【もの書きブログテーマ】「文章を書く人への問い」に答える
今日は、バトンをやることにします。X(旧Twitter)で流れていたという質問らしいです。私はXですら辺境に存在しているらしく、見かけなかったのですが。TOM−Fさんのところで見て、これまで回答したことのないような質問だなと思ったので、強引にいただいてきちゃいました。
TOM−Fさんもおっしゃっていましたが、もともとは小説書きには限定していない問いみたいです。でも、私も小説に限定して回答してみました。というわけで、いきます。
文章を書く人への問い

- Q1 書く文章のジャンルは?
- ジャンルは「小説、あれこれ」ですね。とくに決まったジャンルでは書いていないと思います。
比較的共通しているのは、比較文化がどこかに含まれているような内容でしょうか。あと本人が『旅』と『食べること』が好きなので、登場頻度は高いです。
書かない(というか書けない)ジャンルはある程度はっきりしていて、以下のようなものは手を出しません。
*ミステリー
*ホラー
*戦闘シーンが最重要となるような戦争もの
*本番シーンがメインとなるようなエロまたはBL/GLなど
*RPGゲームの知識が必要になるようなファンタジー
「あれこれ」じゃないじゃん。「人氣の出そうなもの以外」かも。 - Q2 どんな雰囲気の文章が得意ですか?
- 得意かどうかは別として、書きたいのは、そこそこの上品さの感じられる文章です。対象とする読者の性別や年齢を特定していないので、誰が読んでも不快ではないように書き方を工夫しています。
それから、もっと大切にしているのが「読みやすくわかりやすい文章」です。といっても、いちおう最後まで投げ出さないでもらえるぐらいとかなりハードルは低めに設定していますが。(自分に甘い) - Q3 ストーリー重視の文章ですか、描写重視の文章ですか?
- あえていうならストーリーですかね。とくに長編では明らかにストーリー構成重視です。もちろん描写も大切だと思っています。
それと作品や、その長さによって比重を変えています。作品のなかに観光案内を入れようと決めたような小説では、そうした描写の比重が大きくなります。短い掌編で雰囲氣だけを表現したいときなどは、ほぼ描写のほうにだけ力を入れます。 - Q4 どういう文章を書く練習をしていますか?
- 訓練のためにしているわけではないですが、毎年開催している「scriviamo!」という企画やキリ番リクエストなどで、即興的に作品を書くことを定期的に行っています。自分の発想を超えたテーマや題材をだいたい1週間くらいの間に作品にするので、それが大きな訓練になったように思います。
- Q5 将来プロを目指す文章を書いていますか?
- とくにプロを目指した訓練はしていません。この8年ほどで、ほかの方に購入してもらうためではなく、自分が書きたいものを自由に書く、このブログでの発表というやり方が合っていると思うようになりました。
- Q6 普段どのくらい文章を書いていますか?
- 日本語の文章は、このブログと小説書きがメインで、小説だけでも月に2万字くらいは書いているはずです。日常生活は日本語をほとんど使わない所に住んでいるので、日常的にほかの文章を日本語で書くことは稀です。メールやSNSは別として。
- Q7 文章量をこなす書き方はできますか?
- 質問の意味が、今ひとつはっきりしないのですが「長い文章も書けるか」という意味であれば、できると思います。また、「コンスタントに書き続けられるか」という意味でも問題ないと思います。少なくともここ11年ほど続けています。
連載している長編小説と並行して、毎月5000字前後の掌編を書くというタスクもずっと続けていますので、文字数だけでいえば大丈夫です。まあ、中身はどうかと問われると、そっちはね……。 - Q8 今の文章力をどう自己分析していますか?
- あくまでアマチュアレベルの話ですが、「わかりやすい」は、そこそこかなあと分析しています。
現代および中世ヨーロッパ、アフリカなどを舞台にしたり、平安時代の話も書くなど、現代日本の読者には馴染みのない物事についての描写をよくしますが、そこで「意味がわからない」と思われないだけでなく「説明臭い」と鼻につかないような表現を常に探しています。その辺は、まだまだ向上したいところです。
それと、わたしの日本語はだいたい25年くらい前のものなので、古くさいかもしれません。とくに流行語の類いは致命的と思われるので、わざわざ昭和風のさらに古い言葉を交ぜてごまかしたりもしています。
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Comment
今日は。
やっぱりこの質問集面白いですね。
文化や旅、というかその土地の情景が含まれるのはもちろん、夕さんの作品はどれも上品なので、納得です。
ストーリー重視であっても、描写が不足することがないのも、やっぱり、意識されているからなんだなあと今更ながら。
「scriviamo!」なども本当に良い訓練となっているのでしょうね。
皆さん、毎回様々なテーマで書かれるのに、どれも丁寧なお返しで凄いなあと思ってました。
それに量も書かないといけない。自分は読むだけで良かった、本当に……
説明臭くない説明も難しいですね。
自分では分かっていることだから、何処まで必要なのかの判断も。
どうせ説明なら面白く読んで欲しいですけれど、分かりづらくなったら本末転倒だし。
文章は別に古臭くないんじゃないでしょうか。
むしろ、最近のが一人称なのを良いことに手抜きなだけでは……って、わあ、自分の首を絞めちゃったぞ。
流行語の類は私もわからないんですけどね。
トリネアの真珠もその他の作品も楽しみにしております。
ただ、無理なく執筆を続けてくださいませ。
やっぱりこの質問集面白いですね。
文化や旅、というかその土地の情景が含まれるのはもちろん、夕さんの作品はどれも上品なので、納得です。
ストーリー重視であっても、描写が不足することがないのも、やっぱり、意識されているからなんだなあと今更ながら。
「scriviamo!」なども本当に良い訓練となっているのでしょうね。
皆さん、毎回様々なテーマで書かれるのに、どれも丁寧なお返しで凄いなあと思ってました。
それに量も書かないといけない。自分は読むだけで良かった、本当に……
説明臭くない説明も難しいですね。
自分では分かっていることだから、何処まで必要なのかの判断も。
どうせ説明なら面白く読んで欲しいですけれど、分かりづらくなったら本末転倒だし。
文章は別に古臭くないんじゃないでしょうか。
むしろ、最近のが一人称なのを良いことに手抜きなだけでは……って、わあ、自分の首を絞めちゃったぞ。
流行語の類は私もわからないんですけどね。
トリネアの真珠もその他の作品も楽しみにしております。
ただ、無理なく執筆を続けてくださいませ。
こんばんは。
面白い切り口の質問集ですよね。
小説バトンはいろいろやりましたが、こういう質問は初めてだったかも。
上品は、目指してはいるんですが、まだまだ道半ばです。食べ物については作者の食いしん坊ぶりタダ漏れになっていますね。「もういいよ」といわれるくらい(笑)
描写についてですが、頭の中では当たり前のように映像で展開しているのですが、それを描写するのを忘れて終わることもあります。「あれ? まだ容貌を描写していなかった」なんてことも。反対に、どうしても資料を見つけられなくて確認できなかったことなどは、あえて描写せずにごまかすこともあります。とくに中世系。
「scriviamo!」は、本当に毎回ドッキドキなんですよ。
普段の作品は、自分がわかっていることや、得意な内容を書いていくのですが、「scriviamo!」はそうでない内容が多いので、毎年「え〜、これはどうしたらいいんだ!」と頭を抱えることの繰り返しです。私は自分に甘いので、こういう機会がなければ、いろいろなテーマに挑戦したりしなかったと思うので、ほんとうにいい訓練をさせてもらっています。ありがたいことです。
日本にいると、自然に新しい言葉が身につくのだと思いますが、こちら浦島太郎でいただいたコメントで自分の言葉が時代遅れになっていることを実感することがあります。ものすごく最新の流行後「リア充→陽キャ」みたいな言葉は、ときどき記事が出ていて氣がつくのですが、たとえば、「スチュワーデス」や「看護婦」が古くなっていたことにはしばらく氣がつかなかったんですよ。言葉は生きていて、難しいですねぇ。
トリネア、楽しみにしていただき嬉しいです。
ようやく本題に入ったという体たらくですが、また読んでいただけたら嬉しいです。
コメントありがとうございました。
面白い切り口の質問集ですよね。
小説バトンはいろいろやりましたが、こういう質問は初めてだったかも。
上品は、目指してはいるんですが、まだまだ道半ばです。食べ物については作者の食いしん坊ぶりタダ漏れになっていますね。「もういいよ」といわれるくらい(笑)
描写についてですが、頭の中では当たり前のように映像で展開しているのですが、それを描写するのを忘れて終わることもあります。「あれ? まだ容貌を描写していなかった」なんてことも。反対に、どうしても資料を見つけられなくて確認できなかったことなどは、あえて描写せずにごまかすこともあります。とくに中世系。
「scriviamo!」は、本当に毎回ドッキドキなんですよ。
普段の作品は、自分がわかっていることや、得意な内容を書いていくのですが、「scriviamo!」はそうでない内容が多いので、毎年「え〜、これはどうしたらいいんだ!」と頭を抱えることの繰り返しです。私は自分に甘いので、こういう機会がなければ、いろいろなテーマに挑戦したりしなかったと思うので、ほんとうにいい訓練をさせてもらっています。ありがたいことです。
日本にいると、自然に新しい言葉が身につくのだと思いますが、こちら浦島太郎でいただいたコメントで自分の言葉が時代遅れになっていることを実感することがあります。ものすごく最新の流行後「リア充→陽キャ」みたいな言葉は、ときどき記事が出ていて氣がつくのですが、たとえば、「スチュワーデス」や「看護婦」が古くなっていたことにはしばらく氣がつかなかったんですよ。言葉は生きていて、難しいですねぇ。
トリネア、楽しみにしていただき嬉しいです。
ようやく本題に入ったという体たらくですが、また読んでいただけたら嬉しいです。
コメントありがとうございました。
バトンのお持ち帰り、ありがとうございます。
この質問集、文章にフォーカスしているのが、面白いですよね。回答していて自身も新鮮でした。
さて。
八少女夕さんは、とても幅広いネタを書かれるので、その抽斗の多さに脱帽するばかりです。まあ、苦手なジャンルって、だれにでもありますよね。
比較文化って、日本ではあまりピンときませんが、ヨーロッパでは身近にあることのようですね。このあたり、八少女夕さんならではの視点だなぁと思います。「旅」と「食事」は私も好物です。これは書き続けるだろうなぁ。
ネット小説界隈で人気のあるネタって、私も書けないですね、というか、書く気がないですね(笑)
品があって、多くの人に受け入れられやすい文章という点では、うまく書かれていると思います。
長編がストーリー重視になっていくのは、ある意味で当然ですよね。キャラや情景を再認識してもらう程度の描写は必要ですけど。
それから、創作量。この点においても、八少女夕さんはすごいです。これはもう、真似のできないレベルです。
説明くさくないけど、意味はちゃんと伝わるというのは、小説というジャンルの文章としては必須のスキルですよね。でも、そこが難しい。小説の奥は深いですね。
言葉のアップデートは必要ですけど、情緒のある言葉が「言葉狩り」的に消えてしまうこともあって、残念だなあと思います。
この質問集、文章にフォーカスしているのが、面白いですよね。回答していて自身も新鮮でした。
さて。
八少女夕さんは、とても幅広いネタを書かれるので、その抽斗の多さに脱帽するばかりです。まあ、苦手なジャンルって、だれにでもありますよね。
比較文化って、日本ではあまりピンときませんが、ヨーロッパでは身近にあることのようですね。このあたり、八少女夕さんならではの視点だなぁと思います。「旅」と「食事」は私も好物です。これは書き続けるだろうなぁ。
ネット小説界隈で人気のあるネタって、私も書けないですね、というか、書く気がないですね(笑)
品があって、多くの人に受け入れられやすい文章という点では、うまく書かれていると思います。
長編がストーリー重視になっていくのは、ある意味で当然ですよね。キャラや情景を再認識してもらう程度の描写は必要ですけど。
それから、創作量。この点においても、八少女夕さんはすごいです。これはもう、真似のできないレベルです。
説明くさくないけど、意味はちゃんと伝わるというのは、小説というジャンルの文章としては必須のスキルですよね。でも、そこが難しい。小説の奥は深いですね。
言葉のアップデートは必要ですけど、情緒のある言葉が「言葉狩り」的に消えてしまうこともあって、残念だなあと思います。
こんばんは。
面白いネタのご提供、感謝です。
ここに並べた「書けない小説」は、それに特化した得意な方が沢山書いていらっしゃるし、そっちの方が面白いに決まっているんですよ。そりゃ、それでご飯食べている人は、売れるジャンルを書かなくちゃいけないかもしれませんが、辺境ブログにひっそりと住むアマチュアだもの、好きなものばかり書いていてもいいですよね〜。
比較文化に関しては、わりと普段感じることなので、自然と書くようになったのかも。食いしん坊もそうですね。やっぱり、興味のあることのほうが生き生きと書けますよね。ファッションが上手く書けないのはそのせいなのか。うーむ。
創作量、本当に質より量になっちゃっていますが、個人的にはブログのメニューにある作品のツリー眺めて「よく書いたな、よしよし」とにやけるのも好きです。仕事や勉学の成果のようなものは、あまり残らないんですが(成し遂げていなからだろって)、こうして目に見える形になって残るとちょっと嬉しい。11年間、何かはやっていた証みたいなものですものね。
とはいえ、量だけでなく、質のブラッシュアップも必要で、いつももっとよくならないかなと考えながら筆を進めています。簡単な言葉で、上手く伝わる文章は難しいですね。
「言葉狩り」の傾向は、ここのところ加速していますよね。マウロやハンス=レギナルドのことを書くために「馬丁」と書く度にATOKに怒られるんですが、毎回無視して書いています。「こっちは中世ヨーロッパ風の小説書いているんだよ!」って。
コメントありがとうございました。
面白いネタのご提供、感謝です。
ここに並べた「書けない小説」は、それに特化した得意な方が沢山書いていらっしゃるし、そっちの方が面白いに決まっているんですよ。そりゃ、それでご飯食べている人は、売れるジャンルを書かなくちゃいけないかもしれませんが、辺境ブログにひっそりと住むアマチュアだもの、好きなものばかり書いていてもいいですよね〜。
比較文化に関しては、わりと普段感じることなので、自然と書くようになったのかも。食いしん坊もそうですね。やっぱり、興味のあることのほうが生き生きと書けますよね。ファッションが上手く書けないのはそのせいなのか。うーむ。
創作量、本当に質より量になっちゃっていますが、個人的にはブログのメニューにある作品のツリー眺めて「よく書いたな、よしよし」とにやけるのも好きです。仕事や勉学の成果のようなものは、あまり残らないんですが(成し遂げていなからだろって)、こうして目に見える形になって残るとちょっと嬉しい。11年間、何かはやっていた証みたいなものですものね。
とはいえ、量だけでなく、質のブラッシュアップも必要で、いつももっとよくならないかなと考えながら筆を進めています。簡単な言葉で、上手く伝わる文章は難しいですね。
「言葉狩り」の傾向は、ここのところ加速していますよね。マウロやハンス=レギナルドのことを書くために「馬丁」と書く度にATOKに怒られるんですが、毎回無視して書いています。「こっちは中世ヨーロッパ風の小説書いているんだよ!」って。
コメントありがとうございました。