【小説】樋水龍神縁起 Dum Spiro Spero (3)新しい媛巫女さま -2-
繰り返しますが、この小説はフィクションです。実在する団体、人名、地名、宗教とは一切関係がありません。
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この作品は下記の作品の続編になっています。特殊な用語の説明などもここでしています。ご参考までに。
「樋水龍神縁起」本編 あらすじと登場人物
樋水龍神縁起 Dum Spiro Spero
(3)新しい媛巫女さま -2-
瑠水や繁く通った樋水村の影響で、真樹はこの村の奇妙な常識にすっかり馴染んでしまっていた。瀧壺に白い龍が住んでいることや、時にその龍にまとわりついて現れる青白い蛟のことも、見えないにも関わらずまったく疑わなくなってしまった。それと同時に、二十一世紀とは思えない前時代的な樋水龍王神社の支配にも慣れてしまった。
たとえば、この神社には変な役職があり、神主やその妻の人格を無視したことが平氣で行われていた。その決定は神社の神職の長である宮司の権力に絶対的にゆだねられており、神職たちや氏子の代表である総代たちも一切口が挟めなかった。それどころか出雲大社や神社庁ですら、この神社の伝統には一切手が出せなかったのである。
この神社には、樋水川の瀧そのものをご神体とした樋水龍王神と千年前に実在した巫女を神格化した媛巫女神瑠璃比売命、その夫であった背神安達春昌命の三柱が祀られている。二人の悲恋と死の後、この神社には他の神社には全くない特別な役職が設けられるようになった。それが『背神代』と『妹神代』である。
表向きには『背神代』は宮司を継ぐもの、もしくは宮司と兼任すべき神職とされ、その妻である『妹神代』は神事で媛巫女神を憑りつかせて龍王の神託を伝える巫女の役割をするということになっている。
だが、この村にとってもっとも重要だったのは、九年に一度の六白金星の年、秋の六白の月の満月になった真夜中に起こる『龍の
村中で普段ではあり得ない性体験ができるということになっており、実際に経験したものあるのだが、口外したりおおっぴらに自慢したりすると神罰が下るらしい。実際に神罰を受けたものがいるかどうかの正確なデータはない。過去百年に噂を聞きつけて記事にしようとしたマスコミ関係者が、何度も何らかの圧力により遠ざけられたり、企画が通らないようにされたりしたことから、出雲周辺ではこの噂に手をつける者はもういなかった。
九日間にわたり閉め切られた神社の内部で実際に何が起こっているかは、村人にすらわからない。これを知っているのは神社の神職と限られた総代、それに出雲大社の要職にある者ぐらいである。ここ数代の『背神代』と『妹神代』は揃って幸せとは言い難い状態になった。しかし、表向きには何もおかしなことはなかったことになっている。
現在の『背神代』である通称次郎先生こと関大樹禰宜は、十二年ほど前に大阪出身の娘と結婚した。宮司の手配による本人たちの意思はまったく考慮されない見合い結婚であったにもかかわらず、二人の仲は悪くなかった。しかし、九年前の『龍の媾合』の神事を境に、妻の恭子は急に変わり、ひと月も経たないうちに逃走した。それ以来、その行方は知られていない。
真樹は長く樋水に通ううちに、断片的な情報からそれらのことを知るようになった。次郎についての瑠水の態度は微妙だった。それは、次郎が瑠水に対して特別な態度を取ることが原因だった。二人で龍王の池に行った時に、真樹は何度か次郎に会っていた。親切できちんとした神主というごく普通の印象を持ったが、瑠水は居心地悪そうだった。
「次郎先生はね。どうしてだか、私を特別扱いするの。誰かに似ているからみたいなんだけど」
瑠水は後で真樹に打ち明けた。
瑠水が七歳くらいのときのことだった。手のつけられない悪ガキだった当時の彰と早百合が、『お社のジローセンセ』をからかう面白いネタを見つけた。小さな瑠水に対しては次郎が恭しいといってもいい丁寧な調子で話しかけるのに、早百合に対してはただの子供として扱うことが面白くなかったのかもしれない。瑠水の大切にしているウサギのぬいぐるみを人質にとり、瑠水に対して次郎に命令を下すように言いつけたのである。
「今から、お社の鳥居の前で裸踊りをしろって言え」
「媛巫女様の命令だっていうのよ」
それをみて囃し立てるというのが二人の悪戯のプランだった。瑠水は小さな胸を痛めた。ウサギを返してもらえないのはものすごく辛かった。だが、子供心にも理由はわからないが自分を特別に大切に扱ってくれる大人に大恥をかかせる命令なんかしてはいけないことがわかっていた。一や摩利子に言いつけたりしたら、二人がものすごく怒られて、あとで瑠水が二人に虐められるのは火を見るより明らかだった。
瑠水は泣きながら、二人にせき立てられてお社に向かった。次郎が泣いている瑠水を見て心配して寄ってきた。
「瑠水ちゃん、どうしましたか」
瑠水は、後ろに二人が監視しているのを感じながら、どうしていいかわからないままに、ウサギがウサギがと泣いた。そして、次郎に促されてやっと二人に何を命令するように言われたか告白した。
「瑠水ちゃんが泣かずに済むなら、僕はよろこんで裸踊りをしますよ」
次郎は優しく言った。その途端に瑠水は二人の意地悪に屈服してはいけないという雄々しい氣持ちになった。
「だめ。絶対に裸踊りなんかしないで。お願い。しないで」
それを聞いて次郎はとても嬉しそうに頷いた。それから二人の悪ガキの元に行き、今すぐウサギを返せ、今回は見逃してやるが、次回は一さんにはっきり言うからな、と断固として言った。
その時は、早百合と彰に軽く叩かれたくらいでウサギも無事戻り、瑠水は全てが上手くいったと思っていた。
しかし、その一週間後の秋の祭礼で問題が起こったのだった。この祭礼では樋水龍王神社の斎主である宮司を除いた全神職と出雲大社から応援に来た数名の神職が奉納舞いをする伝統になっていた。しかも、その舞は彼らが褌姿で樋水川に禊に入り、大祓詞を唱えた後にそのまま川の中で行う特別の舞いだったのである。しかし、次郎が頑としてこの舞いに参加することを拒んだ。宮司がなんといっても首を縦に振らず、理由もいわなかった。
去年までは普通に参加していた神事だった上、次郎が普段はどんなことでもまじめに精進するのは有名だったので、宮司も村人も首を傾げた。摩利子と一が不思議そうにそのことを話すのを聞いて瑠水は青くなった。瑠水は命令なんかしたくなかっただけなのに、次郎を困らせる大きな命令をしてしまっていたのだ。もちろん早百合も彰もそのことには氣がつかなかった。瑠水があわてて次郎の元に行き、そんなつもりじゃなかった、命令なんかしたくなかったのにと泣いて謝ったので、結局次の年からは次郎も奉納舞いに再び参加するようになり、この件のことは誰にも知られなかった。だが、この時から瑠水は次郎に対して何かをいう時には慎重にしなくてはならないことを学んだのである。
真樹はその話を瑠水から聞いて、改めて次郎を見た。とにかく変わった男だった。名前は関大樹なのに誰もが次郎と呼ぶし、本人もそれでなければ返事をしないという。媛巫女神に対する異常なほどの畏敬ぶりも有名だった。なぜ瑠水のことを『新しい媛巫女様』扱いするのか真樹には皆目分からなかったが、樋水特有の特別な理由があるに違いないと思った。どちらにしても真樹にはわからないことばかりで、それがひとつ増えたからといって、大して意味はなかったのだ。
少なくとも、次郎は瑠水にまとわりつく真樹に対して、剣呑な態度は取らなかった。ただ、瑠水が樋水にとって特別な存在だということはわかった。次郎だけでなく、たぶん龍王や蛟といわれる存在や、『鬼』と陰で呼ばれる武内宮司にとっても。それは、真樹の瑠水に対しての行動ひとつで、出雲大社や神社庁を引っ張りだしての大騒動になることを意味していた。
瑠水に対して真剣な氣持ちになるにつれ、真樹は樋水村や神社を強く意識せざるを得なくなった。
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Comment
こんばんは、TOM-Fです。
次郎は、相変わらずですね。
カタブツといいますか、まあ、ここまで見事に役目を守り続けるというのは、ある意味で潔いし痛快でもありますね。なんだか、この「Dum Spiro Spero」ではキーマンになりそうな予感がします。
本編ではこの「特殊性」にどっぷりと浸かっていましたが、今回は少し引いた視点でお話が進むのが面白いです。
真樹が、あまり抵抗感なくそういう特殊性を受け入れていることに、ほっとしました。あ~、まだ実感がないだけなのかな?
次郎が妻に逃げられた件は、読んでいて思わず笑ってしまいました。いや、当人たちには深刻な問題なんでしょうけど、まぁあんな目に合うのだからしかたがないかな(笑)
次話も楽しみです。
次郎は、相変わらずですね。
カタブツといいますか、まあ、ここまで見事に役目を守り続けるというのは、ある意味で潔いし痛快でもありますね。なんだか、この「Dum Spiro Spero」ではキーマンになりそうな予感がします。
本編ではこの「特殊性」にどっぷりと浸かっていましたが、今回は少し引いた視点でお話が進むのが面白いです。
真樹が、あまり抵抗感なくそういう特殊性を受け入れていることに、ほっとしました。あ~、まだ実感がないだけなのかな?
次郎が妻に逃げられた件は、読んでいて思わず笑ってしまいました。いや、当人たちには深刻な問題なんでしょうけど、まぁあんな目に合うのだからしかたがないかな(笑)
次話も楽しみです。
こんばんは。
次郎はそのへんの融通が……。
瑠水は瑠璃媛じゃないし〜、っていってもきかないんですよね。
そうですね。実は、かなり重要な位置を……。
そりゃ、妻は逃げますよね。昔と違って出戻っても痛くも痒くもないし。でも、タヌキ宮司が怖いのでたぶん行方くらましています(笑)
次回はですね。例の瑠水18歳の、神在月満月の宵でございます。って、TOM-Fさんお一人にしかわからない謎掛けだなあ……。
コメントありがとうございました。
次郎はそのへんの融通が……。
瑠水は瑠璃媛じゃないし〜、っていってもきかないんですよね。
そうですね。実は、かなり重要な位置を……。
そりゃ、妻は逃げますよね。昔と違って出戻っても痛くも痒くもないし。でも、タヌキ宮司が怖いのでたぶん行方くらましています(笑)
次回はですね。例の瑠水18歳の、神在月満月の宵でございます。って、TOM-Fさんお一人にしかわからない謎掛けだなあ……。
コメントありがとうございました。
コメントのお返事を書こう!と思ってパソコンを開けたまま、昨日のレイトショーがたたって寝てしまった私は、変な時間に起きて活動中です。で、先に夕さんのブログを開けたら、また続きが…
あぁ、何だか、ドキドキ…
この真樹さん、どこへどんなふうに巻き込まれ行くのか…
今はまだ、ちょっと離れた位置にいる旅人風、だけれど、きっと夕さんのことだから、何か仕掛けが…
それにしても、前作に比較して、今回は人物そのものが主人公というより、村とか伝説とか、そういう『場』が主人公(メイン)という雰囲気が漂っていて、ある意味怖さが倍増しています。なさそうでありそうで、ありそうでなさそうなこの村の雰囲気と、いささか変質的な次郎さんが…ちょっと怖い…
頑張れ、真樹!
あぁ、何だか、ドキドキ…
この真樹さん、どこへどんなふうに巻き込まれ行くのか…
今はまだ、ちょっと離れた位置にいる旅人風、だけれど、きっと夕さんのことだから、何か仕掛けが…
それにしても、前作に比較して、今回は人物そのものが主人公というより、村とか伝説とか、そういう『場』が主人公(メイン)という雰囲気が漂っていて、ある意味怖さが倍増しています。なさそうでありそうで、ありそうでなさそうなこの村の雰囲気と、いささか変質的な次郎さんが…ちょっと怖い…
頑張れ、真樹!
こんばんは。
ええっ。ダメですよ、寝てください。ナポレオンじゃないんですから……。
そうなんですよ。本編は、主人公が半分あっちの人たちだったのですが、今回はどちらかというとこっちから視線なので「なんだよ、あの変な村」系です。真樹の巻き込まれ方も、かなりふつーの一般人的に(笑)
あ、次回だけはちょぴっとあっちの世界ですが。(羽桜さんのイラスト付き〜
)
次郎はあっちの人の生き残りなので、「変」ですよね。嫁にも逃げられちゃったし。
コメントありがとうございました。
ええっ。ダメですよ、寝てください。ナポレオンじゃないんですから……。
そうなんですよ。本編は、主人公が半分あっちの人たちだったのですが、今回はどちらかというとこっちから視線なので「なんだよ、あの変な村」系です。真樹の巻き込まれ方も、かなりふつーの一般人的に(笑)
あ、次回だけはちょぴっとあっちの世界ですが。(羽桜さんのイラスト付き〜

次郎はあっちの人の生き残りなので、「変」ですよね。嫁にも逃げられちゃったし。
コメントありがとうございました。
おはようございます!^^
UPされると毎回読ませて頂いていましたが、コメント書きは週末までとっておきました。時間の無い時に慌ててコメントするのはやめようと思っているので^^それぐらい楽しみな作品です。
前回からもう一度読ませて頂きました。樋水村の過去の経緯は、第一章を知っているものとしては色々繋がってきますね。語られている描写やエピソードもそこに繋がっていて、でも読まれていない方にも興味を持ってもらえる、2章は2章で繋がる語りになっていて、さすがだなと^^
真樹は瑠水にどんどん真剣な想いを抱くようになっているのですね。そして彼女を取り巻く特殊な環境(村や神事といった)も、見えないのに理解出来るようになっている。真樹という人は心が柔軟な人なんだなと思います。どんなに知っても、そこに生まれついても、それを受け入れない人は多くいます。特に自分の価値観と違うと思えば。または生理的に嫌悪することも。真樹からすればかなり変わった世界でもあるでしょうが、瑠水の存在と、もとの心のありようがそれを受け入れられるのですね。わからないことを分からないと、それでもそれで良しとすることは誰でもできることではないのかもしれないと思うのです。瑠水の傍にいればこれから色々なことが起こるでしょうから、そのことが少なからずこれから瑠水と真樹の物語の先に影響していくような気がしています。
次郎は相変わらずですね。でも彼の過去、輪廻と思われる過去を知っていれば頷けますが^^
彼は彼なりにそのことを守って生きているのでしょうけど、そしてタヌキ宮司もでしょうけど(笑)それに無理やり巻き込まれる人達は大変です。特に神事がらみは。それを受け入れている村では逆らうことはあり得ないのでしょうね。それはこの先巻き込まれてもあがらい難い力が常につきまとうことでもありますし、孤立することになるかもしれません。
それを押して筋を通そうとすればかなりの覚悟がいる気がします。新堂さんとゆりさんの生まれ変わりではなくても、彼らのように2人もまた、色々な意味で覚悟のいる時が来るのかなと思ったりします。
この樋水村の特殊性と次郎の瑠水への扱いが、細かいエピソードで少しずつ浮き彫りになっている気がします。これからこの2人がどうなっていくのか、そして今までの神事とどう繋がっていくのか非常に楽しみです^^
UPされると毎回読ませて頂いていましたが、コメント書きは週末までとっておきました。時間の無い時に慌ててコメントするのはやめようと思っているので^^それぐらい楽しみな作品です。
前回からもう一度読ませて頂きました。樋水村の過去の経緯は、第一章を知っているものとしては色々繋がってきますね。語られている描写やエピソードもそこに繋がっていて、でも読まれていない方にも興味を持ってもらえる、2章は2章で繋がる語りになっていて、さすがだなと^^
真樹は瑠水にどんどん真剣な想いを抱くようになっているのですね。そして彼女を取り巻く特殊な環境(村や神事といった)も、見えないのに理解出来るようになっている。真樹という人は心が柔軟な人なんだなと思います。どんなに知っても、そこに生まれついても、それを受け入れない人は多くいます。特に自分の価値観と違うと思えば。または生理的に嫌悪することも。真樹からすればかなり変わった世界でもあるでしょうが、瑠水の存在と、もとの心のありようがそれを受け入れられるのですね。わからないことを分からないと、それでもそれで良しとすることは誰でもできることではないのかもしれないと思うのです。瑠水の傍にいればこれから色々なことが起こるでしょうから、そのことが少なからずこれから瑠水と真樹の物語の先に影響していくような気がしています。
次郎は相変わらずですね。でも彼の過去、輪廻と思われる過去を知っていれば頷けますが^^
彼は彼なりにそのことを守って生きているのでしょうけど、そしてタヌキ宮司もでしょうけど(笑)それに無理やり巻き込まれる人達は大変です。特に神事がらみは。それを受け入れている村では逆らうことはあり得ないのでしょうね。それはこの先巻き込まれてもあがらい難い力が常につきまとうことでもありますし、孤立することになるかもしれません。
それを押して筋を通そうとすればかなりの覚悟がいる気がします。新堂さんとゆりさんの生まれ変わりではなくても、彼らのように2人もまた、色々な意味で覚悟のいる時が来るのかなと思ったりします。
この樋水村の特殊性と次郎の瑠水への扱いが、細かいエピソードで少しずつ浮き彫りになっている気がします。これからこの2人がどうなっていくのか、そして今までの神事とどう繋がっていくのか非常に楽しみです^^
おはようございます。
楽しみにしていただいて光栄です。貴重なお休みなのに!
続編を書く時って、もしくは長い作品を書く時は、説明部分に悩みますね。
「前のを読めばわかる」は、あきらかに作者の勝手な都合ですし、長くなればなるほど作者と読者の知っていることに差が出るのはどうしても避けられない事態です。でも、繰り返し説明が多すぎるとわかっている方にはうるさくなってしまうし……。
真樹は基本的に真面目な人間なので、別に樋水の特殊事情がなくても瑠水を大事にするとは思うんですが、ド田舎とはいえ今どきの高校生相手にあまりにもストイックすぎる部分はあるとおもうんですよね。とくに瑠水ももう18歳だし。そこの更なる足かせになっているのが、この村の妙な感じで、そう思うなら瑠水なんかやめておけばいいのに、何故かもうどっぷりハマっているという(笑)
次郎にしろタヌキ宮司にしろ、それぞれの信念なのか思惑なのか、勝手に行動しているわけですが、どちらも時代の変化や世間の常識なんかどうでもいいというところは一致していますね。
実際には、本編と較べてこっちの話では樋水そのものに大きく巻き込まれていく話ではないので、この村の異常さが話に引っかかるのは来週とその次に発表する「龍の宵」の章だけなんですが、この宵の事が二人と周りの人間の動きを多少変えていきます。
来週は、素敵なイラストも登場するので、それも楽しみにしていただけると嬉しいです。
コメントありがとうございました。
楽しみにしていただいて光栄です。貴重なお休みなのに!
続編を書く時って、もしくは長い作品を書く時は、説明部分に悩みますね。
「前のを読めばわかる」は、あきらかに作者の勝手な都合ですし、長くなればなるほど作者と読者の知っていることに差が出るのはどうしても避けられない事態です。でも、繰り返し説明が多すぎるとわかっている方にはうるさくなってしまうし……。
真樹は基本的に真面目な人間なので、別に樋水の特殊事情がなくても瑠水を大事にするとは思うんですが、ド田舎とはいえ今どきの高校生相手にあまりにもストイックすぎる部分はあるとおもうんですよね。とくに瑠水ももう18歳だし。そこの更なる足かせになっているのが、この村の妙な感じで、そう思うなら瑠水なんかやめておけばいいのに、何故かもうどっぷりハマっているという(笑)
次郎にしろタヌキ宮司にしろ、それぞれの信念なのか思惑なのか、勝手に行動しているわけですが、どちらも時代の変化や世間の常識なんかどうでもいいというところは一致していますね。
実際には、本編と較べてこっちの話では樋水そのものに大きく巻き込まれていく話ではないので、この村の異常さが話に引っかかるのは来週とその次に発表する「龍の宵」の章だけなんですが、この宵の事が二人と周りの人間の動きを多少変えていきます。
来週は、素敵なイラストも登場するので、それも楽しみにしていただけると嬉しいです。
コメントありがとうございました。