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Posted by 八少女 夕

【小説】Usurpador 簒奪者(7)選択

『Usurpador 簒奪者』の続きです。

この『黄金の枷』世界観でドラガォンに関する一連の掟は、かなり厳しく決まっています。前作や外伝の発表時、何度か読者から「そうはいっても、お目こぼししてくれるんじゃない?」的な質問をいただいたことがあります。基本的には、「お目こぼし」させないための役職が《監視人たち》なのですけれど、何回か出てきている「システムの例外」は矛盾ではないかと疑問に思われている方があるかもなあ、と思っていました。(第一作で出てきたライサ・モタや、外伝で語られたクリスティーナ・アルヴェスなどです)

じつは許される「例外」にも厳格な決まりがあり、今回はその内容について語られます。ちなみに、『ドラガォンの館』に出入りできるのは、誓約に縛られた《星のある子供たち》と《監視人たち》中枢システムの人だけという決まりがあるので、腕輪を外された人は、街から自由に出て行ける代わりに館には入れなくなります。



『Usurpador 簒奪者』を読む「Usurpador 簒奪者」をはじめから読む
あらすじと登場人物





Usurpador 簒奪者(7)選択

 簡単に決められることではなかった。彼女の前の道は2つに分かれていて、大きく離れていく。けれども、道を選べるのは彼女1人だ。彼は違う道を選ぶことはできない。

 もし、法学に進む道があったのならば、あるいは彼を忘れようと努めたかもしれない。だが、その道は既に絶たれている。そして、ドラガォンで主たる役目を果たせるかもしれないという曖昧な願いには、法学ほどの強い引力はなかった。

 一方で、ドラガォンで中心的な役割を果たすことになるとしたら、22がどんな様子であるのかは常に耳に入ってくる。彼が絶望して苦しむことも、反対に誰か他の女性と幸せを掴むことも、マヌエラは聞きたくなかった。それは彼女の決断が引き起こす不愉快な結果だ。

 いま想像できる範囲で、後悔しない選択は、1つしかない。22と同じ檻の中に自ら入り、彼を孤独と虚無から救い出すこと。

 だが、マヌエラがその覚悟を22に伝える前に、『ドラガォンの館』には緊張が走った。召使いとして働いていたフェルナンド・ゴンサーガが亡くなったのだ。

 ドン・ペドロは厳しい顔で幹部と話し合い、執事ソアレスも緊張した面持ちで同僚の死に動揺する使用人たちを励ましつつも仕事に支障が出ないように指図を出した。

 フェルナンドの死の衝撃は大きく、館には重い空氣が漂っていた。フェルナンドに選ばれた状態だったジョアナは、館でソアレスからそのいまわしいニュースを知らされた。いつも朗らかだった彼女は、ほとんど笑わなくなったが、氣丈にも仕事を休むようなことはしなかった。もう1人の当事者であるアントニオ・メネゼスも、いつも通り冷静に仕事をこなしている。

 事件があってすぐは、マヌエラは居住区で掃除の当番にならなかった。次の機会に、彼女は彼の演奏を聴くことなく立ち去ろうとした。
「もういかなくちゃ。この後、ジョアナと洗濯室でしみ抜きをすることになっているの」

 ピアノの前に座っていた22は立ち上がって側に来た。
「いつも長くここにいて、叱られたのか?」

「そうじゃないけれど……ジョアナには、あんなことがあったばかりだし、私が浮かれているのは酷じゃないかと思って」
彼女は、この事件に誰よりもショックを受けているジョアナを励まし支えたかった。

「マヌエラ。待ってくれ」
階段を上がろうとする彼女を22は呼び止めた。振り向いた彼女の近くに彼は来て、いつもよりも距離を縮めて立った。

「聴いてほしい。前回、君を急かすようなことを言ってしまったので、氣になっていたんだ。君が、親友であるジョアナの氣持ちを慮ることはよくわかる。僕とのことを考えるのは、彼女の心の整理ができてからでも全く構わない。それに、君が中枢部で働きたいというなら、思う存分力を発揮させてやりたいとも思う。なんなら、やりたいことを全てやり終えた後でも、10年や20年後になってしまっても、いいんだ。それでも僕は、いつまでも君を待ちたい」
「……ドイス」

 マヌエラは、彼を見上げた。言葉が見つからず、胸が熱くなった。見つめ合い、お互いの心を読むと、彼は顔を近づけてきて彼女は瞳を閉じた。初めての口づけは、優しくて柔らかかった。甘く切なかった。

 唇が離れた後、恥ずかしくて彼女は下を向いたけれど、自然に笑顔がこぼれた。
「10年だなんて……私自身が、そんなに待てそうもないわ」

 彼は、不安そうだった表情を変えて瞳を輝かせた。
「そういってもらえると期待していたわけではないんだが、そうだとしたらありがたいな。それだけで生きる張りがでるよ。希望に満ちていると、奏でるだけでなく、学ぶことにも、力が漲るんだ。それどころか、雄鶏に色を塗るのすら、素晴らしくてしかたないことに思えるよ」

 彼の笑顔があまりに眩しかったので、マヌエラはもう1度、そして自分からキスをした。そして、彼の手を取って見上げた。
「フェルナンドのことがあって、言いにくくなってしまったんだけれど、私ね、お許しをもらえたらいつでも、この格子のこちら側に来たいって、あなたに伝えるつもりだったの」

 それから、2人は当主であるドン・ペドロに許可を得るタイミングについて具体的に話し合うようになった。

* * *


 2人は、3ヶ月ほど待った。その間に、もちろんマヌエラは召使いとしての仕事をこなした。ジョアナが再び笑顔を見せるようになり、さらには自分からマヌエラに2人の仲がどうなっているのか質問をしてきたので、彼女は素直に22と自分の意向を知らせた。

 ジョアナは、マヌエラに抱きついて言った。
「大変な決意だと思うけれど、きっとあなたなら後悔せずにやっていくと思うわ。私、あなたを応援する。幸せになって」

 マヌエラは、涙を浮かべながら頷いた。
「あなたにそう言ってもらえるのは、本当に嬉しいわ」

「だったら、どうしてそんな大切なことを教えてくれないのよ」
ジョアナは、ほんの少し拗ねたように訊いた。

「それは……とても酷な立場に立たされたあなたに、浮かれたことを言うのが心苦しかったの」
仕方なく答えたマヌエラに、ジョアナはわずかに笑って言った。

「予想していたとおりだわ、マヌエラ。私に遠慮しているんじゃないかって、氣になっていたの。そんなことしないでね。私、アントニオにもそう言ったくらいなんだから」
「なんですって?」

 ドラガォンには、誰にも動かすことのできない掟がいくつかあった。ジョアナは、その1つにより、《星のある子供たち》だけでなく、他の誰とも永久に一緒にはなれない。ジョアナが《星のある子供たち》を産み出したらすぐに一緒になるはずだつたアントニオにも、その機会はなくなった。けれど、2人が愛し合っていることは、前と変わらないのだ。

 ジョアナは、下唇を噛みしめて僅かに黙ったが、しっかりと頭をもたげてマヌエラを見た。それからはっきりとした笑顔を見せて言った。
「彼に言ったの。責任を感じて1人で居続けたりしないでって。あなたの人生の邪魔はしたくない、私が側で見ていると奥さんを探せないなら、私がここを辞めてもいいって」

「まあ、ジョアナったら。それで?」
ジョアナは言葉を探していたが、しばらくするとゆっくりと語り出した。
「そもそもはね、彼にシステムの例外の話をされたの」

「例外って?」
「滅多に起こらないことだけれど、ドラガォンのシステムを維持するために、大きな犠牲を払わされた《星のある子供たち》がでると、例外として扱って救済してくれることがあるって」

「まあ。あなたにはその資格があるんじゃない? だって、あなたは何も悪いことをしていないのに、義務を果たすことができなくなったんですもの」
マヌエラは期待に満ちて訊いた。けれど、ジョアナ自身はさほど嬉しそうではなかった。

「でも、その救済方法は、一つしかないの」
「どんな?」
「腕輪を外してくれるんだって」

 マヌエラは押し黙った。けれど、すぐに思い直して微笑みかけた。
「もう、ここにいられなくなるのは残念だけれど、でも、《星のある子供たち》の掟の外におかれれば、腕輪をしていない誰とでも結婚できるでしょう? アントニオとだって」

 ジョアナは悲しそうに笑った。
「アントニオが、そんなことすると思う? あの人はもう《鍵を持つ者》なのよ。私の腕輪を外す決定だってできる。けれど、彼がその私と結婚したら、ドラガォンのシステムに私情で介入したことになってしまう。他の人なら、もしかしたらそういうことをするかもしれない。でも、あの人はそんなことは死んでもしない。自らが自由にした娘と結婚することなんて絶対にないわ」

 マヌエラは、頷いた。ジョアナは正しい。アントニオ・メネゼスは、絶対に私情を挟んだりはしない人だ。誰よりもシステムに忠実で自分に厳しい。

「だから、私は腕輪を外さないでって頼んだの。私はむしろここで、彼の側で働きたい。そう思った。でも、それから思ったのよ。私がここでずっと物欲しそうに見ていたら、彼にとって迷惑になるのかもしれないって。むしろいなくなってほしいのかなって。だから、あなたにとって私が出ていく方がいいなら、ここから去る、って言ったの」

「それで?」
「彼は、少しでも長く一緒に働きたいって」

 マヌエラは、アントニオらしい選択だと思った。そして、ジョアナも。夫婦にはなれなくても、仕事を通してずっと一緒に居ようとしているのだろう。そんな人生もあるのかもしれない。マヌエラもまた、22と共に格子の向こうで多くの人とは違う人生を歩もうとしている。そうなった後も、自分の人生は続き、一歩一歩進んでいくことになるのだと思った。親友ジョアナと同じように。
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Category : 小説・Usurpador 簒奪者
Tag : 小説 連載小説

Comment

says...
更新、お疲れ様でした。

えっと、久しぶりに重箱のすみっコ(笑)

『言いそにくくなって』→『言いにくくなって』
『滅多に怒らない』→『滅多に起こらない』

さて。
ドラガオンのシステムは窮屈というか冷厳ですけど、だからこそ物語が生まれる素地になるんでしょうね。これが例外や救済の多いものだったら、悲喜こもごもということにはならないだろうし。

例外にしても、なんというか、それ救済になってるの? と言いたくなるようなものですね。……ん、あれ、ブラックカード貰えるんでしたっけ? ならいいか(爆)
まあ、そんな割り切りをできる人ばかりじゃないでしょうしね。
ジョアナとアントニオ、茨の道だなぁ。、これはもう、ドラガオンという神にすべてを捧げた修道者ですね。

で、肝心の22とマヌエラですが。
いやあ、盛り上がってますね。相思相愛で、理想的なカップルという感じです。だからこそ、それが壊れていくのが楽しみ……じゃなくて、残念なんですよね。
しかも、こういう状態からああなるのだとすると、いくらシステムの縛りがあるとはいえ、カルルシュだけでなくマヌエラも、裏ではいろいろ言われるんだろうなぁ。
たられば、は言ってもしかたないけど、あの身投げ事件がなければ……ですよね。
2020.05.13 12:57 | URL | #V5TnqLKM [edit]
says...
こんばんは。

うわー、またしても。全然久しぶりじゃないのに、本当にすみません。助かります。早速直しました。

さて。この話は、他の小説よりも却って話が作りやすいです。
現代のごく普通の世界って、制約がどんどん少なくなってきているじゃないですか。
ストーリー上で障害を作り出すのは大変なんですよ。
でも、このストーリーではいくら理不尽でも『掟ですから』のひと言で済むので楽なのです。

『システムの例外を救済する方法』は、外に恋人がいる場合は「渡りに舟」ですよね。
ブラックカード(伝統的には生涯経済的な面倒を見てくれること)は、私ならばっちりいただきますが、どうもこのストーリーでは返却する人ばかりで……まったく。

ジョアナとアントニアがその後どうなったかといえば、『Infante 323 黄金の枷 』ではアントニオは執事に、ジョアナは召使い頭となっていてマイアに「嗅ぎまわるんじゃありません」ってやっていました。二人は、カルルシュの代、それからアルフォンソの代の両方を支える重要人物になっています。

マヌエラは、この時点では「自分の意思で道を選ぶ」つもりでいます。この人は、マイアみたいにテキトーではないので、恋愛に盛り上がっていても地に足は付いています。そして、TOM−Fさんがおっしゃるように、後にカルルシュと結婚してちゃっかり当主夫人になってしまったことに対しあれこれ言われることもちゃんと自覚して行動しています。いいことばっかり言う人だけじゃないですよね。そりゃ。

それに、作品中にはっきりとは書かなかったのですけれど、心の中でちょっとは天秤にかけたんじゃないかなあ。金色夜叉的に。

コメントありがとうございました。
2020.05.13 21:04 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
人生の岐路って、大体、二つか三つくらいしかないよな。。。
って思うところはよくあるところで。
結局、自分がやりたいこととかそういうのは選択肢は無限にあるように思えて。
最終的には、二つか三つぐらいの選択肢しかない。
自由に選べるように思えて、結局、
自分の中で檻を作って、選択しているんだよな。。。
ってことを読んでいて思った。

私は小説書くのが好きだったので、作家になりたい!!
って思っていたのですが、
どうにも無理なのに高校生時代に気づいて。
医療系専門学校に進学しました(笑)。
まあ、今のご時世、ブログとか色々あるので。
一応、両立できているかな。。。
2020.05.14 02:42 | URL | #- [edit]
says...
そうかぁ。意外に(意外ではないかもだけど)ここまで盛り上がっていたんですね。その後どうなったかを知っているだけに、ここまで来ていて何故そうなった?な疑問がわき上がってきて、結構楽しいかもです(あ、ここはTOM-Fさんと同じで、S系の血が騒ぐ話?)。
確かにお花畑脳のお嬢ちゃんだったら、ここまで来ていたら突き進むのみ!でしょうけれど、マヌエラはそうでない一面があるということなんだなぁ、いや、それにしてもここから何故カルルシュ? とぐるぐるしちゃいました。あ、今回は登場人物のぐるぐるじゃなくて、読者がぐるぐるする番なのかも?

でもなんか、「恋に突っ走るだけじゃ人生は語れない」ってところは分かる気がします。それだから物語は楽しい。
『金色夜叉』論! そうそう、それですね。もしくは『舞姫』の豊太郎か(この間からしばしば登場)。大体は男が女を棄てるけど、逆もあるよね~

ジョアナとアントニオは、人生を共にするという観点から見たら、ある意味理想の形にたどり着いたかもとも思えるのですけれど。この二人の姿や生き方、選択に、マヌエラも少しは影響されていくのかしら。
マイアのお話ではこのシステムのことが半分くらい考えずに読めちゃうところがありましたが(そう、お花畑のせいで^^;)、今回は明確に色々語られてて、読む方としては楽しいです。

例外の1例……クリスティーナの件はもうなんか、うちのトトがご迷惑をおかけしちゃって……うう(;_;)
2020.05.14 10:13 | URL | #nLQskDKw [edit]
says...
こちらにもありがとうございます。

そうですね。
選択肢はいろいろあるのでしょうが、あれもこれもというわけにはいかないのですよね。

もちろん、やりたいことに優先順位をつけて、その上でいくつかのことをすることはできますけれど。
とはいえ、それにも限度があって、両立できないこともあるわけです。

小説を好きなだけ書いて暮らしたいと思っても、それでは食べられない場合は、まずは生計を立ててその上で趣味として書くというのは、現実的なあり方だと思います。衣食が足りていないと安定して創作できませんものね。一方で、どん底にあえぎながらでも物書きとしてだけ存在したいという方の選択も、また、ありなんだろうなと思います。後は、ご本人が後悔しない選択はどれなのかということだけでしょう。

好きな小説を書いて、なおかつ安定した原稿料が入ってきたら、もっといいんですけれどね〜。

コメントありがとうございました。
2020.05.14 20:46 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

そうなんですよ。この二人、実はめっちゃラブラブだったのです。この時点では。
この三部作、この話から書き始めていたら、おそらくウルトラブーイングになるような結末なのですけれど、前作や、この話の第1話ではっきりと誰と誰が結婚したかはっきりと開示してあるので、そういう意味でのブーイングはないかなと。

この『Usurpador 簒奪者』は、あくまで『Filigrana 金細工の心』の「えーと、なんでこいつら、こんな面倒くさいことになっているんだ?」の前提条件を見せるために書いたので、展開が早いんですよね。『Infante 323 黄金の枷 』のように書いたら、ここだけで半年くらい連載していたかも。

マヌエラは、マイアほど脳内お花畑ではないのですけれど、お宮のように「ダイヤモンド男を選んでみました〜」でああなったわけでもないのです。結果からいったら同じなのですけれど。あ、でも、お宮のモデルとなった女性だって、本当に単純に金持ちだからだけで選んだとは限りませんよね。もしかしたら「そりゃ、私でもそっちにするわ」な事情だったかもしれないし。

『舞姫』の豊太郎は、文豪様に対して失礼ながら、「女の敵」認定で終了ですよね? 昔も今も同じ感想しかないですよ、私(笑)

ジョアナとアントニオは、召使いグループの中では、一番「ひどい目にあった」カップルとしてずっと館に残るのです。なんだかんだ言って、イチャイチャはできませんが、そもそもアントニオってそういうキャラクターではないので、「お子様ができるようなあれこれ」はできないけれど、それ以外は生涯を共にしたに近い存在でずっとこのまま進みます。

結果論になりますけれど、この二人が黙々と運命に耐えてくれるせいで、他の人たちが「どうして自分たちだけこんなひどい目に遭うんだ」と文句が言いにくくなる役割も果たしますね。具体的にいうと、たとえばマヌエラは自分に起こることを受け入れて、「ドンナ・マヌエラ」としての役割をちゃんと果たしていきますが、ジョアナの存在が心の拠り所になります。反対にいうと、ジョアナも「マヌエラだって、あんな運命に立ち向かっているんだから、私も文句は言わない」と思います。

たとえば、クリスティーナは、アルフォンソと結婚できなかったわけですけれど、マヌエラのこともジョアナのことも知っているので「ち。なんで私だけ」とも思わなかったわけです。それはたとえば、(23の姉の)アントニアも同じです。

あ、クリスティーナのことは、ご心配なく。結局、ドラガォンで偉くなっちゃったっぽいです。23やアントニアにとってみたら、ほぼ小姑な上、新当主夫人(マイアです)が頼りないことこの上ないので代わりにあれこれ頼めるいいポジションなんです(笑)で、本人も案外楽しみつつ、子分(=マヌエル・ロドリゲス)を従えて暗躍していたりして。

コメントありがとうございました。
2020.05.14 21:20 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
ジョアナの件はいまだにモヤモヤしています。
まぁ今回で、夕さんのおっしゃる「例外規定」がシステムの厳格な運用に寄与しているんだろうと思いました。
例外にも厳格さは求められるのでしょうが、すべてをガチガチに固めてしまってはシステムは硬直化して壊れてしまうでしょうから・・・。
でも、唯一の救いとなるその例外規定からもこの2人は外れてしまったのですね。
いやいや、ほんとフェルナンドは罪作りだなぁ。
これ以上は無いくらいの障害にもめげない2人の結びつきの強さに感心しています。
普通なら何処か他所に出口を求めると思うんだけど・・・。ブラックカードは欲しいですし。

マヌエラと22は今のところとても順調ですが、この先の2人がどうなるのか結果だけを知っている読者としては、カルルシュを含む3人の関係がどのような経緯を辿るのか、親友ジョアナの反応も含めて、これほんと興味津々ですよ。アントニオは反応無し?
夕さんのお手並みをじっくりと拝見しようと思います。いったいどう展開させるんだろう?
2020.05.17 07:37 | URL | #0t8Ai07g [edit]
says...
こんばんは。

ノブレス・オブリージュに近い考え方ですけれど、権力を持つ者、誰かに何かを強制する立場にある者は、誰よりも己に厳しくあるべきである……のですよね。現当主ドン・ペドロも、それから《鍵を持つ者》である執事ソアレスや、次期執事であるアントニオ・メネゼスは、ものすごく冷たいようでいて、実は誰よりも自分に厳しく生きることを期待されているのです。

例外規定の恩恵を受けるのは、たとえば狂ったインファンテの犠牲にされて精神を病んだライサなどがいい例です。ジョアナもこの例外を適用してもらえる可能性がありましたが、もしそうなれば常に『ドラガォンの館』に詰めているアントニオと会える可能性はほぼゼロになります。ジョアナは、ブラックカードよりもアントニオに会える存在であることを選んだのですね。

マヌエラが、ドンナ・マヌエラとなった事情は、この物語の肝です。といっても、普通に予想できる範囲の内容ですけれどね。
ジョアナやアントニオは、後々当主カルルシュとその夫人であるマヌエラに普通に仕えています。とはいえ、もちろん複雑な心境になったことは間違いないですね。

のほほんと「優しくて素敵な奥様」「メネゼスさんとジョアナは厳しい」などと思っていたマイアは、要するに背景を何も知らなかった……ということなのでした。

コメントありがとうございました。
2020.05.17 19:30 | URL | #9yMhI49k [edit]

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