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scribo ergo sum もの書き・八少女 夕のブログ Since March 2012


Posted by 八少女 夕

【小説】赤いドアの向こう

今日の小説は『12か月の○○』シリーズの新作『12か月の店』1月分です。

今年は、このブログで登場するさまざまな飲食店を舞台に小さなストーリーを散りばめていくつもりです。

トップバッターは、2019年の『十二ヶ月の歌 2』の12月の掌編『新しい年に希望を』で登場したチームです。今回出てくる志伸とリカに何があったのかは、今回は全く出てきませんが、氣になる方は前作をどうぞ。


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赤いドアの向こう

 店の名前は合っている。赤い看板には先の尖った猫耳みたいな絵とともに『Bar カラカル』と書いてある。なんだか想像していた店とは違うみたいだ。亮太は首を傾げた。

 彼の直属の上司が、本省に寄ってから直帰したのだが、終業間際に起こった案件で明日の朝に再び本省に出向くことになった。それで、家の近い亮太が書類を届けることになった。自宅まで行くのかと思ったら、用事があるからとこの店を指定してくれたので、途中下車で済んだのだ。

 亮太は、周りを見回した。駅から直通の、アーケードになった商店街は、乾物屋だの、瀬戸物屋だの、あまりおしゃれじゃない靴ばかり売っている店だの、下町の風情に満ちていた。少なくとも、あの濱野さんが下車するような駅には思えない。あの人なら、霞ヶ関の近辺か、六本木か、じゃなかったらご自宅に近い品川駅あたりか。

 亮太は、濱野志伸に憧れていた。本省では同期の中で一番に課長補佐になったというし、今年から出先機関としてきている県庁でも見かけよし、将来性よし、そして性格よしと、近年にないスーパーエリートとして女子職員の人氣を一身に集めている。彼女たちにいわせると唯一の欠点は、妻子持ちだということぐらいだそうだ。亮太には、その辺りのことはどうでもいいのだが、彼と一緒に仕事をしてきたこの8か月、仕事にやり甲斐を感じていた。

 亮太は、地元でこの駅前商店街のようなロケーションにはむしろなじみがあった。東京にもこういう場所があるんだなと、思った。新年の飾りは、松の内を過ぎて最初の瑞々しさと華やかさを失い、なんなとく惰性でそこに存在している。

 普段は特に感じないけれど、彼はその疲れた日常を苦々しく思う。年末のように疲弊することに理があるときは感じないのだが、つい1週間ほど前に新調されたばかりのはずの世界がこうだと、彼はわずかな失望を感じるのだ。それは、彼の周りの世界が全くリセットされておらず、彼もやはり以前と同じく3流の人生を歩き続けることを認識させられるからだ。いわゆる「ガラスの天井」の存在も、彼の思いを沈ませる。

 努力はしたけれど、希望した大学には入れなかった。卒業後、就職難のこのご時世で、それでも県庁に勤められることになったのはラッキーだけれど、有能でもなく、要領もよくないので、同期の中でも出世が早いとはいいがたい。つまり、濱野志伸とは正逆の存在だ。志伸は、それ以前の本省から来た課長とちがって、亮太を軽んじたり、人前で叱責したりすることはなく、たとえ数年の仮の職場でも熱心に仕事に取り組むだけでなく、部下の亮太が少しでも要領よく仕事ができるように時間をかけて教えてくれた。憧れたり感謝こそすれ、妬むような理由は何もない。

 それでも、ときどき、亮太は滅入るのだ。人間がみな同じなんて嘘だ。出来の違う人もいるし、世界の違う人だっている。志伸は、銀座や六本木などが似つかわしく、亮太は地元商店街が似合う、そんな人間なのだと。

 ともかく、この書類を渡さなくては。亮太は入り口を探した。

 階段を降りていくと、ドアの向こうはずいぶんと盛況のようだった。ドアの両脇に、たくさんのフラワーアレンジメントが飾ってある。亮太は『Bar カラカル』と書かれた真っ赤な扉をぐっと押す。

 中は、風船や紙テープで飾り立てられていて『祝・一周年』の横断幕が見えた。さほど広くない店内とはいえ、この早い時間なのにそこそこ混んでいる。

「いらっしゃーい」
派手な装いをした野太い声の男たちが、一斉に声をかけた。亮太は、再びギョッとした。なんだよ、ここ。

 亮太の戸惑った様子に目を留めた、客と思われる女性と並んで座っていた手前の男が立ち上がり近づいてきた。フルメイクをして、紫色のスパンコールのトップスを着こなしている。
「ウチは、初めてかしら」

「あ、あの……。今日、上司に言われて、書類を届けに……濱野志伸さんは……」
奥を覗くが、まだ来ていないようだ。男は、大きな口を開けて笑った。
「ああ、志伸ね。まだ来ていないわ。そこに座ってちょうだいよ」

「あら、佑輝。志伸が来るの?」
男と一緒に座っていた女性が訊いた。
「みたいね。1周年パーティーをすると言ったときには、来るとも来ないとも言っていなかったけれど。リカ、志伸とは久しぶりでしょ?」

 リカと呼ばれた女性は、鼻で笑ってから言った。
「そうね。感動の再会。じゃあ、このペースじゃダメだわ。もっと今のうちにガンガン飲んでおかなきゃ」

 亮太は、彼女がシャンパングラスを持ち上げてあっという間に空にしてしまったので驚いた。佑輝は、リカのグラスを満たした。リカは、亮太を手招きした。
「ここ、まだ座れるわよ。どうぞ」

 ゲイバー……なのかな、ここ。ほとんど男性客ばかりみたいだけれど、こんな風に馴染んでいる女性ってすごいな。怖々店内を見回している様子に、佑輝とリカは顔を見合わせて笑った。

「濱野さん……よくいらっしゃるんですか」
ゲイバー通いかあ。憧れの人のイメージがずいぶんと変わりそうだ。濱野志伸は、忘年会や新年会でも羽目を外さず、早く帰る。まだ乳飲み子のお子さんがいて、奥さんに負担をかけないように不必要な飲み会は避けているという噂を聞いていたのだ。

 そのトーンに氣がついたのか、佑輝はきれいに描いた眉を上げた。
「よく来るっていったら、ここにいるリカの方が常連よね。アタシたち、大学の同期なの」

 亮太は、はっとして色眼鏡で物事を決めつけかけた自分を恥じた。そうか、お友達なんだ。じゃあ、らしくない所でも行くよね。

 ドアが開いた。向こうに立っていたのは、濱野志伸だった。
「あ、濱野さん。お疲れ様です」

 だが、彼は亮太ではなくて、その横を見て硬直していた。
「リカ……」

 リカは、シャンパングラスを持ち上げた。
「久しぶり。元氣そうね」

 佑輝が、さっと近くに寄って「いらっしゃい」とコートを脱がせた。
「リカと、ここで遇うのは初めてだったわね。最近、2人ともよく来てくれているのに、今日まで遇わなかった方がびっくりよ」

 はっとしたように、志伸は佑輝に視線を戻し、持っていたショッパーを渡した。
「1周年、おめでとう」

「あら。クリュッグ、グランキュヴェ。どうもありがとう、嬉しいわ」
クリュッグのシャンパンは、『シャンパンの帝王』とも呼ばれ、豊かで芳醇な香りが特徴だが、値段も高い。亮太は、聞いたことはあるが、実物を見るのは生まれて初めてだった。さすが濱野さん。贈り物もゴージャスなんだなあ。

 佑輝は、押し戴くと、ちらっとリカを見て微笑んだ。

 リカは、ふっと笑った。
「まさか、被るとはねぇ。他の子たちもみんなこれだったりして」

「そんなわけないでしょ。他の子たちは、ドン・ペリ以外の銘柄を知っているかどうかも怪しいじゃない」
「ふふふ。そうかも。私も、志伸に教わって知ったの。でも、佑輝が、これを好きだって知ったのは、このお店に通い出してからよね。1年ってあっという間よね」

 それからリカは、戸惑ったように立ちすくむ志伸に声をかけた。
「この席にいらっしゃいよ。こちら、あなたをお待ちよ」

 それで、志伸ははっとして、亮太に軽く会釈をした。
「牧くん、すまなかったね。わざわざ寄ってくれてありがとう」

 亮太は、急いで書類を志伸に渡して頭を下げた。
「いえ。この駅は沿線なので、僕も助かりました」

「あら。じゃあ、これからどうぞごひいきに」
早速の営業に、亮太は戸惑いながら頷いた。

「さ、牧さんっていうの? これ、どうぞ」
佑輝がシャンパングラスを亮太に渡した。わあ、これって、さっきのめっちゃ高いシャンパンだったりして……。

 志伸は、硬い表情のまま、リカに会釈をした。
「元氣か」

 リカは、わずかにツンとしたさまを見せて「おかげさまで」と言った。その後で、ほんの少しだけ親しみやすい笑顔に切り替えて言った。
「日常が戻ってきている感じ。もうずいぶん経つし。そっちは、どう?」
「うん、それなりに忙しくしている。この店に来るのも久しぶりになってしまったし」

「そうよね。今晩、来てくれなかったら、どうしてやろうって思っていたわよ」
佑輝は笑った。

「他の子たちも、そろそろ来るんじゃない?」
リカが訊くと、佑輝は「たぶんね」と笑った。

 リカは、佑輝に顔を近づけて、楽しそうに笑う。志伸は、硬い表情をしたまま、グラスの泡を見ていた。亮太は、そんな志伸の様子をじっと眺めた。

 濱野志伸は、県庁での飲み会でもそういうところがあった。本省と違って、一時的にいるだけだから、距離をもって接しているのかと思っていたが、私的な集まりでもそうなのかと、少し驚いた。リカさんと、この女装の佑輝さんは、めちゃくちゃ砕けた付き合いをしているみたいなのに。

 リカさん、濱野さんと訳ありっぽいけれど、どうなんだろう。いや、さっき、決めつけはマズいって学習したばかりじゃないか。でも、なんかあまり長居しない方がよさそう。

「えっと、そろそろ失礼します。ごちそうさまでした。このお代は……」
亮太がいうと、志伸が手で制した。
「それは、僕が。今晩は、本当にありがとう」
 
「またのお越しをお待ちしていまぁす」
佑輝が、コートを着せてくれた。

「あの人、家に連れてきたことないわよね。新しい部下なの?」
リカが訊いている。ふうん。亮太は、まだちゃっかりと聞き耳を立てている。家に連れてきたことないって……ことは元カノかなんかなんだろうなあ。

 志伸は、淡々と答えた。
「ああ。4月から、僕は県庁に出向しているんだ」
「あら、そうなの。今のおうち天王洲でしょう? 遠いんじゃない?」
「1時間弱ぐらいかな。まあ、引っ越すほどは遠くないし……」

 それに、きっと2、3年くらいで本省に帰るんだろうし。亮太は心の中で先を続けた。

「じゃ、牧さん。またのお越しをお待ちしているわね〜」
佑輝の野太いのにやけに色っぽい声に送られて、亮太は店の外に出て階段を昇った。

 新年早々、なんかすごいところに来ちゃったなあ。亮太は、先ほど通り過ぎた鄙びた商店街を通り過ぎながら、ずいぶん時間が過ぎて何もかもが変わってしまったかのように感じた。実際には30分も経っていないのに。

 濱野志伸も、30分前に亮太が憧れていた超エリートとは少し違っている。ドラァグクイーンみたいな人と仲良くして鄙びた町のゲイバーに通っていたり、居心地悪そうに元カノみたいな人に押されている姿は、それまでの本省から来た世界の違うスーパー上司像と相容れない。

 何があったかなんて訊くのは無粋だろうなあ。もっとも、ここに通ったら、そのうちにわかったりするのかも。いやいや、何を考えているんだ、僕は。

 亮太は、志伸が意外とこの鄙びた商店街とマッチしているのかもしれないと思いながら、わずかにウキウキしたまま、駅に向かった。

(初出:2021年1月 書き下ろし)
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Category : 短編小説集・12か月の店
Tag : 小説 読み切り小説

Comment

says...
執筆、お疲れ様です。

今年の『12か月』シリーズは、お店を舞台にしたストーリーですか。そういえば、八少女夕さんのところには、いろんなお店がありましたね。これは楽しみです。

第一回、てっきり『Bacchus』だと思ったのですが、意外なところで来ましたね。
改めて前作を読み直しましたが、そっか、あの元●●の二人ですか。
リカはもうすっかり元気ですね。まあ、もともとあまり気に病んでいるふうもなかったですけど。
志伸はまだ引きずってますねぇ。まあ『身から出た錆』というあの言葉が、まさにそのとおりなんでしょう。彼が佑輝の店に通うのも、失いかけたものを取り戻す意味もありそうだし。
亮太から見れば、順風満帆でパーフェクトな人物に見えても、それなりに陰影はある。そこがちょっとしたドラマですが、当事者ではい亮太はあれこれ想像をたくましくするしかない。うん、なかなか面白いですね。

今年のシリーズも、楽しみに読ませていただきますね。
2021.01.27 07:18 | URL | #V5TnqLKM [edit]
says...
こんばんは。

そうなんですよ。1か月に1カ所としてもOKなくらい増えてきましたねぇ。若干「これジャンル違うのでは」みたいなのも混じっていますが、そこはご愛敬と言うことで(笑)

『Bacchus』はうちのチームでは重鎮なので、ずーっと後です。っていうわけでもなく、ちょっと大人の事情がありまして、そこに置くことにしました。

で、前作ではお店がまだ出来ていなかった佑輝の店が初登場です。
適当につけた名前なんですけれど、『Bar カラカル』ってちょっとツボに入ってしまったので、また出すかもしれません。

リカ、志伸が来ると知って、わーっとメーター上げてました。やはりまだちょっとは臨戦態勢なのかも。
志伸の方は、完全に不意打ちで、しかも部下の前だし。でも、リカは、バラすほどの意地悪でもないようです。きっと、後ろめたさみたいなものをずーっと抱えていくのでしょうね、志伸の方は。

亮太にしてみたら、びっくりもいいところでしょう。今日知ったことだけでも、十分意外でしょうけれど、まさかの離婚劇を知ったらドン引きでしょうね。いい人で仕事も出来るのに、どうも据わりが悪い感じで陰りがあるのは、やっちゃったことがわかれば腑に落ちると思うんですけれど、志伸にしてみたら慕ってくれている部下にバラしたくはないでしょうねぇ。ま、そうは問屋が……違うか。

というわけで、今年の短編集『12か月の店』、1年間どうぞよろしくおつきあいお願いします。

コメントありがとうございました。
2021.01.27 20:21 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
バーか。。。
このご時世になって、全然行っていないな。。。
巣籠ってわけでもないですけど、
基本的には、馴染みのお店しか行ってないですね。
楽しんでみたいなあ。。。


ちょっと、また明日が忙しいので、今日コメントします。
更新はいつも通り土曜日です。
近況ですが、日本でも医療従事者に新型コロナワクチンの接種の打診がありました。
予定ではウチの職場は3月接種になるようです。
一足先に、人体実験になってきます(笑)。
2021.01.28 07:58 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

夜がメインの飲食店には厳しい日々ですよね。
客の方も、いけないし、楽しめないしで。
1日も早くこの事態が収束するといいですよね。

ぎゃあ、蓮さん、人体実験ですか……。
いい方向に転んで、お仕事の助けとなることをお祈りしています。
この状況でお忙しいこととは思いますが、ご自愛くださいませ!

コメントありがとうございました。
2021.01.28 23:54 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
リカは凄いなぁと思います。
そして志伸、なんと言い訳しようと謝ろうと酷い奴だと思います。彼の人の良さと責任感の強さが悪い形で出てしまったんだとは思うんだけれど、ただ浮気して子どもが出来ちゃったとはまた別次元の問題ですよ。リカは尊厳を叩きつぶされたと思います(夕さんも酷いことするなぁ)。
いくら優秀でも、部下にとっては良い上司であったとしても、許せませんね。
・・・と、外野で一生懸命腹を立てているのですが、当のリカ、もう立ち直っていて、また友人としての繋がりを持とうとしているんですね。
まぁ、この前の作品を読んでから時間が止まっていたサキと違って、彼女は何年かの時間が流れているのですか・・・。
こうなってくると女性の方が強いのかなぁ。

亮太、まったく驚きの経験でしたね。上司との待ち合わせで佑輝の店って、ちょっと設定が無茶苦茶ですが、これを機に常連になっちゃう?佑輝をはじめ、お店の人たち(見かけによらず)いい人みたいですしね。こういう新しい出会い、人生には必要かも。そしてちょっと羨ましいかも。

志伸、当然だけれど、ずっと引きずっていくんだろうなぁ。ほんと、男ってしょうがないですね。あぁ、女もか・・・。
2021.01.29 13:07 | URL | #0t8Ai07g [edit]
says...
外から見るとスーパーエリートの人も
色々訳ありだったりするものなんですね

リカさんは一時集まりを避けてたとはいえ
こういうドロドロがあっても面と向かって集まれる
大人?リア充?ってすごいなあと思います
気まずい…

それにしてもどういうつもりで部下を呼んだんだろ…
結果的にバレそうになってるし
2021.01.29 14:15 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

お、サキさん、手厳しい(笑)
ま、褒められたことでないのは間違いありませんが、世の中にはもっと許せないクズ人間がいくらでもいますので。
裏設定としては、現在の妻(リカの従姉妹)がずっと上手で、そっちを選ばされた、現在妻の本当の性格を思い知らされている……という感じです。

女性のほうが打撃に対して強いというわけではなく、単純に志伸はリカに対して罪悪感があって、対等には付き合えないのですよ。
しかも、リカが平然と仲間内に顔を出すようになったので、志伸にとっては簡単に仲間内に復帰ができないブレーキになっています。
つまり、リカは皆と昔のように騒いで楽しむことができるけれど、志伸はいつもどこかで自分のやったことと、仲間がそれにどう反応したかを永久に意識させられる、罰というほど厳しいものではないにしろ、どうしても苦さが残る、そんな感じになります。

私の中では、あの大晦日からおよそ2年が経っているイメージです。
ほとんど1年経ってから、『カラカル』はオープンし、リカはオープンから通いまくっています。一方、志伸の方は秋頃からようやく来るようになり、その後も独身ほど氣軽には通えないので、ときどき来る程度です。

亮太をリカに会わせるつもりはもちろんなかったと思います。っていうか、リカがいると知っていたら、たぶん来なかったはず。
佑輝も、訊かれもしないのに志伸に「リカがよく通ってくれているのよ。1周年にも来てくれるはず」なんて話はしませんしね。

しかし、まあ、書類をこの手の店で受け渡すというのは、なんですけれど、そこは第3者をこの店に来させたかった私の大人の事情です(笑)

コメントありがとうございました。
2021.01.29 23:32 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

ええ、スーパーエリートが聖人君子だとは限りませんからね。
案外、計算高い女性にうっかりはまって、後悔の人生を歩んでいたなんてことも。

リカは、たぶん佑輝がいなかったら、ひとりでいじけて仲間から逃げていたと思います。
でも、1度吹っ切れたら、しっかり自分の場所を確保したようです。
反対に志伸の方は、なかなか戻ってこられない模様。

部下をこの店に呼んだのは、私サイドの大人の事情です(笑)
どうしても誰か事情を知らない第三者に語らせたかったので。
ただ、現在の奥さんに「子育てで私は大変なんだから、簡単に部下なんか連れてこないで」といわれていて
自宅に届けさせるのは無理みたい。

コメントありがとうございました。
2021.01.29 23:37 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こちらにコメをしようと思いながら、この3週間、眩暈に苦しんでいてすっかり何処までコメントしたのか分からなくなっておりました。12月の○○シリーズ、今回はお店バージョンですか。夕さんちにはいっぱいありそうでネタには困りませんね。

そして、まぁ、第1作目がなんとも微妙な雰囲気の二人の登場ですか。リカは強いようでいて虚勢を張っているタイプだから、実は完全に吹っ切れているというわけでもないんでしょうけれど、少なくとも割り切ってはいるんでしょうね。二次会を蹴ってくれた仲間たちもいるし。

ある一定の年齢の時って、こういうお店仲間って大事だなぁと思います。私にも2軒ばかり、プライベートまで踏み込んだお店があったなぁ~って遠い目になっていました。その場所、自分の場所みたいなところに支えられていたというのか。うん。リカにもそういうところがあって良かったです。

一方の志伸のほうは、まぁ、居心地悪くてもまさに身から出たサビですしね。でもそういうのを排除してしまわないのが、昔の仲間というのか、佑輝たちマイノリティの人たちの懐の深さなのかも。

そうそう、彼はまさにリカの従姉妹に嵌められたんでしょうけれど、昔の妻にも今の妻にも居心地の悪い思いをしているみたいだから、ちょっと憐れと言えば憐れですけれど、考えなしの男の末路とも思える^^;
時間経過で語られる「その後」って面白いですね。
2021.02.08 12:50 | URL | #nLQskDKw [edit]
says...
こちらにもありがとうございます。

ああ、無理なさらないでくださいね。

さて、そうなんです。そろそろ12店舗ぐらいできたかなと思いまして(笑)

リカは、そうですね。完全に吹っ切れているわけではないですね。
半分、「このままコイツに負けたくない」で、頑張って笑いこけているのかも。
でも、少なくとも後ろめたくない方だし、それに、ここでリカがウジウジと引き下がったら、志伸がこっちでリラックスしちゃうかもしれないし。それがイヤだし、こっちの居場所は、譲らん、みたいな(笑)

ちなみに志伸の方は、周りの対応がどうかよりも、自分自身で居心地を悪くしてしまっているって感じでしょうか。そりゃ、みんなとバカ騒ぎとかできませんよ、リカがその場にいちゃ。それに、ここでリカと会ってたなんて妻に知られたら大変だろうなあ。

この話は、まあ、蛇足ではあるのだけれど、実はちょっと書いてみたかったのです。立ち直り方というか、関係の修復(ラブラブに戻るのではなく、ギクシャクがなくなっていく過程)みたいなのを、サラッと本人ではなくて他人視点で書いてみたいなと。

というわけで、トップバッターからぶち修羅場でしたが、今月もよろしくお願いします。

コメントありがとうございました。
2021.02.09 22:30 | URL | #9yMhI49k [edit]

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