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scribo ergo sum もの書き・八少女 夕のブログ Since March 2012


Posted by 八少女 夕

【小説】禍のあとで – 大切な人たちのために

今日は「123456Hit 記念掌編」の第1弾をお送りします。あ、まだお1人分枠がありますので、リクエストのある方はどうぞ。

今日の小説は、山西サキさんのリクエストにお応えして書きました。


リクエスト内容
   テーマ: 愛
   私のオリキャラ、もしくは作品世界: サキさんの知っているキャラ
   コラボ希望キャラクター: サキさんの作品のキャラクターを最低1人
   時代: アフターコロナ。近未来(2~5年先?)
   使わなくてはならないキーワード、小物など: 道頓堀



今だってわからないのに、アフターコロナの道頓堀なんて、皆目、予想がつかないのですけれど、書けとおっしゃるので仕方なく書いてみました。これ、いまから1年後にこうだったら困るかもしれません。笑い話になることを期待しつつ。

さて、登場人物です。実は、こちらで使うキャラクターはすぐに決まったのです。アフターコロナだと、近未来キャラのうち、もう生まれているのがぼちぼちいますので。使ったのは、いつもコンビで登場している2人組です。で、この2人と共演させるためにお借りするのはどなたがいいかなと迷ったあげく、この方にしました。

というのは、メインキャラの方の年齢設定が今ひとつわからなかったので。この方は3代くらいずっとストーリーの中にいらっしゃるので、どこかはかするだろうなと思ったんです。



大道芸人たち・外伝
禍のあとで – 大切な人たちのために


 やっぱり赤い街だ。拓人は、思った。青空を額縁のように彩る看板に赤やオレンジの利用率が高い。昨日のホールや泊まったホテルのある周辺はそうでもなかったので、彼は印象を間違って記憶していたのかと訝っていた。

 拓人が大阪を訪れるのは2度目だ。2年前は、父親のリサイタルだったので純粋にピアノを聴くために連れてこられたが、今年はどちらかというとシッターが見つからなかったので連れてこられた感がある。母親が従姉妹と一緒にジョイントコンサートをするのだ。その娘で拓人とは再従兄妹の関係にある真耶も、同じように連れて来られていたが、彼女の方は大阪が生まれて初めてだった。

 とはいえ真耶は、まだ6才だというのに妙に落ち着いていて、コンサートは当然のこと、新幹線でも街並みでもはしゃいだりしなかった。

 2人の母親たちは、今日はワークショップがあり観光につきあってくれる時間はない。ホテルで大人しく待たせるつもりだったのだが、夕方訪れる予定にしていたヴィンデミアトリックス家が観光をさせてから先に邸宅へと連れて行ってくれると申し出てくれたので、安心して仕事に専念しているというわけだ。

* * *


「私、歩くのが速すぎやしませんか、お2人とも」
香澄は、訊いた。黒磯香澄は、ヴィンデミアトリックス家で働いている。今日は、東京から来ているお客様の子供たちを観光させてから、邸宅につれていくいわばベビーシッターの役目を任されていた。

「大丈夫です。……だよな、真耶」
拓人は、香澄を挟んで反対側にいる真耶に訊いた。大きなマスクの下から彼女は「ええ」と、くぐもった声を出した。外出時に誰も彼もがマスクをするエチケットは、ようやく薄れてきたが、今日はかつての繁華街に行くのだから、預かる方としては徹底したいと、香澄が2人につけさせたのだ。もちろん彼女自身もしている。

 真耶は、道頓堀の繁華街を眺めながら、言った。
「……ここは、なんだか、テーマパークみたいなところね」

 真耶は、戸惑っていた。それはそうだろう。大きなタコや、ふぐや、カニがあちこちにあり、騒がしい音がしている。東京の繁華街で見るよりも看板が派手だ。

 平日の昼とはいえ、人通りは少ない。これではマスクも必要なさそうだ。かつての賑やかな道頓堀を知る香澄には不思議な光景だった。
「ここ、開店時間、遅いの?」
拓人は、香澄に訊いた。

 香澄は首を振った。
「いいえ。もう11時ですもの。例のロックダウンで閉店してしまったお店がたくさんあって、まだ次のテナントが決まっていないところが大半なのね」

 未知のウイルスのために、世界中で都市のロックダウンがされてから1年以上が経った。拓人の通っていた小学校も、しばらく登校禁止になった。現在はロックダウンをしている都市はないけれど、社会的距離を保ち感染を防ぐための政策は続いていて、2年前のような賑わいは世界中のどこにも戻っていない。

 拓人や真耶の住む東京も、かつては日本でももっとも賑わったと言われる繁華街の1つであるここも、押し合いへし合いといった混み方はもうしないらしい。見れば、シャッターを閉め切ったままの店がいくつもある。

「2年前は、人がいっぱいで、まっすぐ歩けなかったよ」
「そう。そういえば、ずっと外国人観光客が押し寄せていたのよね。それはまた、私には少し不思議な光景だったのだけれど」

 香澄は、2人に優しく話しかけた。
「お昼はどこにしましょうか。スイスホテルのラウンジがいいかしら」

 拓人は、露骨に不満を表明した。
「えー。せっかく道頓堀にいるのに、そんな洒落たとこに行くの? 東京と同じじゃないか」

「でも……」
香澄は少し困ったように、フリルのたくさんついた可愛らしい洋服を着た真耶を見た。大人しく文句も言わずに付いてきているけれど、この上品な少女は、B級グルメの店には行き慣れていないだろうし、嫌がるのではないかと思ったのだ。

 視線を感じた真耶は、香澄を見上げて言った。
「わたしのことなら、大丈夫。拓人、たこ焼きとお好み焼きを食べるって、新幹線からずっと言ってました。ね、拓人」
「うん。ママたち、うちで食べるのとおんなじようなものばっかり食べたがるんだもん。今を逃したら食べられないよ」

 香澄は笑いを堪えた。白いシャツに蝶ネクタイとグレーの半ズボン、上品そうな格好はさせられていても、彼はやんちゃ盛りの少年だ。マダムたちの好きそうな小洒落たカフェよりも、目の前の鉄板で繰り広げられるエンターテーメントが楽しいに決まっている。インパクトの強いコクと旨味たっぷりの庶民の味も、子供の舌には合うだろう。

 ヴィンデミアトリックス家に勤めて長いので、良家の食事がどんなものであるか香澄はよく知っている。それらは栄養に富み、美しく、繊細で、多くの文化と技術が凝縮されている。子女たちはそれらを日々口にすることで、外見だけでなく内面までも、一両日では真似のできない真の上流階級に育っていくのだろう。

 そうであっても、庶民の味の美味しさをよく知る香澄は、B級グルメを心ゆくまで楽しむ幸福もまた人生を豊かにすると思うのだ。せっかくだから、めったにない機会を2人にプレゼントしてあげたいと思った。

 普段なら決して許してもらえないだろう、たこ焼きの買い食いからはじめた。かつては長々と行列ができていた有名店もほんのわずか待つだけで購入することができる。たこ焼きだけでお腹いっぱいになっては本末転倒なので、香澄は一舟だけを買い、堀沿いの遊歩道にあるベンチに腰掛けた。

 真耶は、小さなハンドバッグにマスクをしまうと、レースのハンカチを取りだして、おしゃまに膝の上に置いた。その間にたこ焼きの1つはすでに拓人の口に放り込まれていた。香澄は慌てた。
「氣をつけて! 中はとても熱いから!」

 あまりの熱さに目を白黒する拓人を見て、女2人は思わず笑ってしまった。わずかに火傷をしたらしいけれど、それでも拓人の食欲は衰えなかったようで、嬉しそうに大きな3つを平らげた。香澄と真耶は2つずつを楽しんで食べた。香澄は、ここのたこ焼きが大好きだ。大きなタコのほどよい弾力。生地の外側はカリッとしているのに、中側の柔らかな味わい。ネギや鰹がソースと上手に混じって、ひと口ごとに幸福が口の中に広がる。子供の頃から、たこ焼きは彼女にとって「ハレの日」の食べ物だった。真耶もたこ焼きを氣に入ったようなので、香澄はほっとした。

「こんどはお好み焼きだね」
拓人の言葉に笑いながら、香澄は以前夫に連れて行ってもらった美味しいお好み焼き屋に2人を案内するため、法善寺横町の方へ向かう。

 橋を渡り、少し歩いていると、ギターと笛の音が響いてきて、真耶は足を止めた。異国風のメロディーがここらしくないと香澄は思った。見ると南米風の衣装をまとった2人の男と拓人たちと同年代の少女がいた。ギターとケーナを演奏する2人の大人は、背の高さが少し違うものの明らかに兄弟なのだろう、そっくりの見かけだ。傍らの少女は鈴で拍子を取っている。

 彼らは東洋人のようでもあるが、肌が浅黒くどこか悲しげな印象を与える。拓人と真耶は、少女の前に歩み寄った。

 2人の他に、その演奏に足を止めるものはほとんどいなかった。その空虚さと、ケーナの独特の息漏れと音色のせいで、曲調は決して悲しくないのだが、香澄はなんだか居たたまれない心持ちになった。

 真耶と拓人が熱心に聴いてくれるので、鈴を振っている少女は嬉しそうに笑った。その曲が終わると、子供たちは大きく拍手をした。ケーナとギターの大人たちは帽子をとって大きくお辞儀をした。

「すてきでした。南米のどちらからですか」
香澄が訊くとケーナの男がにっと笑った。
「ペルーのクスコですわ」

「あら。こちらにお長いんですか?」
香澄は驚いた。男の返事が、大阪弁のアクセントだったからだ。

「せや。ぼちぼち30年になんねん」
なんとも不思議な心地がする。民族衣装を着た外国人が外国なまりの大阪弁で話しているのを、東京から来た子供たちが不思議そうに見上げているシュールな絵柄だ。大道芸人だろうか。

「音楽家なの?」
拓人がストーレートに訊いた。ギターの方の男が、首を振って答えた。
「いや、その裏でペルー料理屋をやっているんだ」

「まあ。ここにペルー料理のお店が?」
香澄は思わず声を上げた。

「ええ。小さい店です。よかったら、どうぞ」
男は、ギターケースの中に入っていた紙を香澄に渡した。

「なあに?」
真耶がのぞき込む。

「チラシだ」
拓人が受け取って真耶に見せた。ランチタイムセットの案内だ。

 香澄は、どうしようかと思った。楽しみにしている拓人はお好み焼きを食べたいだろう。一方、真耶は同じ年頃の少女やいま聴いた音色、ひいてはペルーに興味を示している。ここで意見が分かれたら……。

 拓人は、真耶の方を見た。
「行きたい?」

 真耶は「お好み焼きはいいの?」と訊き返した。拓人は、にっと笑うとチラシを香澄に渡して、言った。
「ここに行っちゃダメ?」

 香澄は、ほっとして微笑んだ。
「行きましょうか。……子供たちの食べられる、辛くない料理もありますか?」

 ギターの男が頷いた。
「今日のランチセットは、ロモ・サルタードといって、醤油も入った日本人向けの味ですし、唐辛子は使っていません」

「よかったな。来てくれはる、いうとるよ」
ケーナの男が、少女に言い、彼女はうれしそうに微笑んだ。

 その店は、路地裏の地下にあり、狭かった。外から見ると、こんな所に店があるとはわからないぐらいだ。ランチタイムなのにここまで閑散としているのは、どんなものだろう。味はわからないが、店の感じは決して悪くない。店内は暗くならないように木目の壁で覆われ、机の上には刺繍された黄色いテーブルクロスがかかっていた。

 奥から女性がひょいと顔を出した。
「ママー!」
女の子がその女性に向かって飛んでいった。

 2人はスペイン語で何かを話し、女の子の母親が3人ににっこりと笑った。
「マイド。ドーゾ」

 演奏していた2人とくらべると、日本語は片言ではあるが、彼女も優しい笑顔で歓迎してくれた。ギターの男が、3人に水を運んできた。
「注文はどうしますか。ランチセットですか?」

 チラシの写真では、肉野菜炒めのように見えたので、3人ともランチセットを注文した。わりとすぐにでできたのは、牛肉の細切りとタマネギやピーマン、フライドポテトを炒めて、醤油やバルサミコ酢で味付けした料理だった。

「おいしいわね」
真耶は、あいかわらず上品に食べている。

 少女の母親が調理したのだろうか、家庭料理のような見かけだが、肉は軟らかいし、フライドポテトははサクッっとしていて、パプリカも上手に甘みが引き出されている。醤油とバルサミコ酢もしっかりからんでいて、舌の上でジュワッと旨味が広がる。これだけおいしい料理を出し、感じのいい店主たちの経営する店なのだからもっと繁盛してもいいはずだと香澄は思った。

 拓人は、四角錐に盛られたご飯を崩すのがもったいないようだ。
「ご飯が、ピラミッドみたいになってる」
「お、わかったかい。これは僕たちの故郷にあるピラミッドをイメージして盛っているんだよ」

 ギターの男が、テーブルの近くにやって来た。真耶の近くに立っている少女を膝にのせると、子供たちにもわかるように答えた。

「エジプトと関係あるの?」
「いや、ないと思うね。僕たちの言葉ではワカっていうんだ。神聖な場所って意味だよ」

「ペルーって遠いの?」
そう拓人が訊くと、女の子は「地球の反対側っていうけど、よく知らない」と言った。
「この子は、まだペルーに行ったことがないんだよ。ここで生まれたから」
父親が説明した。

「コロナが流行ったときに、帰らなかったの? 同じクラスのナンシーの家は、急いでアメリカに帰っちゃったよ」
拓人が訊いた。

 彼は首を振った。
「そう簡単にはいかなくてね。向こうには住むところもないし、この店をたたむのも簡単じゃない。それにこの子はここで生まれたから、向こうの学校にはついていけない。ここで踏ん張るしかなかったんだ」

 香澄は、この店をめぐる状況を理解した。国の仲間や観光客が来なくなり、外出の自粛の影響も大きく客足が途絶えたのだ。店内で待っているだけでは食べていけないほどに経営が苦しいのだろう。

 ケーナの男が出てきて、少女の父親に声をかけた。
「せっかくやから、何か演奏しよか、フアン。坊ちゃんと嬢ちゃん、何がええ? 『コンドルは飛んでいく』?」
奥のわずかに高くなって舞台のようにしてある所に座った。

 真耶が訊ねた。
「さっきの曲は、なんていうの?」

「ん? あれは、『Virgenes del Sol 太陽の処女たち』っていうんや。好きなんか?」
真耶は、頷いて訊き返した。
「たいようのおとめたちって、誰?」

 ファンが答える。
「昔、ペルーには僕たちの先祖の築いたインカという帝国があったんだ。そして、皇帝のいる都クスコには、全国から集められたきれいで賢い女の子たちが、織物を作ったり、お供えのお酒をつくったりしながら、神殿で太陽の神様に仕えたんだ。あの曲は、その女の子たちのための曲なんだよ」

 膝の上の少女は、大きな瞳を父親に向けた。祖先のインカの乙女たちを思わせる優しく澄んだ黒目がちの瞳。フアンは、娘をぎゅっと抱きしめて「頑張らなくちゃな……」と呟いた。

 香澄は、ひと気のない街並みのことを思った。興味を持って立ち寄った日本人、観光や出稼ぎで日本を訪れた外国人、それらの人々で賑やかだっただろう、かつてのこの店の様子を想像した。国に帰ることと、ここに残ることのどちらも楽ではない。苦渋に満ちた決断だったに違いない。客引きのため大道芸人のような真似をしてでも、この街のこの店で営業を続けるのは、守るべき大切な家族がいるからだ。

 みな頑張っているのだ。愛する家族や仲間たちを守るために。

「フアン~。来てや、弾くで~」
ケーナの男がしびれを切らしたらしい。
「わかったよ」

「ホセのおっちゃん、パパの従兄弟なの。一緒にクスコから来たんだって」
少女が、小さな声で説明してくれた。それから棚から鈴を3つ盛ってきて、2つをテーブルに置き、自分で1つ持った。

 拓人と真耶は、同時に鈴に手を伸ばして、駆けていく少女の後を追った。香澄は、2人のよく似たペルー人と、仲良く鈴を鳴らす子供たちが、仲良く演奏する姿を眺めながら、微笑んだ。

(初出:2020年6月 書き下ろし)

追記




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Tag : 小説 読み切り小説 コラボ 123456Hit

Comment

says...
執筆、お疲れさまでした。

お、リクエストの第一弾ですね。
サキさんのお題も、なかなか難しそうだなと思いましたが、意外な組み合わせで、そうくるか~と思いました。
思い出しますねぇ、道頓堀沿いのデッキで頬張った、たこ焼。美味しかったですよね。今から思えば、夜の部は関西ソウルフードのお好み焼きコースでも良かったかも、ですね(食いしん坊w)
そして、そうですか、現在で拓人と真耶はまだ子どもなんですね。お二人は大人になってからの活躍ぶりを拝読しているので、なんだか新鮮でしたよ。
ヴィンデミアトリックスなら絵夢といきたいところですけど、たしかに彼女だと敷居は高いですね。香澄さんなら、立場上、お客様の子どものシッターもアリですよね。

話は変わりますが、私の会社の最寄り駅で、ときどきケーナの演奏をしている方がいました。ペルーの方かどうかまではわかりませんが、日本人ではありません。もう長いこと姿が見えないので、どうされているのかわかりませんが、彼のことをふと思い出しました。
アフターコロナの道頓堀が閑古鳥状態のシャッター街になっては困りますが、以前のような国際色豊かな人ごみは戻らないかもしれませんね。
このご家族のように、異国から来日して頑張っている方たちにも、今回のコロナ禍は大きな影響を与えたのだろうなと思います。私もいささかとばっちりを受けることになりましたが、もっと酷い状況、たとえば仕事がなくなったり収入が大きく減ったりしながらも、必死で頑張っている人たちはたしかにいますよね。まだ終息には程遠い状況ですが、ウィルスなんぞに負けずに乗り切りたいものです。うん、愛があれば大丈夫、ですね。
2020.07.01 13:52 | URL | #V5TnqLKM [edit]
says...
こんばんは。

ようやく1本目が書けたという体たらくです。
そして、サキさんのご指定は、非常に難しくて、題材が題材だけにおちゃらけるのも問題があるし、その一方で「コロナ後にどうなるか」は本当に皆目わからないですし、とりあえずこんな形で書くしかないのかなあと。

もっとも道頓堀と言われたら、あのたこ焼きは外せませんよね。
さすがに「Dum Spiro Spero」時代の拓人と真耶はあそこでたこ焼きの買い食いはしないでしょうが、ちょうど2021、22年辺りだとこういう年齢なので、ちょうどいい! と思って楽しく使いました。で、現在のヴィンデミアトリックス家のお嬢様は、絵夢ではなくて娘のエルちゃんかなとも思ったのですが、これだけ具体的な年が出てきているので、下手に書かない方がいいなと判断して全く触れませんでした。

そして、ケーナ演奏の方、実際にいらっしゃったのですね。
実はですね。大阪でコロナのために苦労していらっしゃる外国の方の話、モデルはペルーではなくとある東南アジアの国の方だったのですが、チューリヒの空港でもう何十年もひたすらペルー音楽を演奏している人がいて彼をモデルに話を作ったのでペルーなのです。そちらでケーナを演奏なさっていらした方も、国に帰られたのか、それとも日本にいらっしゃるのか、いずれにしても苦労なさっていることと思います。こういう時って、マイナーなグループにいる方への援助っていきにくくなりますし。

TOM−Fさんのところも間違いなく大変だと思います。まだ本当の意味での解決策が見えておらず「いつまで」というのがわからないことがもっともつらいところですが、なんとかして乗り越えていきたいですよね。皆で手を取り合って……というところでしょうか。

お互いに、頑張りましょう。

コメントありがとうございました。
2020.07.01 21:51 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
お題は思いっきり捻りまくったつもりだったんですよ.
すみません。
なのに、事も無げに一番最初にアップされてる!
夕さん、作り上げて書ききる力が半端無いなぁ・・・。

さて、ゆっくりと拝読したのですが。
夕さんが抱かれた大阪道頓堀のイメージ、「赤」だったんですね。
確かにそんな一面はありますね。
サキもあのカオスには圧倒されましたが、「赤」といわれて納得です。
そして大事なキャラ、拓人と真耶を出してくださってありがとうございます。なんと6歳なんですね。なんということでしょう。「大道芸人」のみんなはまだ子供なんだ。「大道芸人」の年代設定にいまさら気づくなんて・・・。
そして香澄も出していただいてありがとうございます。久しぶりに出会えました。
そうそう、彼女はベビーシッターにはうってつけですから。生まれが生まれだけに良家の2人の冒険につき合わされてもまったく問題は無いんです。香港では絵夢の冒険にも付き合わされていましたから。(香港も酷いことになっています。歴史は予想できませんね。ヴィンデミアトリックス家も別荘を移さなければいけないかも・・・)
そして、やっぱりたこ焼きが出てきましたね。
でも予想外だったのはここからで、ペルー出身の大道芸人の登場には驚きました。まぁ考えてみれば「外伝」ですもの。でも発想の飛ばし方が面白いです。
今回のコロナ禍は日本人でも大変だったのに、在住の外国人にとっては本当に災難だったと思います。特に社会的に同情が集まるわけでもなく、支援も行き届かず、苦労された(いまもされている)と思います。
こちらのテレビではインド人のレストラン経営者が苦労しているインタビューが放送されたりしてました。インド料理の店、たくさんあるんですよ。
物語りの中ではコロナがどこまで収束しているのかわかりませんが、ペルーファミリーの様子から立ち直り始めている雰囲気が伝わってきて、ちょっとホッコリしました。なんとか早くワクチンができて、少しでももとに戻れたらいいのに・・・でも、この物語の世界ではまだできていないのかも、そんなふうに思いました。ワクチン、時間がかかりますから。
日本はロックダウンではなく罰則の無い知事からの要請だったのですが、大阪、本来判官贔屓だけど命が惜しいのか頑張ってましたよ。道頓堀に人が居ない・・・。
それを解除した後、また少しずつ感染者が増えて嫌な感じです。経済をまわさないと社会が死んでしまうので、少しずつ様子を見ながらというところなのでしょうが、ヤバイ状況になってきています。まだまだ窮屈な状況は続きそうです。
このコロナ禍、社会に与える影響は相当なものがあると思うのですが、小説の世界にもかなりの影響を与えそうですね。設定を変更しないといけないことも出てきそうです。
なんとか収束を願っています。

夕さん、無茶苦茶な注文に答えていただいてありがとうございました。
ビフォアーコロナの道頓堀を思い出しながら楽しく、そして興味深く拝読しました。
ありがとうございました。

おまけ:この物語の舞台が仮に2021年ということでしたら、香澄は49歳、絵夢は31歳、エルは0歳ということになります。絵夢は結婚して家を出ている段階かもしれません(このあと離婚して子連れで戻るんですけど)。設定としては問題無さそうですね。コラボですから基本的になんでもありなんでしょうけれど・・・。
2020.07.02 13:10 | URL | #0t8Ai07g [edit]
says...
こんばんは。

捻ったという感じではなかったのですけれど、正直言って、未来どころか現在の道頓堀すらよくわからない状態でしたので難航しましたね。
だいたい5月末の道頓堀については,動画などで確認したんですけれど,書いている間にも日々状況が変わりますし、1年以上後ともなると、きっと全然違うのかもなと思いつつ書いていました。

実をいうと、この件に限らず、ヨーロッパよりも日本の方がやたらと変わるので、それで私はあまり日本の時事の話を書きたくないのです。でも、ご指定だから違っても仕方ないかということで開き直りました。

大阪道頓堀の印象は、そうですね。朱色っぽい赤のイメージが強いです。それに、やけに巨大な生き物の看板が多いイメージありますね。

これ、大人が「ほう」なんて言っていると,お上りさんみたいですが、子供なので(笑)
そして、拓人と真耶の年齢は、本当の設定より一年ほど違っているのですけれど、幼稚園児ではなくて小学生にしたかったので7歳と6歳ということにしました。蝶子を出してもよかったんですけれど、彼女家庭に問題を抱えているので扱いづらく、こちらの2人の方が楽でした。

香港もたしかに,大変なことになりかけていますね。
私が子供の頃、米ソの対立はずっと続くと思っていたように、香港もずっと中国とは一線を画した存在であり続けると信じていたのですけれど、未来のことは本当にわかりませんね。まあ、でも、だからといって今まで書いたものをいちいち書き直す必要もないと思ってはいますけれど。

たこ焼きは,出さずにはいられませんでした。オフ会でとてもおいしかったし(笑)
でも、さすがにそれだけでは話になりませんし、かといってコロナ禍を絡めるとなるとお好み焼きを食べておしまい、と言うわけにもいきませんでした。で、道頓堀周辺のニュースから、このトピックはもともとの私のテーマとうまく馴染むなと思い、在日外国人の苦労について少し触れてみようかなと。

もともとごく一般の日本人、とくに関西の人たちはわりと人情に厚いと思うのですが、自分たちの余裕がないときにはそれまたあまり行き届かなくなるのが世の常で、そのあたりも少し書きたかったことです。

世界中で第2波に襲われている感じで、本当にワクチンができて行き渡らない限りは、これは収束しないのかもしれませんね。コロナに感染してよりも経済問題で困窮する人が多くなってきていますし、これから経済はもっとひどくなる可能性もあります。なんとか立ち直ってほしいところですけれど。

そんなこんなで、歯切れの悪い書き方になってしまいましたが、これが限界でした。すみません。
そして、やっぱり、絵夢ワールドもちゃんと年表があるのですね。下手に書かなくてよかった。絵夢やエルはヴィンデミアトリックスのお屋敷にいない可能性もあったのですね。ああ、よかった、余計なことは書かないで。

リクエストをいただき、また、香澄を貸していただき、ありがとうございました!

2020.07.02 22:44 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
大道芸人たちは近未来だったんですね
今まで気付きませんでした><

二年後はこんな感じなのか…
大変なような…でも新幹線で移動してたこ焼きが食べれて
コンサートができるならまずますのようにも…
生活がかかっているお店の人たちは大変ですね…

あっでも本人たちは当たり前なのかもですが
6歳からコンサートってのも結構大変そうと思いました
2020.07.03 10:32 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

そうなんですよ。近未来になったのは,実は理由がありまして。
ダメ子さんもご存じの「Dum Spiro Spero」の中に、主人公の一人である真樹が「千年祭の年に生まれた」という記述があるのですけれど、暦の関係からこの千年祭の年は2012年確定なのです。で、瑠水は2021年生まれ確定。ということから芋づる式に大道芸人たち関係は全員近未来に(笑)ヨーロッパの風物や、クラッシック音楽界は,日本やポップスほど変化が大きくないので、別に何年の設定でもいいかなと思っていますけれど。

1年後2年後はわかりませんけれど、むしろあと12か月経ってもたこ焼き1つ食べられなかったら、世界経済はほぼ終わっているのかも。第二波でどんどん増えている感じですが,どうなるんでしょうねぇ。

あ、二人は子供なので,コンサートは客席で座っているだけです。私もそうだったなー。親の演奏会などで。

コメントありがとうございました。

2020.07.03 22:53 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
うん。サキさんのお題、私もなかなか難しいと思っていましたが、まさかの大阪が舞台で、一気に親近感が湧いてきました。親近感といっても、状況が状況ですから、ちょっとした悲しさや諦めもこめての感情ですね。今のままということは無いとは思いますが、かといって、全く元通りになるとも思えないですよね。繁華街から離れたレストランやお店などはある程度客足も戻っていくと思いますが、繁華街という場所は様変わりしてしまうのかなぁと思ったりします。
でも、繁華街とか市場とかのムード、あの独特の感じが失われるのはさみしいですね。でも、こればかりは。最近、都市の再開発であちこちの街が同じように小綺麗になって、表情が(特徴というのか)なくなってきていると感じていましたが、それが進むのかなぁ。
あと、変わってしまいそうなのは、人の移動ですよね。みんなwebで会いましょう、になってしまうのかなぁ。コンサートもね、2週間後に延期になっていたあるピアニストさんのコンサートに行くのですが、多分キャンセルした人も多いのか、席は変更されてソーシャルディスタンスキープになってました。
でも、相手は、今はあんなだけれど、元を正せばコロナなんですよね。ある程度の割合の人たちが免疫を持つようになれば克服できない相手ではないと思うのだけれど。まぁ、ウィルス・細菌類との戦いは終わりなき戦いですよね。頑張れ、ホモサピエンス! 

そんなあれこれを思いながら読ませて頂きました。
改めて、拓人たちはこの時6歳とか7歳とか、なんですね~。まだまだだだっ子状態(真耶はこの時かrすっかり大人の雰囲気)で、可愛らしいこと。サキさんちの香澄さんとのコラボも上手くいっているようで。そうか、彼らはB級グルメなんて食さないご家庭なのですね。でも大阪に来たら粉もん食べてもらわんとね。カニもタコも食い倒れ人形もグリコも……二人の目にはへんちくりんなものに見えただろうなぁ。「赤」か。派手好きな関西人の色ですね。そう言えば、私も赤い車にしちゃった^^;
でも、大阪人としては、彼らがたこ焼きを食べてくれたことは嬉しい。そうそう、お好み焼きも制覇して欲しかったけれど、ペルー料理など多国籍な料理のお店が多いのも大阪の特徴ですからね。

後半は、また色々思うものがありました。人の移動、特に海外との行き来は(夕さんも含めて)どうなるんだろう、また近しい人に(あるいは遠くても会いたい人に)普通に会える日が来るのか、異国を旅して色んなことを知るチャンスがもどって来るのか、あるいはこの家族みたいにふるさとと引き離された人はどうなるのか。私たちはこれから色んな選択をしていかなくてはならないんですよね。
でも、音楽はどこかで繋がっていますね。食べるものも。人と人を繋いでいく貴重なものだと、そう感じました。三宮にも時々ケーナを演奏している民族衣装の方を見かけます。京都でよく通っていた店はインカ料理(なぜかペルー料理という標榜ではなかった)のお店だったなぁ。
拓人と真耶とこの女の子、子供たちの未来がどうなっていたとしても、優しさや思い遣りの心が失われていなければいいなぁと願いました。
2020.07.04 18:50 | URL | #nLQskDKw [edit]
says...
こんばんは。

「コロナ後」だけがお題なら,身近なところに舞台を持って来られたのですけれど、「道頓堀」の指定があったのでそういうわけにいかず、七転八倒しました。現在の様子もわからないのに、近未来を想像して書くのはもっと大変でした。まあ、反対に言うと、誰にもわからないのだから予想が外れても仕方ないと開き直れますね。

「繁華街=混んでいるけど、そのごちゃごちゃさが◎」という感覚は、かつては何の後ろめたさもなかったのですけれど,今後はそれが許されなくなるんでしょうかね。

もともと私は、パーソナルスペースもへったくれもなくなるほど混んだところが嫌いだったので、ゆったりとしたところはありがたいのですけれど、みんなが豊かでゆったりしているのと、誰かが困窮する状態で閑散としているのは,天地ほどの差がありますよね。

今回はCovid-19に効くワクチンがないとか,集団免疫がないということが問題なんでしょうけれど、でも、そこを克服したとしても,また次の未知のウイルス感染症が起きたら同じことになる可能性を秘めているわけですよね。

また一方で、どうしても毎度出勤しなくちゃいけないお仕事の方がいる一方で、たとえば、都会の通勤ラッシュを引き起こすようなああいう働き方が当たり前なのはどうしてだという問題提起になったのも,悪くないのかなあと思っています。

いずれにしても、「2か月経ったので、特別期間は終わり。明日から元通り!」にだけはならなかったことははっきりして、世界中のどこでも「これからどうなるのか不安」という感じが数年は続くように思います。はあ。

どんなに大変でも、なんとかして生き続けていかなくてはいけないのですよね。

さて、そもそも、そんな近未来だとは思わずに生み出した「大道芸人たち Artistas callejeros」の面々ですが、今回拓人と真耶を登場させたのは、この時期からこの2人がひっついていたからというのが理由の1つ。(たとえば蝶子と稔はまだお互いを知らない)
それに、蝶子の場合は、家庭環境が複雑でただでさえ暗い子供時代だった設定なので、このコロナ後と組み合わせるのは少し厳しかったのです。で、のほほんとした拓人&真耶。

拓人は、普通の男の子ですね。まだナンバーリングなどはしていないし(笑)真耶は、まあ、あの子はああでしょう。

「赤」に関しては、大阪全体がそうだというわけではないのですけれど、道頓堀はことさら赤っぽいイメージが強かったです。看板に赤やオレンジが多いですよね? それに、看板、独特ですよね?

たこ焼きとお好み焼き、両方食べさせたいのは山々ですけれど、それだけ食べていてもストーリーとしては「だから何?」になってしまうので、今回はストーリーを優先しました。実は、異国料理の店が多いというイメージは,全く持っていなかったのですけれど,この話を作るためのリサーチをしている段階で,実はそうなんだということに行き当たりました。私がモデルにした事例は,実はペルー料理ではなかったのですけれど、個人的にペルーに寄せた方が書きやすかったのです。

一時は,どんどんグローバル化して、海外との行き来は楽になる一方でしたが、このコロナ禍で急に逆ベクトルに向かいましたね。私が次に日本に行けるのはいつなんだろう、ということも含めて、テクノロジーと経済の問題だけではなく、他のファクターもからめて,人々は移動するように(移動しないように)なるのかなあと,ぼんやりと考えています。少なくともインターネットはあってよかったなあ。そうでないと、いろいろとつらかったように思います。

私もその1人ですけれど、異国で生きる人間は、なんだかんだ言ってその地に根を張って、でも、祖国のアイデンティティも持ち続けながら生きていくんじゃないかと思います。三宮の方も,京都のインカ料理の方も、ずっと続いてくれるといいですね。

拓人と真耶は、女の子との交流を通して、見識を広め、分け隔てのない公正な優しさをもてたらいいなあと考えていました。

コメントありがとうございました。
2020.07.04 22:44 | URL | #9yMhI49k [edit]

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