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scribo ergo sum もの書き・八少女 夕のブログ Since March 2012


Posted by 八少女 夕

ムパタ塾のこと - 10 -

いつまでも引っ張る、ムパタ塾の話題。今回取り上げるのは、先日おこった事故と関連のある話です。

バルーンの準備 空から見た光景


先日の氣球による事故は大変痛ましい事でした。あの事故は、私にとっても他人事ではありませんでした。ムパタ塾の休日のオプショナルツアーとして乗ったのです。

空から日の出と、朝の動物たちを観て、サバンナでシャンパンつきの朝食を食べるツアーでした。どうしようかなと思ったのですが、たぶん一生に一度の事だし、他の参加者が「よかったよ〜」と帰ってくるのを想像すると、行ってみるかと思ったのです。

休日だというのに朝の四時起きでした。日の出を空の上で観るのですから、当然日の出前に飛ばなくちゃ行けないわけです。そして、乗る前に書類にサインをさせられました。バルーンは離陸と着陸の時にバランスを崩したりすることがあり怪我をしたり障害を負ったりする事がある。そうなる事があるという説明を聞いて自己責任で乗ります、というサインです。

実際にバルーンの仕組みを考えればわかる事ですが、可燃性のガスを燃やして、その熱で上昇するのです。既に何度も乗った事のある方は別として、これははじめて乗る人は「大丈夫か」と怯えるしくみです。よく考えると飛行機も、あんな大きな金属の固まりが空を飛んでいることに不安を感じます。しかし、あまりにも何度も乗っているので「大丈夫なもの」と勝手に心が判断している部分もあると思います。

そういうわけで、私はバルーンに不安を持って乗りました。幸い、私の乗ったものは問題なく離陸と着陸をし、パイロットたちが料理してくれるイギリス風の朝食を草食動物たちを眺めながら食べたのです。

空から眺めた日の出は本当に美しかったです。それから冷えた外氣の中をキリンやゾウやカバやシマウマが自分の下を通っていく光景も忘れられないものとなりました。森と川をいくつも越えて、滑るように飛んでいく開放感。そして、早起きのために重くなった頭と、わずかに不安の混じった緊張感。たぶん、本当に最初で最後になるだろうバルーン体験は、やはり忘れられないものとなりました。

お値段は、当時で360ドル。これはケニアからジンバブエを往復する国際線の倍以上でした。もちろん観光客しかしない贅沢です。「一度しか出来ない経験」というと、私たちはついしてしまう傾向がありますが、本当にそれが必要なのかとも考えてしまいます。とくに今回の事故のような事を耳にするとなおさらです。

亡くなられた方のご冥福をお祈りすると同時に、ご家族の悲しみが早く癒えるようにお祈りしています。


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Category : アフリカの話

Comment

says...
 こんばんは。
確かに 安全性に疑問ありますよね。
今回の事故も 異常が起こった時すぐに飛び降りなければ 助からない 
でも 一人が飛び降りる事によって 軽くなり 余計に高く飛んでしまう…
皆が助かる為には 皆が一斉に 飛び降りるしかない おそらく その様な決断 
とっさには出来ないでしょうね。
素朴に 脱出用のパラシュート付けてなかったのでしょうか…

写真 とても素敵です。 
2013.03.05 10:32 | URL | #- [edit]
says...
そうでしたか。八少女さんは乗ったことがあったのですね。
日本でも、東京でもかなりニュースになりました。

私は乗ったことが無いのですが、単純にそのフォルムとか綺麗だなぁと思ってみていました。
乗ったら素敵だろうなという感じで・
たしかに「たった一度しか出来ない経験」には惹かれますね。
それが「なかなか行けない外国」なら、尚更です。
企画自体はとても素敵で、そのことが悪いことではないのですよね。
安全意識、危機管理、それに伴う自己責任、いつでもどこでも難しいです。

たのしい旅行でもたらす便りが、悲報になってしまった。
ご本人たちの無念とご家族の哀しみは計りしれません。


2013.03.05 14:12 | URL | #GWG7oyQ. [edit]
says...
こんばんは。

確率でいえば、本当にわずかな事故なんでしょうけれど。でも、今回のような事故が起きたらまず助からないというのは情報として事前に知っていたら乗ったかどうかという問題がありますよね。

バンジージャンプも、急流下りも、多くの方がなさいますけれど、あれも時々、事故っています。そして、必ず死亡事故になります。

氣球、パラシュートはおろか、ヘルメットもなしですからね。
しかも「危険が伴います」とサインするのは、乗り込む直前。
「360ドル払ったし、四時起きもしたんだし、いま乗らなかったら生涯乗らないな」と思うと
みんなサインして乗っちゃうのだと。
そこら辺の「危険もあります」との説明を最後まで隠しているっていうのはありますよね。
飛行機だったら「落ちることもある」とみんな認識しているし、自動車もそうなんですけれど。

いろいろと考えさせられました。

上から撮れたシマウマは、けっこう大切な思い出だったりするのですが……。

コメントありがとうございました。
2013.03.05 20:42 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

スイスの、我が家の近くでもありまして、土日なんかにはいくつも飛んでいるのをみかけるのですよ。
滅多に聞かない事ですから、本当に運が悪かった、お氣の毒な事故なのだと思います。
とはいえ、だれもがそんなによく乗るものではないので、実際に籠に乗るまでは、目の前でガスボンベから火を噴いているあの状況は想像しないと思うのですよね。

最近って、危険なことをしようしようというブームが多いと思うのです。氣球はむしろその危険のうちに入らないくらいの。モモンガみたいに空を飛ぶスポーツや氷壁を登るスポーツ、川の急流下りなど、事故をよく聞く危険なレジャーがどんどんエスカレートしていて「一度くらい経験してみたい」の合い言葉の元に軽くマーケティングの対象になっているんですよね。「本当に命と引き換えにしてまで経験すべきことなのか」そう考えることも大切なのだなと思うようになっています。

コメントありがとうございました。
2013.03.05 20:54 | URL | #9yMhI49k [edit]

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