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scribo ergo sum もの書き・八少女 夕のブログ Since March 2012


Posted by 八少女 夕

【小説】賢者の石

今日は「123456Hit 記念掌編」の第2弾をお送りします。あ、まだお1人分枠がありますので、リクエストのある方はどうぞ。

今日の小説は、大海彩洋さんのリクエストにお応えして書きました。


リクエスト内容
   テーマ: 旅
   私のオリキャラ、もしくは作品世界: レオポルドⅡ・フォン・グラウリンゲン
   コラボ希望キャラクター: マコト
   使わなくてはならないキーワード、小物など: 賢者の石


中世ヨーロッパをモデルにした架空世界を舞台にしているレオポルドと、彩洋さんのメイン大河小説の主役……から派生した別キャラのコラボということで、舞台も時代ももちろん被っていません。オリキャラのオフ会でメチャクチャやらせたので、そのくらいどうって事ない……といってはそれまでですが、一応(?)オフ会ではないということで、どちらが動くかということを考えたのですよ。

しかし、「賢者の石」と言われたら、現代(または昭和)日本ではないかな、と思ってこちらの世界にいらしていただきました。しかし、あくまでこちらの世界観から見たマコトですので、彩洋さんの所でのようにしゃべったりしません。しゃべっているあれこれは、ファンのみなさんが各自アテレコしていただければよいかなと(笑)

さて、設定したのは、本編の2年くらい前ですね。マックスが旅に出たちょっと後です。ま、全然関係ありませんけれど。

そして、もうしわけないのですが、またしてもオチなしです。


【参考】
「森の詩 Cantum Silvae - 貴婦人の十字架」を読む「森の詩 Cantum Silvae - 貴婦人の十字架」を読む
あらすじと登場人物

森の詩 Cantum Silvae 外伝



森の詩 Cantum Silvae・外伝
賢者の石


 ことが済むと、彼は長らく横たわっていたりはしなかった。高級娼館《青き鱗粉》を経営するヴェロニカは彼の好みを知り尽くしているので、送り込む女の容貌に遜色はない。この女も唇が厚く、肌は柔らかく、肉づきのいいタイプだが、ほかに氣にかかることのある彼にとっては、今のところどうでもいいことだった。

「ヴェロニカには、また連絡すると伝えてくれ」
それだけ言うと、彼はさっさと上着を羽織り、政務室に向かった。

 私室の警護をしていた者から連絡が入ったのか、政務室で召使いに軽い飲み物を持ってくるように言いつけたのと入れ違いに、ヘルマン大尉が入ってきた。
「フリッツ。きたか」

「それはこちらのセリフです、陛下。午後はずっとあの女とお過ごしになるはずでは?」
フリッツ・ヘルマンは、グランドロン王である彼の警護責任者である。乳母の一番歳下の弟であるため、子供の頃から彼の剣術の相手として身近に育った。腹の底のわからぬ貴族の子弟などと違い、彼にとっては数少ない信頼を置く人物だ。人には言えぬ話題も、彼には安心して相談できた。

「午後はずっと、と言ったのは、ジジイどもに他の予定を入れられぬためだ。悪いが、老師のところに行くんでな。うるさい連中に見つからないように付いてきてくれ」

 ヘルマン大尉は首を傾げた。国王であるレオポルドが護衛なしに城の外に出ることは、彼としてはもちろん許しがたい。とはいえ、この君主は、いくらヘルマン大尉が口を酸っぱくして説いても、全く意に介さず、勝手に城を抜け出す常習犯だ。わざわざ自分についてこいという理由がわからない。

「着替えた方がいいのでしょうか」
戸惑うヘルマン大尉に、レオポルドは首を振った。
「いや。そのままでいい。お前の用事だというフリをして、馬車を出してくれ」
「ははあ。なるほど」

 若き国王は、彼の教育を担当していた老ディミトリオスに、何か内密の頼み事があるのだ。それも、周りの人間にどうしても知られたくない。何だろう?

 彼は、宮廷の裏口に馬車の用意をさせると、政務室の扉の外に部下を配置し、午後いっぱいは誰が来ても取り次がぬようにと言いつけてから出かけた。政務室の奥の隠し扉から抜け出してきたレオポルドは、裏口にもう来ており、ヘルマン大尉と馬車に乗った。外套のフードを目深に被っているので、御者はまさか国王その人を乗せているとは氣がついていない。

「賢者どのは、ご存じなのですか?」
「こちらから行くとは言っていないが、おそらく待ち構えているだろう。ヴェロニカを通じて、連絡をよこすくらいだからな」

「なんですと?!」
ヘルマン大尉は仰天した。堅物で有名な賢者ディミトリオスが、《青き鱗粉》のマダム・ベフロアを通じて連絡をよこしたことなど、これまで1度もなかったからだ。

「あの女が、わざわざ言ったんだからな。老賢者ディミトリオスさまが、猫を飼いだしたと」
「猫? それが何か」

 レオポルドは、ふふんと、鼻を鳴らした。
「わからぬか。《ヘルメス・トリスメギストスの叡智》とでも言えば、わかるか」
「皆目わかりません」
ヘルマン大尉は憮然として、主君の顔を見た。

「まあ、いい。話をするのはいずれにせよ余だからな」
レオポルドは至極上機嫌だ。

 老賢者テオ・ディミトリオスの屋敷は、王城からさほど離れていない城下町のはずれにある。王太子時代から彼の教えを受けていたレオポルドは、表向きはまだその屋敷を訪れたことはないことになっている。だが、彼は時おり貴族の子息デュランと名乗って王城を抜け出しており、そのついでに何度か老師の屋敷を訪問したことがあった。

 ディミトリオスは、非常に白く長い髪とひげを持つ老人で、何歳になるのかよく知られていない。市井では、不老不死になる薬を飲んで生き続けているとうわさするものもあるが、もしそれが本当ならばこれほど年老いた姿のはずはないだろうと、ヘルマン大尉は密かに思った。背は曲がり、近年はよく手先が震えるようになっているが、鷲のような眼光は健在で、頭脳の働きも一向に衰えていないようだ。

 先王の病死に伴い、王位を継承したばかりのレオポルドは、相談役としてかつての師を厚遇していた。屋敷には、常時数名の弟子が生活を共にしている。弟子といっても、ヘルマン大尉の父親の世代の男たちばかりだ。

 ヘルマン大尉は玄関先で突然の訪問を詫び、出てきた召使いに取り次いでもらった。国王のもっとも信頼する腹心の部下として、彼はすぐに丁重に迎え入れられ、応接室に案内された。飲み物が用意され、召使いと入れ違いに老賢者が入ってきた。扉がきっちりと閉められるのを確認してから、老師はフードの男に非難めいた言葉をかけた。
「いったい、どういうお戯れですかな、陛下」

 レオポルドは、笑って外套を脱ぐと老師に軽くあいさつをした。
「ヴェロニカの送ってきた女が言ったのだ。猫を入手したとか。『アレ』を試すのではないかと思ってな」

「はて。妙ですな。我が屋敷のどの者が娼館にいったのやら。時に『アレ』とは何のことでございましょう」
「しらばっくれずともよい。《賢者の石》だ。硫黄や水銀が足りないのなら、余が用意させるぞ」

 老賢者は、露骨に嫌な顔をした。
「突然お見えになったかと思えば、また酔狂なことを」

 その時、扉の向こうでかすかにカリカリと音がした。
「おや、ちょうどいい。向こうから来たみたいですな」
老賢者は、わずかに扉を開けると、「みゃー」という声と共に、なにやら小さな毛玉が飛び込んできた。

 それは、赤っぽい茶トラの仔猫で、老賢者の足下に直進してきて、その長いローブにじゃれついた。ヘルマン大尉は、笑いそうになるのを堪えるために、横を向き暖炉の上にある醜いしゃれこうべを眺めた。

「なんだ。こんなに小さな猫か。これじゃ、指輪ほどの金しかできないではないか」
レオポルドがいぶかしげに言った。

「あなた様は、どうしても錬金術から離れられないようですな。私めは、この猫をその様な理由でここに置いているわけではありませぬ。それは単なる迷い猫でございます」

「錬金術?!」
ヘルマン大尉は、仰天して思わず口に出してしまった。

「そうだ。フリッツ、そなたはそもそも錬金術について何を知っている?」
「えー、魔術で金を作ることですか?」

 国王と賢者は2人とも非難の目つきを向けた。老賢者はため息をついた。
「ヘルマン大尉。学問は、魔術ではございませんぞ」

 ヘルマン大尉は恥じ入った。彼にとって、老師の行っている学問と、魔術の境目は今ひとつ曖昧なのだが、その様なことを口にできる雰囲氣ではない。

「まあまあ、少しわかるように説明してやってくれ」
「かしこまりました。そもそも、錬金術は、この世の仕組みを解き明かそうとする試みです。古人の知恵によれば、世界のすべては火、氣、水、土の四つの元素より成り立っていますが、これらもまた唯一の物質《プリマ・マテリア》に、湿もしくは乾、熱もしくは冷の4つの性質が与えらてできていると、考えられています。すなわち、《プリマ・マテリア》に正しい性質を与えることさえできれば、どのような物質でも作り出すことができるのです。我々が追い求めているのは、その真実、純粋なる《プリマ・マテリア》を見つけ出し、自在にどのような物質をも作り出すことのできる手法です」

「はあ」
よくわからない。ヘルマン大尉はちらりと考えた。

「こういうことだ。そこの土塊から、土塊たらしめている性質を取り除き、鋼の性質を与えてやるだけで、鉱山にも行かずに名剣ができるとしたら、便利ではないか」
なるほど。でも、やはり魔術そのものではないか。

「で、老師は、それがおできになるのですか」
「まさか」

「なんだ。いいところまでいっているのではないのか?」
レオポルドは、自分の足下に寄ってきた仔猫を拾い上げて、どかっと椅子に腰掛けた。仔猫は国王の上着の袖の装飾が面白いようで、揺らしながらパンチを繰り返している。

「物質を《プリマ・マテリア》に戻し、そして別の性質を与える《賢者の石》は、その辺に転がっているものではありませんでしてな。残念ながら」
老師は、にっこりと微笑んだ。それは全く残念そうに響かない言い方だったので、レオポルドはもちろんヘルマン大尉ですら信じられなかった。

「そなたが口にしたのだぞ。生きた猫に水と硫黄と水銀と塩を適正量飲み込ませ、その体の中で黄金を精製させる方法を試した錬金術師がいたと」
仔猫と戯れながら、レオポルドが言った。

「事実を申したまでです。私めが同じことをするとは申し上げておりませんぞ。それでは、陛下。その仔猫に硫黄と水銀を飲ませたいとお思いで?」
老賢者が問うと、国王はピタリと動きを止めた。仔猫は愛らしい2色の瞳を向けて、遊んでくれる長髪のおじさんを見上げている。

「ううむ。この仔猫か。それは……」
レオポルドは、愛らしい仔猫にすっかり骨抜きにされたようだ。

「なぜ猫にその様な物質を飲ませるのでございますか?」
ヘルマン大尉は、恐る恐る訊いた。

「《賢者の石》といわれる物質にはいくつかの説がございましてな。言葉の通り石の形状をしているという者もあれば、赤い粉だと言う者もあります。また万物融化液アルカエスト という、液体だという説もございます。この万物融化液はすべての物質を溶かすのですが、問題はそれを入れる容れ物も物質でしてな」

「あ。溶けてしまいますね」
「さよう。たとえそれを見つけても保管するどころか、捨てることすらできないのですよ。地面も、海も、すべて溶けてしまいますから」
「それで?」

「それで、この世で万物融化液に一番近いが、外界に危険のない存在として注目されたのが猫だったというわけです」
「は?」
「猫は、地を這い、空を飛び、森にも山にも人家にも自在に棲む。愛らしさを持つと同時に、魔女の手先ともなる。ごく普通の動物でありつつ、液体のようにどこにでも入り込むことができる。誰がいい始めたことかはわかりませぬが、猫を《賢者の石》そのものとみなし、その体内で精の製を試す錬金術師が現れたというわけです」

「では、賢者殿は、その様な説は信じていらっしゃらないわけですね」
「今のところ、敢えて猫を死なせる物質を飲ませるつもりはございません」

 レオポルドは「ふん」と鼻を鳴らした。
「この余や、そなたの弟子に毒を飲ませることは躊躇しなかったのにな」

「それは、あなた様の御身のためですよ。その証に、あなた様はそこでピンピンして猫を撫でておられる。sola dosis facit venenum…服用量が異なれば毒とは申せませぬ」
賢者も負けていない。

「そういえば、余とともに毒になるギリギリの物質をあれこれと飲まされた、そなたの弟子はどこに行ったのだ。まさか飲ませすぎて死なせたのではあるまいな」
「とんでもございません。少なくともここを発った時は、あなた様以上に健康でしたよ」

「ほう。出て行ったのか」
「はい、半年ほど前のことでございます。陛下にお仕えする前に、世を見て見聞を深めたいと申しまして」
「まったく、羨ましいことだ。余も政務や軍務などに煩わされずに、自由に旅をしてみたい」

 老賢者は、ムッとして言った。
「お言葉ですが、陛下。他国の諸王は、あなた様のように勝手に領内を出歩いたりなさりませんぞ。あなた様の自由な『領内視察』を可能にするために、ここらおいでの大尉ほか一部の臣下がどれほど手を尽くしているか、よくお考えくださいませ」
「わかった、わかった」

 ヘルマン大尉も黙ってはいなかった。
「それに、他の方よりも自由に旅もなさっているではありませんか。先日、使者で済ませることもできたのに、わざわざマレーシャル公国まで姫君に会いに行かれましたし……」

「ふふん、あそこには、行っておいてよかっただろう。母上の強引な勧めに従って結婚していたら、今ごろお前たちは贅沢にしか興味のないあの氣まぐれ女に振り回されていたぞ。絵姿と家格の釣り合いだけで決めるのは余の性分に合わない。父上が不幸な結婚生活を強いられたのも、そんな横着をしたからだしな」

 ヘルマン大尉は、主君の発した他国の姫や実母である王太后への失礼な発言は聞かなかったことにした。

 国王レオポルドの花嫁選びは難航している。彼が好みにうるさく、ことごとく断るからだ。だが、花嫁候補への挨拶という口実で彼が隣国に足を運び、その土地の特産や富み具合、地形の強みや弱み、住民の気質、国境警備の状況などを予め伝えられている情報とすりあわせていることも知っていたので、王太后や城の老家臣たちのように、国王の判断を責めるような愚行もしなかった。

 息抜きに城下に遊びに行き、また、暗君のごとく娼館の女たちとふざけているようで、彼は貴族たちとつきあうだけでは得られない市井の人々の生きた言葉に触れている。ヘルマン大尉をはじめとする腹心の臣下たちも、表向きの仕事だけでなく主君の手足となるように陰に日向に動き回り、レオポルドがつきあっている妙な連中をむやみに追い払ったりしないようにしていた。

 しかし、この猫は、どうなんだろう。黄金を作り出す《賢者の石》でないのは確かなようだが。
「陛下、この仔猫、お氣に召されたのであれば、王城に召し出しましょうか」

 レオポルドは、驚いて大尉を見た。
「いや、そんなことは考えてもいなかったぞ。そもそも、老師、そなたが猫を飼うのははじめてではないか?」

「私が望んで連れてきたわけではございませぬ。召使いが家の前で保護したのでございます」
「そうか。ネズミ捕りくらいには役立つかもしれんな」
「それはちと疑問が残りますな。なんせ、ネズミとの戦いで負けて、助けを求めてきたのが、拾うきっかけになったとのことでございますし……」

 自らの不名誉な戦歴が話題になっていると認識しているのか、仔猫はなにやら勇ましい様子で机の上に登ったが、暖炉の上に置いてある髑髏をみつけると、あわてて飛び降り、レオポルドの上着に頭をこすりつけた。
「なんだ、ネズミに負けた上に、動きもしない髑髏に怯えているのか。その調子では、魔女のお付きなどにはなれんぞ」
そう言うと、国王は椅子から立ち上がった。

「陛下、本当にこの猫をお連れになりますか?」
賢者の問いに、彼は首を振った。
「いや、その猫と四六時中遊んでいるようだと、このヘルマン大尉らやジジイどもが氣を揉むからな。仔猫よ、次に来るとき、また遊んでやるから、それまでにネズミくらい狩れるようになっておけ」
彼は、小さな頭をもう一度撫でた。

「そんなにしょっちゅう王城を抜け出されるのは困ります。それに、この猫も、ネズミ捕りの練習をするほどヒマではないかもしれませんぞ」
「ふん。そうか。では、もう少し遊んでから帰るか」

 陛下。そろそろお城に帰っていただかないと、空の政務室を守っている私の部下たちが困るのですが……。ヘルマン大尉は、仔猫と戯れる国王を見ながらため息をついた。確かに水銀やら硫黄やらを飲ませるには、残念なほど愛らしい仔猫だった。おかしな錬金術が流行ることがないように祈りつつ、彼は午後いっぱい猫と遊ぶ君主を辛抱強く待ち続けた。

(初出:2020年7月 書き下ろし)
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Tag : 小説 読み切り小説 コラボ リクエスト 123456Hit

Comment

says...
執筆、お疲れさまでした。
今回も、難しいお題でしたが、うまく料理されたなぁ、と思います。

あ~、なんかマコトは独白がないと、ふつうのニャンコになっちゃいますね。
白状しますと、錬金術については、私もヘルマン大尉と同じ程度の認識でした。なるほど、それなりに科学的な理論体系はあったんですね。もっとも、理屈はともかく、その手段については魔術や魔法と大差ないレベルの発想ではありますが。その点も、ヘルマン大尉と同意見です(笑) とくに万物融化液と猫を結び付けるあたりは、なんというか……そこまでしてでも、金を作り出したかったんですねぇ。
さすがにディミトリオスはそんなことは真に受けていないようですが、レオポルドはわりと本気だったみたいですね。老賢者が目を付けた猫なら、あるいは……なんて思ったのでしょうか。硫黄や水銀を飲まされなくてよかったね、マコト。
あ、でもどうせなら、王宮まで連れて行ってもらえたら、もっとおもしろい体験ができたかも。
これ、マコトの独白部分を大海彩洋さん、書いてくださらないかなぁ。
2020.07.15 12:30 | URL | #V5TnqLKM [edit]
says...
ありゃ、マコト、危機一髪? と言うわけじゃないけれど、妙なものを飲まされなくてよかった! でも、時空を越えたマコトなら、見事に金を生み出したかも? 
錬金術って面白い話だと思うのですよね。今の科学からしたら、そんな馬鹿な話ってことなんだけれど、理屈がすごく哲学的に説得力があったりするんですよね。今の時代にも、100年後に「あの時代の人はこんなことを真面目に考えてたって、馬鹿じゃない?」ってことがあるんだろうな。

でも、確かにこの時代のムードからすると、ねこは魔女の使いっぽいから、特別な存在感はあったのかもですね。でも、魔女の使いのねこと言えばクロネコかしら(ジブリに引っ張られすぎ?)。茶トラはなんか、あんまり役に立ちそうにない^^;
役に立たない証拠に、ネズミに負けてたとか、髑髏にびびってるとか^^; こりゃだめだ。たしかに、いつもなら、「タケル~!」」とか叫びながら逃げ帰っているところですね。そして、国王には「役に立たない」と見抜かれたようですね^^; でもねこ様は人類を僕にするという恐ろしい技を繰り出してくるので、もしかして、お城についていったら……女性との逢瀬を邪魔してたに違いない……^^;

随所に本編にかぶるエピソードの話題も盛り込んでいただいて、なんかなつかしくなりました。
賢者の石も使っていただいて、王様にも遊んでもらって、よかったね、マコト。
(ゆうしゃん~、ありがとにゃ!)

「マコト、おまえ、どこ行ってたんだ。心配したぞ」
「タケル、あのね、ぼくね、ネズミつかまえるれんしゅうしなくちゃならないの! ネズミ、いる? ぼく、こんどは負けない!」
「昔はよく見かけたけど、最近は見ないな。あ、そうだ、浦安に行ったら2本足で歩いているネズミがいるぞ。遊びに行こうか」(実は自分が行きたいタケル)
「ぼく、いそがしいの! ネズミーランドじゃなくて、ぐらんどろんに行くの!」
「ぐらんどろん? オバケ屋敷か?」
(ねこもねこなら、飼い主も飼い主^^;)
2020.07.15 16:02 | URL | #nLQskDKw [edit]
says...
こんばんは。

マコトは、外から見たらにゃんこですから(笑)

そして、私も錬金術に関する知識は限りなくゼロに近いですよ〜。
「賢者の石」と言われると、やはりみなさん「ハリ●タ」を思い浮かべると思うんですよ。でも、私、あの作品は途中で脱落したし、作品への愛もないのにパロディするのはよろしくないと思うので、オリジナルの方を探してみました。錬金術ってもともとはアラビア起源なんですね。

猫を賢者の石に見立てて……というくだりは、ほぼ私の創作ですが、実はリサーチの時にどこかでそんな話が引っかかったのですよ。もう一度探したら2度と出てきませんでしたが。「猫が魔女に属している」的な迷信はあったようです。日本でも、猫又になったりしましたよね。ミステリアスだからかなあ。

王宮に連れて行くのも考えたのですけれど、文字数的にきつかったので今回は断念しました。ま、この調子なら、普通に自分から出入りしてくれそうですよね(笑)
独白部分、いずれ書いてくださるかも。

コメントありがとうございました。
2020.07.15 20:32 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

飲まされてもへっちゃらな可能性はありますけれど、ほら、金を取り出すときはやはりお腹を開けなくちゃいけないので……。やっぱり危機一髪でしたね。

いまの科学から考えると「んなわけないだろ」ではあるのですけれど、でも、考え方によっては、たとえば「水素しかなかった世界から核融合を繰り返して現在のすべての元素が生まれてきた」ことから、実は、ものすごく外れているわけでもないのかも。
ただ、今の技術だと、水素から核融合で金を作り出すよりは、金の鉱山を掘った方が安上がりってことですよね。

大事なのは「金を作りだして儲けたい」という人もいたかもしないけれど、それ以上に「世界の成り立ちを理解したい」という今でいう純粋な科学探究心を持った人も錬金術に関わっていたのだと思うのですよ。日本でも今では単なるオカルトだと思われている陰陽道が、平安時代はれっきとした学問だったっていうのと近いのかも。ファンタジーの錬金術とは、すこし分けて考える必要があるんでしょうね。

ジブリに限らず、魔女の使い魔は黒猫がデフォルトだったようですね。
そのせいで、猫焼きなどというひどい祭りで火あぶりにされたり、かわいそうな目に遭った猫ちゃんたちも多かった模様。

マコトって、箱入りっぽいし、タケルはきれい好きだろうからネズミと戦ったことなんてないと思うんですよ。
で、中世の我が物顔のネズミには、いきなり勝てないかなと(笑)
でも、練習しているんだ!

レオポルドは、早速「かわいい攻撃」にやられたようです。
自由に時空も超えられるなら、王宮に出現するのもきっと簡単。
ぜひまたお越しくださいね。

しかし、タケルがネズミーランドに行きたがっていたとは意外! 
マコトと2人で、ミッ●ーカチューシャして電車に乗り込んじゃったりするんでしょうか。
珠恵さんあたりがドン引きしそうです。

というわけで、大事なマコトを貸していただき、感謝です。
お忙しい中、リクエストと感想、どうもありがとうございました!

2020.07.15 21:15 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
デュラン、あらためて思いましたけど。立派な王様ですよね。
豪放磊落でありながら、とても緻密な戦略家、さらに部下思い。
こんな上司なら配下の者たちは精一杯仕えるんだろうなぁ。
ヘルマン大尉、まさにそんな感じで変わらず仕えているのですね。
なんだかディミトリオス様まで上手に使われているような。

物質を《プリマ・マテリア(マテリアルの元?)》に戻し、そして別の性質を与える《賢者の石》はまるでIP細胞の技術みたいですね。
《アルカエスト》、これって現実世界の「王水」を連想するんですけれど、これでもやはりガラスの容器には入れておけるし、ただ物質を酸化してしまうだけなので、こいつにはかなわないんですね。
そして、なんと猫の体内で金を作り出すんですか?ウンチとして出てくるの?
水と塩はまだ良いとしても、水銀と硫黄を飲まされたら猫、死んじゃいますよ。
金を作り出すことは出来なかったのですが、錬金術の発想力には驚いてしまいます。化学のベースになっているような部分もあって、一応理論はあるのかもしれないかれど、現在から見るとかなり無茶苦茶です。
金の欲しさからくる、なんでもありの時代だったのかな。

それから、マコトです。
普通の猫として登場するマコトのキャラクターが夕さんらしいなと思いました。
ちゃんと矛盾なく物語りに溶け込んでいます。
そりゃぁ、デュランも虜になるわなぁ。
ヘルマン大尉、ご苦労様です。
これが愚王だったらクーデターものだわ。

楽しい掌編、ありがとうございました。
2020.07.16 11:53 | URL | #0t8Ai07g [edit]
says...
こんにちは。

今回、彼は仕事もせずに遊んでばっかりです(笑)
彼は、このストーリーの主要人物の中では、一番恵まれた環境にいますが、それに甘んじずにわりといいヤツに育ったのは、今は亡き叔母のフルーヴルーウー辺境伯夫人や、ディミトリオスなどにちゃんとした心構えを教えられたからだと思います。もともとの性格もあるんでしょうけれど。腹心の部下にはわりと慕われているようです。ヘルマン大尉は唐変木過ぎて嫁に捨てられましたが、その分長時間勤務しつつ熱心に仕えていますね。

現実世界の王水も、そもそも錬金術のためにアラビアで開発(?)されたものですよね。
現在の化学のベースになっているのは、あきらかに錬金術に学問として親権に携わっていた人たちの見つけ出したものだと思います。
今の私たちには、物質が原子から成り立っていて、という学校で習う基礎知識があるので「土を何かに入れても金になるわけはない」と思うのですけれど、当時はそういう概念もまだなかったのですよね。
一方で、もともと水素という原子しかなかったのが、核融合を繰り返して最終的に金の元素ができたというのなら、錬金術の考え方もあながち間違ってはいないともいえるわけです。(もっともイリュージョンみたいな簡単さで作るのは無理だけれど)

さて、マコトですけれど。
彩洋さんの小説を読む限り、マコトがしゃべっているのはマコト視点の時だけで、飼い主のタケルはその言葉を耳にしているわけではないのですよね。ということで、レオポルドやヘルマン大尉たちからしてみれば、マコトのおしゃべりを耳で聞くことはないわけで、そうするとどうやっても普通の仔猫になってしまいます。その分、マコトらしさを出すために、果敢な怖いもの知らずの仔猫ではなく、ネズミに負けたり(築地で溺愛されているので中世のネズミに勝てるはずがないなとか)、髑髏をみてビビったりというようなヘタレ可愛いところをいくつか入れてみました。

猫は可愛いし、仔猫ならさらに可愛い。でも、連れて行ったりすると、可愛くて他のことができなくなるかもしれないし、人のものを簡単に取りあげたりしてはいけないということもわかっているので、とりあえず午後いっぱいたくさん遊んで満足することにしたみたいです。私も猫と遊んで過ごしたい……。

コメントありがとうございました。
2020.07.17 10:02 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
硫黄と水銀を!?危なかったですね
可愛らしさで皆を籠絡して危機を逃れるとは…
それにしても錬金術ってそういう仕組み?だったんですね
自由な工夫の余地がたくさんあって夢はありそう
2020.07.18 08:07 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

なんとなく「魔法でありもしないものを作ること」だと考えてしまいますけれど、本来は物事の仕組みを理解しようという現在の化学に近いものだったのですよね。
もっとも「猫で」あたりは嘘っぱちですので、絶対に真似をしないでくださいね(笑)

コメントありがとうございました。
2020.07.18 22:33 | URL | #9yMhI49k [edit]

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