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scribo ergo sum もの書き・八少女 夕のブログ Since March 2012


Posted by 八少女 夕

11周年と「scriviamo!」

当ブログ「scribo ergo sum」は、3月2日が誕生日です。今年は10周年だった昨年ほどの節目ではないですが、今日はせっかくなので「scriviamo!」について語りたいと思います。

小説

11周年の節目ということで、まずはいつも足繁く通ってくださる常連の皆様、小説を読んでくださったり記事に興味を持ってくださる方に、心からの御礼を申し上げます。

私は、つまらないことにはすぐに興味を失うタチなので、開設当初のような閑古鳥のままだったらとっくにブログをたたんでいたと思います。小説自体を書くことはやめないと思いますが、毎週アップロードする手間は、おもしろくなかったらかけません。でも、ここまで続いたというのは、それだけみなさんとの交流が面白くてやみつきになったことの証なのです。

「scriviamo!」はなおさらです。ご存じない方のために説明すると、この企画は毎年年初に開催しています。参加者の方がなにか(小説や詩やエッセイ、記事など)を提示してくださり、私がそれにお返しを主に掌編でします。毎年みなさんに盛り上げていただいています。詳しくはこの記事をどうぞ。

で、この「scriviamo!」ですが……。めちゃくちゃ大変なんですよ。

考えてみてください。この2か月にいただいたお題が9本(お返しが済んでいない作品が2本)で、基本的にいただいてから1週間くらいでお返しを発表しているんです。いただいてから参加者の方の作品を読み、対策を練って、執筆という作業をするのですが、月曜日と火曜日と木曜日は仕事を2つしているので何もできません。つまりこの作業を4日間でやっているのです。もちろんその間に仕事と家事の他、猫と戯れたりもしています。

毎年やっているので慣れてきて楽になったんじゃないだろうかとか、実は大して労力かからないんじゃないだろうかとか思われているかもしれませんが、そんなことはありません。はじめの頃と変わらずにずっと大変です(笑)それに、常連のみなさんは年々容赦の無い剛速球だの変速球だので「へへへ、これでどうだ!」的に投げてこられるようになっているので、楽になるはずなんかありません。まあ、一時に較べて参加者が減っているので、時間的な余裕は前よりはあります。

では、なぜ大変なのに毎年この企画をやるのかという話です。これは義務じゃありません。誰かに頼まれてやっているわけでもありません。

正直、去年の10周年の節目でやめようかとも考えたんですよ。でも、やめるメリット(2か月間楽になる)がデメリットにくらべて小さかったので続けることにしたのです。デメリットは、みなさんとの交流が減ることです。

私のブログにいらしてコメントなどを残してくださる方の大半はご自分のブログを持っていらっしゃいます。そして私以上に積極的に発信していらっしゃる方と、ほとんど記事の更新がない方にだいたい二分されます。

このブログの性格上、仲良くしてくださっている方々は創作系ブログの方が多いのですけれど、中には1年ちかくほぼ作品を発表されない方もいらっしゃいます。これって良い悪いの話ではないんですよ。書き方のスタイルも、私生活の事情も、何もかもが違うので、「自分はこうしている」ということとの比較はできないのです。ブログではなくて別の媒体に活躍の場を移された方もいらっしゃいますし、もちろん生活の変化とともに創作どころではなくなったという方もいらっしゃいます。

FC2ブログのアカウントを持っていらっしゃったり、Twitterアカウントでフォローしてくださったりすると、「ああ、読んでくださったのか」ということはわかりますし、感想をいただくこともとても嬉しいです。でも、私にとって楽しいブログでの交流って、私の作品だけを読んでくれればそれでいいというものではなくて、相手の方の作品の方でも盛り上がりたいんですよ。「あの作品、私の好きなあのキャラはいつ出てきてくれるのかなあ」などと思いつつも、なかなかつつけないもどかしさ。「ずーっと、ブログ動いていないけど、お元氣なのかなあ」と思うこともあります。

そこで「scriviamo!」なのです。「ずっと休んでいたけれど、この企画のためにまた書き出した」とおっしゃってくださる方もいれば、あいかわらずの剛速球で安心させてくださる方もいます。それに、みなさんだいたいお氣に入りのキャラで参加されることが多いので、しばらく会えなかった推しのキャラの話を読ませてもらえるという利点もあるのです。

それに多くの方が結構な力作を書いてくださるのですけれど、もちろん私のためだけということではないのはわかっていますけれど、とにかくこの企画に向けて書き下ろしてくださるわけです。世の中のオタ活をしている人たちならわかってくださると思いますが、こういうのって本当に嬉しいものなのです。

でも、たぶん喜んでいるのって私だけではないと思うんですよ。私の作品自体はどうでもいいけれど、この企画に集まってくるみなさんの渾身の作品を楽しみにしているブログのお友だちはかなり多いと思うのです。だからこそちょっと大変でも、皆勤参加してくださる方も多いんじゃないかなあ。

この企画をきっかけに、うちのブログにいらしていた方が参加者の方のブログにも行くようになって、新しい交流が始まるのも嬉しいことですよね。

私はリアルライフでも、なかなかサロン的な役割のできない引っ込み思案な人間ですが(私の連れ合いは超サロン型人間なので実感)、ブログの良いところは私が細かく面倒をみなくてもみなさんが勝手にお互いに仲良くしているのがわかることです。

そんなあれこれを鑑みて、自分の小説の瞬発力を鍛えるためにも、年に1度の「scriviamo!」を続けるのは悪くないと思っています。

今年はすでに締め切りましたが、まだお返しの済んでいない作品は順次発表していきますので、少々お待ちくださいね。これを読んで「しまった。今年は声を上げそびれた」と思われた方は、ぜひまた来年お声がけしてください。
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Comment

says...
「scribo ergo sum」11周年おめでとうございます。
ということは山西左紀の「Debris Circus」も11周年ということ?休眠していすっかり忘れていました。
こまめに更新なさる夕さんはともかく、サキのブログ活動が11年も続いた要因の最も大きなものの一つは、夕さんという良きお手本があったからだと思っています。
今回も「scriviamo!」を計画していただいたおかげで、ようやく創作に身を入れることができ、何とか更新にたどり着けました。このブログ、本当に息も絶え絶えという状態でしたからね。感謝しています。

「scriviamo!」のような企画を成功させ、それを毎年続けるのが大変だということは、サキも小さな記念イベントでいただいたお題で四苦八苦たりしていますので理解しているつもりなんです。
でも、夕さんのなさっている「scriviamo!」は規模が違いますからね。それに夕さんのブロ友さんはサキが混ぜていただくのが申し訳ないくらいレベルの高い方が多いですし、曲者(良い意味でですよ)も混じっています。サキには見えないところで苦労なさっているんだろうなぁ・・・などと、勝手に想像しています。

「scriviamo!」は続けていただけるのですね。
嬉しいなぁ。
そして「scriviamo!」に応募したサキの愚作を楽しみに読んでいただけるのならもっともっと嬉しいです。応募作が年に一度の生存報告にならないよう更新頻度を増やしたいものですが、はてさて、どうなることやら・・・。
サキはガンガン書きまくるというわけにはいきませんが、体調に留意しながらボチボチ書きますので、夕さんもお体に気をつけて創作活動をお続けください。
2023.03.07 11:44 | URL | #0t8Ai07g [edit]
says...
11周年、おめでとうございます。
やはりSNSの醍醐味は、交流ができることですよね。発信していても、なんの反応もなければ、なかなか続けられるものではないと思います。八少女夕さんをはじめとして、ブログで繋がったお友達の皆さんとの交流があればこそ、私も細々ながらブログを続けられています。
八少女夕さんには、ブログ開設初期からずっと仲良くしていただいていて、感謝しています。

そして今年も「scriviamo!」の開催、ありがとうございます。
こちらもまた、書く書く詐欺団員の私に、年に一本は書かないと、というモチベーションを与えてくれるとともに、交流の機会もあたえてくれる貴重なイベントになっています。
いつも悪球ばかり投げつけていますが、八少女夕さんなら受け止めて返してくださるだろうと甘えさせてもらっています。

そんなわけで、これからもよろしくお願いします。
2023.03.07 23:22 | URL | #V5TnqLKM [edit]
says...
こんばんは。

そうですよね。サキさんもおめでとうございます。
私、マメに見えますが単純に「水曜に小説」「日曜に記事」と決めた通りに更新しているだけで、こうした決まりを設定しないとすっかり忘れて「放置」になってしまうこと間違いないんですよ。

創作もそうですけれど、なにかが止まってしまった時って、きっかけさえあれば苦も無く再会できることってよくあると思うんですよ。
ただ、本当に時間が無いとか、精神的にそれどころではないとか、他の要因があるかもしれないので、単純には言えません。
単なる振り子の一押しが必要なだけなら、こうした企画がきっかけとなってまた創作が進むこともあるかもしれませんよね。
今回のサキさんはそんな感じだったでしょうか。あっという間に次々と作品が書き上がりましたものね。

あ、私のブロ友のみなさんのレベルがめちゃくちゃ高いのは間違いないですが、その中にサキさんも入っていますからね!
そもそもなぜ私がそこに混じっているんだろう、という感じですよ。むしろ。

「scriviamo!」は続けていこうと思います。10年以上続けてきて、参加してくださるみなさんは、下手に氣を遣ったりすることがなく、それぞれに楽しんで出題してくださることがわかったので、この空氣を楽しみたいですね。

サキさんも、ご無理のない範囲で創作を楽しんでくださいね。

御祝い、ありがとうございました。
2023.03.07 23:42 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
11周年おめでとうございます

scriviamo!よく考えると私の側は一つだけど
それを9本もこなしてるんですよね
大変そう…
でもそれだけ盛り上がるイベントになってるって
ことなのでいいですね
私も毎年バレンタインの頃になると
一番にこれを思い出すようになってます
2023.03.08 14:05 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

そうなんですよ。実はかなり無謀な企画なのですが、よく続いているなあと思います。
毎回、綱渡りをしているような心地です。

ダメ子さんには、勝手にキャラを使うことを許していただいて本当に感謝です。
私もバレンタインといったら真っ先にこのシリーズを思い浮かべるようになりました。

御祝いとコメント、ありがとうございました。
2023.03.09 00:14 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
11周年 おめでとうございます。
そしてscriviamo!も毎年とても楽しみにしています。
いろんな方の作品もすごいですが、八少女さんのお返しもとてもすごいです。
それこそ引き出しいくつ持っていらっしゃるの?って思います。
そんなすごい企画に私も参加させていただだけるなんて・・・
と毎年嬉し恥ずかし、でもちょっと不安な気持ちです。
でも参加できるようがんばることがいい刺激になると思います。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。


遅ればせながらお義母様のことお悔やみ申し上げます。
お疲れは出ていらっしゃいませんか?
人の人生を終うって大変ですものね。
どうぞお体に気をつけてください。
2023.03.09 14:53 | URL | #8tY9vXl2 [edit]
says...
こんばんは。

毎年、本当にありがとうございます。
「scriviamo!」はとくにそうなんですが、それ以外の企画においても、結局書けるのは私の小さな頭脳を振り絞ってのアイデアなので、いつも「もっと引き出しがほしい」と思っています。
でも、やっぱり、自分一人で企画するよりも、みなさんの作品やエッセイを読んでからの方が、いろいろなアイデアがわいてくるのですよ。
基本は楽しいからやっていることですが、結果的に私の小説書きという趣味の、とてもいい修行になっているんだなあと思います。
ありがたいことです。
もぐらさんの貧乏神さんシリーズも、毎年、どんどんアイデアが出てきてすごいなあと感心しています。
お返しから生まれた超お氣に入りの話もいろいろあります。これからもどうぞよろしくお願いします。

義母のこと、お氣遣いいただきありがとうございます。
とても世話になった人で、もちろん悲しいのですが、やはり実母を亡くしたときのような、半身が持って行かれるほどの悲しみではないので
連れ合いの目が届かない実務的な面で、できるだけ役に立てるように頑張っています。
どの国にいても葬儀というのはあれこれ大変なものですね。
わりと形式がしっかり決まっている日本と違い、自由な分、「ちょっと、なんで!」ということも多いです。

もぐらさんも、まだおつらいのではないでしょうか。
どうかご無理なさらずにお過ごしくださいね。

御祝いといたわりのお言葉、ありがとうございました。
2023.03.10 00:12 | URL | #9yMhI49k [edit]

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