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scribo ergo sum もの書き・八少女 夕のブログ Since March 2012


Posted by 八少女 夕

【小説】引き立て役ではなく

今日の小説は『12か月の楽器』の7月分です。このシリーズでは、楽器をテーマに小さなストーリーを散りばめています。

今回の選んだのは、ヴィオラです。でも、出てくるキャラはあのヴィオリストではありません。ちょっとくらい出そうかと思いましたが、蛇足なのでやめました。『大道芸人たち Artistas callejeros』や『樋水龍神縁起 Dum Spiro Spero』を読まれた読者の方は、この作品の登場人物(男の2人)の苗字から「あれ?」とお氣づきになるかもしれません。関係はあります。1世代上ですけれど。

そして、この作品の会話だけに出てくるM.ブルッフの『ヴィオラと管弦楽のためのロマンス』は、下に参考として掲げた作品のメインイメージとして使った作品です。ただし、エピソード間には、全く関係はありません。


短編小説集『12か月の楽器』をまとめて読む 短編小説集『12か月の楽器』をまとめて読む

【参考】
大道芸人たち Artistas callejeros 番外編 ロマンスをあなたと



引き立て役ではなく

 美登里は、待ち合わせ場所に現れた蘭を見て、あらまあと思った。こんなに全力でお洒落をした彼女を見るのは久しぶりだ。従姉は、子供の頃から見慣れている美登里ですら、ときどき見惚れてしまうようなところがある。

 黒いジャケットスーツはヴェルサーチ。でも、プリントが裏地にあるから、わかる人にしかわからない。鮮やかな薔薇色のカトレア柄のプリントブラウスは、シャープな襟と柄の大きさにこだわりぬいたものだ。このブラウスを見つけるのに彼女がどのくらい時間をかけたのか知っているのは、美登里くらいだろう。

 女子高の頃の蘭は、学内一の人氣を誇っていた。ショートカットで背が高く、切れ長の目許は涼しげだ。バレンタインデーには、持ちきれないほどのチョコレートを受け取り、毎年食べきるために美登里が協力しなければいけなかった。

 本人は、自分に与えられた役割を自覚しているのか、人前では口数が少なくクールな様相だが、じつは面白くない親父ギャグをいうクセがあり、美登里に絶句される度にわずかに傷つく可愛いところもある。

 それに、実は顔には出さないが非常に緊張している時は、声がいつもにまして低くハスキーになる。例えば、今日は相当緊張しているようだ。結城くんが一緒だからだろうか、それとも園城さんの方かしら。

 美登里は、一緒に歩く蘭をすれ違う人たちがチラチラと見つめたり振り返ったりするのを見ながら考えた。おかしいのは、女性の方がより熱っぽく見つめることだ。中性的と言うよりは、むしろ宝塚の男役に近い雰囲氣を纏っているからだろう。彼女に言わせれば、高校を卒業したらその手のモテかたとは無縁になるつもりだったのらしいが、この調子では生涯こんな感じなのかもしれない。

 今夜は、同じピアノ科の結城勝仁と指揮科の園城邦夫に誘われてコンサートに行くのだ。ツィンマーマンが来日していてブルッフの『クラリネットとヴィオラのための二重協奏曲』を演奏するのだ。同じピアノ科の結城勝仁が、チケットが4枚あると美登里に声をかけてきたのだが、一緒に行きたいのは声楽家の堂島蘭だということは、初めから予想できた。

 華やかで交友関係の広い結城勝仁と真面目で物静かな園城邦夫が一緒にコンサートに行くような仲だということは、今回初めて知った。同じ高校出身らしい。性格はずいぶん違うようだが、氣が合うのだろう。

 たぶん蘭と美登里も、こんな風に「意外な組み合わせ」と思われているのかもしれない。

「結城くんが、指揮科の園城さんと行くツィンマーマン、一緒にどうかって誘ってくれたんだけれど……」
美登里がおずおずと訊くと、蘭はいつもとは違う食いつき方で「行きたい!」と即答したのだ。蘭がヴィオラがメインのコンサートにそこまで熱心なはずもないので、きっと2人のどちらかを氣になっていたのだろう。

 美登里は、そつの無い、悪い言い方をするとありきたりのワンピースを着ていた。蘭が演奏会で歌うとき、伴奏を頼まれる美登里はできるだけ目立たないワンピースを着る。どこか外出するときも、自分が素敵に見える服よりも、他の人たちがどんな服装の場合でも場違いにならないよう、目立たない服を選んでしまうのは癖になっていた。

 蘭と出かけるときは、なおさらだ。彼女は常に注目を集めるので、自分に似合う素晴らしい装いと完璧な立ち居振る舞いをするのだけれど、実はファッションそのものにはあまり詳しくないので、美登里が何を着ていても関心も持たないし話題にもならない。むしろ、美登里が蘭からの相談を受けて、彼女が求めるタイプの服装をどこで購入できるかをアドバイスしてあげることも多い。

 今回のスーツが、蘭にとっての真剣勝負の服装だということを、美登里が氣がついたのはそのせいだ。たいていの男性は蘭に対して好意的に振る舞うから、どちらであっても難しい恋ではないだろうけれど、美登里にも全くいわなかったことを思うと、蘭にとってはよほど真剣な想いのようだ。できれば傷ついたりしないでほしい。うーん、モテモテの結城くんの方だったら、要注意かなあ。

「そのブラウス、本当にヴェルサーチのスーツにぴったりね。よく似合うよ」
美登里は話しかけつつ、横を歩く従姉の顔を見上げる。身長が高い上に、今日の蘭は、いつもよりも踵の高いヒールなのだ。

「コーデネイトはこーでねぇと……」
出た。定番のしょうもない親父ギャグ……。

「蘭。忠告するまでもないと思うけれど……」
「わかっているわよ。結城くんたちの前では、慎むから」
蘭は、より一層低い声を出した。コンサートホールの前に、既に待っていた青年2人が見えてきた。

「ああ、今夜は来てくれてありがとう」
そう言って、結城勝仁がチケットを2人に渡し、さりげなく蘭の隣に立った。成り行き上、園城邦夫が反対側、つまり美登里の隣に立った。

「こちらこそ、誘っていただけてお礼をいわなくちゃ。ツィンマーマンを生で聴くの、初めてよ。チケット取るの大変だったでしょう?」
蘭は、先ほどの親父ギャグを口にしたのと同じ人物とは思えぬほど、冷静な低い声で答えた。

「邦夫のおかげだよ。今日のコンマスと親しいんだ」
勝仁は、友の方を指した。

「そうなの?」
美登里が訊くと、邦夫は頷いた。
「高校の先輩なんだ」

 チケットを切ってもらい入場したが、蘭は、ここでも注目を集めている。ロビーの華やかなシャンデリアの光の下で、ジャケットの上質な黒い照りと、ブラウスの薔薇色の艶やかさが際だった。

 非日常的で、きれいな世界だなあ。美登里はシャンデリアを見上げた。音大に進んだとはいえ、才能あふれる一部のクラスメイトを知ったことで、美登里自身の技量は大したものではないと思い知らされている。将来コンサートピアニストとしてやっていく見通しは皆無で、このホールで演奏するようなこともきっとないだろう。もしかしたら、今のように蘭が常に伴奏者に指定していてくれることで、ここの舞台に立つ可能性がないわけではないけれど。

 『クラリネットとヴィオラのための二重協奏曲』は、作曲者マックス・ブルッフの晩年1911年にクラリネット奏者として活躍していた息子マックス・フェリックス・ブルッフのために書かれた。生前はあまり評価されておらず、演奏される機会もあまりなかった曲だが、今日演奏するツィンマーマンやその他の名手たちによって取りあげられてから、しばしば演奏されるようになった。

 よくあるヴァイオリンやピアノの協奏曲と違って、楽器自体がメジャーでないためか、それとも全体を通して流れる牧歌的でしっとりした音色のせいなのか、音楽大学に通う美登里ですらも初めて耳にする曲だ。

 たとえば映画音楽などに多用されて、誰もが耳にしたことのあるような音楽とは違い、非常に心地のよいその音色はメロディーをいつでも口ずさめるような音楽とは違う。けれど、その旋律の美しさには心打たれる。それはとても心地よい。奇をてらった不協和音などたったの1つもなく、ヴィオラとクラリネットのどちらのよさも生かした作品だ。

 重厚に始まる第1楽章、優しく夢見るような第2楽章、そして、華やかに高らかに歌い上げる第3楽章の全てをヴィオラとクラリネットが縦横に活躍し、オーケストラは魅力たっぷりにそれを支えている。

 美登里は、すっかり魅了されて20分弱の曲の世界に浸った。ツィンマーマンの奏でる重厚で芯の強い音は美しいが、それはクラリネットをかすめさせることはない。ヴィオラの独奏演奏会に1度も行ったことのなかった美登里は、少し自分を恥じた。

 休憩の間、何か飲もうという話になり、4人はロビーに出た。
「素晴らしかったね」
邦夫が、熱のこもった口調で言った。
「ええ。マックス・ブルッフって、こんなロマンティックな曲を書く人だったのね。……私、初めて聴いたんだけれど、もっと聴きたいわ」
美登里は、CDでも探すつもりでそう口にした。

「じゃあ、同じブルッフとヴィオラの曲で、『ヴィオラと管弦楽のためのロマンス』の演奏会が来月あるんだ。それも行く?」
邦夫がすかさず訊いたので、美登里は驚いた。これは4人でってことかしら?

 彼女が、彼の真意を確かめようとしたときに「きゃっ」という鋭い声がして、2人は振り向いた。蘭が、変な姿勢で蹲っている。

「どうしたの、蘭?!」
美登里は慌てて駆け寄る。けれど、もっと蘭の近くにいた勝仁は、すぐに彼女を助け起こした。

「いたた……。ごめん、足をひねったみたい」
蘭は、痛みに顔をゆがめながら勝仁に助けられて、廊下のソファに腰掛けた。あっという間に、蘭の足首が腫れてきた。

「これはよくないな。救護室があるか訊いてこよう」
邦夫はすぐにロビーの係員を探しに側を離れた。美登里は、トイレに行ってハンカチを冷たい水で濡らして戻った。

 蘭は、数歩歩くのも困難な様子だった。邦夫が戻ってきたが、救護室のようなものはないという情報をもたらしただけだった。

 勝仁は、携帯電話ですぐにタクシーを呼んだ。
「このまま、医者に連れて行くよ」

 蘭は「まだ後半があるのに悪いわ」と言ったが、勝仁は半ば強引に彼女を抱き上げた。焦った蘭が軽く悲鳴を上げる。

「園城、中村さんはよろしくな」
そういって、会場から出て行った。

「私も行った方がいいかも……」
当惑して美登里が言うと、邦生は肩をすくめた。
「全員の予定を変えさせたら、堂島さんが氣にするんじゃないかな」

 言われてみればそうだ。美登里も行けば、邦夫も行かざるを得ないだろう。せっかくコンサートマスターに4枚も都合してもらったチケットなのに、無駄にさせたとなったらずっと1人でぐずぐす悩む蘭だということは、美登里がよくわかっていた。

「コンサートがはねたら、結城に電話して様子を訊こう」
休憩の終わりを告げるベルが鳴っている。美登里は頷いて、邦夫と共に客席に戻った。

 後半のプログラムはドイツの作曲家テレマンの『ヴィオラ協奏曲 ト長調』を中心に組み立てられていた。クラシック音楽分野でもっとも多くの曲を作ったと作曲家としてギネスブックに載っているテレマンだが、ヴィオラのためのコンチェルトはひとつしか残っていない。

 存命中には活躍したが、後世では時代におもね過ぎた音楽として軽んじられ、大バッハの栄光の影に沈んでしまったといわれるテレマンの作品だが、ヴィオラの落ち着いた音色がバロックの色調とよく合い、心地よい作品に仕上がっていた。とくに終曲の第4楽章はいかにもバロックという音運びなのに、かえって古さを感じさせないのはヴィオラの音色によるものなのかと思う。

 コンサートが無事終わり、アンコールまでをしっかりと楽しんでから美登里と邦夫は会場を後にした。邦夫の携帯には既にメッセージが入っていて、既に病院での処置は終わり勝仁が蘭を自宅に送るから心配するなとあった。

 美登里が蘭にかけるとすぐに出た。
「ごめんね、美登里、心配かけて。後半、楽しめた?」

「うん。大丈夫?」
「ええ。しばらく、安静にしていれば数日で歩けるようになるだろうって。慣れない高いヒールなんて履くんじゃなかったわ」
蘭の声は、あまり落ち込んでいるようには響かない。

「結城くんは?」
「ここまで送ってくれたけど、もう帰ったわ。彼には悪いことしちゃったなあ。お詫びに、今度ご馳走するって約束しちゃった。でも、痛いのとテンション上がって……つい……」
「何?」
「『ありがトウガラシ』が出ちゃったのよね。呆れているかも」

 美登里は、脱力した。親父ギャグが出るくらいなら、落ち込み具合も問題ないだろう。

「蘭、大丈夫みたいです」
そう告げると、邦夫は微笑んだ。
「それはよかった。じゃあ、せっかくだから場所を変えて軽く食べながら、今夜の演奏会について話さないか?」

 美登里は驚いた。私と? 蘭のナイト役を結城くんに取られてガッカリしているのだと思っていたのに。でも、美登里も、今夜の新たに知った音楽について語り合いたかった。

 邦夫が連れて行ったのは、ドイツ風のダイニング・バーだった。軽く飲むためのおつまみ的なメニューもあれば、かなりしっかりと食べることもできる。飲み物もビールやワイン、それにソフトドリンクも豊富で、かといって居酒屋ほど軽く雑な感じもしなければ、騒がしくもない絶妙な店選びだ。それに、ドイツ音楽を聴いた後の余韻とも合う。

「音大に通っているのに呆れるかもしれないけれど、私、ヴィオラをこんなにちゃんと聴いたの、初めてだったの。いままで、とても失礼なイメージを抱いていたみたい」
美登里は正直に言った。

「そもそもヴィオラの演奏会自体が、全体的に少ないし、弦楽の身内や友人でもいない限り、なかなか聴くチャンスはないんじゃないかな」
邦夫は答えた。呆れている様子でもないし、美登里を慰めようと言っているわけでもないようだ。

「園城さんは、よく聴くの?」
「演奏会はよくというほどには行っていないかな。でも、CDはけっこう集めたよ。指揮法の勉強のためでもあるけれど、純粋にヴィオラやチェロの音が好きなんだ」

「ヴァイオリンよりも?」
美登里は、邦夫の顔を見つめた。彼は少し笑った。
「比較して、より好きと訊かれると、答えにくいけれど、そうだね。少し低めの音色で、普段は目立たないけれど、いったん表に出るとあれだけ存在感を増す、あの感じが好きなのかもしれないな」

 低めの音。美登里は、それを聞いて少しだけ心がチクッとしたように思った。
「アルトの歌声もってこと?」

 邦夫は、その言葉に心底驚いた顔をした。それから、ああ、という顔をした。
「君は、堂島さんのことを言っているのかい?」
「ええ。そういう意味なのかなって」

 邦夫は笑った。
「全く意図していなかったけれど、ソプラノやテノールよりも、アルトやバリトンの歌声の方が、好きなのは間違いないな。でも、堂島さんは関係ないよ。それに、彼女に『普段目立たないけれど』は当てはまらないだろう?」

 確かに。この話し方だと、蘭と親しくしたいから美登里に協力をして欲しいという意図もなさそうだ。どこかホッとしていた。蘭の本命が園城さんじゃないといいけれど。
「そうね。蘭は、大輪のカトレアだものね。あ、ごめんなさいね。私、ひがみ根性を出しちゃっていたかしら」

 邦夫は不思議そうに美登里を見た。
「ひがみ根性って? 君たちは、掛け値もなしに、とても仲がいいだろう」

 美登里は頷いた。
「ええ。仲がいいの。そして、私はみんなの知らないようなお茶目な面も含めて、本当に蘭のことが大好きなのよ。でも、私、まわりからいつも主役と引き立て役という風に扱われるのに慣れすぎて、何も言われる前からそうやって先回りしてしまうの。私は大輪のカトレアを引き立てる添え物のグリーンポジションだって。よく考えるととても嫌なひがみよね」

 邦夫はなるほどという顔をした。
「わからないでもないよ。ちょうど僕と結城の関係みたいなものだから」

「園城さんでもそう思うことあるのね。なら、私では無理ないかな。ピアノでも、結城くんみたいに才能のある人とは違うし、子供の頃から蘭と比較されるのに慣れちゃったので、女性としての魅力を磨くのも嫌になってしまったし。だから、世界のその他大勢として慎ましく生きていこうと、地味な方に安心するようになってしまったの」
私ったら、なんてかわいげの無いことを口にしているんだろう。美登里は肩を落とした。こんな話、園城さんが聞きたいわけないじゃない。

 邦夫は、ビールのグラスを置くと、しっかりと美登里を見た。
「結城の才能が抜きん出ているのは否定しないよ。あいつには、学内の全員が嫉妬してもおかしくないさ。でも、君のピアノにも、聴くものの心を打つ力があるし、それに女性としても、全く引き立て役ポジションじゃないよ」

 彼女は、しばらく言葉が出なかった。何度か瞬きをしてから、ようやく言った。
「園城さん、私の、ピアノ……聴いたことあるの?」

 邦夫は頷いた。
「堂島さんの最高の歌声を聴かせたいって、結城に前期発表会に連れて行かれたんだ。で、感想を訊かれて、君の伴奏がいかに好みかってことばかり答えて呆れられた。今回、僕に4人分のチケットを都合しろと厳命したのはあいつなんだ」

 美登里は、胸が詰まったようになり、言葉もなく邦夫を見つめた。彼は、少し照れたように続けた。

「今日のヴィオラ、とてもよかっただろう? もし、嫌でなかったら、さっきも言ったブルッフの『ロマンス』一緒に聴きに行かないか」

 美登里は、大きく頷いた。

(初出:2022年7月 書き下ろし)

追記


蛇足ながら。おわかりになった方もあるかと思いますが、園城邦夫と美登里の娘が、ヴィオリスト園城真耶で、結城勝仁と蘭の息子がピアニスト結城拓人です。

こちらに、本文に出てきた2曲を貼っておきますね。


Max Bruch - Concerto for Clarinet & Viola, Op. 88


Telemann Viola Concerto in G major TWV 51:G9
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Category : 短編小説集・12か月の楽器
Tag : 小説 読み切り小説

Comment

says...
執筆、お疲れさまでした。

この四人って、八少女夕さんのキャラにはめずらしく、子どもの世代もふくめて全員が勝ち組じゃないですか。それでもまったく嫌味に感じないのは、みんな「いい人」だからかなぁ。拓人パパもチャラチャラしてないし、真耶パパは器が大きそうだし。女性陣も、蘭は才色兼備でありながら可愛らしいところもあるし。
そして美登里も、いささか引き気味の性格だけど卑屈とまではいかないし、人を引きこむだけの才能も魅力もある。
で、ヴィオラ。八少女夕さんの(=園城真耶の)おかげで、よく耳にする楽器ですが、一般には目立たない地味な楽器ですよね。オケの中でもどういう仕事をしているのか、イマイチわかりにくいんですけど、調べてみればけっこう大事な存在みたいですね。単体の楽器としても、人の声に近い音程で魅力があるようですし。楽器にせよ人間にせよ、そういう魅力をちゃんと見ている人もいる。美登里には、いい出会いでしたね。
それはそうと、ヴェルサーチのスーツとか、親父ギャグとか、微妙にバブル&昭和っぽいネタがちりばめられていて、そこもニヤリとさせていただきました(笑)
2022.07.13 09:48 | URL | #V5TnqLKM [edit]
says...
こんばんは。

ええ。結城家と園城家は、めっちゃ勝ち組です(笑)
拓人パパは、息子ほどじゃないですがじゅうぶんチャラいです。この親にしてこの子あり。
この4人の中では、真耶パパが一番大成しましたね。高名な指揮者になり、拓人も頭が上がりません。
「結城家はもとから金持ち、園城家はそこそこの名家ですが、真耶パパが成功してこちらもめっちゃ金持ちになりました」的な設定です。

今回は、単なる偶然ですけれど、真耶と、真耶の両親にとってヴィオラの存在が、あとから運命的な繋がりを感じられるものになっていた、という感じに繋がる話にしてみました。

> それはそうと、ヴェルサーチのスーツとか、親父ギャグとか、微妙にバブル&昭和っぽいネタがちりばめられていて、そこもニヤリとさせていただきました(笑)

これ、蘭をカッコよくしたくなかったのでわざとですが、昭和感出し過ぎました。
実は時系列的にはこの世代は、私よりもひとまわりは若いのですよ。
2022年現在、拓人や真耶が小学校に入学したくらいなので。
蘭は「時代にあわない異様に古くさいギャグをいう変な人」だと思っていただけると(笑)

コメントありがとうございました。
2022.07.13 21:58 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
う~~~ん、やはり、
夕さんにはこういう音楽の描写が凄い迫力ですよね。
文章だけで、音楽に浸らせるだけの力がある、という感じですよね。
やはり知識もあるし、それだけ沢山聴いているからこその描写なんだと感動させられます。
2022.07.14 12:29 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

うわ。描写を褒めていただき嬉しいです。
下に動画を貼るというズルをしてはいますが、基本的に文章で耳から聞こえるものなど形のない物を描写するのは難しいですよね。
専門用語を並べるだけでは、一般の読者には伝わらないですし。
毎回、あれこれとひねくり回しつつ七転八倒して短い描写を考えています。

わずかでも感じが伝わったら嬉しいですね。

コメントありがとうございました。
2022.07.14 21:22 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
うっ…お二人の両親はこんな風だったんですね
モテモテキャラの両親はやっぱりモテモテキラキラなのか
あっでも園城さんの両親は娘よりちょっと地味なのかも?
そしてやっぱりこんなダブルデートをするのか
皆両思いでドロドロの四角関係にもならなかったのでラッキーでした
2022.07.15 13:14 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

そうですね。モテモテ、チャラチャラの拓人の両親は、モテ属性とチャラ属性ちゃんと持っています。
真耶の両親は、2人ともけっこう堅実ですけれど、特に父親が成功してゴージャス家庭になったようです。
真耶が美女になったのは、きっと両親のいいところを上手に受け継いだのでしょうし。

ドロドロの四角関係を書くにはこの字数は……というこちらの事情はさておき、この4人は順当にちょうどいい相手と結婚したみたいです。
結婚後もこの従姉妹はずっと仲良しでという設定があるので、ここでドロドロされちゃ困るんです(笑)

コメントありがとうございました。
2022.07.15 21:34 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
ふうむ、蘭と美登里はバイオリンとヴィオラのような関係というわけですね。
バイオリンは華やかな、ビオラはその奥でちょっと目立たないイメージなんですが、単純にそういう事ではないようですね。ビオラはバイオリンの引き立て役というわけではなくて、ちゃんと個性を持った素晴らしい楽器だということなんだなぁ・・・。
人それぞれに好みは違うし、好きな楽器も惹かれる人もそれぞれです。こういう組み合わせも有りと思いますが、なんて贅沢な組み合わせだろう。これ以上は無いくらい上手くいっています。まるで小説みたい・・・あ、これ、小説でしたね。だからこそなんでしょうか、読んでいて感じるこのホッコリ感と安心感は最高でした。
この4人がこうなってあの2人が誕生するのかぁ・・・すべてをすんなりと納得させてくれる作品でした。
あ、コンサートの様子、素敵でした。サキがただ一度行ったコンサートを思い出しました。サキは普段着で行っちゃったからなぁ。もっとお洒落をして休憩時間をロビーで何か飲んだりして過ごしたら良かったなぁ。蘭や美登里のようにはいかないけど・・・。

そうそう、昭和ネタを操る蘭、ちょっとギャップ萌えですね。
2022.07.19 13:42 | URL | #0t8Ai07g [edit]
says...
こんばんは。

そうですね。オーケストラにたとえれば全員がヴァイオリンだけだとあの音は出ないんですよね。
あらゆる楽器が揃って、オーケストラになるのですよね。
もちろん、それでも、やはり目立つ楽器があるように、目立つ人というのもいるわけなんですが。

蘭と勝仁は、華やかで賑やかなタイプ、美登里と邦夫は堅実で静かなタイプで、氣が合うようです。
そのまま華やかでチャラい拓人と、しっかりものの真耶が育つ家庭にも繋がったという設定です。

どのコンサートに行くかでも違うでしょうけれど、日本の場合はそこまでお洒落していかなくても大丈夫ですよね。
ヨーロッパの格式ある劇場あたりだと、ジーンズだと桟敷席にしか入れないなんてところもあるみたいですけれど。
コンサートホールの特別感は好きなので、また行きたいなと思っています。
始まる前や休憩時間にちょっと何かを飲んだり軽く食べたりするのも、いつもと違う感じがしてときめきます。
サキさんも、また機会があったらぜひいらしてくださいね。

蘭は、単に憧れのスーパーウーマンみたいにしたくなかったので「古くさいギャグをいう変な娘」にしてみました。
拓人に遺伝しなくてよかった(笑)

コメントありがとうございました。
2022.07.19 21:52 | URL | #9yMhI49k [edit]

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