fc2ブログ

scribo ergo sum もの書き・八少女 夕のブログ Since March 2012


Posted by 八少女 夕

Infante 323 黄金の枷 あらすじと登場人物

この作品(2014年5月28日より連載を開始します)は、ポルトガルのポルトをモデルにした街のとある館を舞台に進む小説です。月間・Stella用に月に一度発表という形をとり連載します。

【あらすじ】
黄金の腕輪をはめた娘マイアは召使いとして「ドラガォンの館(Palácio do dragão)」に勤めることになる。

【登場人物】(年齢は第一話時点のもの)
◆マイア・フェレイラ(22歳)
 本作品のヒロイン。「ドラガォンの館」に新しく雇われた召使い。この館に勤める全ての女性と同じく黄金の腕輪をしている。

◆インファンテ323 [23] (26歳)
 本作品の主人公。「ドラガォンの館」に住んでいる青年。「ご主人様(meu senhor)」という呼びかけも含め、当主ドン・アルフォンソと全てにおいて同じ扱いを受けているが、常時鉄格子の向こうに閉じこめられている。靴職人でもある。

◆ドン・アルフォンソ(28歳)
 「ドラガォンの館」の当主。非常に太り、心臓が悪く、ほとんど動くことができない。

◆インファンテ324 [24](24歳)
 23と同じ境遇にある青年。金髪碧眼で背が高い美青年。

◆ドンナ・マヌエラ
 「ドラガォンの館」の女主人。ドン・アルフォンソらの母親。

◆ドンナ・アントニア(27歳)
 「ドラガォンの館」をよく訪ねてくる美貌の貴婦人。

◆アマリア・コスタ(34歳)
 「ドラガォンの館」の召使い。面倒見がよく入ったばかりのマイアを氣遣う。

◆マティルダ・メンデス(25歳)
 「ドラガォンの館」の召使い。すこしおせっかいだが、氣のいいマイアの同僚。

◆ミゲル・コエロ(28歳)
 「ドラガォンの館」の召使い。マティルダと仲がいい。背が高い青年。

◆アントニオ・メネゼス
 「ドラガォンの館」の執事で、全ての使用人を管理する。厳しく「ドラガォンの館」の掟に忠実。《監視人たち》の一族出身。

◆ジョアナ・ダ・シルヴァ
 「ドラガォンの館」の召使いの中で最年長であり、召使いの長でもある女性。厳しいが暖かい目で若い召使いたちをまとめる。

◆マリア・モタ(24歳)
 マイアの友人。連絡の取れなくなった姉の行方を探ってほしいとマイアに頼んだ。

◆ライサ・モタ(25歳)
 マリアの姉。「ドラガォンの館」に少なくとも一年ほど前まで召使いとして勤めていたが現在は館にはいない。

◇その他のドラガォンの館」の使用人たち
クリスティーナ・アルヴェス(29歳)
ジョアン・マルチェネイロ(24歳)
ホセ・ルイス・ペレイラ(27歳)
フィリペ・バプティスタ(31歳)
クラウディオ・ダ・ガマ(45歳) - 料理人
アンドレ・ブラス(36歳) - 料理人
マリオ・カヴァコ(38歳) - 運転手


【用語解説】
◆インファンテ(Infante)
 スペイン語やポルトガル語で国王の長子(Príncipe)以外の男子をさす言葉。日本語では「王子」または「親王」と訳される。この作品では「ドラガォンの館」に幽閉状態になっている(または、幽閉状態になっていた)男性のこと。

◆黄金の腕輪
 この作品に出てくる登場人物の多くが左手首に嵌めている腕輪。本人には外すことができない。男性の付けている腕輪には青い石が、女性のものには赤い石がついている。その石の数は持ち主によって違う。ドン・アルフォンソは五つ、23と24は四つ、マイアは一つ。腕輪を付けている人間は《星のある子供たち》(Os Portadores da Estrela)と総称される。ドラガォンの館に住むのは執事と運転手以外の全員が《星のある子供たち》である。

◆《監視人たち》(Os Observadores)
 Pの街で普通に暮らしているが、《星のある子供たち》を監視して報告いる人たち。中枢組織があり、《星のある子供たち》が起こした問題があれば解決し修正している。

◆モデルとなった場所について
 作品のモデルはポルトガルのポルトとその対岸のガイア、ドウロ河である。それぞれ作品上ではPの街、Gの街、D河というように表記されている。また「ドラガォン(Dragãon)」はポルトガル語で竜の意味だが、ポルト市の象徴である。現実のポルト市には「ドラガォンの館」も黄金の腕輪を付けられた一族も存在しないため、あえて頭文字で表記することにした。

この作品はフィクションです。実在の街(特にポルトならびにガイア)、実在の人物や歴史などとは関係ありません。

【参考】
プロモーション動画へのリンク
関連記事 (Category: 小説・Infante 323 黄金の枷)
  0 trackback
Category : 小説・Infante 323 黄金の枷

Comment

says...
これは何だかまた、面白そうですね。
全体に夕さんしか書けない世界観のムードが溢れています。
どうしてこんなに次々とすごい世界を思いつかれるんだろう。
あらすじと登場人物だけでワクワクします。
『貴婦人の十字架』はある程度ためてまとめ読みをするつもりなのですが、こちらは月1ということなので、リアルタイムでおいかけようっと!
何だか、『仮面の男』みたい……(^^)
それにしても、本当に夕さんのパワー、見習いたい……
2014.05.27 20:42 | URL | #nLQskDKw [edit]
says...
こんばんは。
明日からの発表なのに、まだもたもたしています。早すぎたかな。でも、こっちに取り憑かれて「バッカスからの招待状」が全く進まなかったのですよね〜。Stellaの締切に無理矢理合わせて見切り発車です。月一なので、なんとかなるでしょう、きっと。

「森の詩 Cantum Silvae - 貴婦人の十字架」は、調べたり、構成練ったり、私にしてはものすごく真面目に書いたのですが、こちらは勢いと情熱で書いています。好き嫌いが激しく別れるタイプの小説で、「誰よりも私のために書いた」度がかなり高いですね。

「仮面の男」あ、鉄格子ですからね。そんなイメージで。あ、でも、虐待されていないや。それに主人公、美形じゃないし。

明日からの連載ですが、第二回までに一ヶ月ありますので、ごゆっくり!

コメントありがとうございました。
2014.05.27 21:56 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
本当に、この設定と人物紹介だけで、世界観が想像できて興味が湧いてきますね。
この腕輪は、幼い時にはめられて、その時にすでに階級や運命が決められているのでしょうか。
そういう束縛の中の物語って、面白そう^^

本当に、ひとつの事にしかエネルギーを使えない私には、こうやって同時進行で物語を紡いでいける夕さんがうらやましい・・・。
世界観の発想からして、脳の柔らかさが違うんだと最近気づきました(最近か><)
わたしはまとめ読みが出来ないタイプなので、ゆっくり少しづつの更新は有難いです。
またお邪魔しますね。
2014.05.27 23:15 | URL | #GCA3nAmE [edit]
says...
 こんばんは。
おおっーー 何か壮大で荘厳な小説が始まる感じですね。
黄金の腕輪に星のある子供達… 此れはどのような意味を持ってくるのか 楽しみです。
八少女さんですからね 凄い仕掛けがありそうで…
濃厚な世界が紡がれるのでしょうね 此の世界観 好きになりそうな気がする。
2014.05.28 10:30 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

長編には「あらすじと登場人物」を必ず付けるようにしているのですが、どこまで書いていいのかいつも悩みます。limeさんもおっしゃっていたように、これを読んでから読むかどうかを判断なさる方もおありでしょうから、ある程度の中身の想像できるものにした方がいいと思うし、途中から「これ誰だっけ」と思った方が参考に出来るものにしたいとも思いますが、ネタバレに近くなったりもしますよね。私の小説はミステリーではないのでそんなにネタバレに神経を尖らす必要もないんですが。

腕輪は生まれた時に嵌められてしまいます。誰がなぜ、という当然の疑問への答えは本文中で早いうちに明らかになりますのでご安心ください。少し変わった設定ですが、まさにその「束縛」を読者にわかりやすくお見せするための舞台です。もっと普通の束縛でもいいんですが、せっかくポルトという非日常を舞台にしたので、設定も思いっきり「ありえない」世界にしてみました。

私はlimeさんが紡がれるような、扱っている題材はどこにあっても違和感がないものなのに心理的にぞわっとするような物語は書けません。だから、こういう一見「なんだこりゃ」な舞台設定が必要なのです。今回は、若干「そんなのありか」に近いので、読者の方の好き嫌いがはっきり別れそうです。limeさんに嫌われないといいんですが!

Stella作品は月末に一本だけなので、そんなに負担にはならないと思います。読んでいただけたら嬉しいです。

コメントありがとうございました。

2014.05.28 21:45 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
こんばんは。

舞台は大きそうですが、あまり深い設定でもないかも(笑)雰囲氣を楽しんでいただければ。
一応、Stella用なので、過激描写などは皆無の予定です。そこはご安心ください。(話題は若干かするけれど、大丈夫)

でも、別の意味で濃厚かも。

読んでいただけたらとても嬉しいです。

コメントありがとうございました。
2014.05.28 21:51 | URL | #9yMhI49k [edit]
says...
わ。館で繰り広げられる人間模様のお話なのでしょうか。
キャラ設定が卓越していますね。
フィクションの醍醐味が感じられます。

キーワードもたくさんあって、それらが物語りに彩りを与えるのですね。
青い石はあの宝石、赤い石はあの宝石、と勝手に妄想を始めています(^^;)
2014.05.31 03:11 | URL | #- [edit]
says...
こんばんは。

これでもかというくらい「ありえない」設定がでてきていますね。三兄弟は同じ父母から生まれたとは思えないくらい違う個性を持っています。人物の呼び方、設定などできるだけリアリティを持たせるように細かく決めましたが、量が多いのでどの章からでも飛んで来れるようにここにまとめて解説しました。

そうです。ストーリーは「ドラガォンの館」の中で進みます。といっても特に事件などが起きるわけでもないのですが。

石の具体的な名前は最後まででてきません。ヒロインがそれにまったく興味を持たないからなのですが(笑)、腕輪は純金で、石はどちらもコランダム(ルビーとサファイア)という設定……。ご想像の石と同じだったでしょうか。はい、かなりのお値段がするはず。本人たちはものすごく嫌がっていますが。

読んでいただけると幸いです。

コメントありがとうございました。
2014.05.31 18:49 | URL | #9yMhI49k [edit]

Post comment

管理者にだけ表示を許可する

Trackback

trackbackURL:https://yaotomeyu.blog.fc2.com/tb.php/823-7a5da683