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scribo ergo sum もの書き・八少女 夕のブログ Since March 2012


Posted by 八少女 夕

【小説】樋水龍神縁起 東国放浪記 世吉と鵺

scriviamo!


「scriviamo! 2018」の第七弾です。もぐらさんは、オリジナル作品の朗読で参加してくださいました。ありがとうございます!

もぐらさんの朗読してくださった作品『主人思いの小僧と貧乏神』

もぐらさんは、オリジナル作品、青空文庫に入っている作品、そして創作ブロガーさんたちの作品を朗読して発表する活動をなさっているブロガーさんです。お一人、もしくはお二人で作品を朗読なさり、当ブログの作品もいくつも読んでくださっています。いつもとても長くて本当にご迷惑をおかけしています。

今年もオリジナルの「貧乏神」シリーズでご参加くださいました。日本の民話をアレンジなさった素敵な作品です。貧乏神のシリーズとはいえ、毎年、とてもハートフルなエンディングでお正月にふさわしい素敵な作品ばかりです。どうぞあちらで聴いてみてくださいね。

で、お返しですけれど、恒例の「樋水龍神縁起 東国放浪記」の話です。今回も窮鬼(貧乏神)の話題はほんのとっかかりだけですが、もぐらさんのお話のエッセンスを取り入れた話にしてみました。

平安時代の話なので、馴染みの少ない言葉がいくつか出てきますのでちょっとだけ解説しますと、出てくる「家狸」というのはいわゆる猫のことです。この当時、猫は民衆の間では狸の仲間だと思われていたようです。日本の在来の野生の猫をネズミを捕ることからペット化し始めた頃のようです。それとは別に遣唐使などと共に輸入されてきた猫もいました。それから、題名に出てくる「ぬえ」の方は、皆さんご存じですよね。想像上の生き物です。某映画のキャッチコピーを思い出した方は、私と同年代でしょうか。


【参考】
「樋水龍神縁起 東国放浪記」をまとめて読む 「樋水龍神縁起 東国放浪記」

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樋水龍神縁起 東国放浪記
世吉と鵺
——Special thanks to Mogura-san


 その村についたのは、もう暮れかかる頃だったので、次郎は何をおいてでもすぐに今夜の宿を探さねばならなかった。村はずれの小さな家でどこか泊めてくれる家がないかと訊くと、親切そうな女は困った顔をした。

「この家は狭く、とてもお二人をお泊めできるような部屋はございません」
確かにここは難しいだろうと思った。貧しい家はどこもそうだが、土を掘り床と壁と屋根を設置した竪穴式の家で、家族が身を寄せ合って眠るのが精一杯の広さしかないことが見て取れた。

 女は辺りを見回して言った。
「この先にもいくつか家はありますが、皆ほぼ同じような有り体でございます。例に漏れますのは、一番村の奥に住んでおります世吉よきち の家でございます。この者は、隣村の少領である佐竹様の右腕と言われる働き者で、親切なのでございますが……」

 次郎は首を傾げた。
「何か不都合があるのでしょうか」

「いえ。実は、この者の家には、化け物が棲んでいるのでございます。確かぬえ とやら申しました。天竺にいる虎のような体と、蛇になった尾を持ち、ヒューヒューと、氣味の悪い声で鳴くのだそうでございます。その様な家ですので、宿を請う者どころか、嫁すら迎えることが出来ないのでございます」

「そうですか。では次に泊まれるような家があるような村は」
「さようでございますね。隣村は難しいので、おそらく山道を十里ほど先に行く他はないかもしれません。ただ、もう暮れてまいりましたね。さて、どうすべきでしょうか」

 次郎は言った。
「我が主人は陰陽道に秀でられたお方ですので、多少の化け物など怖れることはないかと存じます」
「さようでございましたか! それならば、世吉も喜ぶことでしょう。誠にあの化け物さえいなければ、どんなにいいかと、村の皆で申しておったのでございます」

 次郎は、急いで主人である安達春昌の元に戻ると、女の話を伝えた。
「鵺?」
春昌は怪訝な顔をしたが、特に反対はせずに、その世吉の家へと馬を進めた。

 その家は、確かに村の他の家とは違い、決して大きくはないが茅葺き屋根の木造家屋だった。簡素な佇まいながらもきちんと掃き清められ、化け物が棲み憑いているような禍々しい氣は一切感じられなかった。

 もちろん次郎には、そういった普通の人には見えぬものはぼんやりと見えるだけで、主人のようにはっきりと見たり、判断をする知識があるわけではない。だが、主人が「心せよ」とも言わないところを見ると、いきなり化け物に襲われるようなことはないだろうと判断し、戸を叩いた。

「もうし、旅の者でございます。一晩の宿をお願いにまいりました」
その次郎の声に反応して、中から誰かが戸口へとやってきた。

 顔を出したのは、質素な身なりだが人好きのする顔をした小柄な青年であった。
「これは、珍しい。立派なお殿様のおなりですな。もちろん喜んでお泊めしたいのですが……その……村では何も申しておりませんでしたか」

 次郎は頷いた。
「伺っております。鵺という化け物が棲み憑いていると。まことでございますか」

 世吉は、困ったように言った。
「名前はわかりませぬが、異形のものがいるのはまことでございます。お氣になさらないのであれば、どうぞお上がりくださいませ」

「わが主は陰陽道に秀でておりますので、もしお望みでしたらお泊めいただくお礼に、その鵺の退治なども……」
次郎が小さい声で囁くと、世吉はぎょっとして春昌の顔を見た。

 それから困ったように言った。
「いえ、あれが窮鬼のようなものだとしても、仕方ないことと受け入れたのは私でございます。皆に追われて行く当てがなく氣の毒だったのです。私には生きるに足らぬ物はなく、これで構わぬと思っておりますので、どうぞあれをそのままにしておいていただければと思います」

 そう言うと、世吉は春昌と次郎を奥の部屋へと案内した。調度も整い、掃き清められた心地いい部屋で、嫁はなくとも世吉が家の中をきちんとしていることがわかった。化け物が突然遅いかかって来ることなどもなく、次郎は少し拍子抜けした。

 夕膳の支度をしてくると世吉が部屋から出て行ったので、次郎は家の脇につないだ馬の世話をするために再び戸口に向かった。すると、奥の部屋からヒューヒューという薄氣味悪い声が微かに響き、何かが拭き清められた廊下を静かに歩いてくる。

 次郎は肝を冷やして、急いで春昌のいる部屋に駆け戻ると大きな声で叫んだ。
「春昌様! 鵺が!」

 春昌は、落ち着いて次郎の飛び込んできた部屋の入り口を見た。それから、廊下から世吉が慌てて走ってくる音が聞こえた。
「どうか、そのものをお助けくださいませ!」

 世吉は、戸口で何か黒い生き物を抱えてひれ伏していた。怖れ伏していた次郎は、その世吉の言い方に驚いて顔を上げた。

「心配せずとも何もせぬ」
春昌は少しおかしさを堪えているような顔を見せた。

「春昌様?」
次郎は、春昌と鵺らしき生き物を抱える世吉の顔を代わる代わる眺めた。

「世吉どの。教えていただけないか。あなたがその生き物と暮らすようになつたいきさつを」
春昌の静かな声に、世吉は安堵し、生き物を放した。それは「ヒューヒュー」とわずかに喉から漏れるような音を出しながら、悠々と春昌の側に歩いてきた。

 次郎はその生き物を見て、少し拍子抜けした。確かに一度も見たことのない生き物だった。漆黒で、長い毛に覆われている。尾の長さは頭から尻までと同じくらい長く蛇のように蠢いていたが、蛇というよりは狐の尾に近いものだった。顔と体つきは屏風で見た虎に似ているが、全体の見かけは少し大きな町の裕福な家にて飼われる家狸ねこま に酷似していた。違うのは尾が長いことと、毛が非常に長いこと、それに大きいことだ。

「はい。このものは、私めがまだ少領である佐竹様の下人として、辺りを回っていたときに出会いました。とある裕福な家で、むち打たれていたのでございます。訊けば、どこからともなく来て棲み憑いたものの、それ以来、家運が傾き下人などが夜逃げをするようになったとのこと、法師さまに見ていただいたところ、このような生き物は見たことはないがおそらくは文献に見られる鵺であろうと。窮鬼のごとく、家運を悪くすると申します。されど、小さい体で息も絶え絶えに助けを求めている様を放っておくことはできず、お館ではなく、我が家でしたら殿様のご迷惑にはならぬであろうと、お許しをいただき連れ帰りました。それ以来三年ほど共にこうしておりますが、すっかりと慣れておりますし、たまに鼠なども狩ってくれます。たとえ運がよくなろうと、退治されてしまうのはあまりにも辛うございます」

 春昌は、ゴロゴロと喉を鳴らすその黒い生き物を撫でて言った。
「これは鵺ではない。唐猫からねこ だ」

 次郎は仰天してその大きな生き物を見た。唐猫と呼ばれる生き物ことは、以前に仕えていた媛巫女に聞いたことがあった。天竺の様々な法典を鼠より守るために遠く唐の国から船に乗せられてきた貴重な生き物だと。

「非常によく似た唐猫を御所で見たことがある。天子様がことのほかご寵愛で、絹の座布団で眠り、日々新しい鶏肉と乳粥で大切に養われていると聞いた」
春昌の言葉を耳にして、世吉は腰が抜けるかと思うほど驚いた。

「鼠を狩るのは当然だ。家狸ねこま が飼われるようになったのも鼠を狩るからだが、唐猫と家狸はもともと同じ種類の生き物だからな。何かの間違いで逃げ出し、親とはぐれてしまったのであろうが、その様なむごい目に遭わされたとは氣の毒に。家狸のごとく鳴くことが出来ず、鵺のような音を出すのは、おそらく喉が潰れてしまったのであろうな」

 唐猫は、悠々と世吉の元に戻ると膝に載りヒューヒューと息を漏らした。その愛猫を抱きしめながら世吉はつぶやいた。
「そうか。そんなに尊い生き物だとは知らずに、ずっとお前を窮鬼の仲間だと思っていた。申し訳のないことを」

「そうではない。禍々しくないと同様に、尊くもない。ただ、家狸ねこま と同じく、馬や牛とも同じく、けなげに生きる生き物だ。そして、世吉どの、そなたはその命を救い、窮鬼だと思いつつも懸命に世話をした。それをその猫は知っているからそなたと共にいるのだ」

「私は、このものを追い出すことも死なせることも出来ませんでした。もし窮鬼と共に生きるのであれば、人の数倍、身を粉にして働かねばと思っておりました」

 春昌は頷いた。
「その心がけが、そなたをただの下人から、少領どのの片腕と言われるまでの地位に就けたのであろう。言うなれば、そなたの唐猫からねこは、窮鬼ではなく恵比寿神に変わっていたのであろうな」

「はい。安達様、お教えくださいませ。私ごとき、身分の低い者がそのような珍しい生き物と暮らしていて、とがめられることはないのでしょうか。知らなかったとは言え、三年ほども共におりましたし、もし天子様の唐猫の仔などであったとしたら……」

 春昌は、怯える世吉に笑って言った。
「誰にも言わねばよい。法師は鵺と言ったのであろう。誰もが鵺を恐れて、その生き物を引き取りには来ない。そなたはその唐猫を鵺と呼び、寿命を迎えるまで大切にしてやるといい」

(初出:2019年1月 書き下ろし)
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Category : scriviamo! 2019
Tag : 小説 読み切り小説

Comment

says...
執筆、お疲れ様でした。

お、恒例のもぐらさん朗読と「東国放浪記」コラボですね。
これ窮鬼シリーズにもなってますよね。

今回は、タイトルに鵺なんぞがついていて怖そうなわりには、読み終えてなんだかほっこりしました。なるほど、時代が違えば、猫も妖怪に見えたんですね。とくに黒猫とかだと、ちょっと怖いか。
だからなにか都合の悪いことや不幸があったら、スケープゴートにされちゃったんですね。
それをわざわざ引き取ってきて、ちゃんと面倒を見るなんて、世吉はいい男じゃないですか。
この猫が天命を全うしたら、誤解が解けて、嫁が来るといいですね。

ああ、某映画のキャッチコピー、すぐにわかりましたよ。はい、同年代認定ということで(笑)
2019.01.31 11:35 | URL | #V5TnqLKM [edit]
says...
春昌さまは毎度気になるキャラなのですが、それが彼の苗字のせいだというのは内緒です。
それに彼、最後は野垂れ死にということが運命付けられていますので、何とかならないものかと掲載のたびに嘆いています。
献身的な次郎にも惹かれるのですが、彼くらいはなんとか生き延びてほしいなぁと願っています。

今回はお化け屋敷的な内容で、どんな化け物が・・・と読み進めたのですが、村人たちも親切ですし、心底お化け屋敷を恐れている風でもなく、そのお化け屋敷の住人の世吉もこれまた良い人で、おどろおどろしさなんて全く無くて、これはこの家に取り付いた鵺も案外と・・・と思っていました。
案の定、現代で言うところの大きめの猫(長毛種?)だったのですが、これって慣れてしまえば、無害で可愛いいペットなんじゃないかな。
世吉が手放せなくなっているのはそういうことなのでしょう。
春昌、今回はその能力を使うことも無く、完全に空振りでしたね。
あ、知識は役に立ったですね。もし無知であれば全く解決には至らなかったでしょうから。
でもこれを飼っている限り世吉に嫁さんは来ないのかな?
これのかわいさがわかる女性が現れることを願います。

もぐらさんへの返歌として相応しい素敵な作品でした。
これ朗読してくださらないかな?
2019.01.31 11:37 | URL | #0t8Ai07g [edit]
says...
こんばんは。

そうなんですよ。もぐらさんの「貧乏神」シリーズには「東国放浪記」でお返しするのがすっかり定番になってしまいました。今年は「バッカスからの招待状」で返せないかなとしばらく悩んだのですが、やはりこっちで行くことにして書き直しました。
ただ、窮鬼そのものだともう話が広がらないので、毎回あれこれ違うことにトライしています。まあ、この人たちの出没するところは貧しい人たちばかりがいるところなので、窮鬼でも親和性はあるんですけれど。

さて。今だとペンギンやコアラやライオンなど、野生で日本には住んでいない動物でも、テレビや図鑑や動物園で、みな実際に見たことがあるじゃないですか。でも、昔はそうではなくて、例えば虎や象の屏風絵などを見ても「あー、これって、模写の模写が変化してこうなっちゃったのね」というような姿で日本人には認識されていたんですよね。

だから「虎の体と、蛇の尻尾、トラツグミのようなヒューヒューという鳴き声」の化け物である鵺、またはツチノコのような謎の生き物も、きっともともとは見慣れない生き物の伝聞から生まれたんじゃないですかね。で、まだ猫もそんなにたくさんは飼われていなかったので、ますます庶民の間ではわけがわかっていなかったのではと思っています。

もぐらさんの作品の中には、もともと嫌なヤツだった若旦那は、使用人たちが愛想を尽かして出て行ったのを来たばかりの貧乏神のせいにしていだして、その貧乏神を放っておけなかった小僧さんが自分のところで引き取り最後には福の神になっていたというお話でしたが、私の話でももともと関係ないのに、運が悪くなったせいでいじめられていた猫を世吉が助けるという話にしました。何かが貧乏神になるか、それとも福の神になるかは、正にその人次第ってことですよね。

猫、天命を全うするまで待っていたら、もう嫁は来ないかも(笑)
反対に「鵺がいてもいいわ」くらいの豪快な嫁が来るといいんですけれどね。

鵺と言ったら、あのキャッチコピーですよね(笑)

コメントありがとうございました。
2019.01.31 21:41 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

サキさんのところにも安達さんがいましたっけ?
この安達春昌は、「樋水龍神縁起」のために作った名前ですけれど、出身は摂津国なんですよね。
野垂れ死には変えられないのですけれど、ご安心ください、次郎の方は春昌を弔ってから一人で出雲国に戻り、樋水龍王神社で天寿を全うしています。それと、春昌は死後、夫婦神として瑠璃媛とともに樋水龍王神社で祀られています。

今回の猫は、私の脳内ではメインクーンのような大きい猫で、この当時メインクーンやノルウェージャンのような品種は既に存在したようですが、もちろん日本にはいなかったと思います。唐猫は、遣唐使が日本へ向かう際に経典などを鼠害から守るために乗せてきた猫だそうで、大陸の別品種だった上、貴重で貴族などだけが飼っていたというので、おそらく庶民は見たことがなかったと思います。で、この話を思いつきました。

尻尾まで含めると1メートル近くもある巨大な猫とはいえ、猫は可愛いですよ。飼い出したら、もう可愛くて手放せないでしょうね。

春昌は、実は陰陽師的な解決をする方が珍しかったりします。いやあ、いくら平安と言っても、そうそう魑魅魍魎が転がっているわけじゃないですからね。どちらかというと、この人は天文や草木の知識を使って問題解決をしていることが多いでしょうね。

世吉のところ、嫁が現れてくれればいいですけれど、どうでしょうね。
鵺じゃないのはいいけれど、「超貴重な動物なんだって!」みたいなことをしゃべられると困るので、口の固い嫁さんじゃないとね。

朗読は、どうでしょうかね。なんどかこのシリーズも読んでくださっているのですが、なんせ長くてご迷惑をおかけしているのですよね。
読んでいただけるととても嬉しいのですけれど、その点が心苦しいです。

コメントありがとうございました。
2019.01.31 22:04 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
素敵な返小説 ありがとうございます。
今年も樋水龍神縁起 東国放浪記ですね。うれしい。
なんだか背筋が伸びるようです。

猫が珍しかった時代 しかも長毛種で大きいとなるとやはり恐怖だったでしょうね。
私は猫が苦手なんですが、なぜか今 猫を飼っているという・・・。
とってもかわいいですけどね。

また近いうちに朗読のお願いに参ります。
長いのは全く迷惑ではありません。本当にありがたいのです。
ただ時間が取れなくて、読み込み不足で朗読するのが申し訳ないのです。
あと漢字の読み間違い。大汗
がんばりますのでよろしくお願いいたします。
ありがとうございました。
2019.02.01 18:45 | URL | #8tY9vXl2 [edit]
says...
こんばんは。

春昌は、私の理想キャラの前世という設定なので、個人的にはとても思い入れがあります。
毎回、どうやったら上手くお返しできるかなと悩むのですけれど。

今回は、小僧さんの代わりに下人だった世吉を、貧乏神さんの代わりに猫ちゃんに登場してもらいました。

実は私も犬派だったはずなんですけれど、田舎で外を自由に歩いている猫たちと戯れているうちに「猫、可愛すぎる」と思うようになりました。
当時は、今ほど猫が飼われておらず、まだ山猫と狸を混同していたような感じで、しかも外来の珍しい猫だとさらに「なんだそりゃ」だったんだと思うのですよね。ネットで調べたり出来ませんでしたから「化け物だ」と言われたらそう信じてしまったかも。

また朗読していただけるとのこと、本当にありがとうございます。
できるだけ短くと思うのですけれど、どうしてもこれ以上短くできなくて、いつも本当に申し訳ありません。
どうぞご無理はなさらずに、「読んでやってもいいかな」と思ったらお願いします。
いつも感謝です。

ご参加どうもありがとうございました!
2019.02.01 23:18 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
「家狸」ですか、なるほど!
某ドラえもんが、たぬきたぬきとからかわれていたのは
ある意味正しかったのですね。
と冗談はともかく、わたしも読みながら洋猫、それも長毛種っぽい
品種なのかな? と思ったのですが夕さんの中ではメインクーンだったのですか!
確かに、現代みたいにスマホもなければパソコンもない時代に
メインクーンが現れたら鵺という妖怪と思い込んでも仕方ないかもです。
メインクーンってとっても大きいのですよね。猫、って呼ぶのが憚れるぐらい(笑)
でも当時としては破格の姿をしたこの猫ちゃんを周りの常識(?)に
流されることなく放っておけないと家に連れてきた世吉は
優しい若者ですね。自分だったら果たして同じことができたかな? って思います。
でも実際は猫なわけですから、一緒に住んでみたら思いのほか
居心地がよかったと。
窮鬼と思い込んでいたからこそこの猫と一緒に生きていくために
身を粉にして働いた、転じてこの若者の心を猫ちゃんが鼓舞していたのかも
しれませんね。まさに恵比寿神だし猫神様ですね。
昔は科学とか発達してないですから、何か不可解な事象に対して
いかに向き合うか、という「心」の部分が重視されていたのかもしれないですね。
春昌様はやっぱり、なんだかんだで陰陽師で、こうしてまた一人の若者の
心を救ってあげたのですね〜
2019.02.03 12:36 | URL | #- [edit]
says...
可愛がってるなら猫でも鵺でもいいですよね
と世間的にはなかなかそうもいかないみたいですが…
結果的には鵺だと思われてていろいろラッキーだったんですね
めでたしめでたし
2019.02.03 13:20 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

そうかドラえもんは狸とからかわれていたんですか(笑)
まあ、あれはロボットだし、どちらでもいいのかも。

さて、現代だと鵺なんていないに決まっているし、猫にはいろいろな品種がいるというのも常識ですが、当時は鵺も猫も、庶民にとってはUMA、未確認動物だったわけです。で、どっかの法師様が「うむ、これは鵺じゃな」と言えば、みな「ひえ〜」となって恐怖のるつぼだったと思うんですよ。

メインクーンって、大きいですよ。以前の隣人が飼っていたのですが、見る度に「デカい」と思いましたもの。
デカくても可愛いですけれど。
世吉も、「鵺かもしれないけれど、超かわいい」と思っていたのでは。
なんせ後に比叡山では「女だけでなく、猫も可愛くて僧侶の修行の妨げになるから入山禁止!」ってなったくらいですものね

きっとね、猫を飼っていらっしゃる方も、世吉と同じ思いだと思うんですよ。
貧乏神だとは思っていないでしょうけれど、
「あー、会社行きたくない。でも、私が職を失ったらキャットフードが飼えなくなってうちの猫ちゃんが困る。仕事しよう」って
猫のために(ま、犬や他のペットもそうか)頑張るんじゃないかと。

春昌は、いろいろなモノが見えているだけに、「鵺だ、鵺だ」と、ただの猫をいじめた人たちの愚かさも、お猫様のために絹の座布団を敷いて位を授けたりしている(という史実があるそうです)人たちの馬鹿馬鹿しさも両方わかっていて、そうではなく単純に猫を大切に一生懸命生きている世吉に好感を持ったのですね。

今回は次郎が一人でバタバタと騒いでいましたが、こんな顛末でございました。

コメントありがとうございました。
2019.02.03 19:27 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

まあ、そうなんですよ。
名前なんて、そんなに大したことじゃないですよね。

もっとも、天子様の大事なお猫様の子供だったりしたら、それこそ捕らえられて大変、なんてこともあるでしょうから黙っていた方がいいかもしれませんね。

そういえば、かわいそうな子犬を保護したと思っていたらコヨーテだったなんてことも現実にあるみたいです。

コメントありがとうございました。
2019.02.03 19:46 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
ああ~、いい話だなあ。
このシリーズも春昌も大好きです。
文体が他の作品と変えられていて、すっと平安の時代にタイムスリップしていける感じも楽しいです。
この時代には、まだ諸外国の生き物の知識もないから、こういう事も有ったかもしれないですね。
情報が少ないゆえに、いろんなところに摩訶不思議な闇や噂が存在する。そう言う部分をうまく物語に取り入れるのはさすがです。
世吉、これからも、その猫と幸せに暮らしていけるといいなあ^^
(一回でいいから、抱っこしたい←もふもふ好き)
2019.02.06 02:08 | URL | #GCA3nAmE [edit]
says...
こんばんは。

文体の話なんですけれど、目指しているのは時代劇風です。
ほら、本当の平安の言葉遣いだと、よくわからないことになりそうじゃないですか。「いとをかし」って感じで。
なので、現代の言葉遣いではなく、でも「時代っぽく」読ませるには「時代劇風」がいちばんかなあと。
で、小道具(今回の場合は猫や、庶民の家など)も、一応調べていますけれど、ちょっと怪しい。
プロだと、編集者が裏とってくれたりするんでしょうが、私はネットで調べるのが限界でした。(いいわけ)

まあ、細かいところの正誤はともかく、わりとこういうことってあったんじゃないかと思います。
写真もなかったので、情報の伝達はかなり不正確で。
見たことのない生き物は「化け物?」って扱いになったり。

でも、なんと言われようとも、懐いてくれる猫はひたすら可愛いですよね。
もっふもふのはずです。見かけたらなでなでしてやってください(笑)

コメントありがとうございました。

2019.02.06 20:47 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。
こちらの作品 朗読させていただきたいのです。
「朗読をして」というコメント欄を見て嬉しくて嬉しくて
舞い上がってしまって・・・。
しっかり練習しました。
がんばります。
 
お返事は急ぎませんのでどうぞよろしくお願いいたします。

読み方は「家狸」(いえねこ)「乳粥」(ちちがゆ)であってますか?
ドキドキ

2019.02.20 17:21 | URL | #8tY9vXl2 [edit]
says...
こんばんは。

わあああ、ありがとうございます。
嬉しいです。
余裕のある時で構いませんので、どうぞよろしくお願いします。

で。
> 読み方は「家狸」(いえねこ)「乳粥」(ちちがゆ)であってますか?

すみません、書いている方は「よくわかんないな」思いつつ「ま、いっか」でした。
「家狸」ですが、もう一度調べたんですけれど、タヌキと読んだのか、ネコと読んだのか裏が取れないので、いっそのこと和名の「ネコマ」で読んでいただこうかと思います。本文にふりがなつけておきます。
で、「唐猫」は「カラネコ」、「乳粥」は「チチガユ」でお願いします。

どうぞよろしくお願いします。
2019.02.20 21:59 | URL | #9yMhI49k [edit]

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