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scribo ergo sum もの書き・八少女 夕のブログ Since March 2012


Posted by 八少女 夕

嫌われものの花


イヌサフラン

この花をご存じでしょうか。サフランやクロッカスに似ていますが、全く別の花で、和名をイヌサフランといいます。ドイツ語では、Herbstzeitlose(「秋に咲く季節はずれの花」という意味)というのです。クロッカスやサフランは春を告げる花なのに、こちらは秋に咲くからですね。

で、この花、2つの意味でめちゃくちゃ嫌われています。1つには猛毒の花なのです。なのですが、球根がニンニクやベオラウフという春の山菜に似ているので、たまに事故が起こるのです。また、家庭にうっかり植えたりすると、イヌが食べて死んでしまったりするそうです。そういえば、この草を題材に掌編を書きましたっけ。あ、その小説でも誰も殺していませんよ。

そして、もう1つの嫌われる理由、こちらの方が私たちには深刻なのですけれど、この花が咲いたら非可逆的に秋なのです。つまり、スイスの夏って、8月くらいに雪が降ったり、ちょっと涼しくても、またすぐに夏が戻ってきたりするのですが、この花が咲いてしまったら、いくらどんなに抵抗しても夏はおしまい、あとは長い冬に向かっていくだけ……という宣告みたいな花なのです。そりゃ嫌われるわ。

で、今年はもう3週間くらい前に咲き出してしまって、かなりがっかりです。まあ、もう9月なので文句言うほど早くはないのですが。
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Comment

says...
 冬の長い地域では秋とは嫌われる季節なんでしょうかね。紅葉が美しいし、実りの秋だし、来る冬には美味いものが多いし、クソみたいな暑さともおさらばできるし、何かと嬉しい気がしないでもないんですが。となると、コスモスなんてのも嫌われるんでしょうかね。奇麗なのに。中秋の名月なんて愛でられないのでしょうか。虫の音が好かれていないのは知ってましたが。
2020.09.13 23:16 | URL | #eRuZ.D2c [edit]
says...
こんにちは。

要するにですね。日本と違って夏に嫌われる要素がないのですよ。
実りの季節は素晴らしいし、紅葉っていうか黄葉も素晴らしいですけれど、それでも、日本の食べ物のように何もかも美味しいわけじゃないし。コスモスはとくに嫌われていません。まあ、夏でも咲いてますし。薔薇も紫陽花も初夏から冬が来るまでずーっと咲いています。
虫の音は、嫌われてはいないようですが、存在に氣付かれていない? これまた初夏から秋までずっと鳴いています。
そして、7か月もの長い冬がやってくるんですよ、しくしく。

コメントありがとうございました。
2020.09.14 14:37 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こちらでも赤とんぼが空を舞っていて。
夏が終わって、秋の訪れを感じます。

そちらの方では、夏から冬へと一気にシフトしますから大変ですよね。
その冬の訪れの花って感じですよね。
私が住んでいるところは、雪も積もらないから気候的に恵まれていますが。。。
そちらは冬ごもりをしないといけないですもんね。
2020.09.16 07:36 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

おお、赤とんぼですか。
秋らしい光景ですよね。

まあ、一足飛びに冬というわけでもないのです。
といっても、300メートルほど上にはもう雪は降りましたけれど。
9月いっぱいくらいは「また暖かくて嬉しい」という日々ももちつつ秋が進み、10月くらいから本格的に寒くなっていきます。
もっともマイナス5℃以下にならなければ「寒い」とはいわなくなってしまいました。
慣れって怖いですね。

コメントありがとうございました。
2020.09.16 21:41 | URL | #9yMhI49k [edit]

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