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Posted by 八少女 夕

名前の話・愛称編

何故か反響の大きい名前の話。続けちゃいます。

日本で一番有名なスイス人名といったら「ハイジ」ですよね。正確には「ハイディ(Heidi)」です。これは「アーデルハイド(Adelheid)」の愛称です。「つけたはいいけど長いのよね」で「アーデル」を省略ですね。最後についている「ィ(-i)」は何だと思いますか? これはドイツ語圏に共通する語尾で小さくて可愛いものにつけるのです。いくつかパターンがあって「ィ(-i)」「リィ(-li)」「ライン(-lein)」「ヒェン(-chen)」という具合に名詞によってつけるものが変わります。

私の連れ合いは非常に間抜けなことに「ちゃん」が「女の子などにつけられる呼称」だと説明されてからそれに勝手に「ィ(-i)」をつけて「○○チャンニィ」と発音することになってしまいました。普段は氣にも止めていませんが、日本人の方がいらっしゃって聞かれるとちょっと恥ずかしい。閑話休題。

日本で歌われている「おおブレネリ」という歌、これは二つはつっこみどころのある歌詞でして、まず「ブレネリ」という名前は聞きません。この歌詞を日本語に導入した方はドイツ語を知らなかったのでしょう。スイスにとても良くある女性名「Vreneli」を英語式に発音してしまったのですね。正しくは「フレネリ」です。「V」はドイツ語では濁らないのです。これは「フェレーナ(Verena)」という女性名での愛称です。フェレーナはスイスにやってきた聖女なのでスイスではとてもよく聞きます。「フェレーナ→フレーニー(Vreni)→フレネリィ」と愛称の愛称となって変化したのでしょうね。ちなみにウィキペディアで「Vreneli」を検索すると金貨が出てきます。スイスで発行され続けた金貨の愛称で持っているとかなりのお宝です。

この歌詞のもう一つのつっこみどころは「私のお家はスイッツァランドよ」ですかね。日本語なんだから普通にスイスと言えばいいものを何故かそこだけ英語にしています。でも、スイスにはわざわざ英語を使わなくても五つも正式な国名がありまして(Schweiz、Suisse、Svizzera、Svizra、Confoederatio Helvetica-独、仏、伊、ロマンシュ語、ラテン語)フレネリィが英語で国名を言うのはちょっと変です。

で、再び愛称問題に戻ります。ある女性が例えば「フェレーナ(Verena)」として洗礼を受け役所に届けられたとします。でも、普段はずっとフレーニー(Vreni)で通していると、表札もフレーニー、銀行のサインもフレーニー、結婚証明所のサインもフレーニーでOKなんですよ。日本でいうと「美知子さん」が「みっちゃん」でサインしちゃうって感じでしょうか。で、大往生なさり新聞に死亡広告が載ります。(スイスでは一般人でも死亡広告を新聞に載せるのです)そこには「Verena(Vreni)」とカッコ書きで愛称が書かれます。そうしないとフレーニーしか知らない人たちが困るからなんですね。
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Comment

says...
ずっと、ハイジはアーデルハイドなのに、なんでハイジなんだろうと思っていたんですが。
愛称って、大事なもうひとつの名前みたいなもんなんですね。
(でも、ロッテンマイヤーさんは、ハイジという呼び方を下品だと言っていましたね^^; 愛称で呼ぶことは、行儀が悪いことなのかな?)で、クララは、クララなんだろうか・・・。

(-i)は、やっぱり「ちゃん」と同じ扱いなんでしょうね。旦那様のチャンニィが、可愛らしい(笑)
男の子用の「君」に当たるものも、あるんでしょうか。

最近の小学校は(大阪だけ?)、男女の呼び方に差をつけることが問題視されて、男の子も、女の子も、お互いを「○○さん」と呼ばねばならないルールができました。なんだか、ものすごく聞いていて こそばゆいです><
男の子は、君って、呼びたい~>< 
2013.09.07 12:27 | URL | #GCA3nAmE [edit]
says...
おじゃまします

一般人の死亡記事が載る?しかも愛称可?
そう言う意味では、生まれた後の本人の主張
(本名とかの本人ではどうにもならない部分以外という意味です)
を尊重してもらえるのかしら?

 自分が日本人の所為か、
凄く自由度が高い、と感じてしまいます。

表現について色々書いて下さったのに、気になったのそこ?
という感じの意見ですね

お邪魔しました
2013.09.07 12:43 | URL | #- [edit]
says...
知りませんでした。勉強になるなあ。

やーっほーほぅとららら~ のほうは原語ではどんなスペルなんでしょう。そっちも気になります(^^)
2013.09.07 12:45 | URL | #0MyT0dLg [edit]
says...
 こんばんは。
上のlimeさんの話で… 確かに小学校時代 先生により呼び方違いましたね。
男の子も女の子も 苗字にさん付けで呼ぶ先生 名前にさん付けの先生 愛称で呼ぶ先生…
色々と その先生の考え方が垣間見えましたね。

日本って 名前を付ける時 使っていい漢字の制限があるのに 読み方はフリーダムですよね。
だからキラキラネームがでてきて… 僕の世代 凄い無理だろう 其の読み方って名前ありますよ。 
2013.09.07 12:58 | URL | #- [edit]
says...
名前自体は結構適当に付けてしまうサキですが、暫く使っていて馴染まない名前は変更してしまうことがあります。
そういう点でサキは結構冷酷ですが、読んでいて自然に馴染まないとキャラクターも動いてくれないように思います。

limeさんのルールの話、なんだか恐いですね。そこまでするの?何のために?と言うのがサキの感想です。
では。
2013.09.07 15:42 | URL | #0t8Ai07g [edit]
says...
こんばんは。

クララは省略しようがないくらいに短い名前ですしね。実際にクララの愛称って聞いたことがないですね。

男の子用の接尾詞のようなものは聞きませんね。男女兼用のような。というのはドイツ語というのはあらゆる名詞が「男性名詞」「女性名詞」「中性名詞」に別れるのですが、この手の「ちゃん」系の接尾詞をつけると中性になるのですよ。《例:Frau(○○夫人、○○さん 女性)→Fräulein (○○嬢)》
赤ん坊も中性ですしね。

おっしゃる通り、「○○さん」は、なんですね。親しくない感じがします。「○○ちゃん」「○○くん」と呼べる仲の人にわざわざよそよそしさを押し付けているような。画一的な押しつけって、ちょっと反発してしまいます。男女で扱いに差は付けるべきではないとは思うのですが、違いはあると思うのですよ。さらに、日本語というのは呼称で人社会関係を表す独創的な言語なのですから、それを子供の頃から学ばせる方が後々の役に立つと思うんですけれどね。教育のあり方って難しいものです。

コメントありがとうございました。
2013.09.07 19:53 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

いやあ、そこに反応してくださる方がいて嬉しいです。「えっ」って思いますよね・
会社のトップ(もしくは労災など会社が原因で亡くなった場合)を除き、広告を払うのはいわゆる喪主なんです。で、人びとは新聞の死亡広告欄をチェックしてお葬式に行ったり、お悔やみのカードを書いたりするのです。

名前の自由度そのものは、日本の方が高いんですが(「ピカチュウ」なんてつけるのは不可能ですし)、運用に関してはけっこう自由みたいですね。というか、名前のバリエーションが少ないので、一族や近所に同じ名前の人が何人もいて、愛称で区別しないといけないという事情もあるようです。

コメントありがとうございました。
2013.09.07 20:30 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

「やーっほーほぅとららら~」にあたるヨーデルの部分は、歌詞には書かないみたいですよ(笑)
ところで本場のヨーデルコンテストで優勝した日本の方がいらっしゃるみたいなんですよね。氣になります。

コメントありがとうございました。
2013.09.07 20:33 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

まあ、先生ともなると、一人の生徒だけ愛称なんてのはまずいのかもしれませんが。難しい問題ですよね。

私の卒業した大学は、創立者以外は全員門下であるという理由で男も女も、学生も教授も正式にはみな「君」づけでした。でも、もちろん教授などを私たち学生は「先生」って呼んでいました。やっぱり、教授に「君」付けなんてできませんよね(笑)

スイスはお役所の窓口の人の判断で「こんな名前ダメ」と突っ返されるそうですよ。まあ、最近は外国人も多いので、知らない国の名前っぽいのはそのまま通るでしょうが、「ルシファー」とか「ピカチュウ」などが門前払いなのはもちろん、「熊」とか「蜂」とかつけても突っ返されるらしいです。そんな名前はないって。日本と違って、個性を出したければいくらでも出せるので、名前で絶対に人と違うものを求める人は少ないんでしょうね。

コメントありがとうございました。
2013.09.07 20:43 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

適当につけるどころか、全くつけない事すらある私です(笑)
でも、名前ってキャラの性格にも関係してくると思うんですよね。だから、馴染まない名前を変えちゃえ、というのはちょっとわかります。もっとも、ブログで公開しだしてから、「後から変えちゃえ」がやりにくくなりましたね(笑)

そう、limeさんのお話、ちょっとびっくりしますよね。ただでさえ日本の教育って画一的であることの弊害が多いなと思っているのですが、年々、私の理解の及ばぬ方向になっているような……。

コメントありがとうございました。
2013.09.07 20:50 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
あだ名でOKなんてなんかすごい
でも愛称がある程度決まってるから大丈夫なんでしょうか?
親しみやすくていいのかもなあとも思いましたです
2013.09.07 23:51 | URL | #- [edit]
says...
確かに、外国の小説を読むと、名前と愛称が書いてあって、以下愛称で物語が進んでいくというのがありますよね。
名前は、同じ人がいっぱいいるからなんですね。
私も「ジョルジョ」をつけるとき、イタリア人の名前をあれこれ確認して、そうか、あんまり奇抜なものってないなぁと思ったので、安心して?よくある名前にしました。もっとも彼の場合、聖ジョルジョの生まれ変わり説まであるので…?

旦那様のチャンニィ、いいですね。いわゆる接尾語によって「かわいい」とか「ちいさい」とかを表すって、あれでしょうか?
中国語のかわいい、みたいにも聞こえる^^;?
接尾語つけたら、ニックネームのほうが長いってこともあるんでしょうか?
確かに、アーデルハイドは長いなぁ。

日本の昔の人は、魔よけのために、くまさん、とかしかさん、とか、とらさん、とか強そうな名前を付けたと言いますが、スイスなら、役所で「熊!? ありえね~」っことになるのですね^^; 面白い。
でも、私ももし市役所の係だったら、「ぴかちゅう」は止めたいと思います。
2013.09.08 00:21 | URL | #nLQskDKw [edit]
says...
おはようございます。

そうなんですよ。愛称の認知度が高い場合、あだ名で洗礼を受ける事も可能になります。例えば「マックス」は「マクシミリアン」の省略形なのですが、「マックス」が本名の人も存在するのです。大仰な名前や長い名前は省略される傾向にあります。親しみやすい方がいいでしょうね、きっと。

コメントありがとうございました。
2013.09.08 08:38 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
おはようございます。

イタリアもたぶんスイスと同じで、奇抜な名前はダメでしょうね。とくにカトリックの絡んでいる所では、ギリシャ風の名前すら(ダイアナとか)眉をひそめられるようですから聖人の名前なのは正解でしょうね。

「チャンニィ」はもともと私の日本の友人が私を「ちゃん」付けで呼んでいるのを耳にして「ちゃん」とはなんぞや、問いただしてきたのです。で説明したら、なぜかそうなってしまいました。しょーもない。

同じ熊に所以する名前でも「Bär」そのものは不可ですが「ベルンハルトBernhard」やその省略形「ベルンBernd」はもちろんOKなのです。つまり前例がないとダメみたいなんですね。もっとも、受け付ける人によって「ま、いっか」の範囲が違うので、一度認められるとその名前がなし崩しにOKになるらしく、最近はあまり伝統的宗教的でない名前(LeaとかZoeとか)が好まれる傾向があるようです。

このあたりまた続きで語ってみようと思います。

コメントありがとうございました
2013.09.08 08:54 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

名前、外国の方は被っている人多いですよね。
最近の日本は所謂キラキラネームが多くて……。

澄海と書いて、スカイと読ませるそうですね。
もうHNが本名だと言っても、何も言われない時代が来てしまうのでしょうか……?

あれ、死亡広告って新聞に載りますよね?
北海道だけなのか……今まで知りませんでした。


それから、30000HITのリクエストって此処でいいのでしょうか?
あれ、でも、少し前までボタン?になっていた気がした所が、開けなくなっているから締め切ったのかな?とか思いながらもリクエスト。
此処でいいのか……?いいのか?
すみません、書いちゃいます。

糸と針で一つ。

あー、でも以前星恋詩を書いて下さった時のが凄く楽しかったので、あちらでもいいなあーーーー。
そもそも、此処に書き込んでいいのか、というか2名の中に入れているのか解りませんが、よろしくお願いいたします。
2013.09.08 14:50 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは、TOM-Fです。

へえ、愛称で書類とか通っちゃうんですね。それはすごい。やたら長い名前のウチの白髪異色虹彩のお嬢に教えてあげよう。
そういえば、彼女の愛称では苦労しました。最初は「エリィ」と呼ばせていたのですが、調べてみるとエリザベートの愛称は、「べス」が一般的なんですよね。が~ん……。なんか、可愛くないし。で、ミドルネームからむりやり愛称をつけたという次第です。そこにはつっこまないで~っていう感じですね。
「熊」はともかく「狼」は、ヨーロッパでは多い名前ですよね。モーツァルトなんて、「旅する狼・神の愛」って名前ですもんね(笑)
2013.09.08 15:42 | URL | #V5TnqLKM [edit]
says...
こんばんは。

「澄海」と書いて「スカイ」ですか。漢字の意味と音からイメージする単語Skyの意味が合っていないんですが、そういうのは最近の命名では氣にしないんでしょうか? 

そして、北海道では一般人が死亡広告を載せるのがデフォルトなのですか? 東京はそれはなかったです。っていうか、それをやったら三大新聞だとの厚みが倍くらいになっちゃうのでは? うちの方(スイスのうちの地域)は人口少ないので大丈夫でしょうけれど。

30000Hitリクエスト、お一人目、承りました。ここでいいんですよ〜。「糸と針」ですね。「星恋詩」も絡めましょうか? ちょっと趣向を考えます。しばしお待ちくださいませ。

コメントとリクエスト、ありがとうございました。
2013.09.08 16:23 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

パールホワイトの姫君関係のトリビアと言えば。
スイスと言うか、私の住んでいるグラウビュンデンは変な所で民主主義の進みすぎていて、伝統的に「人民に貴賤なし」の精神から「von」は認めないというルールがあるのです。かつて(今も家系はあり)このあたりにも子爵とか貴族を名乗っている人たちがいて、その名前はもちろん「von」がついているのですが、契約書や登記書などの正式な書類にサインする時には「von」をつけると無効になってしまうそうで。

さすがによその国の王族にまでこれを強要するわけにはいかないので、それは例外にしているのでしょうけれど、ちょっと変わった決まりですよね。

エミリーの愛称はよく考えているなあと思いましたよ。ベスが可愛くないって訳ではないんですけれど、ベスといわれると(某有名文学からの)大人しくて控えめイメージが強いので、エミリーの方がいいなあと思います。

熊も狼もライオンも、組み込まれている名前としてはそれなりにあって、かっこいいですよね。私の現在執筆中の作品の王様はライオン系の名前です(笑)あと熊関係のベルンは大道芸人たちの脇役に使っております。狼もそのうちに使おうっと。

コメントありがとうございました。
2013.09.08 16:34 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
 おはよう御座います。
まだ いいのかなぁ 30000HITのリクエスト!!!!
凄く私的になってしまいますが… 丁度こちらの探偵もどきが イタリアを訪問中なので…
大道芸人たちの人物たちと酒場で会った とか 路上での演奏を見たとか 其の類でお願いします。

いやぁーーちょっとそれは… の場合は 「神社の猫」で お願いします!!!!
2013.09.08 23:23 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

おおお、初のワトスン組との競演ですね!
お氣に召すかどうかわからないけれど、頑張ってみます。
都市はフィレンツェ滞在のままでいいのでしょうか。
もっと北や南でというご希望がありましたらお申し出くださいませ。

リクエストありがとうございます!
2013.09.09 17:47 | URL | #9yMhI49k [edit]

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