく知らないのですが、そういう意味ではフランス語版もどうなんでしょう?
連合国軍がフランス兵なら問題はないですけどね。
2018.10.08 12:37 | URL | #V5TnqLKM [edit]
says...
こんばんは。

そうですね。私もリチャード・バートンたちが英語で、ドイツ側がドイツ語だったらいいのにと思います。
フランス語のリチャード・バートンとクリント・イーストウッドは、なんか変です(笑)

日本の映画でも、最近私が見たものだと「シン・ゴジラ」には英語で話すシーンがいろいろ出てきましたよね。それに、「WASABI」というジャン・レノ主演のフランス映画では、広末涼子が日本語とフランス語を見事に使い分けていて感心しました。ああいう感じでそれぞれの言語で聴けて、詳しくは字幕というのがベストですよね。

もっとも、こちらに来てから、映画館での字幕というものに苦悩するようになりました。
日本語じゃないのは当然ですけれど、字幕、ドイツ語とフランス語の字幕が同時に流れるんですよ。大混乱で考えているうちに英語も聴きそびれ結局意味がわからないこともしばしば。

さて、本当の第二次世界大戦の欧州戦線では、フランス兵もいておかしくないでしょうが、MGMの映画ですからね。一人もいやしない(笑)
っていうか、ストーリーはご都合主義の塊ですね。「そんなわけないだろう」の連続でした。

でも、実は原作者とリチャード・バートンの両方が、連れ合いの育った村に住んでいたという縁のある映画だったりするんです。

コメントありがとうございました。
2018.10.08 21:27 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
言葉が違うと、生活する場所も変わるということなので、文化の違いも考え方の違いも出てきてしまいますよね・・・
そういうことを表現するには、設定に合わせた言語を選ぶっていうのは大事なことなのではないかなぁと、八少女さまのブログを拝読していて感じました。

じゃあ、小説を書く時はどうなの?ってなると、日本語であっても方言を使用するかどうかは、やはり悩むところです。
話の筋がずれたり、間違った方言を使わないようにしたいので、結局は標準語を話すのですが・・・

うん、やっぱり言葉って難しいけど面白いですね(^^)
八少女さまのおかげで、改めてそう思いました。
2018.10.10 10:38 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

そうなんですよ。私の小説は、おそらく他の方よりも国際色豊かだと思うんですけれど、文化的背景と名前や言語、それにそれに合った性格というのは、わりとこだわっている所なんです。

とはいえ、おっしゃるように、そのまま日本語の小説には出来ないんですよ。私の脳内では半分くらいは元の言語でしゃべっているんですけれど、さすがにそれを書き起こしたら、文法の間違いでとんでもないことになるだろうし、そうまでしてこだわっても、そんな小説は誰も読んでくださらなくなると思うんですよね。

同じことが方言や古語についても言えて、第一に、間違った方言や外国語ほど、その言葉を話す方にイラつとすることってないと思うんですよね。そういうことは、しない方がいいかなというのに大賛成です。

更に、リアリティを追求して書いても、多くの読者には意味不明で読みにくいものになると思うんです。
例えば東北の方言や琉球語など、たぶん現地の人しかわからないと。そして、平安時代の小説も「いとをかし」くらいなら誰でもわかるかもしれませんが、全編古語にしたら誰もついてきてくれませんよね。

そういうわけで、私が海外や地方の話を書く時も、基本的に98%は標準日本語で書きます。

残りの2%は、その言葉でないと表現できない言葉ですね。例えばドイツ語で「宝物」と「ダーリン」はおなじ「シャッツ」という言葉なんですけれど、それを掛けての台詞があると、これは言葉を出さずにはいられません。また、登場人物のうち、片方しかわからない言葉を口にする時は、原語のまま書いたりします。今、スイスドイツ語で会話をしている二人の話を書いているのですが(もちろん日本語で)、そのうちの一人がもう一人のわからないレトロロマンシュ語を会話に交えている、というようなシーンがあって、そこは横文字のまま書いています。

実はこのトピック、確か以前結構たくさん書いたのですが、それでも語り尽くせていないことが多いことに氣付きました。言葉の問題って本当に面白いですね。

コメントありがとうございました。
2018.10.10 20:28 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
ちょくちょくありますよね。
翻訳の限界なのか、あるい、翻訳家がヘボなのか。
個人的にはね。
翻訳するときは豪快にやって良いと思うんですけどね。
ハリウッド映画も翻訳するとイマイチ・・・というのもありますね。
けど、映画会社の兼ね合いもあって、翻訳もあまり思い切りはできないのですかね。。。
( 一一)
2018.10.11 13:10 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

そうですね。
実際に、外国語がよくわかってくるようになると、翻訳の大変さもしみじみわかるようになりますね。
スピードの問題もあってさっと伝わるように大胆に訳さなくてはいけないこともあるだろうし
「っていうか、これを日本語に訳すのってほぼ無理だよな」というようなことも
けっこうありますものね。
まあ、誤訳しているのもちょくちょくあるみたいですけれど。

コメントありがとうございました。

2018.10.11 22:32 | URL | #9yMhI49k [edit]

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